コダーイ:ガランタ舞曲【聴いてみよう】Kodály: Galántai táncok (Dances of Galánta)

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コダーイ:ガランタ舞曲【YouTube】

コダーイ:ガランタ舞曲 ゲルゲイ・マダラシュ ハンガリー放送交響楽団 2017年のコンサート動画です。
16分21秒の動画です。所謂、オクニモノです。Kodály: Galántai táncok (Dances of Galánta) Gergely Madaras Hungarian Radio Symphony Orchestra 出典:YouTube Zoltán Kodály: Dances of Galánta. Madaras / Hungarian Radio SO

コダーイ:ガランタ舞曲 クラウス・マケラ オスロ・フィル 北欧の指揮者とオケの演奏です。2020年10月コンサートの模様です。17分19秒の動画です。Kodály: Galántai táncok (Dances of Galánta) Klaus Mäkelä Oslo Philharmonic 出典:YouTube Dances of Galánta / Zoltán Kodály / Klaus Mäkelä / Oslo Philharmonic Oslo Philharmonic

コダーイ:ガランタ舞曲【名盤・おすすめ】

シャルル・デュトワ モントリオール交響楽団 😘

コダーイ:ガランタ舞曲 シャルル・デュトワ モントリオール交響楽団 1994年
Kodály: Galántai táncok (Dances of Galánta) Charles Dutoit Orchestre symphonique de Montréal

デュトワさんの演奏は、いわゆるオクニモノではないのですが、ローカル色を除くと美しく演奏されており、とっつきやすさを感じるのではないでしょうか。共通語という感じでしょうか。関西人のワタシには、いきなり、東北地方の方言で喋られたら、ん? わからん! そう意味では、入門編としてお薦めだと思います。その後、東欧のオケで~

CDカップリング:コダーイ 組曲「ハーリ・ヤーノシュ」Háry János Suite ツィンバロン:ジェイムズ・アール・バーンズ、マロシュセーク舞曲 Marosszéki táncok (Dances of Marosszèk)、ハンガリー民謡「孔雀」による変奏曲 Variations on a Hungarian Folk Song for Orchestra, “The Peacock” 、ガランタ舞曲 Galántai táncok (Dances of Galánta)  1994年録音 出典:YouTube Kodály: Galántai táncok (Dances of Galánta) モントリオール交響楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

イヴァン・フィッシャー ブダペスト祝祭管弦楽団 😘

コダーイ:ガランタ舞曲 イヴァン・フィッシャー ブダペスト祝祭管弦楽団 1998年
Kodály: Galántai táncok (Dances of Galánta) Iván Fischer Budapesti Fesztiválzenekar (Budapest Festival Orchestra)

I・フイッシャーさんの演奏は、キレのある現代風な演奏です。弦に深みと渋みがあり、ホルンの響きは、ストレート気味でよく響き、木管はすーっとしています。端麗辛口的と言えるでしょうか。クラリネットも、こぶしまわりがねちっとしていません。もう少し、ぐぐぐ~っと圧が高まることを期待していたのですが、演歌調ではなく、ローカル色は少なめです。テンポは遅めで、ティンパニの響きが大きめなので、ちょっと聞きづらいかもしれません。

弦のボーイングが直線的なのでしょうか。スピーディだし勢いもあり、ティンパニやパーカッションの弾み方、切れ、ボンボンっと跳躍している雰囲気は、快適なのですが~。弦の少しもってまわったタメ感が好きな方は、ちょっとアッサリだと感じるかもしれません。ハーリ・ヤーノシュを聴きたい方にはお薦めです。出典:YouTube Kodály: Galántai táncok (Dances of Galánta) ブダペスト祝祭管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

エイドリアン・リーパー スロヴァキア放送交響楽団 😘

コダーイ:ガランタ舞曲 エイドリアン・リーパー スロヴァキア放送交響楽団 1991年
Kodály: Galántai táncok (Dances of Galánta) Adrian Leaper Slovak Radio Symphony Orchestra

リーパーさんの演奏は、あっさり風味で、さらりと舞っている感じですが、リズム感が楽しく聴けます。もう少しコクがあれば最高なんですが。粘っこいリズムで、第1音に強いアク感があり、ドン ふぁ ドン ふぁ・・・というリズムがあり、フルートは、ぴ~ひゃら~。裏拍子とスピード感、多くのトリルで綴られます。

