ラフマニノフ:交響曲第2番【聴いてみよう】Rachmaninov: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27

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ラフマニノフ:交響曲第2番【YouTube】

エイヴィン・グルベルグ=イェンセン

ラフマニノフ:交響曲第2番 エイヴィン・グルベルグ=イェンセン オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団 2010年10月3日コンサートの模様です。1時間6分9秒の動画で、とっても長い演奏ですが、1972年生まれのノルウェー出身の指揮者で、動画再生が既に700万回を超しています。Eivind Gullberg Jensen Radio Filharmonisch Orkest 出典:YouTube Rachmaninoff: Symphony no.2 op.27 – Radio Filharmonisch Orkest – Complete live concert in HD
AVROTROS Klassiek

ラフマニノフ:交響曲第2番【名盤・おすすめ】

エド・デ・ワールト オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団 😘

ラフマニノフ:交響曲第2番 エド・デ・ワールト オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団 2001年
Rachmaninov: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 Edo de Waart Radio Filharmonisch Orkest

ラフマニノフの交響曲第2番は、息の長~い旋律が蕩々と流れてくるので、冗長だと言われる楽曲です。デ・ワールトさんの演奏は、ベタベタな甘い演奏ではなく、ちゃんと歌うんですが、さらりとした中庸的な演奏です。序奏から、不安、哀愁が漂い、そのなかから、感情がモコモコ生まれてくる印象です。感情の波が寄せては引いていく~という繰り返しとなり、シツコイなーってことになりやすいのです。さすがに何度も聞くのは疲れます。なにごとも、ほどほどに。さっぱりした演奏が、ワタシ的には好ましく感じます。

第2楽章は、トライアングルも良く聞こえてリズミカルです。デ・ワールトさんの演奏は、さほど理知的ではありませんが、優美さも感じられる躍動感で、無骨なマッチョにもならず、健康的な演奏でした。第3楽章は、有名なアダージョ。このラフ2は、この第3楽章が有名です。この楽章は、竹を割ったような感じだと台無しです。クラリネットの艶っぽさ、弦部の膨らみは、ほどよく甘め。第4楽章は、三連音符の舞曲風の楽章で、クライマックスへの躍動感は、強引ではなく自然体。最後のコーダの素早さは爽快でした。優美さを忘れず、爽やかな感触で納得の演奏でした。

CDカップリング:ラフマニノフ 交響曲第2番、ユース・シンフォニー 出典:YouTube Rachmaninoff: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 - ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

エフゲニー・スヴェトラーノフ ロシア国立交響楽団 😍

ラフマニノフ:交響曲第2番 エフゲニー・スヴェトラーノフ ロシア国立交響楽団 1995年
Rachmaninov: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 Evgeni Svetlanov The State Academic Symphonic Orchestra of Russia 

スヴェトラーノフさんの演奏は、甘めで、こってり濃厚な映画音楽を聴いているようです。打ち寄せる波の高さと強さに圧倒させられ、ドドーンっと大波が打ち寄せてくる大迫力に打ちのめされます。こってり、まったりという表現がぴったりかもしれません。しかし、同じ、まったり、こってりでも、ザンデルリンク盤と比較すると、テンポ、キレも良いため、引き締まり、モチモチした粘り強さがあるので、幾分しつこさを感じるものの適度に心地良い演奏です。

弦は、どちらかというと語尾が長くのばされ、引きが強い感じがします。弦の甘さを、打楽器で打ち切るという感じでしょうか、低弦と金管は分厚く、打楽器は迫力があり凄みがある。力強く、押しの強いマッチョ型の演奏です。CDカップリング:ラフマニノフ 交響曲第2番、幻想曲「岩」CANYONとWarner Classicsレーベルから発売されているCDは同じ音源です。出典:YouTube ラフマニノフ:交響曲第2番 ホ短調 作品27 ロシア国立交響楽団 – トピック
Provided to YouTube by CANYON CLASSICS

