ウェーバー:歌劇「魔弾の射手」など、主な序曲、劇付随音楽を【サクッと】聴いてみよう。Weber: Overture “Der Freischutz” etc

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ウェーバー:歌劇「魔弾の射手」序曲【YouTube】

エッシェンバッハ 南西ドイツ放送交響楽団

ウェーバー:歌劇「魔弾の射手」序曲 エッシェンバッハさんと南西ドイツ放送交響楽団との演奏です。10分56秒の動画です。YouTubeでは、コンサートの雰囲気が味わえます。最初の方のホルンでは、パートに分かれているのがわかったり、クラリネットの音が合わさってきたり、弦の細かなフレーズ、木管を吹いている演奏者の首の振り方とか、リアルにカメラがとらえてくれています。2019年5月のコンサートの模様です。
出典:YouTube Eschenbach | Carl Maria von Weber: Ouvertüre zur Oper „Der Freischütz“ | SWR Symphonieorchester Klassik | SWR Kultur

ウェーバー:歌劇「魔弾の射手」序曲【名盤・おすすめ】

アントニ・ヴィト ニュージーランド交響楽団 🙂

ウェーバー:歌劇「魔弾の射手」序曲 アントニ・ヴィト ニュージーランド交響楽団 2006年
Carl Maria von Weber: Overture “Der Freischutz” Antoni Wit New Zealand Symphony Orchestra

ウェーバーの序曲集って、あまりまとまってCDになっていなくて、ナクソスさんであったのを見つけた次第です。意外と不人気なのか、魔弾の射手が人気ですが、あとは、あまり~かもしれません。でも、このウェーバーの存在って歴史的転換期という気がするんですけど。それまで、イタオペ人気だったのが、ドイツになだれ込んで、クラシック音楽が隆盛したような。なんの本で読んだのか、今ではうろ覚えですが。(曖昧な知識は不要ですよね。すみません)

ニュージーランド響に10曲も収録してもらって感動です。うちの日本人作曲家の演奏もしてもらっていた記憶が~ 演奏してもらわんと、音楽は、どーにもならんからね。楽譜読めって言われても困るし。ホント、ありがたい存在です。ナクソスさんに感謝です。出典:YouTube Der Freischutz, J. 277: Overture ニュージーランド交響楽団 – トピック Provided to YouTube by NAXOS of America

ジュゼッペ・シノーポリ シュターツカペレ・ドレスデン 🙄

ウェーバー:歌劇「魔弾の射手」序曲 ジュゼッペ・シノーポリ シュターツカペレ・ドレスデン 1995年
Carl Maria von Weber: Overture “Der Freischutz” Giuseppe Sinopoli Sächsische Staatskapelle Dresden

シノーポリさんの「魔弾の射手」は、綺麗な弦の響きがありますが、か細い音で出てきます。ヴァイオリンが静かに奏ではじめ、ホルンのフレーズに続きます。この魔弾の射手は、なんといってもホルン。揺れのある弦のバックが寄り添っていますが、微妙に揺れ、響きに引きずられていきます。ホルンのオクターブ違いの二音は、どんな役割をしているのでしょう。

ホルンの旋律は讃美歌だといいます。シノーポリさんの演奏は、少し響きが悪い気がします。少し乾いた感じでしょうか。場面が変わってティンパニーが鳴ると恐ろしい情景に変わります。ここの畳みかけてくる怖さは凄いですね。巌に波がぶつかるような厳しい響きで、低音弦とティンパニーが、暗黒を象徴するように気味の悪い悪魔登場という世界になります。

金管が警笛のように鳴るところと、弦の歌う優美さとの対比がはっきりしています。ごぉ~っと奥行きの少ない音量です。特に、ティンパニーと低い弦の響きが、まろやかさに欠けているようです。激情的な演奏で、しなやかさには欠けるようですが、ダイナミックで劇的な効果を狙った演奏でした。

CDカップリング:ウェーバー&R・シュトラウス 管弦楽曲集 ウェーバー 歌劇「魔弾の射手」序曲、オベロン序曲、R・シュトラウス 歌劇「ファイアースノート」愛の情景、楽劇「サロメ」サロメの踊り、交響的幻想曲「影のない女」 R・シュトラウスの「ヨーゼフの伝説」とカップリングされている2枚組BOXもあります。出典:YouTube Weber: Overture Der Freischütz シュターツカペレ・ドレスデン – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

コリン・デイヴィス シュターツカペレ・ドレスデン 😘

ウェーバー:歌劇「魔弾の射手」序曲 コリン・デイヴィス シュターツカペレ・ドレスデン 1990年
Carl Maria von Weber: Overture “Der Freischutz” Colin Davis Sächsische Staatskapelle Dresden

カルロス・クライバーさんの後の有名盤と言えば、来るかな~というのが、クーベリックさんか、コリン・デイヴィスさんの魔弾の射手だと思いますが、緻密さとしてはクーベリックさんに軍配があがるかもしれず。いずれも知名度としてはかなり差が開いているようです。カペレの音が好きだという方もおられると思いますので、90年代初頭の演奏として聴いてみてください。ワタシとしては、おおらかな演奏だと思います。

