ラフマニノフ:交響曲第1番、ユースシンフォニー【聴いてみよう】Rachmaninov: Symphony No.1 & “Youth Symphony”

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ラフマニノフ:交響曲第1番【YouTube】

ラフマニノフ:交響曲第1番 スタニスラフ・コチャノフスキー オランダ放送フィル 2019年3月16日コンサートの模様です。48分52秒の動画。コチャノフスキーさんは、2024/25シーズンから、マンゼの後任として北ドイツ放送フィル首席指揮者。出典:YouTube Rachmaninov Symphony No.1, Kochanovsky, NRPO Conductor Stanislav KOCHANOVSKY [Official Channel]

ラフマニノフ:交響曲第1番【名盤・おすすめ】

ヤニック・ネゼ=セガン フィラデルフィア管弦楽団 🙂

ラフマニノフ:交響曲第1番 ヤニック・ネゼ=セガン フィラデルフィア管弦楽団 2018年
Rachmaninov: Symphony No.1 in D Minor, Op.13 Yannick Nézet-Séguin The Philadelphia Orchestra

ネゼ=セガンさんの演奏は、オケの音が持つ鮮やかな色彩感が前面に出てきます。そこに彼の躍動感にあふれる元気さがプラスされます。影の描き方は、少し控えめで、暗さなんか微塵も感じさせないほど、楽天的でエネルギッシュなのです。まあ、ラフマニノフの若い頃の交響曲第1番なので、これで良い気もします。

CDカップリング:ラフマニノフ交響曲第1番 2019年、交響的舞曲 2018年録音 出典:YouTube Rachmaninoff: Symphony No. 1 in D Minor, Op. 13 フィラデルフィア管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

ヴァレリー・ゲルギエフ ロンドン交響楽団 🙂

ラフマニノフ:交響曲第1番 ヴァレリー・ゲルギエフ ロンドン交響楽団 2015年
Rachmaninov: Symphony No.1 in D Minor, Op.13 Valery Gergiev London Symphony Orchestra

ゲルギエフさんの演奏は、重い~ 湿気を含んだ重さがあります。第1楽章から、ねっとり。行進曲風のように奏でられる場面では、多少は威勢良く、恰幅の良いブラスが鳴るのですが、いささかオーバーです。甘い主題と、ディエス・レイの主題が、表裏一体のように貼りついてきた感がします。でも、だんだん、自分のカラダが重くなり、なんだかダークサイドに落ちるような、危うい予兆がします。まっ、1番で、そこまで感じなくても良いか~と思いつつ、聴いちゃいました。単なるワタシの妄想ですが、この指揮者の演奏は、怪しい世界が匂います。

CDカップリング:ラフマニノフ交響曲第1番、バラキレフ交響詩「タマーラ」2015年録音 出典:YouTube Symphony No. 1 in D Minor, Op. 13 ヴァレリー・ゲルギエフ – トピック Provided to YouTube by harmonia mundi

ヴァシリー・ペトレンコ ロイヤル・リヴァプール・フィル 😘

ラフマニノフ:交響曲第1番 ヴァシリー・ペトレンコ ロイヤル・リヴァプール・フィル 2013年
Rachmaninov: Symphony No.1 in D Minor, Op.13 Vasily Petrenko Royal Liverpool Philharmonic Orchestra

ペトレンコさんの演奏は、颯爽と振ってて弦に推進力があります。旧来の粘っこい演奏から脱却した感があるので、聴きやすいのですが、うーん、曲自体が、金管の咆哮をどう聴かせたいか、何度聴いても判然としません。ペトレンコさんの演奏で第3楽章を聴くと、静寂感の漂う夜の風景がイメージされます。楽章最後において、グロッケンシュピールのような音が聞こえます。第4楽章は、いつもながらの賑々しさ。チャイコフスキーみたいだと笑ってしまいそう。

力強い弦のシンコペーション、行進曲風でありながら、スカッとした行進曲にならず、うねる弦がユラユラ絡みついて剥がれません。初演が失敗したというけど、必ずしもグラズノフさんの責任でもなさげ。

