バーバー:弦楽のためのアダージョ【YouTube】
ドゥダメル ウィーン・フィル 😘
バーバー:弦楽のためのアダージョ グスターボ・ドゥダメル ウィーン・フィル 2019年 2019年6月20日、ウィーン シェーンブルン宮殿におけるサマー・ナイト・コンサート ライブ映像です。CDにもなって発売されています。Sony Classical より Barber: Adagio For Strings, Gustavo Dudamel Wiener Philharmoniker
出典:YouTube Vienna Philharmonic – Barber: Adagio for Strings, Op.11 (Summer Night Concert 2019)
バーバー:弦楽のためのアダージョ【名盤・おすすめ】
セルジュ・チェリビダッケ ミュンヘン・フィル 👻
バーバー:弦楽のためのアダージョ セルジュ・チェリビダッケ ミュンヘン・フィル 1992年
Barber: Adagio For Strings, Op. 11 Sergiu Celibidach Münchener Philharmoniker
チェリビダッケさんの演奏は、曲の最初から最後まで、息が止まって硬直しちゃった感じで、この世の中から、何もかもが全て消えてしまうような怖さを感じます。思わず歩みを止めさせる冷気があり、立ち止まってしまう感じでしょうか。旋律が流れとして感じられない不思議な時空間が広がります。曲が終わってしばらくして、ようやく息を大きく吐き出すことができる感じで、テンポも抑揚も、あまり大きく変わりません。弦が淡々と奏でられるのです。で、気がついたら曲のクライマックスに立っている。旋律の下降線を辿る時も、放物線を描いて落ちるという感じがしません。曲のクライマックスで、立ち止まって動かない。気がついたら、クレパスにはまっていた感じでしょうか。
CDカップリング:チェリビダッケ・エディションVol.4 15枚組BOX 出典:YouTube Barber: Adagio for Strings Op. 11 セルジュ・チェリビダッケ – トピック Provided to YouTube by Warner Classics
ヨエル・レヴィ アトランタ交響楽団 😘
バーバー:弦楽のためのアダージョ ヨエル・レヴィ アトランタ交響楽団 1981年
Barber: Adagio For Strings, Op. 11 Yoel Levi Atlanta Symphony Orchestra
レヴィさんの演奏は、少し奥まった録音で、恐る恐る深く沈み込むようなフレージングに特徴があります。
CDカップリング:バーバー 序曲「悪口学校」、ノックスヴィル 1915年夏、管弦楽のためのエッセイ第1番、エッセイ第2番、弦楽のためのアダージョ、メディアの復讐の踊り 出典:YouTube Barber: Adagio for Strings, Op.11 アトランタ交響楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group
エマーソン弦楽四重奏団(弦楽四重奏曲) 😘
バーバー:弦楽のためのアダージョ エマーソン弦楽四重奏団 1990年
Barber: Adagio For Strings, Op. 11 Emerson String Quartet
バーバーの「弦楽のアダージョ」は、元々は、弦楽四重奏曲第1番です。中間楽章である第2楽章が、オーケストラバージョンに編曲されています。なので、第1楽章も第3楽章も、全く雰囲気が異なります。驚いてイメージが崩れた~となる可能性があります。しかし、第2楽章は、オケ版とあまり変わらないので聴いてみてください。
CDカップリング:アイヴズ弦楽四重奏曲第1番、2番、バーバー弦楽四重奏曲 1990年、91年 出典:YouTube Barber: Adagio For Strings, Op. 11 – 3. Molto allegro (come prima) – Presto エマーソン弦楽四重奏団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group
ネヴィル・マリナー アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ😘
バーバー:弦楽のためのアダージョ ネヴィル・マリナー アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ 1986年
Barber: Adagio For Strings, Op. 11 Neville Marriner Academy of St Martin in the Fields
マリナーさんの演奏は、適度に深みにはまることなく、じっくりと演奏されています。チェリビダッケさんの闇の奥で息が○ような深淵さでももなく、バーンスタインさんの演奏のように泣きの涙にならず、普段使いという言葉が適切かどうかわかりませんが、適度に聴くことのできるものです。
