ショパン:ピアノ三重奏曲【聴いてみよう】Chopin: Piano Trio in G Minor, Op. 8

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ショパン:ピアノ三重奏曲【YouTube】

ショパン:ピアノ三重奏曲 Chopin: Piano Trio in G Minor, Op. 8 2023年
チェロ:カミーユ・トマ Camille Thomas ピアノ:ジュリアン・ブローカル Julien Brocal  ヴァイオリン:ダニエル・ホープ Daniel Hope 名盤・おすすめコーナーでも取り上げています。第4楽章のプロモーション動画です。

ショパン:ピアノ三重奏曲【名盤・おすすめ】

カミーユ・トマ、ジュリアン・ブローカル、ダニエル・ホープ 🥰

ショパン:ピアノ三重奏曲 Chopin: Piano Trio in G Minor, Op. 8 2023年
チェロ:カミーユ・トマ Camille Thomas ピアノ:ジュリアン・ブローカル Julien Brocal ヴァイオリン:ダニエル・ホープ Daniel Hope

ヨーヨー・マさんの演奏以来のショパンのピアノ三重奏です。ショパンには申し訳がないのですが、すっかり忘れていた楽曲です。ピアノ協奏曲の2曲、エチュードやポロネーズなどのピアノ曲、ピアノ・ソナタで終了という感じで、室内楽曲には、手が伸びてこないというのが実態でしょうか。ぶらりとYouTubeを拝聴していた時に、たまたま検索で提示されたCDです。自分の意思だけでなく、ふらっと立ち寄った本屋さんで見つけた書籍とか雑誌~ そこからお気に入りが増えていくような楽しみがあります。偶然の出会いができるのって良いですね。ありがっと~ね。YouTube! 

カミーユ・トマさんのチェロは、21世紀初頭、今時の演奏って言えば曖昧な表現ですが、つかずはなれず適度な距離感を感じました。この曲で、ベットリ演奏されるのことはないでしょうが、均等に距離を保ち、客観的で綺麗な演奏だと思います。第4楽章は、YouTubeにおいて、公式の収録映像がアップされています。粋な計らいに~ うぉっ!(拍手です)

CDカップリング:ショパン ピアノ三重奏曲、チェロ・ソナタ、序奏と華麗なるポロネーズ ショパン、フランショーム:マイアベーアの歌劇「悪魔ロベール」の主題による協奏的大二重奏曲 2023年 カミーユ・トマ ショパン・プロジェクトとタイトルされた3枚組BOXのうちの1枚です。出典:YouTube Chopin: Piano Trio in G Minor, Op. 8 Camille Thomas Provided to YouTube by Universal Music Group

ヨハネス・モーザー、コーリャ・ブラッハー、エヴァ・クピーク 😘

ショパン:ピアノ三重奏曲 Chopin: Piano Trio in G Minor, Op. 8 2013年
チェロ:ヨハネス・モーザー  Johannes Moser ヴァイオリン:コーリャ・ブラッハー Kolja Blacher ピアノ:エヴァ・クピーク Ewa Kupiec

モーザーさんのチェロを中心に、やはり若々しい、爽やかさがあります。物憂げで悩める姿もきっちり描かれていますが、あまり悩みすぎない点が、今風というかドライな感じです。ピアノが女性の心のように響きます。チェロは男性でしょう。チェロとピアノの絡むところは息ぴったり。CDカップリング:ショパン チェロ・ソナタ(作品65)2010年、ピアノ三重奏曲(作品8)2013年 出典:YouTube Piano Trio in G Minor, Op. 8: IV. Finale: Allegretto Johannes Moser Provided to YouTube by NAXOS of America 

ヨーヨー・マ エマニュエル・アックス パメラ・フランク 😊

ショパン:ピアノ三重奏曲 Chopin: Piano Trio in G Minor, Op. 8 1992年 
チェロ:ヨーヨー・マ Yo-Yo Ma  ピアノ:エマニュエル・アックス Emanuel Ax ヴァイオリン:パメラ・フランク Pamela Frank 