CDカップリング:ラフマニノフ交響詩「ロスティスラフ公」、交響曲第1番 2013年録音 出典:YouTube Symphony No. 1 in D Minor, Op. 13 ワシリー・ペトレンコ – トピック Provided to YouTube by Warner Classics International

ドミトリー・キタエンコ ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団

ラフマニノフ:交響曲第1番 ドミトリー・キタエンコ ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団 2013年
Rachmaninov: Symphony No.1 in D Minor, Op.13 Dmitri Kitayenko Gürzenich-Orchester Köln

CDカップリング:ラフマニノフ交響曲第1番、幻想曲「岩」2013年録音 出典:YouTube Symphony No. 1 in D Minor, Op. 13 ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by NAXOS of America

ミハイル・プレトニョフ ロシア・ナショナル管弦楽団

ラフマニノフ:交響曲第1番 ミハイル・プレトニョフ ロシア・ナショナル管弦楽団 1999年
Rachmaninov: Symphony No.1 in D Minor, Op.13 Mikhail Pletnev Russian National Orchestra

CDカップリング:ラフマニノフ交響詩「死の島」、交響曲第1番 1999年録音 出典:YouTube Rachmaninoff: Symphony No. 1 in D Minor, Op. 13 ロシア・ナショナル管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

ヴァレリー・ポリャンスキー ロシア国立交響楽団

ラフマニノフ:交響曲第1番 ヴァレリー・ポリャンスキー ロシア国立交響楽団 1999年
Rachmaninov: Symphony No.1 in D Minor, Op.13 Valery Polyansky Russian State Symphony Orchestra

CDカップリング:ラフマニノフ 交響曲第1番、5つの練習曲「音の絵」管弦楽編 1999年録音 出典:YouTube Symphony No. 1 in D Minor, Op. 13 ロシア国立交響楽団 – トピック Provided to YouTube by NAXOS of America

エフゲニー・スヴェトラーノフ ロシア国立交響楽団 😅

ラフマニノフ:交響曲第1番 エフゲニー・スヴェトラーノフ ロシア国立交響楽団 1995年
Rachmaninov: Symphony No.1 in D Minor, Op.13 Evgeny Svetlanov State Symphony Orchestra of Russian Federation

スヴェトラーノフさんの演奏は、独特の甘美な世界が広がっています。この世界を知っちゃうと、とめどもなく理性が崩れてしまいそう。なはは~っ、ホント、ラフマニノフの沼に、どっぷり浸りたい方にはお薦めですが、出られなくなっても、我が輩は知らないよーんって感じです。ホント、ラフマニノフ、スクリャービンの全集を持っているのですが、聴くには勇気が要ります。今から飛び込みまーす!

CDカップリング:ラフマニノフ交響曲第1番、カプリッチョ・ボヘミアン(作品12)、スケルツォニ短調 出典:YouTube ラフマニノフ:交響曲第1番 二短調 作品13 エフゲニ・スヴェトラーノフ – トピック Provided to YouTube by CANYON CLASSICS

シャルル・デュトワ フィラデルフィア管弦楽団 😘

ラフマニノフ:交響曲第1番 シャルル・デュトワ フィラデルフィア管弦楽団 1991年
Rachmaninov: Symphony No.1 in D Minor, Op.13 Charles Dutoit The Philadelphia Orchestra

デュトワさんの演奏は、ラフマニノフの交響曲全集が、さほど出てない頃に、聴いていたように思います。なかなか廃盤だったりして、ゲットしづらかったように思います。改めて聴くと、うーん、ネゼ=セガンと良く似た路線だなあと思います。明るすぎ。キラキラしてるのですが、でも、繊細さは持ち合わせているし、そこまでアメリカ~という感じは受けませんでした。それにしても、多彩な要素を、いっぱい詰め込みすぎた曲ですよね。美しい旋律が、いっぱいアタマのなかに浮かんで、捨てきれなかった。そんな感じです。ダンシャリが必要だよねえ。少し間引いていただかないと、、、余白に対する美意識、あっ、ワタシも整理整頓、掃除しなきゃ。

CDカップリング:ラフマニノフ交響曲第1番1991年、交響詩「死の島」1992年録音 出典:YouTube Rachmaninoff: Symphony No. 1 in D minor, Op. 13 フィラデルフィア管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