出典:YouTube Weber: Der Freischütz, J. 277 – Overture シュターツカペレ・ドレスデン – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

グスタフ・クーン シュターツカペレ・ドレスデン 😶

ウェーバー:歌劇「魔弾の射手」序曲 グスタフ・クーン シュターツカペレ・ドレスデン 1985年
Carl Maria von Weber: Overture “Der Freischutz” Gustav Kuhn Sächsische Staatskapelle Dresden

85年のシュターツカペレ・ドレスデンの音です。廉価版で売っていたCDを購入したように思います。今のようにサブスクで音楽が聴き放題だなんて、ウソみたいな、夢のような世界ですよね。どれを聴いたらいいのか、わからへん、なんてメチャ贅沢な悩みです。そんなもん、自分で探せ~っ! 自分で探すから面白いねんと、つい興奮して叫びたくなります。ワタシの時代は、おかげさまで、お小遣いを使い果たして散財しちゃいました。

その昔、オムニバス盤とか輸入盤など、ちまちま買っていました。一気に世界が広がりますから、ホントお世話になりました。感謝を込めてアップしておきます。出典:YouTube Der Freischutz, J. 277: Overture シュターツカペレ・ドレスデン – トピック Provided to YouTube by NAXOS of America

カルロス・クライバー シュターツカペレ・ドレスデン 🥰

↓ 歌劇「魔弾の射手」序曲

↓ 歌劇「魔弾の射手」第3幕 狩人の合唱 Der Freischütz: Huntsmen’s Chorus

ウェーバー:歌劇「魔弾の射手」序曲 カルロス・クライバー シュターツカペレ・ドレスデン 1973年
Carl Maria von Weber: Overture “Der Freischutz” Carlos Kleiber Sächsische Staatskapelle Dresden
★ 一番したのリンクは、全曲版です。

カルロス・クライバーさんの演奏は、これぞ名盤!真打ちという演奏のようです。有名すぎて怖いぐらいの演奏で、魔弾の射手と言えば、その昔、音楽評論家の方々がご推薦された演奏です。ですが、ワタシはオペラをほとんど聴かないんです。全曲版なんて怖くて買えず、抜粋盤しか所有しておりませんでした。この序曲と第3幕第15曲「狩人の合唱」は、ぜひ聴いてみてくださいね。出典:YouTube Weber: Der Freischütz, J. 277 – Overture シュターツカペレ・ドレスデン – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

ヘルベルト・フォン・カラヤン ベルリン・フィル 🥰

ウェーバー:歌劇「魔弾の射手」序曲 ヘルベルト・フォン・カラヤン ベルリン・フィル 1971年
Carl Maria von Weber: Overture “Der Freischutz” Herbert von Karajan Berliner Philharmoniker

カラヤンさんの演奏は、やっぱり手慣れたものだなと思います。聴衆の期待していることがわかってて、それを実行できるスキルの高さ。うーん、しっかりツボにはまって抗いがたいです。この楽曲は、ホルンの四本の美しさにつきます。ホント、鳥肌が立ちます。

クラリネットの可憐な音色とつかの間の幸せ感、バックをつとめるホルンの音色、弦の下降部分の力強さ。唐突に全奏するところのインパクトの度合いも大きいです。ドラマの結末は、これだっ! 弦が駆け上がっていくところの描写は、アハハ~ 豪快です。力強い和音で終わります。C音のユニゾンは、何にもましてパワーがありますね。強い。

CDカップリング:ウェーバー序曲集 舞踏への招待(ベルリオーズ編)1971年、オイリアンテ序曲1972年、オベロン序曲71年、アブ・ハッサン序曲72年、魔弾の射手71年、精霊の王72年、ペーター・シュモル序曲 1972年録音 出典:YouTube Weber: Overture Der Freischütz – Adagio – Molto vivace ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

ラファエル・クーベリック バイエルン放送交響楽団 🥰

ウェーバー:歌劇「魔弾の射手」序曲 ラファエル・クーベリック バイエルン放送交響楽団 1964年
Carl Maria von Weber: Overture “Der Freischutz” Rafael Kubelik Symphonieorchester des Bayerischen Rundfunks

クーベリックさんの演奏は、録音状態も良いので、結構、おすすめです。歌劇「魔弾の射手」序曲の冒頭のホルンは、讃美歌です。讃美歌285番「主よ御手もて引かせ給え」「主よ 御手もて 引かせ給え ただわが主の 道を歩まん いかに暗く けわしくとも」「みむねならば われいとわじ・・・・ 」(略)この讃美歌のフレーズの美しいこと。クーベリックさんの演奏は、ホルンがとても上品です。歌謡風フレーズが、ゆっくり、ゆっくり、一歩ずつ進むように奏でられます。この美しいホルンが心に沁みます。

讃美歌が終わると、いっきに怪しげな場面へと変わっていきますが、弦がうねりだしたところの場面展開の速さは、やっぱりオペラです。甘い悪魔の囁きのようにチェロが奏でられます。今度は、クラとオーボエが旋律を吹いてきます。すこぶる巧いです。わずか10分4秒という短い楽曲ですが、オケの巧さと、心情にも訴える力があります。

