フォーレ:レクイエム【YouTube】
フォーレ:レクイエム 第4曲 慈悲深いイエス(ピエ・イエス)Pie Jesu ヴォ-チェス8さんのコーラスです。3分30秒の短い動画です。出典:YouTube VOCES8 – Fauré: Requiem, Op. 48 – 4. Pie Jesu (Arr. Smith) VOCES8
フォーレ:レクイエム【名盤・おすすめ】
フォーレのレクイエムは、次の7曲で構成されています。
第1曲 入祭唱とキリエ Introitus et Kyrie
第2曲 奉献唱 Offertorium
第3曲 聖なるかな Sanctus
第4曲 慈悲深いイエス(ピエ・イエス)Pie Jesu
第5曲 神の子羊 Agnus Dei
第6曲 われを許したまえ Libera me
第7曲 楽園にて In paradisum
パーヴォ・ヤルヴィ パリ管弦楽団 🙂
フォーレ:レクイエム パーヴォ・ヤルヴィ パリ管弦楽団 2011年
Fauré: Requiem, Op. 48 Paavo Järvi Orchestre de Paris
カウンター・テナー:フィリップ・ジャルスキー Philippe Jaroussky
バリトン:マティアス・ゲルネ Matthias Goerne
パリ管弦楽団合唱団 Choeur de l’Orchestre de Paris
パーヴォさんの演奏は、速めであっさり系でしょうか。穏やかで柔らかい旋律を紡ぎ、レクイエムと言っても、圧倒的に劇的なヴェルディのレクイエムとは、違う次元の違うレクイエムのように思います。地味と言えば地味、日常的にそばに居て欲しいような存在。しんみり残響を残しつつ、ふんわり、てらいのない気持ちで、するする~っと自然に入ってくる曲です。ちょっとセカセカして、フルオケで立派に演奏されると、なんか違うよな~と感じるようになりました。(ここ最近) 勝手なイメージなんですけど、小規模、コーラスだけ等で演奏される方が、じわっと沁み入る気がします。(ようやく、その心境に至った感じ~ 自嘲気味)
CDカップリング:フォーレ レクイエム(1900年版)、ラシーヌ雅歌、エレジー(作品24)チェロと管弦楽版、パヴァーヌ(作品50)合唱と管弦楽版、バビロンの流れのほとりで 出典:YouTube Requiem, Op. 48 パーヴォ・ヤルヴィ – トピックほか Provided to YouTube by Warner Classics
フレデリーク・マルムベリ スウェーデン放送合唱団 😘
フォーレ:レクイエム フレデリーク・マルムベリ スウェーデン放送合唱団 2004年
Fauré: Requiem, Op. 48 Fredrik Malmberg Swedish Radio Chorus
ソプラノ:ミア・パーション Miah Persson
バリトン:ウッレ・ペーション Olle Persson
オルガン:マッティアス・ヴァーゲル Mattias Wager
マルムベリさんの演奏は、オルガンの伴奏だけで歌うもの。静謐なのですが、ちょっと硬い感じがします。録音の加減なのかもしれません。CDカップリング:デュリュフレ レクイエム、フォーレ レクイエム(マディアス・ワーグナー編オルガン伴奏版)出典:YouTube Requiem, Op. 48 ミア・パーション – トピック Provided to YouTube by PLATOON LTD
フィリップ・ヘレヴェッヘ シャンゼリゼ管弦楽団 🥰
フォーレ:レクイエム フィリップ・ヘレヴェッヘ シャンゼリゼ管弦楽団 2001年
Fauré: Requiem, Op. 48 Philippe Herreweghe Orchestre des Champs-Elysées
ソプラノ:ヨハネッテ・ゾマー Johannette Zomer
バリトン:シュテファン・ゲンツ Stephan Genz
ヘレヴェッヘさんの演奏は、ピリオド楽器を使用し、大ホールにおいて人数を限って演奏されており、静かで穏やかです。1988年に録音した旧録、室内楽的に小さな編成オケでの演奏もあります。今回の録音は、ホールでありながら、ささやかに歌われているところがニクイです。高音域の豊かなノビのある晴れやかな歌声が素敵です。第4曲「慈悲深いイエス(ピエ・イエス)Pie Jesu」は、透き通った声で歌われ、しみじみ、じわじわ~っと来る曲なので、天国気分になります。
