メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」【聴いてみよう】Mendelssohn: Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15, “Reformation”

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メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」【YouTube】

メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」ジェレミー・ロレール hr交響楽団 2014年のコンサートの模様です。34分52秒の動画です。ロレールさんは、1973年パリ出身の指揮者です。18 世紀から 19 世紀の音楽を専門とする古楽器アンサンブル Le Cercle de l’Harmonieの設立者です。Mendelssohn: Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15, “Reformation” 出典:YouTube Mendelssohn: 5. Sinfonie (»Reformations-Sinfonie«)   hr-Sinfonieorchester ∙ Jérémie Rhorer hr-Sinfonieorchester – Frankfurt Radio Symphony

メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」 パブロ・エラス=カサド フライブルク・バロック・オーケストラ 2017年 セッション時のメイキング映像なので、ラストの1分36秒の動画です。ほんのサワリだけ~です。サクッと聴いてください。出典:YouTube F. Mendelssohn / Reformation Symphony / Pablo Heras-Casado / Teaser
harmonia mundi music Pablo Heras-Casado

メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」【名盤・おすすめ】

アレクシス・コセンコ レ・ザンバサドゥール~ラ・グランド・エキュリ 🙂

メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」 アレクシス・コセンコ レ・ザンバサドゥール~ ラ・グランド・エキュリ 2022年 Mendelssohn: Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15, “Reformation” Alexis Kossenko Les Ambassadeurs~ La Grande Écurie

コセンコさんは、1977年生まれ、フランス出身のフルート奏者、指揮者です。2010年に、古楽器によるバロック音楽を主に演奏するラ・グランド・エキュリを設立して演奏。ピリオド楽器による演奏で、普段、聞き慣れた曲ですが、随所に異なるフレーズが入ってきます。第3楽章は、通常アンダンテですが、「IIIb. Recitativo レチタティーヴォ」(1分41秒)が追加されています。全体的に、清々しく、懐かしい響きがします。この曲だと、ピリオド楽器に違和感を、さほど感じません。CDカップリング:メンデルスゾーン交響曲第4番、第5番 2022年録音 出典:YouTube Symphony No. 5 in D Minor, Op. 107, MWV N 15 “Reformation” Various Artists – Topic Provided to YouTube by PIAS

アンドリュー・マンゼ NDRエルプ・フィル 😒

メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」 アンドリュー・マンゼ ハノーファー北ドイツ放送フィル 2017年
Mendelssohn: Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15, “Reformation” Andrew Manze NDR Radiophilharmonie

マンゼさんの演奏は、まったりした響きは出てきません。期待しちゃダメです。キツイというか、鋭くバッサリ斬られてしまいます。怖いぐらいにシャープで、激しく、自ら大嵐、大波のなかに飛び込んで行くかのようです。テンポアップして、和音の美しさを味わうことはできないように思います。なんで、こんなに怒ったような演奏なんでしょう。旋律に清冽な感じはありますし、ところどころ、木管の美しさも感じるのですが、やっぱりザッハリッヒ。
CDカップリング:メンデルスゾーン交響曲4番、5番 出典:YouTube Symphony No. 5 in D Minor, Op. 107, MWV N 15 “Reformation” NDR Radiophilharmonie – トピック Provided to YouTube by PIAS

アントネッロ・マナコルダ カンマーアカデミー・ポツダム 😣

メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」 アントネッロ・マナコルダ カンマーアカデミー・ポツダム 2016年
Mendelssohn: Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15, “Reformation” Antonello Manacorda Kammerakademie Potsdam

ナマコルダさんの演奏は、弦楽器はピリオド奏法を、金管楽器は古楽器を使っているとのことです。なかなかに、この演奏も過激で~ とほほ。第2楽章のスピードについていけず。途中で何度も脱落しました。うーん。我慢、我慢、我慢だー これが世の中の流れなのだと言い聞かせ、気を取り直して、後半の第3楽章と第4楽章を聴いたのですが、あらま。うってかわって、ゆったり。通常より遅いぐらいです。なんだー とても美しく演奏されているのです。もうちょっとで、完全スルーするところでした。

