ラヴェル:「ラ・ヴァルス」【聴いてみよう】Ravel: La valse, M. 72

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ラヴェル:「ラ・ヴァルス」【名盤・おすすめ】

サカリ・オラモ ロイヤル・ストックホルム・フィル  🙂

ラヴェル:「ラ・ヴァルス」 サカリ・オラモ ロイヤル・ストックホルム・フィル 2020年
Ravel: La valse, M. 72 Sakari Oramo Royal Stockholm Philharmonic Orchestra

この楽曲は、タイトルそのもので、ザ・ワルツなのです。でも、分厚いオーケストレーションで、どう聴いたら良いのか、かなり困ります。だって、通常ワルツっていえば、ん~ チャッチャですが、そんなシンプルではないんです。冒頭から茫洋としてて、いきなり、コントラバスの響きで煙に巻かれるというか、まずは、タイムマシーンに乗って過去に遡らないとダメで、いきなり宮廷の舞踏会に降り立ったものの、第一歩が、えっどこから始まっているのという感じなのです。

降り立った途端、出だしで転けるというか躓く。しかし、オラモさんのワルツは、ガラス貼りの感じがして見通しが良いのですが、この曲ならではの、もわっとした空気感が漂わないと、このワルツの舞台とはならないかなあ。夢幻的な雰囲気しないかもしれません。

CDカップリング:ラヴェル クープランの墓、道化師の朝の歌、海原の小舟、亡き王女のパヴァーヌ、古風なメヌエット、ラ・ヴァルス 2020年~21年 出典:YouTube La valse, M. 72 ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Naxos Digital Services 

フランソワ=グザヴィェ・ロト レ・シエクル 🙂

ラヴェル:「ラ・ヴァルス」 フランソワ=グザヴィェ・ロト レ・シエクル 2019年
Ravel: La valse, M. 72 François-Xavier Roth Les Siècles

この曲の後半は、弦の分厚いオーケストレーションで、ひと皮、ふた皮・・・ パイ生地のように何層にも重ねられて響くことにより、そして、それが、うねうねと曲線化してくるところが面白いところでしょうか。均一的に重ねられておらず、ひねりがきいてて、アタマのなかで、うにゃうにゃ~っと丸まってきて爆発しちゃう。

えーっ、こんなのワルツじゃないやんと、怒り出したくなるところが、この演奏の味噌だと思います。これが、ラヴェルのザ・ワルツ、ロトさんの過去への誘いなのかもしれません。茫洋とした雰囲気で、もわもわした感じ。さて、ロトさんのレ・シエクルで、古楽器専門家で、雰囲気づくりができるのかなあ。えへっ、それは自分で聴いて感じてもらった方がいいかもしれません。楽器は古い時代のモノなんだけどなあ。

CDカップリング:ムソルグスキー 展覧会の絵、ラヴェル ラ・ヴァルス 出典:YouTube La Valse, poème chorégraphique, M. 72 (Live) レ・シエクル – トピック Provided to YouTube by harmonia mundi

アレクサンドル・ブロック リール国立管弦楽団 🙂

ラヴェル:「ラ・ヴァルス」 アレクサンドル・ブロック リール国立管弦楽団 2018年
Ravel: La valse, M. 72 Alexandre Bloch Orchestre national de Lille

改めてウィキペディア(Wikipedia)を読んでみると・・・展開が進むに連れて徐々にワルツらしいリズムが崩れ始め、テンポが乱れてくる。転調を繰り返し、リズムを破壊して進み、冒頭の主題が変形されて再現された後、最後の2小節で無理やり終止するとあります。やっぱりねえ~ 

そっか、テンポの変化と転調で、リズムを破壊するのか。やっぱり、ラヴェルさんは一筋縄ではいかないですね。ひねりがきいています。聴きどころは、ホントは、ラヴェルではなく、フランスの作曲家バンジャマン・アタイールさんの協奏曲なのでしょうが、まだ知識&聞き込み不足のため、今回はスルーさせていただきますが、スペインの風は吹いていると感じます。南欧の香りも良いですね。

CDカップリング:ラヴェル ラ・ヴァルス、アタイール セルバンと管弦楽のための協奏曲、ラヴェル スペイン狂詩曲 2018年 出典:YouTube La valse, M. 72
Orchestre National de Lille – トピック Provided to YouTube by IDOL

フィリップ・ジョルダン パリ国立歌劇場管弦楽団 😲

ラヴェル:「ラ・ヴァルス」 フィリップ・ジョルダン パリ国立歌劇場管弦楽団 2015年
Ravel: La valse, M. 72 Philippe Jordan Orchestre de l’Opéra national de Paris