今日は、ショパンのピアノ三重奏曲を聴いてみました。ショパンのピアノ曲も、さほど聴き込んでいないのに、マニアックですよね。聴くと、ほのかに甘く頬をそめちゃうような楽曲です。いつもなら、主導権を握るはずのヴァイオリンが、あまり目立たない役回りです。それにヴァイオリンの出番も控えめ。当時のコンサート主催者である公爵が奏でるチェロを主役にした曲だと感じます。だったら、チェロ・ソナタで良いのでは思うのですが。(いやいや、それを言っちゃおしまいよ)

第1楽章 冒頭こそ力強いのですが、やさしいチェロのフレーズがすぐに登場します。ピアノのフレーズは短調ならではの陰影がありますが、するっと長調に変わります。この調性の変化が、ショパンの人生みたいなものかなと感じたり、転がる綺麗な装飾音が印象に残るなど、フレーズの濃淡が強い曲です。

第2楽章~第3楽章 快活にピアノが登場しますが、すかさずとチェロが歌い始めます。お膳立てだけのピアノ。第3楽章は、いきなり問い詰められるようなフレーズですが、ヴァイオリンの甘いフレーズが登場。香り高い場面になると、場面が華やかになりそうです。

第4楽章 ピアノの主題を使いまわして、陰影の深さを描きます。装飾音と陰陽が、綺麗に決まっている演奏となっていました。舞踏風のフレーズも登場しますが、主役は、ピアノとチェロの絡み。そうなると可愛そうなヴァイオリンですよね。CDとしては、当盤以外にも、ボザール・トリオの1970年録音(フィリップス録音全集60枚組BOX)、トリオ・フォントネ(1988年録音)があるようです。また聴きてみましょう。

CDカップリング:ショパン ピアノ三重奏曲(作品8)、序奏と華麗なるポロネーズ(作品3)、チェロ・ソナタ(作品65)、序奏と華麗なるポロネーズ (ピアノのみで演奏)1989年 出典:YouTube Piano Trio in G Minor, Op. 8 エマニュエル・アックス – トピック Provided to YouTube by Sony Classical

ショパン:ピアノ三重奏曲【解説】

ショパンのピアノ三重奏曲(作品8)は、1828年に作曲されています。ショパンの室内楽曲は、いずれもチェロに重みが置かれており、ワルシャワ時代の少年期に、チェロの名手であった公爵のために書かれ献呈されたものです。この頃のポーランドは、ナポレオンの侵略等、政治的に不安定だったようですが、ポズナン大公国の総督(プロイセン国王の名代)であったラジヴィウ公爵は、パガニーニ、ゲーテ、ショパン、ベートーヴェンらを客として迎えたり、コンサートを催してチェロを演奏していたそうです。この曲は、四つの楽章で構成され、長い曲となっています。

第1楽章 ソナタ形式 冒頭、勇壮な主題により曲が始まり、続いてヴァイオリンの流麗な旋律が各楽器へと受け継がれます。第2主題は、ピアノのリズミカルな楽想によって特徴づけられるもの。展開部は、ピアノを中心に第1主題の動機が奏でられます。再現部は、第2主題がニ短調で、コーダはピアノの走句とチェロの三連符により、切迫した雰囲気を与えるものです。

第2楽章 スケルツォ 高音部から滑り落ちるような序奏で始まります。明るい主題で、トリオはハ長調、落ち着いたワルツです。

第3楽章 三部形式の変形、あるいは自由な歌謡形式 問いかけるような序奏から、ピアノによるメランコリックな主題が主調で現れ、ヴァイオリンに受け継がれていきます。曲中で序奏の問いかけのモティーフが、効果的に使用されています。第4楽章 ロンド形式 ピアノのソロから始まる主題は、民族舞踊のようです。最後には主題が融合しながら、堂々と歌われて盛りあがりを見せ力強く終わります。珍しいショパンの室内楽です。チャーミングで、ほんのりと甘い、チェロ主体の曲です。

ショパン:ピアノ三重奏曲【ディスク情報】

1992年 ヨーヨー・マ エマニュエル・アックスなど CS
2013年 ヨハネス・モーザー、コーリャ・ブラッハー、エヴァ・クピーク HÄNSSLER
2023年 カミーユ・トマ ジュリアン・ブローカル ダニエル・ホープ G

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