CDカップリング:メンデルスゾーン交響曲第3番スコットランド、第5番宗教改革 全集として完成しており、第1番、第4番2015年録音、第3番、第5番2016年録音、第2番2017年録音です。出典:YouTube Symphony No. 5 in D Minor, Op. 107, “Reformation” カンマーアカデミー・ポツダム – トピック Provided to YouTube by Sony Music Classical Local

ヤニック・ネゼ=セガン ヨーロッパ室内管弦楽団 🙂

メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」 ヤニック・ネゼ=セガン ヨーロッパ室内管弦楽団 2016年
Mendelssohn: Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15, “Reformation”
Yannick Nézet-Séguin Chamber Orchestra of Europe

セガンさんの演奏は、弦の歯切れの良さが際立っています。軽やかさと共に強さが感じられます。金管も打楽器のように鳴っていたり、とにかく歯切れが良いですね。力強すぎる和音って感じもするので、ピリオド奏法なんだろと思いますが、どうでしょ。第3楽章は、通常アンダンテのみですが、「IIIb. Recitativo レチタティーヴォ」(1分41秒)が追加されています。出典:YouTube Mendelssohn: Symphony No. 5 in D Minor, Op. 107, MWV N 15 – “Reformation”
ヨーロッパ室内管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

アンドレス・オロスコ=エストラーダ ニーダーエスターライヒ・トーンキュンストラー管弦楽団 🙂

メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」 アンドレス・オロスコ=エストラーダ ニーダーエスターライヒ・トーンキュンストラー管弦楽団 2014年 
Mendelssohn: Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15, “Reformation” Andrés Orozco-Estrada Tonkünstler-Orchester

エストラーダさんは、1977年生まれのコロンビア出身の指揮者です。CDジャケットも、なんだか原色的で、ラテン系っぽいですね。演奏は、ピリオド系の演奏が多い傾向にありますが、折衷的な演奏かもしれません。第2楽章が、リズミカルで爽やかです。きっちりとした和音を形成して、しっとり感もあります。ウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団が、名称変更して、ニーダーエスターライヒ州が運営する団体ということで、ニーダーエスターライヒ・トーンキュンストラー管弦楽団という名になっていますが、落ち着いたオケの音色です。

CDカップリング:メンデルスゾーン 交響曲第4番、第5番 2015年録音 出典:YouTube Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N 15 “Reformation” ウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by NAXOS of America

マルクス・ボッシュ アーヘン交響楽団 🙂

メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」 マルクス・ボッシュ アーヘン交響楽団 2009年
Mendelssohn: Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15, “Reformation” Marcus Bosch Sinfonieorchester Aachen

ボッシュさんの演奏は、初稿ということで聴いてみました。Wikipediaで調べてみたら、メンデルスゾーンは、何度も改訂していたそうですが、どうも納得いかず、「楽譜を破り捨てたいくらい、気に入らない」と言っていたそうです。へえ~ どこが気に入らなかったのでしょう。全体的に、のびやかで、しなやか。ティンパニに弾力性があり、弾むようなフレージングです。第3楽章が、想像以上にサラサラっと流れて行くので驚かされます。CDカップリング:メンデルスゾーン交響曲第1番、第5番 2008年録音 出典:YouTube Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15 Aachen Symphony Orchestra – トピック Provided to YouTube by Believe SAS

トーマス・ファイ ハイデルベルク交響楽団

メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」 トーマス・ファイ ハイデルベルク交響楽団 2008年
Mendelssohn: Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15, “Reformation” Thomas Fey Heidelberg Symphony Orchestra

CDカップリング:メンデルスゾーン交響曲第5番、弦楽のための交響曲第5番、6番、10番 2008年録音 出典:YouTube Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15, “Reformation” Heidelberg Symphony Orchestra – トピック Provided to YouTube by NAXOS of America

アンドルー・リットン ベルゲン・フィル

メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」 アンドルー・リットン ベルゲン・フィル 2007年
Mendelssohn: Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15, “Reformation” Andrew Litton Bergen Filharmoniske Orkester

CDカップリング:メンデルスゾーン交響曲第3番、5番2007年録音 出典:YouTube Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N 15 “Reformation” アンドルー・リットン – トピック Provided to YouTube by NAXOS of America