どの演奏でもそうなのですが、四本のホルンの音の響きに、とにかくやられちゃいます。オルガンのように響く清々しさ。劇的なフレーズが詰まっている序曲を、品良く、キビキビと品良く誘ってくれます。まるで、世界を浄化するかのよう。思わず感極まってしまいますね。ちょっと録音が硬いのですが、熱く、堅実に、気持ちの良いタイトさを感じます。深い森をイメージさせて、その雰囲気に、数分で一気にもっていっちゃう手腕に脱帽です。

CDカップリング:ウェーバー管弦楽曲集 ウェーバー 歌劇「魔弾の射手」序曲、歌劇「オベロン」序曲、ウェーバー クラリネット協奏曲第1番 カール・ライスター ベルリン・フィル 1967年、ウェーバー 歌劇「オイリアンテ」序曲、歌劇「アブ・ハッサン」序曲、劇音楽「プレチオーザ」序曲、序曲「歓呼」(祝典序曲)
出典:YouTube Weber: Der Freischütz – Overture バイエルン放送交響楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

ヨーゼフ・カイベルト ベルリン・フィル 😏

ウェーバー:歌劇「魔弾の射手」序曲 ヨーゼフ・カイルベルト ベルリン・フィル 1958年
Carl Maria von Weber: Overture “Der Freischutz” Joseph Keilberth Berliner Philharmoniker

このカイルベルトさんの演奏は、この曲を語るうえで外せない名盤らしいです。残念ながら、不勉強のワタシはCDを所有していなかったので、サブスクで拝聴しました。サブスク 例えば、Amazon、Spotify、Apple、YouTube、NAXOS等を、利用して聴くことができると思うので、みなさんも聴いてみてくださいね。ここでは、YouTubeのリンクをしておきます。58年でこのスピード感で演奏するってこと自体が、そもそも凄いと思います。9分06秒で終わっちゃいます。出典:YouTube Der Freischütz, Op. 77, J. 277: Ouverture (Adagio – Molto vivace) ヨーゼフ・カイルベルト – トピック Provided to YouTube by Warner Classics

ウェーバー:主な序曲、劇付随音楽を【サクッと】聴いてみよう。

カール・マリア・フォン・ウェーバーにおける主要な管弦楽曲は、次の作品があります。歌劇の序曲、劇付随音楽等です。

01 歌劇「ペーター・シュモル」序曲 作品8 J.8 1801/07年作曲
02 序曲「精霊の王」または、序曲「幽霊の支配者」 作品27 J.122 1811年作曲
03 付随音楽「トゥーランドット」 作品37 J.75 1809年作曲
04 歌劇「シルヴァーナ」序曲 J.87 1808年~10年作曲
 「シルヴァーナ」の主題による変奏曲 作品33 J. 128
05 序曲「歓呼」または、祝典序曲 作品59 1818年作曲
06 舞踏への勧誘 作品65 J.260 1819年作曲
07 歌劇「魔弾の射手」序曲 作品77 J.277 1820年作曲
08 歌劇「プレチオーザ」序曲 作品78 J. 279 1820年作曲
09 歌劇「オイリアンテ」序曲 作品80 J.291 1823年作曲
10 歌劇「アブ・ハッサン」序曲 J.106 1810年~11年作曲
11 歌劇「オベロン、または妖精王の誓い」序曲 J.306 1825年作曲

作品番号(英: opus number)は、クラシック音楽の作曲家が、作曲した楽曲を1冊の楽譜として出版した際に付した連番号を指します。英語圏では「Op.」等と略されます。日本語では「作品○○」と呼びます。改版などで2種類以上の版を区別する場合は、番号に b (また a)などを付記します。ウェーバーの作品は、「J番号(イェーンス番号)」というのがあり、音楽学者イェーンスが作成した作品の目録番号です。

01 歌劇「ペーター・シュモル」序曲 作品8

ウェーバーの歌劇「ピーター・シュモルととその隣人」 (作品8)J.8 は、ウェーバーによる三番目のオペラです。台本は残っていないそうですが、現存している最初のオペラです。この曲は作曲家がまだ15歳だった1801年から二年にかけて書かれているそうです。15歳って!それも三番目!

ウェーバー:歌劇「ペーター・シュモル」序曲 ジャン=ジャック・カントロフ タピオラ・シンフォニエッタ 2006年 BIS Weber: Overture “Schmoll und seine Nachbarn”, Op. 8 Jean-Jacques Kantorow Tapiola Sinfonietta
出典:YouTubePeter Schmoll und seine Nachbarn, J. 8: Overture タピオラ・シンフォニエッタ – トピック Provided to YouTube by PLATOON LTD

ウェーバー:歌劇「ペーター・シュモル」序曲 オトマール・スウィトナー シュターツカペレ・ベルリン
Weber: Overture “Schmoll und seine Nachbarn”, Op. 8 Otmar Suitner Staatskapelle Berlin
出典:YouTube Peter Schmoll und seine Nachbarn, Op. 8: Ouvertüre (Remastered) シュターツカペレ・ベルリン – トピック Provided to YouTube by Kontor New Media GmbH