クルト・ザンデルリンク フィルハーモニア管弦楽団 🥴

ラフマニノフ:交響曲第2番 クルト・ザンデルリンク フィルハーモニア管弦楽団 1989年
Rachmaninov: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 Kurt Sanderling Philharmonia Orchestra

ザンデルリンクさんの演奏は、超スローテンポで、こってり、まったり、分厚く演奏されます。息づかいが深く長めです。これは、ちょっと深すぎかな~って感じがします。厚みがあり、重く遅い、弦もあまり動かない。底辺で、うごめいている感じで、まだまだ情感を溜め込んでいるのではないかと、ちょっと、空恐ろしくなってしまう演奏です。決して弛緩しているわけではないのですが、聴く時々によって、受け止めきれない時があります。

ザンデルリンクさんの演奏は、嫌いではなく、好きな方なのですが、この曲だけは、どうも~。まるで、台風が来る夏の夜、前夜のようで、ムシムシ・・・ 熱帯夜のアジアの寝付けない夜のようになります。想像以上の、こってり気味の演奏でした。出典:YouTube Rachmaninov: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 クルト・ザンデルリング トピック Provided to YouTube by Warner Classics International

サイモン・ラトル ロサンゼルス・フィル 🙂

ラフマニノフ:交響曲第2番 サイモン・ラトル ロサンゼルス・フィル 1984年
Rachmaninov: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 Simon Rattle Los Angeles Philharmonic Orchestra

まず、サイモン・ラトルさんが、ラフマニノフの交響曲を録音していたことに驚き、また、オケが、ロス・フィルだったことに驚かされました。ロス・フィルといえば、かつてメータさんが音楽監督をしておられました。そこから、ジュリーニ、プレヴィン、サロネン、ドゥダメルさんという超豪華リレーが続いているオケ。で、ラトルさんと言えば、もちろんバーミンガム市響。

ウィキペディア(Wikipedia)で調べてみたら、ラトルさんは、1979年にロサンゼルス・フィルを指揮してアメリカ・デビューを果たし、1981年から1994年まで、同楽団の首席客演指揮者だったとありました、その時の録音だったわけですね。

冒頭の弦の出足は、すこぶる軽快で、弦の動きがすばしっこい。切れ味抜群。スケルツォの楽章が、幾分、滑稽にも聞こえますがスポーティ。ヴァイオリンが、リズミカルに踊るのに驚き、リズムが主体でテキパキ進みます。ボブスレーで氷のトンネルを滑り落ちていくような感じです。明るく開放的で、機敏で運動能力が非常に高いです。「怒りの日」のモチーフが、ホルンによって奏でられます。

第3楽章は、ゆったり~歌っています。コテコテ演奏だったザンデルリンク盤(15分28秒)よりも遅いです。ええっ! たまげた~! 感覚的には、そんなに遅く感じないのです。ねっとりした後味ではないのに、聴いてて、さらっとしているのに意外でした。

第4楽章も、スピード感のある演奏ですが、クレジットされた時間は、他盤より遅め。力強くラストを演出していき、荒々しいほどのクライマックスです。歌うところはしっかり歌っていますが、全体的にすっきり系。他盤の演奏に感化されたのか、ねっとりを辟易していたのに、艶と潤い感の少ない演奏で、サッパリ、スッキリ演奏されると、どうも腑に落ちない感覚に。自分でも、この加減が難しいなあ~と思いました。出典:YouTube Rachmaninov Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 Simon Rattle Provided to YouTube by Warner Classics

ロリン・マゼール ベルリン・フィル 😘

ラフマニノフ:交響曲第2番 リン・マゼール ベルリン・フィル 1982年
Rachmaninov: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 Lorin Maazel Berliner Philharmoniker