エマニュエル・クリヴィヌ ラ・シャンブル・フィラルモニク

メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」 エマニュエル・クリヴィヌ ラ・シャンブル・フィラルモニク 2007年 Mendelssohn: Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15, “Reformation” Emmanuel Krivine Chambre Philharmonique

CDカップリング:メンデルスゾーン交響曲第4番、交響曲第5番 出典:YouTube Symphony No. 5, Op. 107, MWV N15 “Reformation” エマニュエル・クリヴィヌ – トピック Provided to YouTube by naïve classique

ロジャー・ノリントン シュトゥットガルト放送交響楽団 

メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」 ロジャー・ノリントン シュトゥットガルト放送交響楽団 2004年
Mendelssohn: Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15, “Reformation” Roger Norrington Radio-Sinfonieorchester Stuttgart des SWR

CDカップリング:メンデルスゾーン交響曲第1番、第5番 おまけ。出典:YouTube Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15, “Reformation” シュトゥットガルト放送交響楽団 – トピック Provided to YouTube by NAXOS of America

コリン・デイヴィス シュターツカペレ・ドレスデン 😅

メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」 コリン・デイヴィス シュターツカペレ・ドレスデン 1997年
Mendelssohn: Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15, “Reformation” Colin Davis Dresden Staatskapelle

C・デイヴィスさんの演奏は、すこぶる立派な演奏です。第1楽章からして、ひぇーっ、大きな儀式が始まるかのような荘厳さを醸し出しており、すごい。これはちょっとご大層ではないでしょうか。軽すぎても、いかがなものかとは思いますが、これだけテンポを落として、重厚さを醸し出す必要があるのかどうか、うーん。笑いを噛み殺しながら聴いてしまいました。第4楽章は、讃美歌のフレーズが入ってくるので、荘厳であっても良いとは思うのですが、この演奏では、第1楽章から、大聖堂に缶詰になっているような気分で肩がこります。1983年のバイエルン放送響との演奏は、とても気に入っているんですが。

CDカップリング:メンデルスゾーン交響曲第3番、交響曲第5番 1997年録音 出典:YouTube Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15, “Reformation” Sir Colin Davis – トピック Provided to YouTube by NAXOS of America

ジョン・エリオット・ガーディナー ウィーン・フィル

メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」 ジョン・エリオット・ガーディナー ウィーン・フィル 1996年
Mendelssohn: Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15, “Reformation” John Eliot Gardiner Wiener Philharmoniker

CDカップリング:メンデルスゾーン交響曲第4番、交響曲第5番1996年、第4番イタリア1833・34年改訂版 第2楽章~第4楽章 1997年録音 出典:YouTube Mendelssohn: Symphony No. 5 in D Minor, Op. 107, MWV N 15 “Reformation” Herbert von Karajan Provided to YouTube by Universal Music Group

ペーター・マーク マドリッド交響楽団 😌

メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」 ペーター・マーク マドリッド交響楽団 1997年
Mendelssohn: Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15, “Reformation” Peter Maag Orquesta Sinfonica de Madrid

マークさんの演奏は、温かみのある演奏ですが、残響の多さが気になります。第1楽章のドレスデンアーメンが、かなりゆっくりと奏でられています。全体的に落ち着いた、素朴さを感じる演奏です。ティンパニの存在が大きく、この演奏の推進役を担っているようです。ちょと派手気味ですが、この音で引き締まります。コーダ部分は、ラストが恣意的に速い演奏、素っ気ない演奏もありますが、このマーク盤は、ためが十分にあります。暖色系の演奏で、暖かさが、この楽曲には、あっているようです。

CDカップリング:メンデルスゾーン交響曲第5番、1番 出典:YouTube Mendelssohn Symphony No. 5 In D Major Op. 107 “Reformation” マドリード交響楽団 – トピック Provided to YouTube by Valleyarm Digital Distribution

フランス・ブリュッヘン 18世紀オーケストラ 😑

メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」 フランス・ブリュッヘン 18世紀オーケストラ 1995年
Mendelssohn: Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15, “Reformation” Frans Brüggen Orchestra of the 18th Century