02 序曲「精霊の支配者」 作品27

ウェーバーの序曲「精霊の支配者」は、幽霊の支配者とも表記されることがあります。未完のオペラ「リューベツァール(ルーベザール)Rübezahl」という作品を書いていたようですが、オペラにするのは諦めて、コンサート用の独立した序曲として書き直したようです。

冒頭の動機が、山の精霊が登場した場面のようです。ドイツ等における古くからの民話や伝承に基づき、神秘的な山、森における精霊などをイメージしているようです。参考にWikipediaをリンクします。それにしても、幽霊の支配者とか、精霊の支配者って、ん? 山の精霊だったら理解しやすいんだけど。

ウェーバー:「精霊の王」序曲 ヘルベルト・フォン・カラヤン ベルリン・フィル 1972年
Weber: Overture, “Der Beherrscher der Geister” (“Ruler of the Spirits”), J. 122 Herbert von Karajan Berliner Philharmoniker 序曲「幽霊の支配者」とも表記されることがあります。出典:YouTube Weber: Overture “Der Beherrscher der Geister” ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

ウェーバー:「精霊の支配者」序曲 ネーメ・ヤルヴィ フィルハーモニア管弦楽団 1989年 CHANDOS
Weber: Overture, “Der Beherrscher der Geister”  Neeme Järvi Philharmonia Orchestra
出典:YouTube Der Beherrscher der Geister (Ruler of Spirits) , J. 122 フィルハーモニア管弦楽団 – トピック
Provided to YouTube by NAXOS of America

03 付随音楽「トゥーランドット」 作品37 J.75

ウェーバー:劇付随音楽「トゥーランドット」行進曲 ジャン=ジャック・カントロフ タピオラ・シンフォニエッタ 2006年 BIS Jean-Jacques Kantorow Tapiola Sinfonietta
出典:YouTube Overture and Marches for Turandot, Op. 37, J. 75 タピオラ・シンフォニエッタ – トピック Provided to YouTube by PLATOON LTD

↓ 手前味噌ですが~ ウェーバーの劇付随音楽「トゥーランドット」をモチーフに、ヒンデミットは、「ウェーバーの主題Iによる交響的変容」を作曲しました。第2楽章です。ご参考まで。

04 歌劇「シルヴァーナ」序曲 J.87

ウェーバーの歌劇「シルヴァーナ」 ( J. 87) は、1810年9 月16 日、フランクフルト国立劇場で初演されています。オペラは、へルフェンシュタイン伯爵とその従者たちが、狩りを楽しんでいる場面で、ホルンと猟師の合唱で始まります。ウェーバーは、オペラ用にのアリアを、クラリネットとピアノのための「シルヴァーナの主題による変奏曲を作曲しています。オペラのストーリー等は、Wikipediaをリンクします。ご参照ください。

ウェーバー:歌劇「シルヴァーナ」序曲 ネーメ・ヤルヴィ フィルハーモニア管弦楽団 1989年 CHANDOS
Weber: Silvana, J87,Overture Neeme Järvi Philharmonia Orchestra

CDカップリング:ウェーバー 歌劇「ペーター・シュモルとその隣人たち」序曲、トゥーランドット 序曲と行進曲、歌劇「シルヴァーナ」序曲、歌劇「アブ・ハッサン」序曲、歌劇「幽霊の支配者」、ジャベル序曲(祝祭序曲)、歌劇「魔弾の射手」序曲、劇音楽「プレチオーザ」序曲、歌劇「オイリアンテ」序曲、歌劇「オベロン」序曲 1989年録音 出典:YouTube Silvana, J87: Overture ネーメ・ヤルヴィ – トピック Provided to YouTube by PIAS

ウェーバー:歌劇「シルヴァーナ」序曲 ウルフ・シルマー ミュンヘン放送管弦楽団 2010年 CPO
Weber: Silvana, J87,Overture (Original Version) Ulf Schirmer Münchner Rundfunkorchester
出典:YouTube Silvana, J. 87 (Original Version) : Ouvertüre (Live) ミュンヘン放送管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by NAXOS of America

04 「シルヴァーナ」の主題による変奏曲(クラリネットとオケ版) 

ウェーバー:「シルヴァーナ」の主題による変奏曲 (作品33) ザビーネ・マイヤー フランツ・ウェルザー=メスト チューリッヒ歌劇場管弦楽団 1996年 Sabine Meyer · Orchester der Oper Zürich · Franz Welser-Möst

CDカップリング:ヴェルディ リゴレットによる協奏的幻想曲、モーツァルト 歌劇魔笛より美しい絵姿、ドンジョヴァンニのお手をどうぞによる幻想曲、ウェーバー 魔弾の射手より静かに、静かに、敬虔な調べよ ジルヴァーナの主題による変奏曲、ロッシーニ セヴィリアの理髪師より今の歌声は、歌劇湖上の美人によるクラリネットと管弦楽のための序奏、主題と変奏 1996年録音 出典:YouTube Variations on a Theme from Silvana in B Minor, Op. 33, J. 128: Thema (Arr. Schottstädt for Clarinet and Orchestra) ザビーネ・マイヤー – トピック Provided to YouTube by Warner Classics

04 「シルヴァーナ」の主題による変奏曲(クラリネットとピアノ版)