アンドルー・リットン ロイヤル・フィル 🙂

ラフマニノフ:交響曲第1番 アンドルー・リットン ロイヤル・フィル 1989年
Rachmaninov: Symphony No.1 in D Minor, Op.13 Andrew Litton Royal Philharmonic Orchestra

リットンさんの演奏は、幾分ソフトな感覚ですが、第1楽章は、金管の柔らかい音を大きく吹かせて、勇壮に登場させています。中間楽章は、柔らかく甘めだが、両側がガッチリ。第4楽章は、ド派手に賞レースが始まるようなファンファーレで、リズミカルでミリタリー風。皇帝が存在していた時代を彷彿させます。

繰り返しが執拗で、明るいのかと思ったら、暗くなり、ノー天気かと思ったら神妙だったり。金管のプラッター的な吹き方、オケ全体で揺れるようなリズムになります。木管のフレーズで主題が変わり、色彩も渋くなってくるというめまぐるしさ。アラビア地域のようなエキゾチックさもあり、サックスが、まるで蛇使いみたいな旋律を醸し出したり。

官能的なフレーズまで登場し、最後に、荒々しい主題がティンパニと共に戻ってくるという手の込みよう。騒々しく、大仰に銅鑼が鳴って終わるのだが、この展開の意外性についていけなくなってしまいます。 リットンさんの演奏は、奇妙なパッチワークを、しっかりリズミカルに再現してくれます。

CDカップリング:ラフマニノフ交響曲全集1番~3番 交響的舞曲、交響詩「死の島」1989年録音 YouTubeにおいては交響的舞曲、死の島はカップリングされていません。出典:YouTube Symphony No. 1 in D Minor, Op. 13 Royal Philharmonic Orchestra Provided to YouTube by Warner Classics

ロリン・マゼール ベルリン・フィル 😘

ラフマニノフ:交響曲第1番 ロリン・マゼール ベルリン・フィル 1984年
Rachmaninov: Symphony No.1 in D Minor, Op.13 Lorin Maazel Berliner Philharmoniker

マゼールさんが、ベルリン・フィルと、ラフマニノフという組み合わせで、交響曲全集、交響詩を録音していることに驚きます。真逆の性格だと思っていたのですが、冗長性をできる限り排除し、簡潔に豪快に鳴らした演奏です。第1楽章は、暗い表情をたたえ、迷いつつ~ グレゴリオ聖歌のディエス・イレを最後の審判、死の宣告のように受け止めているようです。チェロやヴァイオリンの旋律も、単なる恋愛映画のような甘さはではないです。

第2楽章は、軽やかに飛翔しますが、フルートにおける夢の世界は、低弦や金管で打ち消され、嵐の気配が漂ってきます。夢想的な時間は、短いのです。いつも、甘さは打ち消されます。雲行きの怪しさは、執拗で、青春時代のように迷いや不安が、しつこく織り込まれます。また、気分にムラがあり、感情が定まらないようです。

第3楽章は、クラリネットが、絡みついて離れないことを望む甘美な世界が描かれています。木管とヴァイオリンのフレーズが蔦のように絡みます。マゼールさんの描く世界はオペラ、劇付随音楽のようで濃密です。第4楽章は、スネア付き派手な華麗なるファンファーレ出始まります。コルンゴルトの楽曲を先取りしたような世界で、まるで映画音楽です。怒りの日が、影のようにつきまとっているものの、結末が弱いですよね。聞き終わってから、第1楽章冒頭、あの最後の審判風の主題は、いったい、なんだったのか。ん???

