ブラームス:「ハイドンの主題による変奏曲」【YouTube】
ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲 ブロムシュテットさんとコンセルトヘボウの演奏です。出典:YouTube Symphonic Gems: Brahms – Haydn Variations – Blomstedt | Concertgebouworkest Concertgebouworkest
ブラームス:「ハイドンの主題による変奏曲」【名盤・おすすめ】
リッカルド・シャイー ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 😞
ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲 リッカルド・シャイー ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 2013年 Brahms: Variationen über ein Thema von Haydn (Variations on a Theme byHaydn, Op. 56a) Riccardo Chailly Gewandhausorchester
シャイーさんの演奏は、うーん。交響曲全集を買っちゃたのですが。出典:YouTube Brahms: Variations on a Theme by Haydn, Op. 56a – Theme. Chorale St. Antoni ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group
クラウディオ・アバド ベルリン・フィル 🥰
ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲 クラウディオ・アバド ベルリン・フィル 1990年
Brahms: Variationen über ein Thema von Haydn (Variations on a Theme byHaydn, Op. 56a) Claudio Abbado Berliner Philharmoniker
アバドさんの演奏は、全体的には、キビキビした硬質感のある演奏ですが、変奏曲によっては、迸る感じで旋律を繰り出してきますし、引き締まった重低音を前面にだして演奏したりしています。この変奏曲という形式を120%使って、オケの機能美を存分に引き出しているような気がします。オケも、多彩な姿を自ら演出して演奏してくるようで、楽しそうに演奏しているのが伝わってきます。演奏する側も聴き手も、双方共に楽しめる企画という感じですね。
CDカップリング:ブラームス交響曲全集、ハイドンの主題による変奏曲、悲劇的序曲、大学祝典序曲、アルト・ラプソディ、運命の歌、悲歌、運命の女神の歌 出典:YouTube Brahms: St Anthony Variations, Op. 56a “Haydn Variations” ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group
リッカルド・ムーティ フィラデルフィア管弦楽団 🥰
ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲 リッカルド・ムーティ フィラデルフィア管弦楽団 1989年
Brahms: Variationen über ein Thema von Haydn (Variations on a Theme byHaydn, Op. 56a) Riccard Muti The Philadelphia Orchestra
ムーティさんのブラームスは、晴れやかに、朗々と歌うスタイルです。とても瑞々しく、若々しいので、年齢を重ねる前に聴いておきたい演奏です。あはは~ もちろん年齢を重ねた後でも、聴いても良いんですよ。(失言しました)
ブラームス ハイドンの主題による変奏曲の主題は、「み~ふぁみ ふぁ~み れ~ど~ れ~ ふぁみれどみ~れ しどれ」「み~ふぁみ ふぁ~み れ~ど~ れ~ みどし れ~どぉ」というテーマがあります。そこから変奏曲が始まります。では、わかりやすく駄文を綴ってみましょう。
1 木管は、「どーどーどー れ~どしど れ~ど」 ヴァイオリンは、「ふぁれどみ ふぁれどみ どらそし~」と、がっぷり組んで対抗戦を繰り広げます。まるで、地面からVS空中から 双方撃ちあっているみたいです。
2 ティンパニーで、「どぉ~れ どっど」と、付点のリズムが特徴的な変奏曲です。
3 ゆったりとしたロマンティックなフレーズで、のびやかに対位法を使って展開します。フルートのフレーズ、ホルンの響きが美しく、なめらかで、ふくよかな歌が聴こえてきます。