短い音が、ンパ ンパ ンパと裏拍子を刻むところに、さらっと弦が乗ってきます。追い駆けっこしながらのシンコペーションが楽しいです。粘りけは少なめ。高音域に比重のおかれた録音なので、薄め、軽めに感じてしまうのかもしれません。ボルテージがあがらないのが玉に瑕ですが、リズム主体で聴くと。とても楽しい。四つの曲が、次々と繰り出されるので、あっという間に終わってしまいました。

CDカップリング:コダーイ ガランタ舞曲、マロシュセーク舞曲、ハンガリー民謡「孔雀」による変奏曲 出典:YouTube Dances of Galánta: Galantai tancok (Dances of Galanta)  Gabriel Koncer – トピック Provided to YouTube by NAXOS of America

ネーメ・ヤルヴィ シカゴ交響楽団 🥰

コダーイ:ガランタ舞曲 ネーメ・ヤルヴィ シカゴ交響楽団 1990年
Kodály: Galántai táncok (Dances of Galánta) Neeme Järvi Chicago Symphony Orchestra

N・ヤルヴィさんの演奏は、意外にいけてるっ。そう思います。(偉そうに言ってスミマセン)ホント、この指揮者の持ち味である重厚で粘りあるフレージングが、この楽曲にバッチリ合致しています。ホント、オケは、シカゴ響とは思えないほどにコントロールされ、まるで別人です。木管も素敵だけど、金管の短いパッセージを楽々と乗りこなして、一気に駆け抜けるし、コミカルさもバッチリ。

鈍重にならないところが、また良いですよね。一気呵成にノリノリに演奏されており、素晴らしいっ。ワタシ的には参考程度にと、サブスクを利用して拝聴したのですが、(つまり下馬評にも入っていなかった)恐れ入りました。大変失礼しました。N・ヤルヴィさんの演奏は、想定を超える楽しさでした。聴けて良かった。ありがとうございました。
出典:YouTube Dances of Galánta ネーメ・ヤルヴィ – トピック Provided to YouTube by PIAS

アンタル・ドラティ フィルハーモニア・フンガリカ 🥰

コダーイ:ガランタ舞曲 アンタル・ドラティ フィルハーモニア・フンガリカ 1973年
Kodály: Galántai táncok (Dances of Galánta) Antal Dorati Philharmonia Hungarica

ドラティさんの演奏は、地に足がつき、躍動感、タメ感、独特の風合いがあってメチャ楽しい演奏です。当演奏は、四つの曲ごとにインデックス(トラック)が分かれています。

第1曲:レント Lento – maestoso たっぷりのフレージングで奏でられます。弦の細かい動き、深々とした息づかいのホルン。特に、クラリネットのフレーズに、やられてしまいます。とてもセクシーで、ゾクゾクしちゃいます。まったり、タメて歌われると、目眩が~ クラクラ。録音年代こそ古いものの、全体的に温かみのある響きで、ホール感のある録音でラッキーです。

第2曲:アンダンテ・マエストーン Allegretto moderato 均一の速さや音量ではなく、加速してくるところが、たまりません。ジプシー(ロマ)感覚に近い演奏なのかな~と思います。粘っこいリズム感で、ドンふぁ ドンふぁ・・・というタメ感のあるリズムは、カラダに染みついた呼吸なのでしょう。旋律の伸縮が、ダイレクトに感覚に訴えてきます。ビンビンに刺激され、誘われてしまう演奏です。

第3曲:アレグロ・コン・モート、グラツィオーソ Allegro con moto, grazioso オーボエのフレーズから始まり、鉄琴が入っていて、瞬く星のような煌めきとなります。可愛いフレーズで、艶のある弦が絡んだり、どどどど~っと響く低い音が入ってきたりします。ンパ ンパ ンパ・・・と、弦でリズムが刻まれてくると舞い上がりそう。コミカルで陽気なフレーズが挟まっており、ワクワクしちゃいます。

第4曲:アレグロ Allegro 第5曲 Allegro vivace 厚みのある音と、硬めで抑え気味のティンパニが効果的です。シンコペーションの合いの手が快感です。お楽しみ部分が、まるで、サンドウィッチのような楽曲です。ドラティさんの演奏は、軽快で、歌心あり、ロマ風味が、濃厚に色づけされています。躍動感、まったりしたタメ感、重量感、そして、木管にコクがあります。メチャ楽しい演奏です。録音年代にとらわれず、これは迷わずに~ 聴くべしっ。