ブリュッヘンさんの演奏は、第1楽章の冒頭より、宗教的な雰囲気が膨らんできます。とても神妙で静謐。テンポを遅めにとった演奏です。ただ響きは全体的に薄めです。帯に短したすきに長しというか、これまた困りました。第2楽章はチャーミングに演奏され、第3楽章は、かなり遅めのテンポで、泣きの涙~という、悲嘆にくれたような演奏になっています。暗すぎでしょ。で、第4楽章は、全体的に響きが薄く、金属的な金管の音と、蛮族の太鼓のようなティンパニ、音が渋すぎて暗くてダメでした。

CDカップリング:メンデルスゾーン序曲「フィンガルの洞窟」94年、第3番94年、序曲「静かな海と楽しい航海」96年、交響曲第4番90年、第5番1995年録音 出典:YouTube Mendelssohn: Symphony No. 5 in D minor, Op. 107, MWV N15 – “Reformation” 18世紀オーケストラ – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

ジョス・ファン・インマゼール アニマ・エテルナ

メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」 ジョス・ファン・インマゼール アニマ・エテルナ 1994年
Mendelssohn: Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15, “Reformation” Jos van Immerseel Anima Eterna

CDカップリング:メンデルスゾーン交響曲第4番、第5番1994年録音 出典:YouTubeSymphony No. 5 in D Minor, Op. 107 “Reformation” アニマ・エテルナ – トピック Provided to YouTube by IDOL

ラインハルト・ザイフリート アイルランド国立交響楽団 😘

メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」 ラインハルト・ザイフリート アイルランド国立交響楽団 1994年
Mendelssohn: Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15, “Reformation” Reinhard Seifried Ireland National Symphony Orchestra

ザイフリートさんの演奏は、清楚で、息の長い、ストイックな演奏で共感を覚えます。ドレスデン・アーメンの旋律は、長い息づかいで、かすかな人の声のように響きます。ドレスデン・アーメンから、充分な間合いとって、いったん区切りをつけてスタートします。なるほど。冒頭は別格扱いなんですね。第2楽章は、ゆったり落ち着いており、フルートの可愛らしさが際立っています。第3楽章は、なんて遅いんだ~と、のけぞるほどの遅さ。しかし、深い嘆きが、心の底にある感じで、これは参りました。考える時間を与えているようなテンポで、弦の揺れ具合と、適度な間合いが頃合いでした。

第4楽章は、清潔感の漂うパリっと糊のきいた白いシャツのような感覚です。古風な手触り感、清楚で襟を正す姿勢、暖かい人肌感が頃合いです。清楚で余計な響きのないところが良いみたい。テンポが遅いのですが、呼吸を整えているような深い息づかい。ティンパニが、硬めで響きが少ないのですが、読経のなか、ポコポコ ポコポコと鳴っている木魚のような響きみたい。

他盤と同じように、ギアチェンジして、テンポをあげていくのですが、ここまで遅めだったので、聴き手のテンションが、すくっと立ちあがります。弦に厚みはないのですが、ヌケが良く、低弦のピチカートの響きと刻み感で、カシカシと続いていきます。最後は、パイプオルガン風に重厚に鳴らす演奏もありますが、恣意的すぎなくて良かったです。

CDカップリング:メンデルスゾーン交響曲第1番、第5番 出典:YouTube Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15, “Reformation” Ireland National Symphony Orchestra – トピック Provided to YouTube by NAXOS of America

ウラディーミル・アシュケナージ ベルリン・ドイツ交響楽団

メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」 ウラディーミル・アシュケナージ ベルリン・ドイツ交響楽団 1993年 Mendelssohn: Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15, “Reformation” Vladimir Ashkenazy Deutsches Symphonie-Orchester Berlin

CDカップリング:メンデルスゾーン 交響曲第1番1994年、第5番1993年録音 ちなみに、交響曲全集 1番、2番、5番1994年、3番、4番1996年録音 出典:YouTube Mendelssohn: Symphony No. 5 in D minor, Op. 107, MWV N15 – “Reformation” ベルリン・ドイツ交響楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

クルト・マズア ライプツィッヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 😣

メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」クルト・マズア ライプツィッヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 1987年
Mendelssohn: Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15, “Reformation” Kurt Masur Gewandhausorchester Leipzig