4 「どれみふぁ~ みれ~ どふぁみれ どぉ~し」 陰影のついたオーボエのフレーズで、「どれみふぁ~み どし・・・」と弦で、暗く沈み込んでいきます。中音域の弦の響きが豊かですね。陰りがなんともセクシー。ブラームスは、チェロの声が綺麗に使われます。弦楽合奏のようなシックさ、しっとり歌えば絶品になります。
5 フルートとオーボエで、「どしどぉ~ ふぁみふぁ~」と、飛び跳ねているスケルツォです。
6 ホルンとファゴットのコラボ変奏曲です。「みみみみ ふぁっそら み~ みっみ れっみふぁ どっ れみ しっどれ・・・」と続いていく。「どぉ~そっそ らぁ~れみ どぉ~そみ」・・・って感じのティンパニーのリズムに乗った弦の響きが、粘っこく土着的な旋律です。一瞬、ヒンデミットの楽曲で聴いたような気がすると思いました。あーっ 思い出せないっ。画家マティスだっけ、気高き幻想だっけ、いや、ウェーバーだっけ。ウェーバーの主題に、ハイドンの匂いは入らない筈だから、違うよなあ~っと、悶々としておりました。(脱線しましたね)
7 「そぉ~みど そぉ~ みふぁっ どぉ~」と、そよぐ風のような旋律です。シチリア風の舞曲らしいのですが、フルートと弦で、柑橘系の香りも漂ってきます。
8 かなり暗めで、言葉では表せない速い変奏曲です。夢想的で、ふわふわ軽やかに舞う曲です。
終曲は、これに引き続いて、荘厳に、朗々と歌われていきます。低弦の刻みが、厳かに響き、ティンパニーの入りが巧いです。
曲の構造が、堅牢で立派なので、多分、誰が演奏しても、こうなるだろう~という想定ができます。しかし、オケの弦の艶っぽさとか音色などが、もろに露見しちゃう作品かもしれません。ラヴェルのボレロのような、演奏者のスキルがもろばれ~というのとは違いますが、弦だねえ~ やっぱり弦五部の力量が試されるような曲かなあ。(と、個人的に思っています)
誰がパッサカリアという形式を考え出したのでしょう。基本型は同じですが、少し形を変えて、新しいモノを追加し、拡張していく手法は、う~ん、現代の儲かるビジネスにも使えそうです。各変奏の様態を確かめる場合は、インデックスが細かくついている演奏(例えば、1977年ショルティさんの演奏)をお聴きください。ワタシのような素人にとっては、一括して聴ける方がありがたいです。
PS:ワタシの拙い、調子はずれの歌で、ここに記載しちゃいました。大変申し訳ございません。それにしても、第6変奏曲の一節、片鱗が気になるなあ。ヒンデミットの匂いが一瞬しましたが、他人のそらに? いえいえ聖アントニウスの主題なんだから、ピンっと来ないと。CDカップリング:ブラームス交響曲第1番、ハイドンの主題による変奏曲 出典:YouTube Brahms: Variations on a Theme by Haydn, Op. 56a フィラデルフィア管弦楽団 – トピック The Philadelphia Orchestra – Topic Provided to YouTube by Universal Music Group
カール・ベーム ウィーン・フィル 🥰
ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲 カール・ベーム ウィーン・フィル 1977年
Brahms: Variationen über ein Thema von Haydn (Variations on a Theme byHaydn, Op. 56a) Karl Böhm Wiener Philharmoniker
最近、ベームさんの演奏を見直しているところです。ピリオドなーんて演奏が流行って、ワタシ的には失われてしまったクラシック音楽への興味、聴取時間(それはアンタの勝手)なのですが、どうやら年齢を重ねてきたせいか、アナログの音が懐かしいな~と思ったり、時代の重みというのを感じたり。懐かしい気分に時折、襲われます。(年寄りくさいなあ~)いやいや、ホント、典雅で柔らかな旋律美なのです。力強い低弦の響きがあり、まろやかで純米吟醸を味わっているような風合い、ふくよかさです。うふふっ、これぞ極上でしょう。ワタシの駄耳にも、このご馳走は解ります。というわけで、じっくり味わって聴いてみてくださいね。駄文は、遠慮いたします。(語彙不足、表現能力がないとも~ 失礼しました)出典:YouTube Brahms: Variations On A Theme By Haydn, Op. 56a – Orchestral Version Herbert von Karajan Provided to YouTube by Universal Music Group
ゲオルク・ショルティ シカゴ交響楽団 😉
ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲 ゲオルク・ショルティ シカゴ交響楽団 1977年