ジョルダンさんの演奏は、色彩感は高いのですが、ちょっとテンポが速めです。シャキシャキというより、せかせかと時間が過ぎていく感じがします。昔の思い出を浸るとか、記憶を巡らせる心の余裕が持てない感じでしょうか、えらい急ぐなあ~ 電車に乗り損ねそうと焦っている感じのままラストを迎えてしまいました。

ちょっと元気すぎて派手めです。これでは、優雅さも余裕も持つことができません。忙しく生活に、現実に邁進している姿がイメージされます。過去へ向かうというより、現代人のワルツでしょうか。CDカップリング ラヴェル ダフニスとクロエ 全曲版、ラ・ヴァルス 出典:YouTube La Valse, M. 72 フィリップ・ジョルダン – トピック Provided to YouTube by Erato/Warner Classics

マリス・ヤンソンス コンセルトヘボウ管弦楽団 😘

ラヴェル:「ラ・ヴァルス」 マリス・ヤンソンス コンセルトヘボウ管弦楽団 2007年
Ravel: La valse, M. 72 Mariss Jansons Royal Concertgebouw Orchestra

ヤンソンスさんの演奏は、バイエルン放送響もコンセルトヘボウ管も、ライブ演奏が多く、CDも存分に発売されてきました。で、この二つのオケは、世界最高峰と言っても過言ではないオケです。昔のカラヤンさんのCDを買い求めいた頃と、ほぼ同じ状況に。美音のオケを二つも振れるなんてシアワセ~っと思いつつ、大変だよな~と感じます。

このコンセルトヘボウのラ・ヴァルスは、さすがに穏やかなフレーズで、ふんわかしている感じがします。幾分、前半はパワフルで力強く、ほぼそのテンポで後半に入ってきます。くるくる回ってスピードアップ。煙に巻かれて終わっちゃいましたね。テンポ設定も、力の持って行きようも、難しそうな曲だと改めて思いました。(拍手入りです)この解釈アプローチ 良いと思います。

CDカップリング ドビュッシー交響詩「海」、デュティユー ヴァイオリン協奏曲「夢の樹」 ドミトリー・シトコヴェツキー 、ラヴェル ラ・ヴァルス 2007年 出典:YouTube La Valse, M. 72 (Live) Concertgebouworkest Provided to YouTube by Royal Concertgebouw Orchestra

ジョス・ファン・インマゼール アニマ・エテルナ 😔

ラヴェル:「ラ・ヴァルス」 ジョス・ファン・インマゼール アニマ・エテルナ 2005年
Ravel: La valse, M. 72 Jos van Immerseel Anima Eterna

なんだか怖いモノ見たさ的に聴いてみた~というのが正直なところでしょうか。音の余韻が少ないので、どうも夢のなかのワルツというよりは、都会のサラリーマンのスーツ姿のようなイメージがします。立派な身なりですが、時間とお金に追われているような感じでしょうか、

古き良き爛熟した時代でもないし、まあ、ワタシの勝手なイメージですが、タイムスリップすることで、歴史的な崩落、皮肉っぽく思い出させる意図があるように思う曲ですが、エテルナの演奏は、せわしないリアルな社会を映しだしているように感じます。悪くない演奏なのですが、ふっ、まっとうすぎて、それ以上がなく、奇想天外のラストに、オチが・・・面白くない気がします。

CDカップリング:ラヴェル ボレロ 左手のためのピアノ協奏曲 エレーヌ・シュヴァリエ(1905年エラール製)、スペイン狂詩曲、亡き王女のパヴァーヌ、ラ・ヴァルス 出典:YouTube La valse, M.72 アニマ・エテルナ – トピック Provided to YouTube by IDOL

パーヴォ・ヤルヴィ シンシナティ交響楽団 🥰

ラヴェル:「ラ・ヴァルス」 パーヴォ・ヤルヴィ シンシナティ交響楽団 2003年
Ravel: La valse, M. 72 Paavo Järvi Cincinnati Symphony Orchestra

パーヴォさんとシンシナティ響の演奏は、テンポをゆったりしながら踊り出しています。録音の加減なのか、幾分、最初からほんわか気味で、霞のかかった雰囲気としては良いのですが、単に録音だったりして? えっ、うがったみかたでしょうか。いやいや、さにあらず。

マゼールさんの演奏に近い雰囲気があります。言われなければ、アメリカのオケとは思わないですね。テンポは、後半にかけてあがっていき、回転度数もあがりますが、最初がスロー気味なので、セカセカした感じにはなりません。まだ余裕があります。ドロシーのようにトルネード状態で空に舞いあがるのでなく、回転に吸い込まれるのかな~ と思っていましたが、金管の元気良さと共に滑り落ちて、タイムスリップしていくようです。あはは~ ワタシの妄想は、視覚的要素が多分に含まれているようです。出典:YouTube Ravel: La valse, M. 72 パーヴォ・ヤルヴィ – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