出典:YouTube Barber: Adagio for Strings, Op. 11 Academy of St Martin in the Fields Provided to YouTube by Universal Music Group
レナード・バーンスタイン ロサンジェルス・フィル 😭
バーバー:弦楽のためのアダージョ レナード・バーンスタイン ロサンジェルス・フィル 1982年
Barber: Adagio For Strings, Op. 11 Leonard Bernstein Los Angeles Philharmonic Orchestra
バーンスタインさんの演奏は、テンポがゆったりして鎮魂歌(レクイエム)としてのアプローチです。旋律にほとんど切れ目を入れず、フレーズに次のフレーズが覆い被さってくる感じです。人のぬくもりを感じながらも、じわ~っと悲しみが出てきます。美しいという言葉では、ちょっと表現しきれない、沈み込む心情があり、言葉のかけようも御座いませんって感じになってしまいます。言葉をかけちゃマズイ。そんな感じが周囲に漂ってきます。気持ちが高ぶってワンワン泣く気がします。幾分、感情を引きずった感じですが、この曲なので真骨頂という感じでしょうか。
CDカップリング:コープランド「アパラチアの春」、W・シューマン「アメリカ祝典序曲」、バーバー 弦楽のためのアダージョ、バーンスタイン「キャンディード序曲」出典:YouTube Barber: Adagio For Strings, Op.11 (Live)
チャンネル:LA Phil Provided to YouTube by Universal Music Group
アンドレ・プレヴィン ロンドン交響楽団 🥰
バーバー:弦楽のためのアダージョ アンドレ・プレヴィン ロンドン交響楽団 1976年
Barber: Adagio For Strings, Op. 11 André Previn London Symphony Orchestra
プレヴィンさんの演奏は、映画「エレファント・マン」に使われていたそうです。穏やかな鎮魂歌(レクイエム)のように奏でられます。低弦の響きが深く甘めで、チェロの甘い声でシンプルな音型で繰り返され、転調するヴァイオリンが、一緒になって上昇し、下降していく様が綺麗です。自然なペースでクライマックスに持って行かれ、ひと呼吸おいてから、静かにフレーズが下降していきます。「らら し~ ら~っ」というクライマックスの高音域が、絶望的にならず、そのままの姿勢で抜け落ちるように、すっと落ちていくところが絶妙です。
CDカップリング:André Previn – The Great Recordings (The LSO Years 1971-1980)10枚組BOX 出典:YouTube Barber: Adagio for Strings Op. 11 アンドレ・プレヴィン – トピック André Previn – Topic Provided to YouTube by Warner Classics
バーバー:弦楽のためのアダージョ【解説】
サミュエル・バーバー(Samuel Barber)は、1910年生まれのアメリカの作曲家です。同世代のコープランドやカーターなどとは異なり、時代の先端であるモダニズムに走らず、豊かで華麗な旋律が特徴的な伝統的な作風が特徴です。作品としては、この「弦楽のためのアダージョ」有名ですが、もとは、弦楽四重奏曲第1番第2楽章を編曲したものです。この曲が一躍有名になったのは、ジョン・F・ケネディ大統領の葬儀で使用されたから。
で、訃報や葬送などの定番曲のように使われるようになったそうです。作曲家自身は、葬式のために作った曲ではない!と、大いに不満だったそうです。葬式に使うために作曲したんじゃーないと作曲家は言いますが、すっかり定着して、みんな泣いてます。すすり泣くような旋律、中間部終わりにおける、激しく突き上げる慟哭のようなクライマックス。人の涙を誘わずにはいられない気がします。映画「プラトーン」や「エレファント・マン」、アメリカ同時多発テロ一年後の慰霊祭等にも演奏されるなど、一度は耳にしたことのある10分程度の楽曲です。
バーバー:弦楽のためのアダージョ【ディスク情報】
1976年 プレヴィン ロンドン交響楽団 EMI
1982年 バーンスタイン ロサンジェルス・フィル G
1986年 マリナー アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ Ph
1990年 エマーソン弦楽四重奏団 G(弦楽四重奏曲)
1991年 レヴィ アトランタ交響楽団 TELARC
1992年 チェリビダッケ ミュンヘン・フィル EMI
2019年 ドゥダメル ウィーン・フィル SC
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