Brahms: Variationen über ein Thema von Haydn (Variations on a Theme by Haydn) Georg Solti Chicago Symphony Orchestra
ショルティさんの演奏は、淡々と進んで行きますが、なかなかに味わいのある演奏だと思います。シカゴ響なので、硬く引き締まった演奏ですが、キビキビ、メリハリのついたスピーディな演奏です。低弦の響きが厚く、ティンパニーの響きが硬めです。ラストの終曲 パッサカリアでは、朗々と歌ってくれるのかと思ったのですが、ちょっと硬すぎて~やっぱり。で終わりました。まあ、痛快な演奏でしょうか。
ちなみに、ワタシが所有しているCDには、変奏ごとにインデックスがありませんが、動画サイトでは区分されています。聴かれる方によっては、詳細なインデックスが欲しい場合もあるかと思うので、ショルティさんの演奏で、詳細なインデックスのまま掲載しておきます。ブラームス交響曲全集を収録しているCDには、他の序曲と一緒に収録されている場合が多いです。ショルティの場合、単発CDでは、ブラームス交響曲第3番とカップリングされていました。出典:YouTube Brahms: Variations on a Theme by Haydn, Op. 56a シカゴ交響楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group
クルト・ザンデルリンク シュターツカペレ・ドレスデン 😉
ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲 クルト・ザンデルリンク シュターツカペレ・ドレスデン 1972年
Brahms: Variationen über ein Thema von Haydn (Variations on a Theme by Haydn) Kurt Sanderling Sächsische Staatskapelle Dresden(Staatskapelle Dresden)
ブラームスの ハイドンの主題による変奏曲は、冒頭、主題(テーマ)が登場します。テーマの後、変奏曲が8つ(第8変奏まで)続きます。ラストの終曲はパッサカリア。ザンデルリンクさんの演奏は、素朴ながら、しっとり渋い演奏です。 テンポはゆったり。重低弦の響きは、幾分籠もりがちですが、ワタシの所有している初期のデジタルCDでは、確かに立体的には響かないです。翳りを感じる花曇りのような演奏と言えばいいでしょうか。シンプルな主題を、重低音の響きを持って、変化をつけて演奏する。わずか18分程度の作品ですが、滋味ながらも聴き応えがあります。最後は、賛美歌の斉唱のように歌いあげて終わります。
CDカップリング:ブラームス 交響曲第4番、ハイドンの主題による変奏曲 出典:YouTube Variations on a Theme of Haydn, Op. 56a シュターツカペレ・ドレスデン – トピック Provided to YouTube by RCA Classics
ハイドンの主題による変奏曲 第6変奏曲【聴き比べ】
リッカルド・シャイー ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
出典:YouTube Brahms: Variations on a Theme by Haydn, Op. 56a – Var. VI. Vivace ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group 味も素っ気も無い演奏って感じなんですが~ どうなっちゃたの? 1分04秒。
アーノンクール ベルリン・フィル
出典:YouTube Variations on a Theme by Haydn, Op. 56a: Variation VI (Vivace) ニコラウス・アーノンクール – トピック Provided to YouTube by Warner Classics International 引き締まったメリハリのついた良い演奏です。さすがに正確無比レベルですよね。1分20秒
カルロ・マリア・ジュリーニ ウィーン・フィル
出典:YouTube Brahms: Variations on a Theme by Haydn, Op. 56a – Variation VI: Vivace Herbert von Karajan Provided to YouTube by Universal Music Group 晩年のジュリーニさんは、タクトを振るのが遅くなってました。なんとも遅くて~ 1分27秒。
ヘルベルト・フォン・カラヤン ベルリン・フィル
出典:YouTube Brahms: Variations on a Theme by Haydn, Op. 56a – Variation VI: Vivace ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group