ロリン・マゼール ウィーン・フィル 😍

ラヴェル:「ラ・ヴァルス」 ロリン・マゼール ウィーン・フィル 1996年
Ravel: La valse, M. 72 Lorin Maazel Wiener Philharmoniker

マゼールさんの演奏は、むははぁ~ という、完熟、爛熟、とろけちゃう演奏で、ワタシ的にはイメージぴったりという感じで嬉しく拝聴させていただいた演奏です。これこれ、この、もわっとした空気感と倦怠感、ふーっと意識が飛んじゃいそうな雰囲気が、なんとも言えず、たかだか10分ちょっと(13分15秒の演奏動画)ですが、時空間を超えて行くことができます。

妖艶で夢幻的、魔女の館に迷い込んだような、迷路のような世界です。この適度な柔らかさは心地良すぎぎて、堕落しそうな気配すら漂います。ソフトフォーカスされ、ゆらゆらとした妖艶で、蠱惑的な演奏で超アブナイです。これはクラクラした酔っ払い気分、夢見心地となります。さすがマゼールさん。

歴史に、もしもは、御法度かもしれませんが、マゼールさんがBPOの首席になっていたら、クラシック音楽シーンはどう変わっていたでしょう。巨大レーベルへの録音だけじゃなく、自主レーベルで、ライブ録音が今のように多数存在していたら、もっと面白い演奏が聴けたかもしれません。そんな空想をしながら拝聴した演奏です。さすがです。
出典:YouTube La valse ロリン・マゼール – トピック Provided to YouTube by RCA Red Seal

ピエール・ブーレーズ ベルリン・フィル 😍

ラヴェル:「ラ・ヴァルス」 ピエール・ブーレーズ ベルリン・フィル 1993年
Ravel: La valse, M. 72 Pierre Boulez Berliner Philharmoniker

ブーレーズさんの演奏は、理詰めでカッチリしていますが、さて、ラ・ヴァルスは、どのように料理してくるのだろうと楽しみにしていました。ワタシの勝手なイメージ、それも妄想に近いのですが、懐古的で華麗なるウインナーワルツに対抗するかのように、ベルリン・フィルも溶解できるのだろうかと興味津々で聴き始めましたが、最初っから夢幻の世界に誘われて、ふにゃふにゃ~ とろけちゃう演奏です。

19世紀末の爛熟した絵画のように、妖艶で美しすぎて、甘い坩堝に首を突っ込みたくなります。これは、ぞっこんになってしまいました。これで良いのかどうかはともかく、ワタシは好きです。えへへ。骨抜きになっちゃいました。
CDカップリング ラヴェル ダブニスとクロエ全曲版 1994年、ラ・ヴァルス 1993年録音 出典:YouTube Ravel: La valse, M. 72 – Choreographic poem, for Orchestra – La valse ピエール・ブーレーズ – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

ミヒャエル・ギーレン 南西ドイツ放送交響楽団 🙂

ラヴェル:「ラ・ヴァルス」 ミヒャエル・ギーレン 南西ドイツ放送交響楽団 1993年
Ravel: La valse, M. 72 Michael Gielen SWR Sinfonieorchester Baden-Baden und Freiburg

ギーレンさんの演奏は、いつもならクールですが、このラ・ヴァルスは、明晰さとリズム感を維持したまま、弦のフレーズがふわっと揺れている感じがします。木管の輪郭線がしっかり描かれているので、ふにゃふにゃの旋律にはなりません。楽器で役割分担されているようで、前後に区分されて立体感としてはイマイチ、分離しています。幾分硬い気がしますし、金管が奥まって、色彩と色香は少し乏しいかも。ちょっと生意気で、贅沢で、ワガママなコメントかもしれませんが、いつもよりは、まあ、雰囲気としては柔らかくなっています。(ごめんなさい)

出典:YouTube La valse, M. 72 (Live) バーデン=バーデン&フライブルク南西ドイツ放送交響楽団 – トピック
Provided to YouTube by NAXOS of America

ジョルジュ・プレートル シュットゥットガルト放送交響楽団 😂

ラヴェル:「ラ・ヴァルス」 ジョルジュ・プレートル シュットゥットガルト放送交響楽団 1991年~97年
Ravel: La valse, M. 72 Georges Prêtre Radio-Sinfonieorchester Stuttgart des SWR

プレートルさんの演奏は、洒脱に富んで、柔らかくエスコートされます。旋律も品があって優美です。素朴なのに、香りが放たれている感じで、手慣れた感がしており、いつもどおりよ~という感じで余裕があります。旋律は定型の三拍子ではなく、幾分語尾が長めなので、裾の広さを感じるものです。