マゼールさんの演奏は、マゼールとラフマニノフという組み合わせが意外で、こてこて・アマアマのラフマニノフが、どのように料理されるのか。とても興味がありました。メリハリがあって速いっ。爽快っ。すっきり贅肉をそぎ落としたラフ2になっているように思います。甘さを残しつつ、しっかりダイエットに成功した事例のようです。

作曲家が甘いフレーズを、これでもか~式に、てんこ盛りに書いているので、甘くない筈はないのですが、語尾がちょっと速めで、あっさり切り上げています。語尾をのばしてレガートにしてしまうと、むせ返るような厚ぼったい演奏になるようです。また、ベルリン・フィルの硬めの音で、しっかり固めてあり、どろどろの液体状態にはなりません。寄せる波のスピードと、引いていく波のスピードと変えているのか、みごとに、ゆらゆらさせながら、引き際が見事です。

第3楽章は、ゆったりしたテンポですが、下支えの音がしっかり聞こえ、単に主旋律だけを聴かせているわけではないのです。いろんな旋律を奏でながら、濁らせず、すっきり整理されて見通しがよくなっています。感情をことさらに移入せずとも、吹いているだけで自然と甘く感じる旋律です。ことさら何も足さなくても、この楽曲は初めから歌謡なのだから、引き算型発想の方が良いのかなあと思います。

CDカップリング:ラフマニノフ 交響曲第2番、交響詩「死の島」 出典:YouTube Rachmaninoff: Symphony No.2 in E Minor, Op.27 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

アンドレ・プレヴィン ロンドン交響楽団 🥰

ラフマニノフ:交響曲第2番 アンドレ・プレヴィン ロンドン交響楽団 1973年
Rachmaninov: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 André Previn London Symphony Orchestra

プレヴィンさんの演奏は、ノーカット演奏をした歴史的な名盤とされています。ラフマニノフの交響曲第2番は、まったり、こってり系の演奏が多く、冗長にすぎるとカットされるのが、その昔一般的だったそうです。今は、全曲版で演奏されることが多くなっていますが、このプレヴィン盤は、初めて全曲ノーカットで録音した盤として有名だったのえす。第1楽章の呈示部をカットせず、この年代にしては、すっきりして聞きやすいように思います。

冒頭より、これなら全曲通しで聴けるかもという予感がする。ラフマニノフのこの曲は、寄せる波+引く波が、延々と執拗に繰り返されるのだが、プレヴィン盤では明るい太陽のもとでキラキラして、穏やかで開放的です。

有名な第3楽章は、いささか甘めで、やっぱこの曲は長いかな~感じてしまいます。この曲は、夜寝る前に聴くのがイチバンかもしれません。 決して、朝に聴いてはいけません。これでは気怠すぎる~ アハハ。プレヴィン盤も、最初の出だしはテンポよく進んだのだが、後半は、やっぱ暑苦しい。最後になってくると、また軽快感が出てくるのだが~ もう既に、十分堪能させていただきました。満腹ですという心境に陥ってしまう。

CDカップリング:ラフマニノフ交響曲全集、管弦楽作品集3枚組BOX 交響曲第1番 1975年、 交響詩「死の島」1975年、第2番 1973年、 ヴォカリーズ 1975年、歌劇「アレコ」間奏曲 1976年、歌劇「アレコ」女たちの踊り 1976年、交響曲第3番 1976年、交響的舞曲 1974年 出典:YouTube Rachmaninov Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 アンドレ・プレヴィン – トピック Provided to YouTube by Warner Classics

ラフマニノフ:交響曲第2番の第3楽章を聴いてみよう。【聴き比べ】

サイモン・ラトル ロンドン交響楽団 🙂

ラフマニノフ:交響曲第2番 サイモン・ラトル ロンドン交響楽団 2019年
Rachmaninov: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 Simon Rattle London Symphony Orchestra

ラトルさんは、若かりし頃から、ずっとレーベルEMIに録音しており、ロンドン響のシェフに転出して、ライブ盤を出すにしても、あぁ~また、デッドな録音で有名なバービカンホールで収録することになるのかと、超がっかりしてきました。なので、あまり期待して拝聴しなかったのですが、まずまずの録音でほっとしました。なんとかしてほしい、バービカンホール! 

