ブラームス:交響曲第1番~第4番【サクッと】聴いてみよう。Brahms: Symphonies No. 1 to No.4

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ブラームス:交響曲(全4曲)【YouTube】

ブラームス:交響曲第1番 スタニスワフ・スクロヴァチェフスキ hr交響楽団

ブラームス:交響曲第1番 スタニスワフ・スクロヴァチェフスキ hr交響楽団 2013年3月22日のコンサートの模様です。56分08秒の動画です。Stanisław Skrowaczewski hr-Sinfonieorchester (Frankfurt Radio Symphony Orchestra)
出典:YouTube Brahms: 1. Sinfonie ∙ hr-Sinfonieorchester ∙ Stanisław Skrowaczewski hr-Sinfonieorchester – Frankfurt Radio Symphony

ブラームス:交響曲第2番 チョン・ミョンフン フランス放送フィル

ブラームス:交響曲第2番 チョン・ミョンフン フランス放送フィル 2015年6月19日コンサートの模様です。46分45秒の動画です。Myung-Whun Chung L’Orchestre philharmonique de Radio France 出典:YouTube Brahms : Symphonie n°2 sous la direction de Myung-Whun Chung France Musique concerts

ブラームス:交響曲第3番 アラン・ギルバート NDRエルプフィル

ブラームス:交響曲第3番 アラン・ギルバート NDRエルプフィル(旧北ドイツ放送交響楽団)2020年2月28日のコンサートの模様です。39分49秒の動画です。Alan Gilbert NDR Elbphilharmonie Orchester 
出典:YouTube Brahms: Sinfonie Nr. 3 mit Alan Gilbert | NDR Elbphilharmonie Orchester NDR Klassik

ブラームス:交響曲第4番 ギュンター・ヴァント NDRエルプフィル

ブラームス:交響曲第4番 ギュンター・ヴァント NDRエルプフィル(旧北ドイツ放送交響楽団)1981年8月21日 シュレスヴィヒホルシュタイン州にあるキール城におけるコンサートの模様 43分52秒の動画です。Günter Wand NDR Sinfonieorchester 出典:YouTube Brahms: Sinfonie Nr. 4 mit Günter Wand (1981) | NDR Elbphilharmonie Orchester NDR Klassik

ブラームス:交響曲(全4曲)【名盤・おすすめ】

ブラームス:交響曲第1番 ギュンター・ヴァント 北ドイツ放送交響楽団

ブラームス:交響曲第1番 ギュンター・ヴァント 北ドイツ放送交響楽団 1997年
Brahms: Symphony No.1 in C minor, Op.68 Günter Wand NDR Sinfonieorchester Hamburg

ヴァントさんの演奏は、数多くのライブ演奏、動画が出ていますが、まあ、どれもこれも、硬く厳しく、まるで北極圏に住むブラームスで、すぐに凍りつきます。いい加減な気持ちでは、とても近寄れません。まず、冒頭のティンパニが猛烈に速く、猛々しく、誰かが運命の扉を叩いているどころじゃありません。冒頭から、いきなり崖っぷちに立っているシーンから始まります。突き落とされそうな、空恐ろしさ。サスペンスドラマだったら、大詰めラストという感じ。いきなり悲劇が訪れ、いったいなにが始まったのか、即座に対応できず、うろたえてしまいます。

この怖いティンパニに続き、弦も強く鋭く斬り込んできます。冷たいし硬いし、愛想のない曲が、更に嫌になって逃げ出したくなります。ワタシは、ヴァント盤は格闘技である。いや、格闘技だと思うことにしました。クラシック音楽を聴くっていうのも大変です。叩きのめされる前にタオルを投げたい気分ですが、なんとか第1楽章を終わります。

これから先に進むのもどうかと躊躇しますが、とにかく聴き通し、終わってやれやれ~です。とてもブラボーなんて叫ぶ元気はありません。疲れてヘトヘト~ 無愛想、無骨、生々しく、徹底的に叩きのめされます。それでもよろしければどうぞ~ 21世紀、楽して生きたいワタシには、相性が悪すぎなのですが~ 巨匠の演奏で名盤です。