フォーレのレクイエムは、どの盤で聞いても、しみじみ、じっくり染み渡ってくるような楽曲です。聴くだけで、心静かに、穏やかな気分になるので、ちょっぴりの間、自分の性格が変わります。聴き比べて、どーのこーのと言うと自分が貧しくなる感じです。(えっホントかな 笑)
ちなみに、CDの写真は、ローマのトラステヴェレ地区にあるサンタ・チェチリア・イン・トラステヴェレ教会(Basilica di Santa Cecilia in Trastevere)にあるステファノ・マデルノ(Stefano Maderno)の彫刻です。楽曲の感想からは脱線してしまいましたね。特筆すべきは、やっぱりコーラス部分だと思います。ピリオド楽器使用の演奏ですが、あまり気になりません。主となるのは声楽。空気感をはじめとした雰囲気は申し分ありません。こぢんまりした人数で演奏されていても、この楽曲では、その方が適しているように思います。
CDカップリング:フォーレ レクイエム、フランク交響曲ニ短調 出典:YouTube Faure Requiem, Op. 48
コレギウム・ヴォカーレ – トピック Collegium Vocale Gent – Topic Provided to YouTube by harmonia mundi
チョン・ミョンフン 聖チェチーリア音楽院管弦楽団 🙂
フォーレ:レクイエム チョン・ミョンフン 聖チェチーリア音楽院管弦楽団 1998年
Fauré: Requiem, Op. 48 Myung-Whun Chung Coro dell’Accademia Nazionale di Santa Cecilia
ソプラノ:チェチーリア・バルトリ Cecilia Bartoli
バリトン:ブリン・ターフェル Bryn Terfel
サンタ・チェチーリア国立アカデミー合唱団 Coro dell’Accademia Nationale di Santa Cecilia
聖チェチーリアは、音楽家の守護聖人として有名です。夫とその弟をキリスト教に改宗させたということで処刑となってしまい、蒸し風呂で窒息させよう~という刑を受けたが死なず、三度斬首されたが首が落ちなかったといいます。彫刻も首のところに、わずかな傷が描かれています。ワタシは、ローマに行った際に足を運んだのですが、結婚式が執り行われており、残念ながら彫刻を拝見することができませんでした。そういう意味では、本場のオケ演奏となります。
CDカップリング:フォーレ レクイエム、デュリュフレ レクイエム1998年録音 出典:YouTube Fauré: Requiem, Op. 48 サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group
セルジュ・チェリビダッケ ミュンヘン・フィル 😨
フォーレ:レクイエム セルジュ・チェリビダッケ ミュンヘン・フィル 1994年
Fauré: Requiem, Op. 48 Sergiù Celibidache Münchner Philharmoniker
ソプラノ:マーガレット・プライス Margaret Price
バリトン:アラン・タイタス Alan Titus
ミュンヘン・フィル合唱団 Philharmonischer Chor München
チェリさまのフォーレは、なんか堂々としすぎてて別の曲を聴いているみたいです。超ガッシリした音で、もちろんテンポはゆっくり。あのぉ、センセイ、ちょっとアプローチが違うみたいなんですが。あの独特のふわっと感がないんですが。えっ、困ったなあ。絶対的というか揺るぎのない演奏で、繊細さとか静けさとか、聴いててほっとするとか、迷いがすっと消えるとか、落ち着くとか~ そんな言葉は出てきません。
厳格すぎて、音がガチッと組み合わされて余裕がないというか、聴いてて、重みに耐え難くなってきて、徐々に、しんどくなってしまいます。ホンマもんの葬式ミサのよう。リアルすぎて儀式的です。壮大な葬式に参列して、硬い椅子にずーっと座らされている感じです。聴いて肩がバリバリにこってしまいました。拍手入りなんですが、終わってやれやれ~という気持ちに。(不謹慎でスミマセン)