大阪フェスティバルホールのこけら落としにBPOと来日された際、この曲を聴いたことを思い出します。最近の録音ですが、基本路線は変わらず、ラトルさん自身好きなんですね、きっと。最初に聴いた時にはミスマッチだと思っていたのですが、スッキリ聴かせようと個人的には分解しすぎる気がするのですが、どうでしょう。出典:YouTube Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 London Symphony Orchestra Provided to YouTube by harmonia mundi

ヤニック・ネゼ=セガン フィラデルフィア管弦楽団 😶


ラフマニノフ:交響曲第2番 ヤニック・ネゼ=セガン フィラデルフィア管弦楽団 2018年
Rachmaninov: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 Yannick Nézet-Séguin The Philadelphia Orchestra

セガンさんの演奏は、うーん、身ぶり手ぶりの大きな綺麗な演奏です。ダイナミックな面が強調されているように思います。神経質とも思えるような繊細さが、ホントは、垣間見られるような雰囲気があれば、より一層嬉しいのですが、どうでしょ。微妙な感じで聞き終えました。心情的な深さには、触れないというアプローチなのかもしれません。

どことなく表面的に感じられます。どっぷりでは困るのですが、あまり客観的すぎるのも、この楽曲を聴く意味がなくなってしまうような気がして、少し寄り添う程度が好ましいのかな~っと思います。かなり人の感情が表出している楽曲なので、好き嫌いが二分される気がします。また、指揮者が、どんな表現をしたいのか、この曲(人)に共感しているのか否か、演奏を通じて解っちゃいますね。

CDカップリング:2枚組BOX ラフマニノフ交響曲第2番 2018年、第3番 2022年、交響詩「死の島」2022年
出典:YouTube Rachmaninoff: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 フィラデルフィア管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

アンドルー・リットン ベルゲン・フィル 😘

ラフマニノフ:交響曲第2番 アンドルー・リットン ベルゲン・フィル 2014年
Rachmaninov: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 Andrew Litton Bergen Filharmoniske Orkester

リットンさんの演奏は、弦のフレーズが優しいですね。BGM、映画音楽に近い楽曲なので、親しみやすい曲ですが、聴く時の自分の状態によっては、う~ なんとめめしい演奏だ。メリハリをつけろよぉ~と言いたくなることも、正直あるのですが、このような、爽やかな演奏だと、風通しが良く、気持ち良く聴くことができます。さほど、スマートでも都会的でもありませんが、颯爽としたスピード感がなくても、少し冷たく春めいてきた、そんな光景が浮かびます。
出典:YouTube Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27: III. Adagio Bergen Filharmoniske Orkester – トピック Provided to YouTube by NAXOS of America

ヴァシリー・ペトレンコ ロイヤル・リバプール・フィル

ラフマニノフ:交響曲第2番 ヴァシリー・ペトレンコ ロイヤル・リバプール・フィル 2011年
Rachmaninov: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 Vasily Petrenko Royal Liverpool Philharmonic Orchestra

出典:YouTube Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27: III. Adagio ワシリー・ペトレンコ – トピック Provided to YouTube by Warner Classics

アントニオ・パッパーノ ローマ聖チェチーリア音楽院管弦楽団

ラフマニノフ:交響曲第2番 アントニオ・パッパーノ ローマ聖チェチーリア音楽院管弦楽団 2009年
Rachmaninov: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 Antonio Pappano Orchestra dell’Accademia Nazionale di Santa Cecilia 出典:YouTube Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27: III. Adagio Antonio Pappano Provided to YouTube by Warner Classics