ウェーバー:「シルヴァーナ」の主題による変奏曲(クラリネットとピアノ版)
クラリネット:ダヴィデ・バンディエーリ Davide Bandieri ピアノ:マッテオ・フォッシ Matteo Fossi
出典:YouTube Weber: Variations on a Theme from the Opera Silvana in B-Flat Major, Op. 33 More Brilliant Classics

05 祝典序曲 作品59

ウェーバーの祝典序曲「歓呼」 Jubel-Ouverture(作品59) J.245 は、演奏会用序曲です。1818年、フリードリヒ・アウグスト1世の在位55周年を記念する祝典が行われ、祝賀演奏会の冒頭で演奏する曲として作曲されたそうです。ウェーバーは、祝典カンタータ(作品58)J.244 をこの祝典のために完成させていたのですが、急に待ったがかかり、替わりに序曲を作曲することになったそうです。

ドレスデンの宮廷歌劇場(現在のゼンパー・オーパー以前にあった劇場)での演奏会において、自ら指揮したそうです。聴き進むにつれて、ラストでワタシは仰天しました。イギリス国歌が流れるのです。うっそ!

Wikipediaを放浪して、イギリス国歌と広く認知されている「God Save the King」は、歴史上では過去に、かつてのスイス、ドイツ帝国(現:ドイツ連邦共和国)、ザクセン王国(現:ドイツ、ザクセン州)も同じだったそうであります。で、作曲の経緯となった、フリードリヒ・アウグスト1世(Friedrich August I., 1750年~1827年)は、ザクセン王国の初代国王だったので、同じ曲ってことになるみたいです。はあ~~ 歴史の勉強にもなりました。長々と、失礼しました。

ウェーバー:祝典序曲 作品59 ジュゼッペ・シノーポリ シュターツカペレ・ドレスデン シュターツカペレ・ドレスデン創立450周年を記念したガラ・コンサートの模様です。序曲「歓呼」とも表記されます。8分50秒の動画です。
Weber: Jubel Ouverture, Op. 59 Giuseppe Sinopoli Sächsische Staatskapelle Dresden
出典:YouTube Carl Maria von Weber – Jubel Ouverture, Op. 59 (Giuseppe Sinopoli & Sächsische Staatskapelle)
EuroArtsChannel

ウェーバー:祝典序曲 作品59 ヴォルフガング・サヴァリッシュ フィルハーモニー管弦楽団
Weber: Jubel Ouverture, Op. 59 Wolfgang Sawallisch Philharmonia Orchestra
出典:YouTube Jubel-Ouvertüre, Op. 59, J. 245 フィルハーモニア管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Warner Classics

06 舞踏への勧誘 作品65 J.260(ベルリーズ編曲版)

ヘルベルト・フォン・カラヤン ベルリン・フィル

ウェーバー:舞踏への勧誘(ベルリーズ編曲版)ヘルベルト・フォン・カラヤン ベルリン・フィル 1971年
Weber: Aufforderung zum Tanze, Op. 65, J.260 Herbert von Karajan Berliner Philharmoniker

出典:YouTube Weber: Invitation to the Dance, Op. 65 (Aufforderung zum Tanze) ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

クリストフ・フォン・ドホナーニ クリーヴランド管弦楽団

ウェーバー:舞踏への勧誘(ベルリーズ編曲版) クリストフ・フォン・ドホナーニ クリーヴランド管弦楽団 1989年 Weber: Aufforderung zum Tanze, Op. 65, J.260 Christoph von Dohnányi The Cleveland Orchestra

CDカップリング:ベルリオーズ 幻想交響曲、ウェーバー 舞踏への勧誘(ベルリーズ編曲版) 出典:YouTube Berlioz: Symphonie fantastique, Op.14 クリーヴランド管弦楽団 – トピック Cleveland Orchestra – Topic Provided to YouTube by Universal Music Group

06 舞踏への勧誘 作品65 J.260(ピアノ版)

ウェーバー:舞踏への勧誘(ピアノ版) ダニエラ・バーレク 1969年 SWR
Weber: Aufforderung zum Tanze, Op. 65, J.260 Daniela Ballek
CDカップリング:ウェーバー 華麗なロンド変ホ長調(作品62)1975年、美しいミンカの主題による9つの変奏曲(作品40)1976年、大ポロネーズ(作品21)75年、舞踏への勧誘(作品65)1969年録音 
出典:YouTube Aufforderung zum Tanze (Invitation to the Dance) , Op. 65, J. 260 Karl-Heinz Schlüter – トピック Provided to YouTube by NAXOS of America

07 歌劇「魔弾の射手」序曲 作品77 J.277は、上項において記載しています。

08 歌劇「プレチオーザ」序曲 作品78 J. 279

ウェーバー:歌劇「プレチオーザ」序曲 作品78 J. 279 カール・ミュンヒンガー ウィーン・フィル
Karl Münchinger Wiener Philharmoniker
出典:YouTube Weber: Overture “Preciosa”, Op. 78 Herbert von Karajan Provided to YouTube by Universal Music Group