CDカップリング:ブラームス交響曲全集3枚組BOX 交響曲第1番1996年、第2番1996年、第3番1995年、第4番1997年録音 出典:YouTube Symphony No. 1 in C Minor, Op. 68(Live) ギュンター・ヴァント – トピック Provided to YouTube by RCA Red Seal Brahms  Sinfonie Nr. 1 mit Günter Wand (1997) | NDR Elbphilharmonie Orchester NDR Elbphilharmonie Orchester

ブラームス:交響曲第2番 カルロ・マリア・ジュリーニ ウィーン・フィル

ブラームス:交響曲第2番 カルロ・マリア・ジュリーニ ウィーン・フィル 1991年
Brahms: Symphony No. 2 in D Major, Op. 73 Carlo Maria Giulini Wiener Philharmoniker

ジュリーニさんの演奏は、晩年の演奏だけに遅い演奏です。ブラームスは、聴き手にとっても、ある程度の年齢になってこないと伝わりづらい曲が多いように感じます。交響曲第2番は、穏やかで滋味な曲ですが、このジュリーニさんの演奏は、晩年に聴く一枚かもしれません。おじいちゃん・おばあちゃんになって、椅子に座ったまま、コトンっと息絶えて死んじゃった~という感じの演奏でしょうか。

それで本望と思う方には、どうぞ聴いてくださいという感じです。まだワタシはそういう心境には至ってないので、共感を感じず、もどかしい感覚が残ります。歌心は、もちろんあります。しかし、働き盛りに聴くにはどうかと思うし、70代から聴き始めるとしても、早々にお迎えが来ちゃうかもとゲンが悪いかもしれず。中間楽章は天上的に美しい演奏だけに、取り扱いに困っています。

80歳過ぎてから聴こうかなあと、ずーっと思っていました。それまで封印。CDが錆びず、黴びも生えず、無傷で保管できるかどうか心配だったのですが、今は、サブスクがあるので大丈夫でしょう。お薦めするには、気が引けますが~ カラダから水分が抜けてしまうような演奏なので、聴いた後は保湿してください。ちなみに、ジュリーニさんのブラームス交響曲全集は、ウィーン・フィルとの演奏で、交響曲第1番1991年録音、第2番1991年、第3番1990年、第4番1989年となっています。ムジークフェラインザールでのセッション録音です。出典:YouTube Brahms: Symphony No. 2 in D Major, Op. 73 Herbert von Karajan Provided to YouTube by Universal Music Group

ブラームス:交響曲第3番 オトマール・スウィトナー シュターツカペレ・ベルリン 

ブラームス 交響曲第3番 オトマール・スウィトナー シュターツカペレ・ベルリン 1985年
Brahms: Symphony No.3 Otmar Suitner Staatskapelle Berlin

スウィトナーさんの演奏は、軽やかで涼しげな演奏です。木管は優しく木質的。森林浴をしているかのような雰囲気があります。スイスイ進むのですが、ふわっとした感覚を伴います。旋律の区切りや体重移動、全体の重心バランスが整っているように感じます。弦に弾力があって柔らかく、揺れるフレーズが、風のように優しく小鳥のように響きます。

ほっとする感覚が、このスウィトナーさんの演奏にあります。音が森のなかの木々に、枝に、鳥のように渡っていく感じで木霊のよう。特に、ホルンの音に広がりがあります。第2楽章ではクラリネットとフルートの響きが良く、裾野の広い山並みの紅葉のグラデーションを見ているような感じで、すごく綺麗なのです。

秋はブラームスと良く言いますし、この第3番の第3楽章は、特にメランコリックです。厚ぼったくなりがちなところを、見通しのよい、涼しげな演奏に当たると、とても嬉しく思います。チェロの甘い旋律が、さっぱりしていながらコクがあり、自然な膨らみ、しっとり感があります。クラリネットの甘さが最後に来て、微妙なハーモニーを描きます。

第4楽章では、奥まったところからファゴットが、次に艶のあるクラリネットが絡み、妙技を繰り広げます。小さなコラールが流れてくると、ダダンっ!と恐ろしいティンパニとトロンボーンが響くのですが、心臓に悪いぐらいのインパクトさ。目の前で炸裂して驚かされます。演出の効果抜群。これまでの穏やかさがウソのように、突き抜けて行くエネルギッシュさで、決意の表明みたい開放的な意思を感じさせるのです。