マズアさんの演奏は、弦の厚みが薄く速い演奏で、素っ気なく感じます。和音の響きを感じる暇を与えません。そんなに音を投げつけないでください~と言いたくなっちゃいます。軽くて速くて味気ないです。フレーズの膨らみも薄いですね。第4楽章は、いきなりテンポがあがります。せっかく綺麗な和音で進行するのに、次々に、料理を運ばれて、余韻に浸っている暇もなく、口に ほりこまれているかのような感じで苦痛です。

間合いの取り方がまずいです。ゲヴァントは、弦も渋いし木管も渋い。深い木目調の音色で、メンデルスゾーンには合うように思うのですが、なにせ速すぎて素っ気なく終わってしまいました。メンデルスゾーンと縁の深いゲヴァントが、この演奏じゃなあ。がっくりでした。

CDカップリング:メンデルスゾーン 交響曲第1番、第5番 出典:YouTube Mendelssohn Symphony No. 5 in D Major, Op. 107 – “Reformations-Sinfonie” クルト・マズア – トピック Provided to YouTube by Warner Classics International

コリン・デイヴィス バイエルン放送交響楽団 🥰

メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」コリン・デイヴィス バイエルン放送交響楽団 1984年
Mendelssohn: Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15, “Reformation” Colin Davis Symphonieorchester des Bayerischen Rundfunks

コリン・デイヴィスさんの演奏は、木目調の渋い響きですが、暖かさを感じるものです。第1楽章、冒頭から一音一音、そろそろと歩みを進めるドレスデンアーメンです。低音より上昇音階でのトロンボーンのまろやかさ、木管のクリーミーな響き、天窓から差し込んできた光のように美しく鳴っています。堂々としていながら。謙虚さを感じます。

ドレスデン・アーメン、チェロとヴィオラの粘りある音、清澄なフルートに、トランペットが煌めきを添えて二度繰り返されます。第2楽章は、春爛漫の小鳥のさえずりが聞こえる可愛い演奏です。第3楽章は、内省的な場面ですが、少し甘めの響きでゆったりと進みます。第4楽章は、フルートの旋律と、コラールの和音が美しいです。ウィーン・フィルのような華やな響きではなく、より陰影のある響きでしょうか。コラールが終わった時点で、テンポアップしていく演奏が多いのですが、デイヴィスさんの演奏は、最後までインテンポで進めます。控えめで謙虚な印象を与えます。

CDカップリング:メンデルスゾーン交響曲第4番「イタリア」、第5番「宗教改革」1984年録音 出典:YouTube Mendelssohn Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15 “Reformation” バイエルン放送交響楽団 – トピック Provided to YouTube by NAXOS of America

クラウディオ・アバド ロンドン交響楽団 😘

メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」 クラウディオ・アバド ロンドン交響楽団 1984年
Mendelssohn: Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15, “Reformation” Claudio Abbado London Symphony Orchestra

アバドさんの演奏は、艶っぽく華やかです。すでに天国的なドレスデンアーメンで、コントラバスの膨らみが心地良く、中高音域に艶やっぽさを感じます。また、総じて速めで、少し開放的です。第2楽章もとても速め。さらっとした感覚です。後半は、憂いのある第3楽章、天上的に響く第4楽章となっています。

弦が、太くしなやか、柔らかいフレージングです。テンポを揺らさずに中盤まできますが、いったん弱くして、コーダに入る手前で、上昇する音に乗ってテンポアップします。ティンパニがくぐもっているので、さほど力強い推進とは言えず、あっさり終わります。耳障りは良く綺麗ですが、サラッとしています。もう少しコクが欲しいかも。

メンデルスゾーン交響曲全集、序曲集4枚組BOX 交響曲第1番、弦楽八重奏スケルツォ、真夏の夜の夢序曲、フィンガルの洞窟、静かな海と美しい航海、交響曲第2番讃歌、第3番スコットランド、序曲美しいメルジーネの物語、トランペット序曲、序曲ルイ・ブラス、交響曲第4番イタリア、第5番宗教改革、吹奏楽のための序曲 1984年~85年録音
出典:YouTube Mendelssohn: Symphony No. 5 in D Minor, Op. 107, MWV N 15 “Reformation”
ロンドン交響楽団 トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