レナード・スラットキン デトロイト交響楽団

ラフマニノフ:交響曲第2番 レナード・スラットキン デトロイト交響楽団 2009年
Rachmaninov: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 Leonard Slatkin Detroit Symphony Orchestra

出典:YouTube Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27: III. Adagio デトロイト交響楽団 – トピック Provided to YouTube by NAXOS of America

ヴァレリー・ゲルギエフ ロンドン交響楽団

ラフマニノフ:交響曲第2番 ヴァレリー・ゲルギエフ ロンドン交響楽団 2008年
Rachmaninov: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 Valery Gergiev London Symphony Orchestra

出典:YouTube Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27: III. Adagio ヴァレリー・ゲルギエフ – トピック Provided to YouTube by harmonia mundi

ジャナンドレア・ノセダ BBCフィル

ラフマニノフ:交響曲第2番 ジャナンドレア・ノセダ BBCフィル 2008年
Rachmaninov: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 Gianandrea Noseda BBC Philharmonic Orchestra

出典:YouTube Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27: III. Adagio ジャナンドレア・ノセダ – トピック Provided to YouTube by PIAS

パーヴォ・ヤルヴィ シンシナティ交響楽団

ラフマニノフ:交響曲第2番 パーヴォ・ヤルヴィ シンシナティ交響楽団 2007年
Rachmaninov: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 Paavo Järvi Cincinnati Symphony Orchestra

出典:YouTube Rachmaninoff: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27: III. Adagio シンシナティ交響楽団 – トピック
Provided to YouTube by Universal Music Group

ホセ・クーラ シンフォニア・ヴァルソヴィア 😘

ラフマニノフ:交響曲第2番 ホセ・クーラ シンフォニア・ヴァルソヴィア 2001年
Rachmaninov: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 José Cura Sinfonia Varsovia

ホセ・クーラさんは、有名なテノール歌手なのですが、あっはは~ 買っちゃったCDです。昔は、もっと若い格好良いCDジャケット写真だったと思うのですが、流石に白髪まじりになっちゃいましたね。冗談さておき、歌手ならではの息づかいが顕著に出てきたような演奏だと思います。オケの指揮者にない息の深さ、息継ぎ等が、フレーズとして表れているので、これはより自然に聴くことができると思います。拍のとりかたとか、ちょっとした膨らみが、機敏に感じ取れる、感じ取りたい演奏となっています。出典:YouTube Symphony No. 2: III. Adagio ホセ・クーラ – トピック Provided to YouTube by ALTAFONTE NETWORK, S.L.

ヴァレリー・ポリャンスキー ロシア国立交響楽団

ラフマニノフ:交響曲第2番 ヴァレリー・ポリャンスキー ロシア国立交響楽団 1997年
Rachmaninov: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 Valeri Kuzmich Polyansky Russian State Symphony Orchestra

出典:YouTube Symphony No. 2, Op. 27: III. Adagio Valeri Kuzmich Polyansky – トピック Provided to YouTube by PIAS

ミハイル・プレトニョフ ロシア・ナショナル管弦楽団 🥰

ラフマニノフ:交響曲第2番 ミハイル・プレトニョフ ロシア・ナショナル管弦楽団 1993年
Rachmaninov: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 Mikhail Pletnev Russian National Orchestra

プレトニョフさんの演奏は、さすがに透明度が高く、さらっとした上質な手触りを感じます。さらっとしているんだけど、軽すぎず、柔らかすぎず、良い流れとして感じる演奏でした。この感覚は、ワタシ的には絶妙だと思うのですが、ちょっとクールかもしれませんが、どこか理性と人肌の暖かさが感じられて好きな演奏です。出典:YouTube Rachmaninoff: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 – III. Adagio ロシア・ナショナル管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

ヴァレリー・ゲルギエフ キーロフ歌劇場管弦楽団

ラフマニノフ:交響曲第2番 ヴァレリー・ゲルギエフ キーロフ歌劇場管弦楽団 1993年
Rachmaninov: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 Valery Gergiev Kirov Orchestra, St Petersburg