CDップリング:フォーレ レクイエム、ストラヴィンスキー 詩篇交響曲 出典:YouTube Requiem, Op. 48 マーガレット・プライス – トピック Provided to YouTube by Warner Classics ↓ ロンドン響との演奏をYouTubeで見つけちゃいました。1983年収録です。公式じゃないように思うので控えめにリンクさせていただきます。
ミシェル・コルボ ローザンヌ器楽声楽アンサンブル 🥰
フォーレ:レクイエム ミシェル・コルボ ジュネーヴ室内管弦楽団 1992年
Fauré: Requiem, Op. 48 Michel Corboz Geneva Chamber Orchestra
ソプラノ:マガーリ・ダミ Magali Dami
バス:ピーター・ハーヴェイ Peter Harvey
ローザンヌ器楽・声楽アンサンブル Lausanne Vocal Ensemble Lausanne Instrumental Ensemble
コルボさんか、ヘレヴェッヘさんの演奏で聴くのが、フォーレを聴くには、ワタシ的には最適かと。
CDカップリング:モーツァルト レクイエム(バイヤー版)1995年、フォーレ レクイエム 1992年録音、ラシーヌ讃歌、恵み深き御母マリア(作品47-2)、アヴェ・ヴェルム(作品65-1)、大いなる秘跡(タントゥム・エルゴ作品65-211)、汝はペテロなり、小ミサ曲 出典:YouTube Fauré: Requiem, Op. 48 サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group
ジョン・エリオット・ガーディナー オルケストル・レヴォリュショネル・エ・ロマンティク 😘
フォーレ:レクイエム ジョン・エリオット・ガーディナー オルケストル・レヴォリュショネル・エ・ロマンティク 1992年 Fauré: Requiem, Op. 48 John Eliot Gardiner Orchestre Révolutionnaire et Romantique
ソプラノ:キャサリン・ボット Catherine Bott
バリトン:ジル・カシュマイユ Gilles Cachemaille
モンテヴェルディ合唱団 Monteverdi Choir
フォーレのレクイエムは、フルオーケストラバージョンの第三版が、一般的だと思います。でも、版が複数あって、室内楽のように、こぢんまり演奏されるものもあります。ガーディナー盤はオリジナル版と言いつつも、第2版との記載もあるので、ん? 1988年のネクトゥー&ドラージュ版だそうです。
ピリオド楽器を使っての演奏ですが、まあ違和感なく聴けます。フルオケ版よりは、こぢんまりしていますが、古楽器の演奏とは言え、癖の少ない演奏でしょうか。フルオケの分厚い演奏よりも、むしろ透き通る感覚が出てくるので、聴きやすいかもしれません。イギリスのレミンスター プライオリー教会で収録されたことにより、気持ちの良い浮遊感や包まれるかのような雰囲気が出ています。
教会で鳴るオルガンは、たっぷり~ 重低音の響きで迫力を増しており、人の声の響きと相まって、ぐぐ~っと心に入ってくる厚みのある演奏となっています。これは良いですね~。合唱のレベルも高く、室内楽的なヴァイオリンの高音域の音が、随所に登場し、人の声に絡みます。メリハリを出す場面もありますが、あっ、そうくるのか~と、説得力があります。ビブラートのかかった歌い方ですが、派手でもないし、抑制されすぎて暗く地味~にもならず、ちょうど頃合いのように感じました。聴き手の好みにもよりますが、この演奏は、大型スピーカーを鳴らして聴くのが、最高の幸せに繋がる気がします。
第1曲のキリエからして、耳の穴にイヤフォンをツッコミ、ダイレクト聴いているだけだと、超モッタイナイ状態に陥ります。第5曲の神の子羊(Agnus Dei)の演奏も沁みますね。えへっ、自分の部屋で、ゆったりした時間を持つことの大切さを感じる演奏となりました。モンテヴェルディ合唱団の歌声も、とても素晴らしいです。
CDカップリング:フォーレ レクイエム(オリジナル版:第2版)、サン=サーンス 夜の静けさ(作品68の1)、サン=サーンス 花々と木々(作品68の2)、フォーレ マドリガル(作品35)、サン=サーンス 並木道の足跡(作品141の1)、ドビュッシー シャルル・ドルレアンによる3つの歌(神よ、眺めるのはよいもの、太鼓の音が聞こえても、冬よ、お前はただのやくざ者)、ラヴェル 3つの歌(ニコレット、楽園のきれいな三羽の鳥、ロンド)、フォーレ 魔神たち(作品12) 出典:YouTube Fauré: Requiem, Op. 48 モンテヴェルディ合唱団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group