イヴァン・フィッシャー ハンガリー国立管弦楽団 🥰

メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」 イヴァン・フィッシャー ハンガリー国立管弦楽団 1983年
Mendelssohn: Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15, “Reformation” Iván Fischer Hungarian State Orchestra

I・フィッシャーさんの演奏は、クーベリックさんの演奏に似て、楷書体ですが、ガッチリしすぎず、心持ちしなやかです。筋の通った弦、ぶれない旋律と、適度に硬めに響く和音が持ち味という気がします。金管の短い引き締まった音が、全体を引き締めています。見てて(聴いて)整った印象があります。そうですね~ まるで衛兵の儀仗式を見ているというか、ひきしまった筋力、アスリートの体躯を見ている感じです。かなり気持ちの良いスカッとした演奏です。オケの名称は、現在、ハンガリー国立フィルになっています。

CDカップリング:メンデルスゾーン 交響曲第4番、第5番 ちなみに3番とフィンガルの洞窟のカップリングCDがあります。全集にはなっていないと思います。出典:YouTube Symphony No. 5 in D major Op. 107 “Reformation”
Hungarian State Orchestra – トピック Provided to YouTube by Hungaroton

リッカルド・ムーティ ニュー・フィルハーモニア管弦楽団 🥰

メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」 リッカルド・ムーティ ニュー・フィルハーモニア管弦楽団 1975年
Mendelssohn: Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15, “Reformation” Riccardo Muti New Philharmonia Orchestra

ムーティさんの演奏は、重心が低く、かさついた乾いた空気で、迫力があります。勢い、激しさ、険しい印象も受けます。低音の分厚い響きで、ドレスデンアーメンが始まります。分厚い弦に、丸みのある木管が加わり、徐々に高域に広がっていきます。

まるでパイプオルガンのように聞こえますし、荘厳に響く金管が良いです。アーメンの余韻を残して、主部に入ってきますが、いきなり峻厳な岩肌が見える感じで、ええっ、弦の激しさ、厳しい音に戦慄。艶っぽさがない分、ザラザラしてて、怖いティンパニの響きで、天国から地獄へ落とされた気分に。他の演奏を圧倒する凄みです。ここは、マゼールさんの演奏と匹敵しているかな~ テンポで煽るか、音の強弱で勝負するか。まっ、ちょっと怖いです。

第2楽章は、歯切れ良く、流麗ですが、音は渋めで重厚です。後半の二つの楽章は、木管のアンサンブルの巧さと、ティンパニの引き締まった音と、しなる鞭のような弦が、エンジンのトルク音のように響きます。木管は、小股が切れあがったように、最後をきっぱり。分厚い低弦はパイプオルガンのように響きます。ヴァイオリンの高音域の艶やっぽさを補い、自分の強みを活かした演奏ではないでしょうか。

導入部から主部に移る際にギアをあげますが、明確にわかるようにせず、さりげなくテンポをあげています。終コーダになる前に、低音の響きを残して、少し音を弱めておき、そこで微妙にテンポをあげて駆けのぼります。そして、十分に息を整え、間をとって最後を締めくくります。常套手段とは思いますが、これはやられました。

CDカップリング:メンデルスゾーン交響曲第3番、4番、5番、序曲「静かな海と楽しい航海」、「フィンガルの洞窟」、「異国からの帰郷」、「ルイ・ブラス」、「アタリー」 2枚組BOX(交響曲はムーティ、その他の楽曲はモーシェ・アツモン指揮)出典:YouTube Mendelssohn Symphony No. 5 in D Minor, Op. 107, MWV N15,”Reformation” フィルハーモニア管弦楽団 – トピック Philharmonia Orchestra – Topic Provided to YouTube by Warner Classics

ベルナルト・ハイティンク ロンドン・フィル

メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」 ベルナルト・ハイティンク ロンドン・フィル  1978年
Mendelssohn: Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15, “Reformation” Bernard Haitink London Philharmonic Orchestra

出典:YouTube Mendelssohn: Symphony No. 5 in D minor, Op. 107, MWV N15 – “Reformation” London Philharmonic Orchestra Provided to YouTube by Universal Music Group