打楽器はシャンシャンと豪快に鳴ります。後半に入ってくると木管の響きが軽やかで、パーカッション群が華やかに盛り上がってきます。木管が渦巻きのように、くるくる~っと吹かれると、すーっと雰囲気が変化し、いったんテンポをあげますが、ブレーキがかかると一気に夢のなかに没入していくようです。テンポの変化の巧さがありますが、いっとき狂乱状態となるようで、熱にうなされ落ちていくような終わり方です。優雅さよりも、情念に身を焦がしてしまった感じで、堕天使のようになっちゃいました。あらまっ。燃え尽きてしまった・・・。そんな演奏でした。

出典:YouTube La valse, M. 72: La Valse シュトゥットガルト放送交響楽団 – トピック Provided to YouTube by NAXOS of America

ヤン・パスカル・トルトゥリエ アルスター管弦楽団 🙄

ラヴェル:「ラ・ヴァルス」 ヤン・パスカル・トルトゥリエ アルスター管弦楽団 1991年
Ravel: La valse, M. 72 Yan Pascal Tortelier Ulster Orchestra

トルトゥリエさんの演奏は、どこか田舎風の舞踏会会場という感じですが、摩訶不思議な雰囲気のある優美さがあります。とらえどころのない妄想のなかのワルツって感じで、ドンっという大太鼓の音に驚いて、俄に、目覚めたかのように踊り出します。この大太鼓は、まるで大砲のように響くので、ちょっと驚きです。

綺麗なフレーズにおいて、ヴァイオリンが活躍するのですが、ブラスの存在が大きいです。木管の柔らかい響き、ヴァイオリンが、ふわふわっと夢のなかの世界を描きます。シャンシャンと響くタンバリンの音とか、金管の短いパッセージが重なり合って煌びやかですが、華やかというよりは、どこかくすんだ色彩感で、視線は、遠くを見つめているようです。後半は、弦が多層的に動き、混沌とした雰囲気となります。柔らかく明るいブラスの響きが、聴きどころです。
CDカップリング:ラヴェル管弦楽全集CD4枚組BOX(1988年~92年録音)出典:YouTube La Valse, M. 72
Yan Pascal Tortelier – トピック Provided to YouTube by PIAS

ネーメ・ヤルヴィ デトロイト交響楽団 🤩

ラヴェル:「ラ・ヴァルス」 ネーメ・ヤルヴィ デトロイト交響楽団 1991年
Ravel: La valse, M. 72 Neeme Järvi Detroit Symphony Orchestra

N・ヤルヴィさんの演奏は、予想どおり、期待どおり、粘っこさと重量感があり、適度なシャンドス特有の残響のおかげで、なかなかに面白い夢幻的な世界となっています。巻き舌風のワルツで、優美であり、すぐにもりあがって進んできます。ダイナミックなクレッシェンドで、オツなもの。

バスドラもタンバリンも綺麗に聞こえてきますし、迫力もあり、シャンシャンとリズミカルです。また、ジャズっぽさも感じられ、奥行きたっぷり、まろやかに響きます。後半の弱音の部分においても見通しが良く、金管がスケールのように吹いているのも、面白く聴けました。音響が優れていないと、やっぱり各楽器の動きが見えづらい曲なので、これは嬉しい。予想以上に楽しく聴けます。構成をしっかり丹念に聴きたい場合は、お薦めの演奏です。盥のような銅鑼ですが、まあ~ ブラスが綺麗に聴けたので座布団一枚! です。

CDカップリング:ラヴェル ラ・ヴァルス ドビュッシー交響詩「海」、ミヨー プロヴァンス組曲、ラヴェル ボレロ 出典:YouTube La Valse, M. 72 ネーメ・ヤルヴィ – トピック Provided to YouTube by PIAS

サイモン・ラトル バーミンガム市交響楽団 🙂

ラヴェル:「ラ・ヴァルス」 サイモン・ラトル バーミンガム市交響楽団 1990年
Ravel: La valse, M. 72 Simon Rattle City of Birmingham Symphony Orchestra

ラトルさんの演奏は、冒頭、オネゲルの蒸気機関車をモチーフにした「パシフィック231」かと思うほど、もわもわ~っとしています。ようやくワルツが始まりますが、EMIの音響のイマイチさなのか、全体的に靄がかかって、弦のフレーズの合間を縫って、パーカッションが派手に鳴ります。

カラフルで、リズム感もあるのですが、少しもわもわとしすぎかもしれません。低音のブラスも底堅く響き、結構、重量級で後半が進みます。レンジ幅が大きく、弱音部分では、細かなフレーズが束ねられていることがわかります。ラストでは、大きく振りかぶって、パーカッション軍団が流れ込んできます。タメ感はなく、サッパリしています。もう少し録音状態が良ければ~と、愚痴っぽくなりました。