CDカップリング:ラフマニノフ 交響曲第1番、幻想曲「岩」、アレコ間奏曲、ヴォカリーズ 出典:YouTube Rachmaninoff: Symphony No.1 in D Minor, Op.13 チャンネル:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

ウラディーミル・アシュケナージ コンセルトヘボウ管弦楽団 🙂

ラフマニノフ:交響曲第1番 ウラディーミル・アシュケナージ コンセルトヘボウ管弦楽団 1982年
Rachmaninov: Symphony No.1 in D Minor, Op.13 Vladimir Ashkenazy Royal Concertgebouw Orchestra

アシュケナージさんの演奏は、コンセルトヘボウ管の豊かな響きが生命線という感じです。適度な甘みがあり、クリアで聞きやすく、クラリネットなどの木管の音色、爽やかな歌謡風の旋律が綺麗です。ロシア正教の聖歌をモチーフにした主題だそうですが、歌謡風との組み合わせには意表をつかれます。

第3楽章における主題、クラリネットの憂鬱な旋律が、官能的でエキゾチックです。オーボエ、フルート、この官能的でエキゾチックな雰囲気を引き継ぎ、めくるめく世界へ。そして、改悛の世界へ。ふふっ、いつまでも優しく甘く、反面教師的な厳めしい旋律まで、甘みが含まれています。トータルで 何を表現したいのか、整理しれないですよね。演奏の責任ではないと思いますが。

CDカップリング:ラフマニノフ交響曲全集3枚組BOX ラフマニノフ交響曲第1番~第3番、独唱、合唱と管弦楽のための詩曲「鐘」、交響的舞曲、交響詩「死の島」 第1番1982年、第2番1981年、第3番1980年、ユース1982年録音
後年、シドニー響との交響曲全集、管弦楽曲集5枚組があります。出典:YouTube Rachmaninoff: Symphony No. 1 in D Minor, Op. 13 Concertgebouworkest Provided to YouTube by Universal Music Group

エド・デ・ワールト ロッテルダム・フィル 🙂

ラフマニノフ:交響曲第1番 エド・デ・ワールト ロッテルダム・フィル 1978年
Rachmaninov: Symphony No.1 in D Minor, Op.13 Edo de Waart Rotterdam Philharmonic Orchestra

デ・ワールトさんの演奏は、アシュケナージさんの雰囲気に近いでしょうか。拝聴しながら、映画「ラフマニノフ~ある愛の調べ~」で 、ラフマニノフの半生が描かれていたことを思い出しました。多彩な旋律が、パンクしそうなほどに詰め込まれ、速すぎるストーリー展開、絞りきれない的など、やはり散漫な感じがします。まろやかで、中庸的な響きは、安らぎに繋がります。さらっとした感覚で、適度に甘く、柔らかさがあり、楽曲としては、冗長的ですが、嫌みなくやり過ごせてしまいました。

出典:YouTube Rachmaninoff: Symphony No. 1 in D Minor, Op. 13 ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

アンドレ・プレヴィン ロンドン交響楽団 😘

ラフマニノフ:交響曲第1番 アンドレ・プレヴィン ロンドン交響楽団 1975年
Rachmaninov: Symphony No.1 in D Minor, Op.13 André Previn London Symphony Orchestra

プレヴィンさんの演奏は、ラフマニノフの交響曲の元祖って感じの存在です。ラフマニノフの交響曲第1番は、初演が大失敗し、酷評を受けたことを気にして、ノイローゼっぽくなってしまうという、いわくつきの曲です。指揮をしていたグラズノフが、酔っ払っていたとか、練習不足だったからとか~ 

でも、それだけでもないようにも思います。ひとつひとつのピースは、良いんだけど、組み合わせてできあがった全体像は、さほどではなかった。近視眼的だったのかもしれません。偉そうに言っちゃってゴメンナサイ。エキゾチックな木管、明るいロンドン響、官能的な旋律で、演奏は良かったです。出典:YouTube Symphony No. 1 in D Minor, Op. 13 アンドレ・プレヴィン – トピック Provided to YouTube by Warner Classics

ラフマニノフ:交響曲ニ短調(ユース・シンフォニー)

ジャナンドレア・ノセダ BBCフィル 😘

ラフマニノフ:交響曲ニ短調(ユース・シンフォニー)ジャナンドレア・ノセダ BBCフィル 2008年
Rachmaninov: Symphony in D Minor, “Youth Symphony” Gianandrea Noseda BBC Philharmonic

ノセダさんの演奏は、ちょっぴりシャンドス特有の残響が気になりますが、最初のふんわか~としたところが魅力的です。アシュケナージさんより、テンポは速めですが、よく似た傾向に感じます。