クリストフ・フォン・ドホナーニ ウィーン・フィル

メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」 クリストフ・フォン・ドホナーニ ウィーン・フィル 1976年
Mendelssohn: Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15, “Reformation” Christoph von Dohnányi Wiener Philharmoniker

出典:YouTube Mendelssohn: Symphony No. 5 in D minor, Op. 107, MWV N15 – “Reformation” Herbert von Karajan Provided to YouTube by Universal Music Group

ヘルベルト・フォン・カラヤン ベルリン・フィル

メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」 ヘルベルト・フォン・カラヤン ベルリン・フィル 1971年
Mendelssohn: Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15, “Reformation” Herbert von Karajan Berliner Philharmoniker

出典:YouTube Mendelssohn: Symphony No. 5 in D minor, Op. 107, MWV N15 – “Reformation” ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

ヴォルフガング・サヴァリッシュ ニューフィルハーモニア管弦楽団 🙂

メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」 ヴォルフガング・サヴァリッシュ ニューフィルハーモニア管弦楽団 1966年 Mendelssohn: Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15, “Reformation” Lorin Maazel Berlin Radio Symphony Orchestra

サヴァリッシュさんの演奏は、マゼールさんの演奏とは打って変わって、穏やかです。すっと入っていくお酒のようで、ピュアだとも感じないぐらいかな~ 静かで。ワタシが所有しているCDは、ちょっとカサカサ録音で、イマイチその良さを感じることなく、激動のマゼール、完成したかのようなカラヤン、明るくて勢いのあるアバドさんたちの演奏を好んで拝聴していたように思います。今、聴いてもニュートラルな立ち位置です。後年、ピリオド演奏に覆い尽くされた感のある流行に接して、いやになって、舞い戻ってきた演奏でもありました。なんか、ようやく、ほっとする場所だな~と感じるようになりましたね。

CDカップリング:メンデルスゾーン交響曲全集 出典:YouTube Mendelssohn – Symphonies No.1,2,3,4,5 + Presentation (Century’s recording : Wolfgang Sawallisch) Classical Music/ /Reference Recording

ロリン・マゼール  ベルリン放送交響楽団 😱

メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」 ロリン・マゼール  ベルリン放送交響楽団  1961年
Mendelssohn: Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15, “Reformation” Lorin Maazel Berlin Radio Symphony Orchestra

マゼールさんの演奏は、超快速・激情型の宗教改革で、怖いぐらいにタイトです。改革の嵐が吹き荒れているような、とても寒々しい演奏です。「宗教改革」は、第1楽章冒頭のドレスデン・アーメンの旋律は、ドラマチックに演奏してくれるのですが、まあ、はやい~!  弦のすんごい速さに、まず驚かされます。そして、速いだけでなく強烈なんです。激しい。激しすぎっ! まるでサスペンスドラマのラストシーンのよう。

下から舞い上がってくる雪まじりの突風に、崖っぷちで、さらされている感じです。身を挺して構えていても、吹き飛ばされるような勢いです。血で血を洗うような嵐が吹きあれているのでしょうか。ドレスデンアーメンは、血塗られた羊みたいのようで、アタマを抱えてしまいました。嵐に耐えてこそ、訪れる穏やかな世界を描きたいのでしょうか。

第2楽章は、前楽章を完全に忘れ、軽やかに進みます。速すぎるとの感覚は、徐々に薄れ、中程に至るとテンポが馴染んでくるのです。第3楽章は、憂いのある内省的な演奏です。第4楽章は、ルターのコラール(讃美歌)「神はわがやぐら」がフルートで奏でられます。豊穣感のある演奏ではありませんが、前楽章からの流れがあるため、十分に癒された心境となります。

でもね。天邪鬼なマゼールさん。突然、ギアをチェンジするのです。コラールを神妙に歌ったくせに、打って変わって、激流のように流れて行きます。室内楽曲のように、軽やかに、春の嵐のごとく突風が吹き荒れます。曲に心浸る暇もなく、木管は、ぴーひゃらぴーひゃら風になり、畳みかける旋律におののき、ラストの美しいシーンの前にて、息切れしてしまうことに。「宗教改革」って曲は、こんなに激しく演奏しなければならないものなのでしょうか。激情型で、相当に疲れます。自虐的な演奏で、まるで、傷だらけの○○になってしまいます。疲れました。