クリヴィヌ 国立リヨン管弦楽団 😥
フォーレ:レクイエム エマニュエル・クリヴィヌ 国立リヨン管弦楽団 1988年
Faure: Requiem, Op. 48 Emmanuel Krivine Orchestre National de Lyon (Lyon Opera Orchestra)
ソプラノ:ガエル・ル・ロワ Gaële Le Roi
バリトン:フランソワ・ル・ルー François Le Roux
オルガン:ジャン=ルイ・ジル Jean Gilles
クリヴィヌ盤は、リヨン市との共同制作ってことで、教会で録音されているのだが、ワタシ的には、この録音は、どうもハッキリしないものに聞こえてくる。うすぼんやりしている感じ。とても柔らかいのだが、柔らかすぎて奥行きが感じられず、音の響きが、自分より遠ざかって、すーっと消えていく感じがする。音が、ワタシの前に来ないというか、音の波動、反射を感じないので、どうも気持ちが悪いという感じがする。
オルガンの音色も、奥まりすぎて、ぼわぁ~んと響いている。普通、教会だと、もっと音が、あちらこちらに響いて聞こえるだろうに、この響きがないというか。ホント、どこかブラックホールのような闇に消えるかのように、減衰してしまうので、自分の立ち位置がわかりづらいというか。いったい、ワタシは、どこに立っているのだろう~という変な感じがする。
ワタシ的には感覚的に馴染めなかった。演奏は、とても素朴で、美しい息遣いが感じられる。使っている版は、CDのブックレットを拝見しても、ちょっとわからなかった。 テンポは、総体的にゆったりめ。ふーっとした息づかいがあるが、緊張感が張ってきたり、もりあげてダイナミックに~という演出感は少ない。歌っておられる方は、自然発露的に、すーっと静かに包まれてていくかのように表現されているようにも思うが、聴いている方は、かなり抑え気味というか控えめすぎて、そっと、後ろに佇んでいる地味な感じがする。
う~ん。最初に聴く1枚としては、どうもお薦めできかねる。声が伝わってこないというか。いささか、わかりづらいかも。ソプラノの声は、オペラ専門なのだろうか、ちょっと、ビブラートが気になるかもしれない。ラストに近づくにつれて、ようやく音量も大きく、ゆったりと歌われ、包まれてくるかのような雰囲気にはなるのだが、ぼんやりと聴いていると、いつの間にかラシーヌ讃歌が歌われている。(まあ、それはそれで、シアワセなんですけどね)
CDカップリング:フォーレ レクイエム、ラシーヌ讃歌(雅歌)、フォーレ マスクとベルガマスク(オーケストラのための組曲)
シャルル・デュトワ モントリオール交響楽団 🙂
フォーレ:レクイエム シャルル・デュトワ モントリオール交響楽団 1987年
Fauré: Requiem, Op. 48 Charles Dutoit Orchestre symphonique de Montréal
ソプラノ:キリ・テ・カナワ Kiri Te Kanawa
バリトン:シェリル・ミルンズ Sherrill Milnes
モントリオール交響楽団合唱団 Choeur de l’Orchestre symphonique de Montréal
第5曲の「神の子羊 Agnus Dei」なんて、ふわっと浮遊感があって、コーラスの響きにうっとりします。柔らかい~
CDカップリング:フォーレ レクイエム、組曲「ペレアスとメリザンド」出典:YouTube Fauré: Requiem, Op. 48
モントリオール交響合唱団 – トピック シェリル・ミルンズ – トピック キリ・テ・カナワ – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group
カルロ・マリア・ジュリーニ フィルハーモニア管弦楽団 🙂
フォーレ:レクイエム カルロ・マリア・ジュリーニ フィルハーモニア管弦楽団 1986年
Fauré: Requiem, Op. 48 Carlo Maria Giulini Philharmonia Orchestra
ソプラノ:キャスリーン・バトル Kathleen Battle