ウェーバー:歌劇「プレチオーザ」序曲 作品78 J. 279 オトマール・スウィトナー シュターツカペレ・ベルリン
Weber: Overture “Schmoll und seine Nachbarn”, Op. 8 Otmar Suitner Staatskapelle Berlin
出典:YouTube Peter Schmoll und seine Nachbarn, Op. 8: Ouvertüre (Remastered) シュターツカペレ・ベルリン – トピック Provided to YouTube by Kontor New Media GmbH

09 歌劇「オイリアンテ」序曲 作品80 J.291

ホルスト・シュタイン ウィーン・フィル 🥰

ウェーバー:歌劇「オイリアンテ」序曲 ホルスト・シュタイン ウィーン・フィル 1978年
Carl Maria von Weber: Overture “Euryanthe” Horst Stein Wiener Philharmoniker

リズミカルで活劇風の楽曲です。ロビン・フットと言っても間違ってなさそう。いや、場面はフランス、ルイ6世時代の貞節な妻オイリアンテが主人公です。「ふぁらど~ ふぁ~ど らふぁどみそど・・・(弦がカシャカシャ)」タタタ た~っと鳴って導入部が開始、勢いよく飛び出してきます。

弦が、重厚さと躍動感とをあわせもって、しなやかにきます。ぎっしりと音が詰まっているくせに、歯切れ良く、優美に流れていくのです。密度が高いのに、こんなに、しなやかに優美に音が弾む姿は、なかなか出会えません。とても瑞々しい。綺麗に植林された木々の間を歩いているみたいで、綺麗に枝打ちされた木々の幹部分を見ているようす。すっきりとした空間が作られ、光が射しこんで来るような雰囲気がします。楽曲の最後、「どぉ ら~み ふぁみふぁれ どぉ~」という、音のノビと合間が良く、ふっと微笑む余裕が感じられて、なんともニクイ。

さすがに、中世のロマンスを描いた作品だと思います。優美な楽曲ですが、オペラの方は、今は、あまり演じられていないようです。中世フランスのロマンス「ジェラール・ド・ネヴェールと徳高く貞節なオイリアンテ・ド・サヴォイの物語」が、元になっているそうですが、はやい話が横恋慕(よこれんぼ)ストーリー。それにしても、ウェーバーのオペラって、「魔弾の射手」しか人気がないのか、序曲しか演奏されることがないようですが、弦の分厚さと豊かさ、これぞドイツっ!という響きがします。(勝手なイメージですが。)

この響きは、はまってしまいますねえ~ ワタシ好きだなあ。カラヤンの演奏と比べると、地味な存在です。華麗な豪奢さは、やっぱりカラヤンの演奏に軍配があがります。しかし、このシュタインの演奏は、低弦と中音域の弦の響きが、ホント豊かで、木管の涼やかな軽妙さ、ホルンの優美な音がついてきて~ カップリングのオマケには、もったいない演奏です。舞踏への勧誘、そして、このオイリアンテ序曲の二曲あわせても、わずか20分足らずの演奏です。ワタシの耳にとって極上のご馳走でした。別世界に誘われて癒やされる楽曲と演奏で、嬉しい限りでした。感謝です。

CDカップリング:ブルックナー交響曲第2番、ウェーバー歌劇「オイリアンテ」序曲、舞踏への勧誘(ベルリオーズ編) YouTubeにおけるカップリング:ホルスト・シュタイン 2枚組BOX ヴォルフ:交響詩ペンテジレア、お代官様組曲 スイス・ロマンド管1980年、ウェーバー交響曲第1番、舞踏への勧誘(ベルリオーズ編曲版)、オイリアンテ序曲、序曲精霊の王、アブ・ハッサン ウィーン・フィル1977年、ワーグナー さまよえるオランダ人序曲、ローエングリン第1幕への前奏曲、第3幕への前奏曲、ニュルンベルクのマイスタージンガー、トリスタンとイゾルデ 前奏曲と愛の死 1973年出典:YouTube Weber: Euryanthe, J. 291 – Overture Herbert von Karajan Provided to YouTube by Universal Music Group

ラファエル・クーベリック バイエルン放送交響楽団 🥰

ウェーバー:歌劇「オイリアンテ」序曲 ラファエル・クーベリック バイエルン放送交響楽団 1964年
Carl Maria von Weber: Overture “Euryanthe” Rafael Kubelik Symphonieorchester des Bayerischen Rundfunks
★ YouTubeにおいて、オイリアンテ序曲は見つかりませんでした。

クーベリックさんの演奏は、質実剛健。速めのテンポでキビキビとして進みます。弦の躍動感あふれるフレーズは、勇ましくちょっぴり荒々しい雰囲気もあってスリリングです。流麗というよりも逞しく突き進むパワーが溢れています。果敢に攻撃するぞぉ~っと言う感じの勇ましさ。ティンパニーの響きは、皮の揺れが見えてくるようなリアルさ。チェロは甘く女性的なフレーズとなって流れてきます。この変わり身の巧さに、驚かされつつ面白く感じられますね。毅然としています。