CDカップリング:ラトル ドビュッシー&ラヴェル5枚組BOX ドビュッシー リア王、遊戯、管弦楽のための映像 1989年、版画 パゴダ 1996年バーミンガム市響、牧神、海、おもちゃ箱、3つの前奏曲 BPO 2004年、ラヴェル ジャンヌの扇ファンファーレ シェエラザード、道化師の朝の歌89年、鐘の谷、マ・メール・ロワ ラ・ヴァルス1990年 バーミンガム市響、ダフニスとクロエ、ボレロ 1990年 バーミンガム市響、左手のためのピアノ協奏曲1977年 ガヴリーロフ ロンドン響、ピアノ協奏曲ト長調 1990年 ウーセ、バーミンガム市響、マ・メール・ロワ 妖精の庭 2002年 BPO 出典:YouTube La valse, M. 72 Simon Rattle Provided to YouTube by Warner Classics

アンドレ・プレヴィン ウィーン・フィル 🥰

ラヴェル:「ラ・ヴァルス」 アンドレ・プレヴィン ウィーン・フィル 1985年
Ravel: La valse, M. 72 André Previn Wiener Philharmoniker

プレヴィンさんの演奏は、宮殿の大広間で踊られているかのようなリアル感があります。漫画の見過ぎかもしれないのですが、ルイ14世時代か、マリー・アントワネット時代というか、フランスの華麗なる時代にタイムトリップしたかのようで、はぁ~ なんとも、ご大層なワルツだなっ~て感じなのです。

ラヴェルの初版に寄せた言葉、1855年頃のオーストリア宮廷が舞台である だとしたら、エリーザベト皇后(愛称シシィ)が、1854年にフランツ・ヨーゼフ一世と結婚しているんですけどね。いずれにしても、ハイヒールを履いて軽やかにステップを踏むような、現代の社交ダンスではなく、女性の衣装は、胸の開いた腰から下はたっぷり膨らんだ重々しいもので、腰はコルセットで締め上げキュッと細く、足はもちろん見えないスタイルでしょうか。

男性はカツラを被って、白いレースに、タイツ姿みたいな、そう、ロココ調といえば良いのだろうか、そんな時代のワルツのように思えます。プレヴィン盤は、相当に時代がかった雰囲気のする演奏で、とても軽やかなステップのワルツではなく、重厚感あふれるものです。古き良き時代のヨーロッパを絵に描いたような~感じかな。(想像です)典雅なワルツでした。(演奏後、拍手が入ります)

CDカップリング:ムソルグスキー展覧会の絵、ラヴェル ラ・ヴァルス 出典:YouTube Ravel: La Valse
Herbert von Karajan Provided to YouTube by Universal Music Group

マルタ・アルゲリッチ ネルソン・フレイレ ピアノ連弾 😘

ラヴェル:「ラ・ヴァルス」 マルタ・アルゲリッチ ネルソン・フレイレ 1982年
Ravel: La valse, M. 72 Martha Argerich Nelson Freire

キャピキャピのワルツで、エスコートできるのか、フレイレさん? と心配になって聴いていました。振り回されて終わりになっちゃわないか、遠心力で、飛んでしまわないか。心配になりますね。CDカップリング:ラフマニノフ 組曲第2番、ラ・ヴァルス(2台ピアノ)、ルトスワフスキ パガニーニの主題による変奏曲 出典:YouTube Ravel: La Valse, M. 72 マルタ・アルゲリッチ – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

クラウディオ・アバド ロンドン交響楽団

ラヴェル:「ラ・ヴァルス」 クラウディオ・アバド ロンドン交響楽団 1981年
Ravel: La valse, M. 72 Claudio Abbado London Symphony Orchestra
出典:YouTube Ravel: La valse, M. 72 London Symphony Orchestra Provided to YouTube by Universal Music Group

ロリン・マゼール フランス国立管弦楽団 😚

ラヴェル:「ラ・ヴァルス」ロリン・マゼール フランス国立管弦楽団 1981年
Ravel: La valse, M. 72 Lorin Maazel Orchestre National de France

マゼールさんの演奏は、多分、多分ですが~ ラヴェルの企図を再現しているように思います。さほどソフトフォーカスしなくても、楽曲そのものが雰囲気あるんですけど、先日聴いたマルティノンさんの演奏は、線状にクリアーに響かせてくるって感じでした。巧くアンサンブルが合わないと、これ完全崩壊する怖い曲の筈です。

で、マルティノン盤は、ラスト近くなると、踊っている間にヒートアップしている感じで、燃えあがっちゃうんですよね。あちゃーっ この光景は、昔の光景じゃーないの? なんだか、過去からずーっと、現在に至るって感じで、ちょっと現実感ありすぎという気がしました。では、マゼールさんは? 酔います。出典:YouTube La valse, M. 72 (Version for Orchestra) フランス国立管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Sony Classical