バリトン:アンドレアス・シュミット Andreas Schmidt
オルガン:ティモシー・ファレル Timothy Farrell
フィルハーモニア合唱団 Philharmonia Chorus London
ジュリーニさんの演奏は、当時、人気のあったソプラノ歌手バトルさんを迎えてのものです。ワタシが聴いた頃は、まだまだ他の演奏を聴いていなかった時期で気にならず、またムック本等に名盤のように紹介されていたので、ありがたく拝聴していたのですが、今となっては、ビブラートのかかった第4曲「慈悲深いイエス(ピエ・イエス)Pie Jesu」などは、うーん、どうかと思ったりします。
バトルさんの声を、懐かしく思うものの、勝手なもので、改めて拝聴すると違和感を感じます。ジュリーニさんのオケは、ゆったりしたテンポですが、ヌケが悪く、大ホールでコーラスの人数も多く、透明感に欠けるきらいがありますね。版の違いや規模、会場の違いがあるので一概には言えませんが、やっぱり聴き比べて、今の自分にフィットする演奏を見つけることが大事だと改めて思います。
CDカップリング:フォーレ レクイエム、ラヴェル 亡き王女のパヴァーヌ 1986年、組曲マ・メール・ロワ 1979年 出典:YouTube Fauré: Requiem, Op. 48 フィルハーモニア管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group
ジョン・ラター シティ・オブ・ロンドン・シンフォニア 🥰
フォーレ:レクイエム ジョン・ラター シティ・オブ・ロンドン・シンフォニー 1984年
Fauré: Requiem, Op. 48 John Rutter Orchestra Members of the City of London Sinfonia
ソプラノ:キャロライン・アシュトン Caroline Ashton
バリトン:スティーブン・ヴァーコー Stephen Varcoe
オルガン:ジョン・スコット John Scott
ケンブリッジ・シンガーズ Choir The Cambridge Singers
ラター版での演奏で、版の違いは、正直さーーっぱり解りません。ここで、誰かの受け売りで書いても、仕方ないので、ワタシは、この演奏好きっ。それしか言えないように思います。演奏の印象としては、気をつけて見ないと、耳を傾けていないと、すーっと通り過ぎてしまうような。
語彙力を試されているような気がしますが、とても美しい演奏で、でも、単に美しいという言葉で表現できない気がします。まあ最適なのは、慈悲深い、そっと包むような、客観的で少し距離感のある。でも、自分が求めないと、すっと過ぎ去ってしまう曲と演奏だと思います。(まあ、何に対してでも、ですが)、夢想的、瞑想的、形を求めなくても良いような気持ちになりました。ハイ、言語化はムズイです。
CDカップリング:フォーレ レクイエム(ジョン・ラッター校訂1893年版)、アヴェ・ヴェルム・コルプス、タントゥム・エルゴ、アヴェ・マリア、マリア、マーテル・グラティエ、ラシーヌ讃歌、小ミサ曲 1984年、88年
出典:YouTube Introit et Kyrie (Fauré Requiem) – John Rutter, The Cambridge Singers, City of London Sinfonia
John Rutter & The Cambridge Singers
ジャン・フルネ ロッテルダム・フィル 😂
フォーレ:レクイエム ジャン・フルネ ロッテルダム・フィル 1975年
Faure: Requiem, Op. 48 Jean Fournet Rotterdam Philharmonic Orchestra
エリー・アメリング Elly Ameling
ベルナルト・クルイセン Bernard Kruysen
オランダ放送合唱団 Netherlands Radio Choir
いかついオルガンが聞こえてきます。オルガンは、ダニエル・コルゼンパさん あっ。そうなのね。メチャ気になるオルガンで、ちょっと気になって~ これは困った。意識がオルガンに支配されてしまいました。出典:YouTube Fauré: Requiem, Op. 48 オランダ放送合唱団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group