第2主題は、流麗すぎず、悲哀の漂う弱音部分では、密やかで陰謀を企てた悪者たちが、公衆の面前で罰を受ける感じがおり、勧善懲悪の劇的な光景がリアルに表現されています。良い意味でのキレと、硬質感あふれる演奏で、シャキシャキした食感が好ましく感じられます。ちょっと忙しめの硬めの表情ですが、序曲として約8分半の楽曲なので大丈夫です。1964年録音ですが古さを感じません。精緻な硬質感と柔和さが交互に展開され、とても聞き応えがあります。

CDカップリング:ウェーバー管弦楽曲集 ウェーバー:「魔弾の射手」序曲、「オベロン」序曲、クラリネット協奏曲第1番カール・ライスター BPO 1967年、「オイリアンテ」序曲、「アブ・ハッサン」序曲、劇音楽「プレチオーザ」序曲、序曲「歓呼」(祝典序曲)

10 歌劇「アブ・ハッサン」序曲 J.106

ウェーバー:歌劇「アブ・ハッサン」序曲 チャールズ・マッケラス ロンドン交響楽団
Weber: Abu Hassan,Overture, J.106 Charles Mackerras London Symphony Orchestra 
出典:YouTube Weber: Abu Hassan – Overture London Symphony Orchestra Provided to YouTube by Universal Music Group

ウェーバー:歌劇「アブ・ハッサン」序曲 ホルスト・シュタイン ウィーン・フィル 
Weber: Abu Hassan,Overture, J.106 Horst Stein Wiener Philharmoniker
出典:YouTube Weber: Abu Hassan, J.106 – Overture Herbert von Karajan Provided to YouTube by Universal Music Group

11 歌劇「オベロン、または妖精王の誓い」序曲 J.306 

ジュゼッペ・シノーポリ シュターツカペレ・ドレスデン 😊

ウェーバー:「オベロン」序曲 ジュゼッペ・シノーポリ シュターツカペレ・ドレスデン 1995年 
Carl Maria von Weber: Overture “Oberon” Giuseppe Sinopoli Sächsische Staatskapelle Dresden

たまたまベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」(第3楽章)にホルンの三重奏を聴いた際に、R・シュトラウスのホルン協奏曲を聴きました。で、ウェーバーの曲も聴いてみようとこのオベロンを聴いてみたのです。
オベロンとは、シェークスピアの「真夏の夜の夢」(夏の夜の夢)に出てくる妖精の王様の名前です。オーベロン(Oberon, Auberon)とも表記されます。ウェーバーのオペラは、ヴィーラントの叙事詩を元にしているらしく、 タイトルは、オベロン、または妖精の王の誓いといいいます。妖精パックが出てくるような世界です。

冒頭の雰囲気づくりが命です。「み~ふぁそ~ し~そ~ど~ み~ふぁそ~ し~そ~らそふぁ~」ホルンの和音の音色が柔らかで、うっとりするような夢の世界が広がります。そして、フルートが妖精の振りまく魔法の薬です。シノーポリさんの劇的な手法はここでは抑えぎみ。さすがに妖精の国ではソフトなのでしょう。舞踏会へとアプローチされていく感じがします。わずか、2分45秒ほどは夢心地だったのですが、鋭い音が鳴るため目覚めてしまいます。

あまりの大きさに度肝を抜かれ、勢いよく流れ込んでくるヴァイオリン。「しそふぁみ チャカチャカチャカチャカ」語尾の「そ~」が強く、荒々しい太い腕の男にさらわれた感がします。ゴツゴツ、チャンチャカ チャンチャカ チャンチャンと弾かれているのは、ちょっと無粋かもしれません。弦が硬いです。クラリネットのソロは、とろみがありますが、茫洋として幻想的で官能的ですが、録音状態までもが茫洋としているようで、ちょっぴり悲しい。

曲の構成上、幻想的な場面の後、舞曲風に変わりますが、やっぱり弦の響きが力強すぎて、とほほ。シノーポリさんの演奏は、起伏が大きく身振り手振りの大きな演奏です。残念なことに、1995年録音のわりにはヌケが良くありません。録音年は古いものの、クーベリックさんの演奏の方が格段に良いと思います。

「魔弾の射手」って言えば、カルロス・クライバーさんの演奏が、超名盤です。ウェーバーの曲は、あまり知名度が高くありませんが良い曲が多いです。交響曲は2曲、クラリネット、オーボエ、バソンの協奏曲もあります。ピアノの協奏曲もソナタもあるので、また聴いてみようと思います。クラシック音楽って、歴史と一緒で、なにか一つ調べると、芋づる式にいっぱい出てくるんです。で、メッチャ忙しくて目が回りそう~っ。

CDカップリング:ウェーバー&R.シュトラウス 管弦楽曲集 ウェーバー歌劇「魔弾の射手」序曲、歌劇「オベロン」序曲、R・シュトラウス 歌劇「ファイアースノート」愛の情景、楽劇「サロメ」 サロメの踊り、交響的幻想曲「影のない女」 R・シュトラウスのバレエ「ヨーゼフの伝説」とカップリングされた二枚組BOXもあります。
出典:YouTube Weber: Overture Oberon シュターツカペレ・ドレスデン – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

ラファエル・クーベリック バイエルン放送交響楽団 🤩

ウェーバー:「オベロン」序曲 ラファエル・クーベリック バイエルン放送交響楽団 1964年
Carl Maria von Weber: Overture “Oberon” Rafael Kubelik Symphonieorchester des Bayerischen Rundfunks
★ 下のリンクをクリックしていただくと、一括して通して聴くことができます。全曲版