暖かい響きのなかに、弦主体の旋律が奏でられていますが、語尾を速めに切り上げて、テンポアップを図っているので、推進力があります。また、木管がとてもチャーミングなのが魅力的。少女のように恥じらいがあって、魅力ある楽曲に整えた感じがします。楽章最後において、ブラスが登場します。リストばりにノセダさんは頑張っています。

CDカップリング:ラフマニノフ 交響曲第1番、交響詩「死の島」、ユース・シンフォニー(パヴェル・ラム校訂)
出典:YouTube Symphony in D Minor “Youth Symphony” ジャナンドレア・ノセダ – トピック Provided to YouTube by PIAS

オーウェイン・アーウェル・ヒューズ ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団 😘

ラフマニノフ:交響曲ニ短調(ユース・シンフォニー)オーウェイン・アーウェル・ヒューズ ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団 2001年 Rachmaninov: Symphony in D Minor, “Youth Symphony” Owain Arwel Hughes Royal Scottish National Orchestra

ヒューズさんの演奏は、サブスクリプションを活用して拝聴しました。ユース・シンフォニーは、ラフマニノフが、モスクワ音楽院在籍中に習作として作曲された作品で、1891年、アレグロの断章のみの形で完成しています。ピアノ科を卒業後、作曲科に在籍し、卒業試験の課題である交響曲と歌劇が、ユース・シンフォニーと歌劇アレコです。

聴いた感想なのですが~ 弦の流れがあがりくだりする際に、ホルンが付き合って、柔らかい舞踏風のフレーズが出てきます。軽やかで優しいですね。もうすぐ20世紀に入ろうとする時代ですが、優美な主旋律が魅力です。ロマンティックだな~。クールビューティ、ちょっとクールな響きが素敵です。

CDカップリング:ラフマニノフ:交響曲全集、交響詩「ロスティスラフ公」、ユース・シンフォニー、ヴォカリーズ出典:YouTube Symphony in D Minor, “Youth”: Youth Symphony in D Minor ロイヤル・スコティッシュ管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by NAXOS of America

ウラディーミル・アシュケナージ コンセルトヘボウ管弦楽団 😘

ラフマニノフ:交響曲ニ短調(ユース・シンフォニー)ウラディーミル・アシュケナージ コンセルトヘボウ管弦楽団 1982年 Rachmaninov: Symphony in D Minor, “Youth Symphony” Vladimir Ashkenazy Royal Concertgebouw Orchestra

アシュケナージさんのコンセルトヘボウとの演奏は、まったり暖かみのある響きです。単一楽章で、あとは未完に終わってしまいましたが、聴いたら、ラフマニノフの作品だとわかる気がします。ノビのある穏やかな弦の旋律が序奏に表れ、少し弾んだリズムとなりますが、甘いっ。やっぱり甘いです。中音域をベースにして木管が登場し、ティンパニが、区切りをつけますが、弦主体のなだらかな旋律が聴きどころです。YouTubeでは、10分47秒の演奏です。

CDカップリング:ラフマニノフ交響曲第3番、ユース・シンフォニー 後年、シドニー響との全集もあります。
出典:YouTube Rachmaninoff: Youth Symphony Concertgebouworkest Provided to YouTube by Universal Music Group

ラフマニノフ:交響曲第1番&ユース・シンフォニー【解説】

ラフマニノフの作曲した交響曲は、次のとおり4種類です。
交響曲ニ短調 (1891年):単一楽章。第1楽章だけで未完。「ユース・シンフォニー」と言われます。
交響曲第1番 ニ短調 作品13(1895年):初演後、聴衆が騒然として大失敗となります。
交響曲第2番 ホ短調 作品27(1906年 – 1907年):第3楽章の甘美なメロディーは広く知られています。
交響曲第3番 イ短調 作品44(1936年):遠くロシアを離れながら、祖国を思う感情が濃厚である。

ラフマニノフの交響曲第1番 二短調(作品13)は、1895年に作曲されています、97年、グラズノフの指揮で初演されましたが、演奏終了直後、騒然となり罵詈雑言が飛び交ったといいます。その原因は、指揮をしたグラズノフさんが酔っ払っていた説、練習不足だった説などがありますが不明です。その後、ダメージを受けて作曲が出来ず、ピアノ協奏曲第2番の成功まで引きずってしまったのは有名なお話です。次の四つの楽章で構成されています。