シャルル・デュトワ モントリオール交響楽団 😘

ラヴェル:「ラ・ヴァルス」 シャルル・デュトワ モントリオール交響楽団 1981年
Ravel: La valse, M. 72 Charles Dutoit Orchestre symphonique de Montréal

デュトワさんの演奏は、眩惑される旋律は、一つの線ではなく、複合的に撚り合わさったモノです。単色糸が何本も撚り合わさっているというのではなく、1本の糸にいろんな色が付いてるんじゃないのかしらんと思うほどの色彩感があります。実際には、楽器は固有の音しかでてこないわけで~ 木管の色彩感が、アタマひとつリード。

最初は、もわもわとした弦のフレーズのなかで、ファゴットが吹かれ、次はフルートかな、クラリネットだろうかという感じで、入れ替わり立ち替わり登場します。舞踏会で、弦とハープが舞台設定をしてくれているなかを、人々が踊っては退場するという光景で、木管群は群像でしょう。

次第に現在から過去へ時間が巻き戻されていきます。時間の経過と共に、色は褪せていく筈なのですが、さて、セピア色に近づいていくのでしょうか。彩度の高い演奏から、色が抜けていくシーンが描かれているのでしょうか。ん~ 退色していくかなあ、さて、どうでしょ。出典:YouTube Ravel: La Valse, M.72 シャルル・デュトワ – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

ダニエル・バレンボイム パリ管弦楽団 🙂

ラヴェル:「ラ・ヴァルス」 ダニエル・バレンボイム パリ管弦楽団 1981年
Ravel: La valse, M. 72 Daniel Barenboim Orchestre de Paris

金管だって相当に入っているし、オーケストラの厚みは相当にあります。弦だって色彩感覚抜群の旋律ですが、主になる旋律があるわけでも、主になる楽器があるわけでもなく、寄せ集めて糸を撚るるように旋律が複合的になっています。どう組み合わさっているのかは、ど素人の我が駄耳では解きほぐせませんが、この曲は解きほぐす必要がないようです。あはは~ 良いんです、このままで~ 分解しないで聴きましょう。

多分、上級者向けの楽曲なんでしょうが、幻想的な舞踏だとして、リアルではなく仮想空間だとして聴いてみて良いんです。これを踏み外すことなく、聴いていきましょう。でもね、バレンボイムさんの意思力が強くて、しなやかには踊ってくれません。それっぽく、ムードはあるんですけどねえ。強烈な打楽器群が、ご破算にしちゃうような、破壊しちゃうエネルギーを溜め込んでいきます。で、勢いある悪魔的な終わり方をするのかと思いきや、意外と小さなオチで、あれれ~っ。拍子抜けです。

CDカップリング:ラヴェル ボレロ、亡き王女のパヴァーヌ、ラ・ヴァルス ダフニスとクロエ第2曲 1981年
出典:YouTube Ravel: La valse, M. 72 パリ管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

ベルナルト・ハイティンク コンセルトヘボウ管弦楽団 😄

ラヴェル:「ラ・ヴァルス」 ベルナルト・ハイティンク コンセルトヘボウ管弦楽団 1975年
Ravel: La valse, M. 72 Bernard Haitink Royal Concertgebouw Orchestra

ハイティンクさんの演奏は、ちょっと高音域がキツメですが、ブラス部分も派手に鳴り、丁寧に実直にワルツを踊ります。ふんわり感も多少はあるのですが、柔らかさよりも実直が勝るかもしれません。華麗な響きもして、大きな身ぶりで、大広間での立派な舞踏という雰囲気です。

転調を繰り返す部分では、悩ましい青年のような感じでしょうか。過去に引き戻される感じもしますが、やはり情熱がメラメラして、悩めるアタマのなかでクルクル~ で、シュルシュルっと爆発するような感じです。大きな歴史的転換というにはオーバーですが、奥行きある録音のためか、徐々に球体が膨らんで、ついに~ バッシャン! ブラス、パーカッションの迫力が、あまりに立派で驚きました。

CDカップリング:ラヴェル管弦楽曲集2枚組BOX ボレロ1975年、道化師の朝の歌71年、スペイン狂詩曲76年、ラ・ヴァルス75年、亡き王女のためのパヴァーヌ76年、高雅で感傷的なワルツ73年、古風なメヌエット、クープランの墓75年、マ・メール・ロワ71年、ダフニスとクロエ第2組曲 1971年録音 出典:YouTube Ravel: La Valse, M. 72 – Choreographic Poem Concertgebouworkest Provided to YouTube by Universal Music Group

小澤征爾 ボストン交響楽団 😘

ラヴェル:「ラ・ヴァルス」 小澤征爾 ボストン交響楽団 1974年
Ravel: La valse, M. 72 Seiji Ozawa Boston Symphony Orchestra