出典:YouTube Rachmaninov: Symphony No.2 in E minor, Op.27 – 3. Adagio ヴァレリー・ゲルギエフ – トピック
Provided to YouTube by Universal Music Group

シャルル・デュトワ フィラデルフィア管弦楽団 🥰

ラフマニノフ:交響曲第2番 シャルル・デュトワ フィラデルフィア管弦楽団 1993年
Rachmaninov: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 Charles Dutoit The Philadelphia Orchestra

デュトワさんの演奏は、アシュケナージ盤と共に聴いてきたのですが、木管の線が細めかな~と思いつつも、ふわっと感が好きで聴いていました。高音域のサラッと感が肌に合っていたのかもしれません。どう演奏してもらえば最高にシアワセなのか、聴き手にもよりますし、聴いている状況にも因るし、聴き手の成長過程、年齢と共に、好みが変化するとも思うので一概には言えません。

若い頃は、コッテリ、分厚いステーキが食べられたのに~という感覚と、さほど変わらず、クラシック音楽の好みも変化します。なので~ 若い年齢の時には、ハイ、しっかり、コッテリ、分厚い響きの音楽を聴いてみてください。このデュトワさんの演奏は、煌びやかでシャイ、綺麗な高音域の美音で綴られています。出典:YouTube Rachmaninoff: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 – 3. Adagio フィラデルフィア管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

マリス・ヤンソンス サンクト・ペテルスブルク・フィル

ラフマニノフ:交響曲第2番 マリス・ヤンソンス サンクト・ペテルスブルク・フィル 1993年
Rachmaninov: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 Mariss Jansons St Petersburg Philharmonic Orchestra

出典:YouTube Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27: III. Adagio マリス・ヤンソンス – トピック Provided to YouTube by Warner Classics

ユーリ・テミルカーノフ サンクトペテルブルク・フィル

ラフマニノフ:交響曲第2番 ユーリ・テミルカーノフ サンクトペテルブルク・フィル 1991年
Rachmaninov: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 Yuri Temirkanov St. Petersburg Philharmonic Orchestra

CDカップリング:ラフマニノフ 交響曲第2番、ヴォカリーズ 1991〜1992年録音 Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27: III. Adagio ユーリ・テミルカーノフ – トピック Provided to YouTube by RCA Red Seal

ゲナジー・ロジェストヴェンスキー ロンドン交響楽団

ラフマニノフ:交響曲第2番 ゲナジー・ロジェストヴェンスキー ロンドン交響楽団 1988年
Rachmaninov: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 Gennadi Rozhdestvensky London Symphony Orchestra
出典:YouTube Symphony No. 2 in E-Minor, Op. 27 London Symphony Orchestra Provided to YouTube by MNRK Music Group

マリス・ヤンソンス フィルハーモニア管弦楽団

ラフマニノフ:交響曲第2番 マリス・ヤンソンス フィルハーモニア管弦楽団  1986年
Rachmaninov: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 Mariss Jansons Philharmonia Orchestra

出典:YouTube Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27: III. Adagio (Complete Version) マリス・ヤンソンス – トピック
Provided to YouTube by PIAS

アンドレ・プレヴィン ロイヤル・フィル

ラフマニノフ:交響曲第2番 アンドレ・プレヴィン ロイヤル・フィル 1985年
Rachmaninov: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 André Previn Royal Philharmonic Orchestra
出典:YouTube Rachmaninoff: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27: III. Adagio アンドレ・プレヴィン – トピック
Provided to YouTube by Universal Music Group

ウラディーミル・アシュケナージ コンセルトヘボウ管弦楽団

ラフマニノフ:交響曲第2番 ウラディーミル・アシュケナージ コンセルトヘボウ管弦楽団 1981年
Rachmaninov: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 Vladimir Ashkenazy Royal Concertgebouw Orchestra