クーベリックさんの演奏は、録音状態は驚くほど良い。すごい! これが1964年録音というのが信じられないですね。響きが豊かで驚くほどに瑞々しいです。奥行きもあり分離度も高く、幻想的な妖精の世界に引きこまれてしまいました。クールな演奏ですが、オベロン序曲前半は、幻想的な夢想の世界です。中間部は舞踏会で、重厚な響きのあるフレーズとなっています。最後には、また幻想的なフレーズに戻るソナタ形式で、キビキビして躍動感がありますね。特に、後半がクーベリックさんの鋭い勢いで、迸る情熱が流れ出てきます。聴きどころは、なんといってもホルンでしょう。そして、しっとりした木管の響きです。うっとり夢見心地の2分48秒の演奏です。スマートで、爽やかな感覚が残ります。

CDカップリング:ウェーバー 魔弾の射手他序曲集 クーベリック バイエルン放送交響楽団 ウェーバー 歌劇「魔弾の射手」序曲、歌劇「オベロン」序曲、クラリネット協奏曲第1番 ライスター ベルリン・フィル(1968年)、「オイリアンテ」序曲、歌劇「アブ・ハッサン」序曲、劇音楽「プレチオーザ」序曲、序曲「歓呼」(祝典序曲) 
出典:YouTube Weber: Oberon, J.306 – Ouvertüre バイエルン放送交響楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

カール・マリア・フォン・ウェーバーのご紹介。

カール・マリア・フォン・ウェーバー( Carl Maria von Weber)は、1786年生まれ、ドイツのロマン派初期の作曲家です。一般には慣用的な日本語表記であるウェーバーと、正確なドイツ語読みに従ったヴェーバーという表記が混在しています。「魔弾の射手」は、ドイツ・ロマン派オペラの様式を確立し、R・ワーグナーへと流れを導いた作曲家として重要な位置を占めています。オーケストラの配置を現在に近い形に改めたり、指揮棒を初めて用いたそうです。モーツァルトの妻コンスタンツェは、父方の従姉です。

ウェーバー:歌劇「魔弾の射手」序曲【解説】

ウェーバーの歌劇「魔弾の射手」について、簡単に解説します。ストーリーの時代背景は、17世紀中頃のボヘミアです。ボヘミア地方は、現在のチェコ共和国の一部にあたります。当時、この地域は、神聖ローマ帝国に支配されていました。「魔弾の射手」は、森の悪魔に魂を売って得た魔弾を使って、射撃大会に優勝しようとする若い猟師マックスの物語です。マックスは、恋人アガーテと結婚するために、射撃大会に優勝しようとしていました。

マックスはライバルのカスパールの策略にはまり、悪魔から魔弾を授かり、それを使って優勝するのですが、最後の一発が恋人に命中してしまいます。
なんでも伝説では、7発中6発は、射手の望むところに命中するが、残りの1発は悪魔の望む箇所へ命中するとされるんだって。ひぇーっ怖ろしい弾だったんですね。

結局、アガーテは、森の隠者によって助けられ、メデタシ、メデタシとなりますが、助けた森の隠者とは、森の王とか森の妖精なのですが、序曲の冒頭で讃美歌が出てくることから、神の存在ってことが象徴されているのかな~と思います。詳しくは、ワタシでは説明しきれないので、Wikipediaをリンクしておきますね。
左図は、オリジナル作品におけるサミエルとカスパールの衣装デザインだそうです。


「魔弾の射手」は、ドイツの民話や伝説を題材にしたオペラです。それまで、オペラと言えば、歌手が主役のイタリアオペラが主流だったのですが、ウェーバーは、民話や伝説を取り入れることで国民性のアップを図ったり、オケの役割をもっと大きくしていたりします。で、ここから形勢逆転が始まります。ウェーバーが基礎となって、そう、ワーグナーへと繋がっていくんですね。恐るべしウェーバー! もっと勉強しないとダメだな~と思いました。ざっくり解説でした。

ウェーバー:管弦楽曲集【ディスク情報】

ウェーバー:歌劇「魔弾の射手」序曲
1958年 ヨーゼフ・カイベルト ベルリン・フィル EMI
1964年 クーベリック バイエルン放送響 G 
1971年 カラヤン ベルリン・フィル G
1973年 カルロス・クライバー シュターツカペレ・ドレスデン G
1985年 グスタフ・クーン シュターツカペレ・ドレスデン CAPRICCIO
1990年 コリン・デイヴィス シュターツカペレ・ドレスデン Ph
1995年 シノーポリ シュターツカペレ・ドレスデン G
2006年 アントニ・ヴィト ニュージーランド交響楽団 NAXOS

ウェーバー:歌劇「オベロン」序曲
1964年 クーベリック バイエルン放送響 G 
1995年 シノーポリ カペレ・ドレスデン G 

ウェーバー:歌劇「オイリアンテ」序曲
1964年 クーベリック バイエルン放送響 G 
1978年 ホルスト・シュタイン ウィーン・フィル  Dec  

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