ミシェル・コルボ ベルリン交響楽団 🥰
フォーレ:レクイエム ミシェル・コルボ ベルリン交響楽団 1972年
Faure: Requiem, Op. 48 Michel Corboz Berne Symphony Orchestra
ボーイ・ソプラノ:アラン・クレマン Alain Clément
バリトン:フィリップ・フッテンロッハ ー Philippe Huttenlocher
サン=ピエール=オ=リアン・ドゥ・ビュール聖歌隊 St. Pierre aux Liens de Bulle Choir
フォーレのレクイエムは、版が複数あり、最近では室内楽的に演奏されるものが多く出ています。フルオケで演奏される第三稿が一般的で、他に、第二稿ラッター版、ネクトゥー/ドラージュ版と呼ばれる版があります。当盤は、ミシェル・コルボが、1972年ベルリン交響楽団を振ったレクイエムで第三稿です。後に、2005年、ローザンヌ室内管弦楽を振ったCD(第二稿 VERGIN)があります。
ちなみに、このCDのジャケットは、ジョージ・フレデリック・ウォッツ(George Frederic Watts)の描いたロンドン、テートギャラリー所蔵の「希望」という絵画の一部。目隠しをされた女性が、一本の弦だけが残っている竪琴を抱えて、茶色い球体(多分、地球でしょう)に横座りしています。
竪琴からは、チェーンがつけられてて、女性は囚われ人を象徴しているようです。「目隠しされて地球の上に座り、わずか一本の弦を残すだけとなった竪琴をひきながら、その持てる全ての能力を、かすかな響きに傾け、その響きから生まれる全ての音楽を聞き逃すまいとしている」という場面を描いているとのことらしいが~ これを希望というには、あまりにも悲しみを含んだ象徴絵画です。
コルボ・ベルリン交響楽団の盤は、かなり、ゆったりしたテンポで演奏され、ソプラノの代わりに、ボーイ・ソプラノで歌われる。抑制された美というか、無垢な感じが前面に出ており、柔らかく、慎ましやかである。素朴とまでは言わないけれど、田舎の教会で演奏されているような、穏やかで、日々の暮らしのなかでの祈りに近いようにも。
第3曲のハープの分散和音に乗って歌われるサンクトゥスと、続く第4曲のピエ・イェズが印象的で、ボーイ・ソプラノの清潔な声が美しいです。音が丸く、シャボン玉のように儚げに膨らみ、フワフワとした微妙な調和を生み出し、ちょっと危なっかしいぐらいに、脆く、儚く、慎ましさが、美しさに繋がっているような気がします。
最後、第7曲のイン・パラディズムは、ハイ、完全に天上でありまして~ 元々、第1曲目から、穏やかなレクイエムですが、最後、やっぱり~ 天国の穏やかさに憧れを抱く、死後の世界に安らぎを求める気持ちにさせられます。死を美化するわけではありませんが、特に、ラスト、この消え方が、消えたくなるよなぁ~って感じ。神秘的で瞑想的、もはや別世界へと誘われて、すーっと喜んで運ばれていってしまうような~ そんな演奏です。
出典:YouTube Faure Requiem, Op. 48 ミシェル・コルボ – トピック Provided to YouTube by Warner Classics International
アンドレ・クリュイタンス パリ音楽院管弦楽団 🙂
フォーレ:レクイエム アンドレ・クリュイタンス パリ音楽院管弦楽団 1962年
Fauré: Requiem, Op. 48 André Cluytens Paris Conservatoire Orchestra
クリュイタンスさんの演奏は、その昔、定盤として有名でした。選択の余地もなかったので、有り難く拝聴していたのですが、小編成版で聴くうちに、なんとなく馴染まず、しっくりこなくなってしまいました。何故なんでしょう。でも、この曲自体が好きなのですが。
ソプラノ:ヴィクトリア・デ・ロス・アンヘレス Victoria de los Ángeles
バリトン:ディートリヒ・フィッシャー・ディースカウ Dietrich Fischer-Dieskau
オルガン:アンリエット・ピュイ・ロジェ Henriette Puig-Roget
エリザベート・ブラッスール合唱団 出典:YouTube Requiem, Op. 48 アンドレ・クリュイタンス – トピック Provided to YouTube by Warner Classics