第1楽章 ニ短調 4/4拍子、ソナタ形式 重々しい序奏で開始されます。短い金管の導入モチーフ (七小節) が、激しく重々しい雰囲気を与えます。これが全部の楽章を通じて形を変える等で絡みます。で、弦のリズムに乗ってクラリネットによる第1主題、経過句がヴァイオリンで奏でられ、オーボエによる第2主題になります。この後、序奏の金管の動機で激しき叩かれた後展開します。第2主題においても、また、序奏の金管の動機で潰されてコーダへ。第1主題の断片が綴られて盛り上がります。

第2楽章 ヘ長調 3/4拍子、ロンド形式(A-B-A-C-A-B-A-Coda) スケルツォにあたる楽章で、弱音器をつけたヴァイオリンによる主題の提示があり、第1楽章の序奏の動機が現れます。ロマ風の雰囲気が垣間見られます。

第3楽章 変ロ長調 3/4拍子、三部形式 柔らかい第1楽章の序奏のモチーフ、クラリネットによる主題の提示があります。オーボエ、フルート、ヴァイオリンにも繋がります。不穏な雰囲気が漂い、ミュート付きホルンが翳りを与えます。そして、弦の旋律で絡んで展開していきます。

第4楽章 ニ長調 3/4拍子、序奏付き複合三部形式 またまた第1楽章の序奏のモチーフを使って導入されます。中間部は第2楽章、第3楽章の主要主題が現れ、休符を置いてコーダとなります。第1楽章のモチーフが繰り返されますが、全ての楽章開始が上行形の三連符、素材が繰り返し次の楽章に関わりを持つこと等が特徴でしょうか。全曲で約42分の作品です。モチーフの使い方の工夫は良いんだけど、いろんな要素を入れすぎて、絡みつかせて、わかんなくなっちゃった感じです。

ラフマニノフの交響曲ニ短調(通称 ユース・シンフォニー)は、1891年に作曲された、モスクワ音楽院の卒業作品です。序奏付きのソナタ形式で、4/4拍子の序奏で始まります。低弦にホルンが絡み、ヴァイオリンが浮遊していきます。低弦と対旋律となりますが、ティンパニと伴ってもりあがります。拍が変わり、リズミカルな主部へ。牧歌的なフレーズが出てくると第2主題です。ここではクラリネットが登場します。ゆったりと歌う旋律がメインです。コーダ部分では金管が登場し、ニ短調の主和音を用いて豪華な響きとなって終わります。

ラフマニノフ:交響曲第1番&交響曲ニ短調(ユース・シンフォニー)【ディスク情報】

1975年 プレヴィン ロンドン交響楽団 EMI
1978年 エド・デ・ワールト ロッテルダム・フィル Ph
1982年 アシュケナージ コンセルトヘボウ管弦楽団 Dec
1984年 ロリン・マゼール ベルリン・フィル G
1989年 アンドルー・リットン ロイヤル・フィル E
1991年 シャルル・デュトワ フィラデルフィア管弦楽団 Dec
1995年 エフゲニー・スヴェトラーノフ ロシア国立交響楽団 CANYON
1999年 ポリャンスキー ロシア国立交響楽団 CHANDOS
1999年 ミハイル・プレトニョフ ロシア・ナショナル管弦楽団 G
2013年 ドミトリー・キタエンコ ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団 OEHMS
2013年 ヴァシリー・ペトレンコ ロイヤル・リヴァプール・フィル WARNER
2015年 ヴァレリー・ゲルギエフ ロンドン交響楽団 LSO
2018年 ヤニック・ネゼ=セガン フィラデルフィア管弦楽団 G

交響曲ニ短調(ユース・シンフォニー)
1982年 アシュケナージ コンセルトヘボウ管弦楽団 Dec
2001年 ヒューズ ロイヤル・スコティッシュナショナル管弦楽団 BIS
2008年 ノセダ BBCフィル CHANDOS

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