しなやかに女性的だったんですけど、最後は、闘争心むき出しでガツンと一発かまされます。あっはは~ やられましたね。最後には、満天の星空に、すーっと上に昇って行きます。CDカップリング:ブラームス、ドボルザーク交響曲全集8枚組BOX YouTubeにおいては第3番のみ 出典:YouTube Brahms: Symphony No.3 in F, Op.90 シュターツカペレ・ベルリン – トピック Provided to YouTube by Kontor New Media GmbH

ブラームス:交響曲第4番 リッカルド・ムーティ フィラデルフィア管弦楽団

ブラームス:交響曲第4番 リッカルド・ムーティ フィラデルフィア管弦楽団 1989年
Brahms: Symphony No.4 in E minor, Op.98 Riccardo Muti Philadelphia Orchestra

ムーティさんの演奏は、柔らかい流麗な演奏で、少し浮遊感があり、夢幻的な雰囲気が漂います。ヴァイオリンの旋律が大きく聞こえる演奏が多いのですが、中間音域の弦の音が波打つように聞こえます。中間音域の響きが心地良く、幻想的な森林を歩いているような気持ちに。艶っぽいブラームスって感じがするのですが、ワタシ的にはこれが結構良い感じなのです。

モノクロの演奏は、ちょっと険しすぎ。色彩の豊かなブラームスでは、ダメなんだろうかと思った時期もありました。華やかなブラームスって、ダメ出しですかね。また、アゴーギクたっぷりの演奏だとダメ出しでしょうか。人間なんだから、もっと表情豊かなブラームスだって良いでしょう。(と思うんですが)

大らかで、堅苦しいセンセイみたいな先入観をとっぱらってくれるカンタービレ調のブラームス。柔らかい艶のある弦と木管で、華やかな色彩で彩ってほしい。渋みも苦みも、苦しさも乗り越えてのラストでしょう~という構成図式はわかっちゃーいますが、どうもねえ。

ムーティさんの第2楽章は、ちょっと浮遊感がありすぎて、羽毛布団に乗っかっているかのような天女のような演奏ですが、低弦の響きも、しっかり入っています。しなやかで、馥郁とした香りが漂います。アバドさんと双璧かも。おとぎ話のようなメンデルスゾーンの「夏の夜の夢」のような雰囲気が漂ってて、ぶっ飛んじゃう感じがしますが、地獄の底に突き落とされちゃうって感じの演奏より、親近感が湧きます。硬い学者のような演奏がお好きな方には、完全にダメ出しになりそうですが、好みなのでご容赦を。

CDカップリング:ブラームス 交響曲第4番、悲劇的序曲 出典:YouTube Brahms: Symphony No.4 in E minor, Op.98 フィラデルフィア管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

ブラームスの交響曲は、次のとおり全部で四曲あります。第1番が、ベートーヴェンの偉大な壁を越えらず、ずーっと、推敲に推敲を重ね、模索し続けて21年経ってしまったようです。意識しすぎだろう~とは思いますが、偉大な先人を持つと大変ですよね。

交響曲第1番 ハ短調(作品68)1876年作曲
交響曲第2番 ニ長調(作品73)1877年作曲
交響曲第3番 ヘ長調(作品90)1883年作曲
交響曲第4番 ホ短調(作品98)1885年作曲

しかし、出来上がった楽曲は、威厳がありすぎて、楽天的なワタシとは相性が悪すぎ。かなり昔から聴いてはいるのですが、第1番と第4番の出だしは思い出せるものの、第2番は、えーっと、どんな曲だったっけ。聴き初めて、ああそうだったね~という感じです。第3番は、第3楽章のみハミング可能ですが~ という状態です。

一時期、冷たい凍り付く演奏ばかりを聴いてしまったためか、恐れを感じて回避するようになってしまったのも苦手要因の一つです。重厚すぎて息苦しく、まだ心から痺れるような演奏に、出会えていない気がします。まだ腹落ちできていないのですが~ 共感を感じられる演奏に出会えることを期待しつつ、今後、勇気を出して聴いてみようと思います。そんな状態ですがどうぞお許しを。また、今後、動画が新しく掲載された場合は、追加したりしますので、宜しくお願いします。

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