出典:YouTube フォーレ《レクイエム》全曲 クリュイタンス指揮/パリ音楽院管 オペラ対訳プロジェクト
フォーレ:レクイエム【解説】
フォーレのレクイエムは、1887年から作曲され、1888年初演されています。その後改訂が繰り返し行われ、一般的に演奏されるのは第三稿です。モーツァルト、ヴェルディと共に、三大レクイエムとも言われていますが、当時は、斬新すぎるだの、「死の恐ろしさが表現されていない」等と言われていたそうで、死者に対するミサ曲の形態とは異なります。
フォーレのレクイエムには、改訂されたことから複数の版があります。ヘレヴェッヘさんの指揮の新録(旧録音は2001年録音)は、1901年の原典版と言われ、フルオケのバージョンで、ピリオド楽器を使用して演奏されています。正しくは、ジャン=ミシェル・ネクトゥー校訂の1998年アメル社新版を使用しているとのことですが、どこがどう違うのか素人のワタシには難しすぎてよくわからず。大変申し訳ないのですが、HMVサイトで解説されているのを、抜粋して引用させていただきます。
アメル社新版っていうのは、・・・フォーレの研究家として世界的に名高いジャン=ミシェル・ネクトゥー氏が、最新の研究成果を反映して校訂した、1998年出版の楽譜(通称アメル新版)である。で、フォーレのレクイエムには稿が3つあり、第1稿、第2稿はヴァイオリンと木管を欠く特殊な楽器編成のために書かれ、第3稿はフルオーケストラのために書かれています。構成曲数にも違いがあり、第1稿は5曲、第2稿が第1稿に2曲が加わった7曲で構成されています。
第1稿としての出版楽譜がないのは、共通している部分が第2稿と同じためです。第2稿はラター版とネクトゥー/ドラージュ版(ロジェ・ドラージュは指揮者)の2種類の楽譜が出版されています。この2版の最大の違いは、第3稿に近い立場をとる(ラッター版)か、より細かい復元に意を置いた(ネクトゥー/ドラージュ版)かという点で、例えば、歌や伴奏のリズムが細かい点で違っています。
最も一般的な第3稿にはすでに4種類の楽譜があります。もともと使われていたアメル社の旧版、1978年にオイレンブルク社から出版された版、1995年にペータース社から出版された版、そして、今度の録音に使用された1998年にアメル社から出版された新版というラインナップです。
この最新版が今までのものとどう違うかというと、まず、第2稿の校訂もしたネクトゥー氏が校訂しており、レクイエムの変遷及び、第2稿についての充分な知識を踏まえた作業をおこなっていること。オイレンブルク版のように間違いが多いアメル旧版に依拠していないことが重要な点です。
具体的には、第2稿と同じように細かい点でのリズムや音高などの相違となって表れてきており、今回のヘレヴェッヘの新録音がクリティカルな意味でも高い価値を持ったものであることは間違いないところです~ ってことでした。なんだか、余計ややこしくなって~。うーん。専門家ではないので、とりあえず、この曲を聴くにとどめたいと思います。詳細については他サイトをご参照いただければと思います。まだまだ勉強不足でスミマセン。
フォーレ:レクイエム【ディスク情報】
1962年 クリュイタンス パリ音楽院管弦楽団 EMI
1972年 ミシェル・コルボ ベルリン交響楽団 E
1975年 フルネ ロッテルダム・フィル Ph
1982年 チェリビダッケ ロンドン交響楽団 CONCERT CLUB
1984年 ジョン・ラター シティ・オブ・ロンドン・シンフォニア COLLEGIUM 未掲載
1986年 ジュリーニ フィルハーモニア管弦楽団 G
1987年 デュトワ モントリオール交響楽団 Dec
1988年 ヘレヴェッヘ アンサンブル・ミュージク・オブリク HM
1988年 クリヴィヌ 国立リヨン管弦楽団 DENON
1992年 ガーディナー オルケストル・レヴォリュショネル・エ・ロマンティク Ph
1992年 ミシェル・コルボ ローザンヌ器楽声楽アンサンブル VIRGIN
1994年 チェリビダッケ ミュンヘン・フィル EMI
1998年 ミョンフン 聖チェチーリア音楽院管弦楽団 G
2001年 ヘレヴェッヘ シャンゼリゼ管弦楽団 HM
2004年 フレデリーク・マルムベリ スウェーデン放送合唱団 BIS
2011年 P・ヤルヴィ パリ管弦楽団 E
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