CDカップリング:メンデルスゾーン交響曲5番「宗教改革」、フランク交響曲 出典:YouTube Mendelssohn: Symphony No.5 in D minor, Op.107, MWV N15 – “Reformation” ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

第4楽章 ルターのコラール(讃美歌)「神はわがやぐら」

メンデルスゾーンの交響曲第5番「宗教改革」第4楽章には、ルターの讃美歌「神はわがやぐら」(Ein’ feste Burg ist unser Gott)のフレーズがモチーフとして使われています。「神はわれらの避所また力なり なやめるときの最ちかき助なり さればたとひ地はかはり山はうみの中央にうつるとも我儕はおそれじ」という意味です。参考に、コーラスの動画がありましたので、ご紹介します。

また、メンデルスゾーンの5番「宗教改革」以外にも、このルターのコラールをモチーフにした楽曲があるのだそうです。例えば、J・S・バッハ カンタータ80番「われらが神は堅き砦」、四声コラール集(Choralgesänge、BWV302、BWV303)、マックス・レーガー オルガン・コラール変奏曲(作品27)、R・ワーグナー皇帝行進曲(Kaisermarsch)です。興味のある方は、ぜひ聴いてみてください。

ついでに、第1楽章冒頭のドレスデン・アーメンは、ワーグナー楽劇「パルジファル」の「聖杯の動機」にも用いられています。

出典:YouTube The Wartburg Choir: Ein feste Burg ist unser Gott, arr. W. B. Olds
Wartburg College

出典:YouTube Ein feste Burg ist unser Gott
Dr. Ludwig ちょっと棒読み状態ですが、歌詞付きなので~ ご参考までに。

メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」【ディスク情報】

1961年 マゼール ベルリン・フィル G
1966年 サヴァリッシュ ニューフィルハーモニア管弦楽団 Ph
1972年 カラヤン ベルリン・フィル G
1976年 ドホナーニ ウィーン・フィル G
1978年 ハイティンク ロンドン・フィル Ph
1979年 ムーティ ニュー・フィルハーモニア管弦楽団 EMI
1983年 イヴァン・フィッシャー ハンガリー国立管弦楽団 Hungaroton
1984年 アバド ロンドン交響楽団 G
1984年 コリン・デイヴィス バイエルン放送交響楽団 ORF
1989年 マズア ゲヴァントハウス管弦楽団 TELDEC
1993年 アシュケナージ ベルリン・ドイツ交響楽団 Dec
1994年 ザイフリート アイルランド国立響 NAXOS
1994年 インマゼール アニマ・エテルナ CHANNEL CLASSICS
1995年 ブリュッヘン 18世紀オーケストラ Ph
1997年 マーク マドリッド交響楽団 Arts
1996年 ジョン・エリオット・ガーディナー ウィーン・フィル G
1997年 コリン・デイヴィス シュターツカペレ・ドレスデン PROFILE
2004年 ノリントン シュトゥットガルト放送交響楽団 G
2007年 エマニュエル・クリヴィヌ ラ・シャンブル・フィラルモニク NAIVE
2007年 アンドルー・リットン ベルゲン・フィル BIS
2008年 トーマス・ファイ ハイデルベルク交響楽団 HAENSSLER
2009年 マルクス・ボッシュ アーヘン交響楽団 COVIELLO
2014年 アンドレス・オロスコ=エストラーダ ニーダーエスターライヒ・トーンキュンストラー管弦楽団 OEHMS
2016年 ヤニック・ネゼ=セガン ヨーロッパ室内管弦楽団 G
2016年 アントネッロ・マナコルダ カンマーアカデミー・ポツダム SC
2017年 エラス=カサド フライブルク・バロック・オーケストラ HM
2017年 アンドルー・マンゼ ハノーファー北ドイツ放送フィル PENTATONE
2023年 アレクシス・コセンコ レ・ザンバサドゥール~ラ・グランド・エキュリ APARTE

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