小澤さんの演奏は、少し遅めのゆったりしたリズムの流れで描かれます。ハープや木管の音色が綺麗に入っており、音響の状態も良く、大太鼓(バスドラ)の迫力もあります。シャンシャンとパーカッションの彩りが綺麗で、上品な雰囲気がします。色彩感覚も豊かで、輪になったワルツがクルクルと回っている感じが良くでています。

ラストは熱狂的な輪となって、いきなりドッシャーん。運命の輪が止まったみたいで怖いですが、楽天的に持続可能って感じで、まだまだこれからも~という感じで、執拗にドンシャンと繰り出してきます。若いパワーが爆発して、エネルギッシュに終わります。これは完全に、未来志向型の演奏です。演奏する人、聴き手双方の年齢によって聴き方が変わりますかねえ。小澤さんの演奏は、未来に向かってのパワーが、表面張力状態で漲ってました。出典:YouTube Ravel: La valse, M.72 マックス・ホウバート – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

ジャン・マルティノン パリ管弦楽団 😘 

ラヴェル:「ラ・ヴァルス」 ジャン・マルティノン パリ管弦楽団 1974年
Ravel: La valse, M. 72 Jean Martinon Orchestre de Paris

録音状態は良い。木管群の入れ替わり立ち替わりが、よくわかる。ラヴェルの管弦楽曲のなかでも、とっても不思議な感じがするのが、このラ・ヴァルスだ。ホントに、いつ聴いても、不思議な眩惑に陥ってしまう。どうしてなんだろう~と思うが、眩惑されることにシアワセを感じて、あぁ~ 耳のご馳走盛りだくさん。ありがたく聴いています。

この入れ替わり立ち替わりの群像劇が、木管群で描かれているのでしょうが、それだけではないみたい。統一感のあるのは、拍だけ? いやいや、この拍感覚も溶解しつつ~ シンコペーションだよなあと聴いていると、拍感覚をかき乱されることになるし、高級な目くらまし的存在です。

ぼやけた感じに仕上げてくるのは、やっぱりハープかしらんと思いつつも、いやいや。弦のフレーズなんだろうか。入れ替わる木管フレーズの効果なのだろうか。え~わかんないや。ここに登場する楽器、フレーズ全てに眩惑されていくのでしょう。眩惑されることに喜びを感じましょう。CDカップリング:ドビュッシー・ラヴェル管弦楽全集 8枚組BOX 出典:YouTube La valse, M. 72 パリ管弦楽団 トピック Provided to YouTube by Warner Classics

アンドレ・クリュイタンス パリ音楽院管弦楽団 😍

ラヴェル:「ラ・ヴァルス」 アンドレ・クリュイタンス パリ音楽院管弦楽団 1961年
Ravel: La valse, M. 72 André Cluytens Orchestre de la Société des Concerts du Conservatoire

クリュイタンスさんの演奏は、軽やかでありながら、艶っぽく、品の良さがあります。昔の定盤です。確かに改めて拝聴しても、品のよいパフューム(香水のことね)が漂ってくるような雰囲気がします。音楽自体もですが、ステップが軽やかで、クルっと回転して、ふわーっとして戻ってきます。踊っている足元を、ずーっと見つめているような気分になってしまいます。音楽を聴いている筈なのに、絵が浮かびますね~ そう幻想を抱いてしまいます。

この演奏は、プロフェッショナルな社交ダンスですよね。国際的なコンクール、コンペティションの会場に居るような感じがします。宮廷でのワルツというよりは、もう少しバックの音楽が力強いし、主張をしてきます。後半の変容ぶりが、かなり惜しい、つい、前半のままの光景が、永遠に続けば良いのに~と、思ってしまいます。ラヴェルの企図したことだと思いますが、この世に永遠という言葉ないのだ~っと言われているようで、美しく感じただけに、余計悲しくなります。出典:YouTube La valse, M. 72 アンドレ・クリュイタンス – トピック Provided to YouTube by Warner Classics

エルネスト・アンセルメ スイス・ロマンド管弦楽団 😅

ラヴェル:「ラ・ヴァルス」 エルネスト・アンセルメ スイス・ロマンド管弦楽団 1958年
Ravel: La valse, M. 72 Ernest Ansermet Orchestre de la Suisse Romande

アンセルメさんの演奏は、金管の太めの声で、ぼぼぼぉ~っという鳴りっぷりが楽しいです。強い太めの曲線で描かれた威勢の良い演奏です。前半は、世情を映し出したような、賑々しい楽しげなワルツで、夢中で人々が踊っているような群像劇のようですね。