出典:YouTube Rachmaninoff: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 Concertgebouworkest Provided to YouTube by Universal Music Group

レナード・スラットキン セントルイス交響楽団

ラフマニノフ:交響曲第2番 レナード・スラットキン セントルイス交響楽団 1978年
Rachmaninov: Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 Leonard Slatkin Saint Louis Symphony Orchestra

出典:YouTube Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27 レナード・スラットキン – トピック Provided to YouTube by NAXOS of America

ラフマニノフ:交響曲第2番【解説】

ラフマニノフの交響曲第2番ホ短調(作品27)は、1906年10月から1907年4月にかけて作曲され、1908年に、マリインスキー劇場で、作曲者ラフマニノフ自身の指揮により初演されています。作品は冗長であるとして、たびたび改訂され、1940年代から1950年代にかけて演奏にカット版を用いる習慣が見られたそうです。全曲版が定着したのは、アンドレ・プレヴィンさんが、ムラヴィンスキーから全曲版の存在を教えられ、それを使用するように薦められたことから。その録音が、1973年EMI盤です。

第1楽章 ホ短調 序奏つきのソナタ形式4/4拍子 主部2/2拍子 序奏に同期が盛り込まれ、第1主題に比べて長め。主部では可変拍子が目立ち、第2主題はト長調の抒情的なもの。

第2楽章 イ短調 2/2拍子 複合三部形式スケルツォ 怒りの日が楽想のベースになっており、主要主題がホルンで提示されます。

第3楽章 イ長調 4/4拍子 三部形式 美しい緩徐楽章で、ヴィオラ、クラリネットのソロによるノクターン風の旋律、コーラングレ、オーボエのソロが変容するという美しい旋律が流れます。
第4楽章 ホ長調 2/2拍子 ソナタ形式 先行楽章の動機、主題が集約される形での終楽章です。詳細については、Wikipediaを参照してください。

ラフマニノフ:交響曲第2番【ディスク情報】

1973年 プレヴィン ロンドン交響楽団 EMI
1978年 レナード・スラットキン セントルイス交響楽団 VOX
1981年 アシュケナージ コンセルトヘボウ管弦楽団 Dec
1982年 マゼール ベルリン・フィル G
1984年 ラトル ロサンゼルス・フィル EMI
1985年 プレヴィン ロイヤル・フィル TELARC
1986年 ヤンソンス フィルハーモニア管弦楽団 CHANDOS
1988年 ロジェストヴェンスキー ロンドン交響楽団 ALTO
1989年 ザンデルリンク フィルハーモニー管 TELDEC
1991年 テミルカーノフ サンクトペテルブルク・フィル R
1993年 ヤンソンス サンクト・ペテルスブルク・フィル EMI
1993年 デュトワ フィラデルフィア管弦楽団 Dec
1993年 ゲルギエフ キーロフ歌劇場管弦楽団 NEWTON
1993年 プレトニョフ ロシア・ナショナル管弦楽団 G
1995年 スヴェトラーノフ ロシア国立響 CANYON
1997年 ポリャンスキー ロシア国立交響楽団 CHANDOS
2001年 デ・ワールト オランダ放送フィル EXTON
2001年 ホセ・クーラ シンフォニア・ヴァルソヴィア AVIE 
2007年 P・ヤルヴィ シンシナティ交響楽団 TELARC
2008年 ノセダ BBCフィル CHANDOS
2008年 ゲルギエフ ロンドン交響楽団 LSO
2009年 ストラトキン デトロイト交響楽団 NAXOS
2009年 パッパーノ ローマ聖チェチーリア音楽院管弦楽団 EMI
2011年 ヴァシリー・ペトレンコ ロイヤル・リバプール・フィル EMI 
2014年 アンドリュー・リットン ベルゲン・フィル BIS
2018年 ヤニック・ネゼ=セガン フィラデルフィア管弦楽団 G
2019年 ラトル ロンドン交響楽団 LSO

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