カラヤンさんの80年代の演奏です。華麗なるブラームスで、テカテカ光を放っていたことを思い出しました。1分16秒
ロリン・マゼール クリーヴランド管弦楽団
出典:YouTube Brahms: Variations on a Theme by Haydn, Op. 56a – Variation VI: Vivace クリーヴランド管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group キッチリ吹かせて演奏しているというのが、すごく伝わってきます。正確無比で、メリハリがついてます。1分17秒。
オイゲン・ヨッフム ロンドン交響楽団
出典:YouTube Brahms: Variations on a Theme by Haydn, Op. 56a – Variation VI: Vivace London Symphony Orchestra Provided to YouTube by Universal Music Group ロンドン響のブラス軍団ですが、さすがに70年代だと、もたっとした感じがぬぐえないな~と思っていたのですが、もしかして、レガートをかけて演奏しているのでは?と思いました。1分21秒
アンタル・ドラティ ロンドン交響楽団
出典:YouTube Brahms: Variations on a Theme by Haydn, Op. 56a – Variation VI: Vivace London Symphony Orchestra Provided to YouTube by Universal Music Group
ドラティさんの演奏は、速いっ! わずか1分でした。こんな企画を始めちゃうと、沼にはまってしまうので、このあたりでお開きとさせていただきます。ありがとう~ございました。
ブラームス:「ハイドンの主題による変奏曲」【解説】
ブラームスの「ハイドンの主題による変奏曲」は、1873年に作曲されています。最初に2台のピアノ版(作品番号56b)が作曲され、その後、管弦楽曲(作品番号56a)が完成しています。ブラームスは1870年に、友人でウィーン楽友協会の司書、カール・フェルディナント・ポールから、当時はハイドン作とされていた、ディヴェルティメントHob.II.46の写譜を見せられ、この2楽章を当曲の主題にしました。写譜の第2楽章は「聖アントニウスのコラール」と題されていたので、聖アントニウスのコラールによる変奏曲という別の呼び名もあるようです。ハイドン作であったとしても、もともとは、古くからある賛美歌の旋律を引用したものと考えられています。テーマを提示してから、8つの変奏曲が続きます。
主題 変ロ長調 10小節単位の主題です。各変奏ははっきりした性格づけがされ、いくつかの変奏は、古い時代の音楽形式や作曲技法が使われています。
第1変奏 変ロ長調 弦が中心で、対位法的な進行を見せるもの。
第2変奏 変ロ短調 木管が付点リズムの特徴的なメロディを奏でる。
第3変奏 変ロ長調 木管が中心で、のびやかなもの。
第4変奏 変ロ短調 オーボエと、ホルンのゆったりしたメロディが、二重対位法で進行するもの。
第5変奏 変ロ長調 スケルツォ風の軽快な変奏曲。
第6変奏 変ロ長調 ピツィカートの上で、ホルンとファゴットが、リズミカルにメロディを奏でるもの。
第7変奏 変ロ長調 フルートの哀愁漂うメロディを、弦が引き継ぐもの。
第8変奏 変ロ短調 ぶきみに動く弱音の弦のうえで、木管が陰鬱な調べを奏でるもの。
終局 変ロ長調 壮麗なパッサカリアで、クライマックスで、コラール主題が再呈示されるもの。これ自体が、バッソ・オスティナートによる一種の変奏曲となっています。コラール主題を引き継いだ、5小節単位のパッサカリアの主題は、19回変奏されます。
ブラームス:「ハイドンの主題による変奏曲」【ディスク情報】
1957年 アンタル・ドラティ ロンドン交響楽団 Mercury
1975年 オイゲン・ヨッフム ロンドン交響楽団響 G
1976年 ロリン・マゼール クリーヴランド管弦楽団 Dec
1987年 ヘルベルト・フォン・カラヤン ベルリン・フィル G
1990年 カルロ・マリア・ジュリーニ ウィーン・フィル G
1996年 アーノンクール ベルリン・フィル TELDEC
1972年 ザンデルリンク シュターツカペレ・ドレスデン
1977年 ショルティ シカゴ交響楽団 Dec
1977年 ベーム ウィーン・フィル G
1989年 ムーティ フィラデルフィア管弦楽団 Ph
1990年 アバド ベルリン・フィル G
2013年 シャイー ゲヴァントハウス管弦楽団 Dec
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