そして、そのままの勢いで崩壊するような感じで進みますが、信じるモノは強い。強い人間が勝ち残るという感じで、リアルな世界から離れません。夢幻での世界には移行しないようです。確固たる自信のもので曲を終わります。CDカップリング ムソルグスキー展覧会の絵1958年、ラヴェル ラ・ヴァルス1958年、ロッシーニ レスピーギ編 組曲シニアロッーナスイス 1967年 出典:YouTube Ravel: La Valse, M. 72 エルネスト・アンセルメ – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group 

シャルル・ミュンシュ ボストン交響楽団 🙂 

ラヴェル:「ラ・ヴァルス」 シャルル・ミュンシュ ボストン交響楽団 1955年
Ravel: La valse, M. 72 Charles Munch Boston Symphony Orchestra

ミュンシュさんの演奏は、太めのごっついフレーズで、ぐいっと粘りを持って曲線を描きます。軽やかなステップというよりは、ちょっとメタボ系のおばちゃま風の方が、社交ダンスを踊っている感じです。賑々しい社交ダンスで、下手をすれば、自己満足しているお稽古ごとのようなワルツですが、アメリカっぽい感じもして、あはは~ 大胆なワルツですね。ステップも大きいし、大柄のダイナミックな演奏です。サブスクを利用して拝聴しました。出典:YouTube La valse, M. 72 シャルル・ミュンシュ – トピック Provided to YouTube by Living Stereo

ラヴェル:「ラ・ヴァルス」【解説】

ラヴェルの管弦楽のための舞踏詩「ラ・ヴァルス」は、1920年に作曲されています。タイトルの「ラ・ヴァルス」とは、フランス語でワルツのこと。19世紀末のウィンナ・ワルツへの礼賛として着想され、初版に次のような標題を寄せています。渦巻く雲の中から、ワルツを踊る男女が、かすかに浮かび上がってきます。

そして、雲が次第に晴れると、A部において、渦巻く群集で埋め尽くされたダンス会場が現れ、その光景が少しずつ描かれていくのです。B部のフォルティッシモで、シャンデリアの光が燦々と煌めきます。そう、1855年ごろのオーストリア宮廷が舞台です。

低弦のトレモロによる混沌とした雰囲気に始まり、徐々にワルツのリズムと、メロディが現れます。いったん賑やかにワルツとしての形を整えた後、ゆったりとした新たな主題が出て、ワルツらしい雰囲気が出てきますが、展開が進むに連れて、徐々にワルツらしいリズムが崩れ始め、テンポが乱れてきます。転調を繰り返し、リズムを破壊して、冒頭の主題が変形されて再現された後、最後の二小節で無理やり終止するというわけです。煙に巻かれるって構図かしら。

演奏時間は約12分です。う~ん、ラヴェルは、過去における宮廷社会から、現代社会への変容を、ワルツをモチーフにして表現しようとしたのでしょうか。社会現象の崩壊? うーん、意味深ですね。

ラヴェル:「ラ・ヴァルス」【ディスク情報】

1955年 ミュンシュ ボストン交響楽団 R
1958年 アンセルメ スイス・ロマンド管弦楽団 Dec
1961年 クリュイタンス パリ音楽院管弦楽団 E
1974年 マルティノン パリ管弦楽団 EMI
1974年 小澤征爾 ボストン交響楽団 G
1975年 ハイティンク コンセルトヘボウ管弦楽団 Dec
1981年 バレンボイム パリ管弦楽団 G
1981年 デュトワ モントリオール交響楽団 Dec
1981年 マゼール フランス国立管弦楽団 SC
1981年 アバド ロンドン交響楽団 G
1982年 マルタ・アルゲリッチ、ネルソン・フレイレ Ph 2台のピアノのための 
1985年 プレヴィン ウィーン・フィル Ph
1990年 サイモン・ラトル バーミンガム市交響楽団 1990年
1991年 N・ヤルヴィ デトロイト交響楽団 CHANDOS
1991年 ヤン・パスカル・トルトゥリエ アルスター管弦楽団 CHANDOS
1991年~97年 プレートル シュットゥットガルト放送交響楽団 SWR 
1993年 ギーレン 南西ドイツ放送交響楽団 HANSSLER
1993年 ブーレーズ ベルリン・フィル G
1996年 マゼール ウィーン・フィル R
2003年 P・ヤルヴィ シンシナティ交響楽団 TELARC
2005年 ジョス・ファン・インマゼール アニマ・エテルナ ZIGZAG
2007年 ヤンソンス コンセルトヘボウ管弦楽団 RCO
2015年 フィリップ・ジョルダン パリ国立歌劇場管弦楽団 E
2018年 アレクサンドル・ブロック リール国立管弦楽団 ALPHA
2019年 フランソワ=グザヴィェ・ロト レ・シエクル HM
2020年 サカリ・オラモ ロイヤル・ストックホルム・フィル BIS

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