CDカップリング:組曲「ハーリ・ヤーノシュ」、ガランタ舞曲、ハンガリー民謡「孔雀」による変奏曲、マロシュセーク舞曲 出典:YouTube Kodály: Galántai táncok (Dances of Galánta) フィルハーモニア・フンガリカ – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

イシュトヴァン・ケルテス ロンドン交響楽団 🥰

コダーイ:ガランタ舞曲 イシュトヴァン・ケルテス ロンドン交響楽団 1964年
Kodály: Galántai táncok (Dances of Galánta) István Kertész London Symphony Orchestra

ケルテスさんの演奏は、切れ味抜群で、シャキシャキしています。一直線すぎるかもしれませんが、快速でシャキシャキしています。痛快なほどリズミカルである。蛇使いのようなクラリネットは、ンパンパと刻むリズムも速くて爽快です。響きも良く、タメ感も十分でバッチリ!

金管とティンパニーが合体してくると劇的で、豪快に高揚させてくるものです。テンションの高さは、他の演奏を寄せつけません。ただ~ 独特のタメ感がなく、まったりした感覚が少ないのが、ちょっと~です。原色に近いカラフルさが目立ち、アクや渋みが飛んでしまった感がします。

第3曲は、鉄琴が入ってきてキラキラに。高音域が特に強く聞こえるので、段と鮮やかです。目から火花が飛びそうなほど、テンポが速く、ちょっとモッタイナイ気がします。最後の直前で、濃厚さが出てきますが、これはクラリネットによるものです。音量的には金管主導型です。この点、ドラティさんが弦や木管主体だったので、多分、ブレンドの良さ、品の良さを感じるのだと思います。ケルテスさんの熱い直線的なエネルギッシュさに脱帽です。

CDカップリング:コダーイ ガランタ舞曲、コダーイ 踊り歌、マロシュセーク舞曲、聖ゲルゲイの祝日の巡礼、歌劇「ハーリ・ヤーノシュ」より管弦楽抜粋版5曲、「ジプシーはカッテージチーズを食べる」、コダーイ 組曲「ハーリ・ヤーノシュ」 出典:YouTube Kodály: Galántai táncok (Dances of Galánta) London Symphony Orchestra Provided to YouTube by Universal Music Group

ゲオルク・ショルティ ロンドン・フィル 🙂

コダーイ:ガランタ舞曲 ゲオルク・ショルティ ロンドン・フィル 1952年
Kodály: Galántai táncok (Dances of Galánta) Georg Solti London Philharmonic Orchestra

ショルティさんの演奏は、とても古い録音なのですが、雰囲気が良くでています。特に、最初に登場するクラリネットの少し野太い音に、クラっと引きつけられてしまいました。弦のボーイングも、最初に強くあたっておいて、すーっと長めに上向きにヌケていく感じがして、ふふっ、シュルシュルとした風が舞うみたいな感覚がします。ロンドン・フィルとの演奏ですが、なかなかに聴き応えがありました。出典:YouTube Kodály: Galántai táncok (Dances of Galánta)
ゲオルク・ショルティ – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

コダーイ:ガランタ舞曲【解説】

コダーイ・ゾルターン(Kodály Zoltán)は、1882年生まれのハンガリーの作曲家です。このガランタ舞曲は、1933年に作曲された約15分の楽曲です。ウィキペディア(Wikipedia)を元に記述すると、ブダペスト・フィルハーモニック協会の創立80周年記念のため作品を依頼され、33年夏に作曲されています。

コダーイが幼年期を過ごしたガランタに伝わる民謡を題材としており、1800年代の初めに、ウィーンで出版された「ガランタ・ジプシー音楽集」という曲集を素材として、ハンガリーの新兵徴募の踊りであるヴェルブンコシュの要素と、ジプシーの演奏スタイルを取り合わせた交響作品となっているとのこと。

自由なロンド形式で、初めに、やや長めの導入部があります。チェロに始まるこの部分は、楽器を替えて進み、クラリネットのカデンツァで終わります。舞曲Aが、クラリネットにより開始され、このメロディーは、後発の舞曲と舞曲を繋ぐ間奏の役目を果たします。舞曲Bは、フルートで開始される軽やかなもの。舞曲Aが再現された後、愛らしい舞曲Cが、オーボエで奏されます。もう一度Aが登場し、動きの速い舞曲Dとなります。

途中やや遅く優雅な舞曲Eを挟み、徐々に勢いを増し、舞曲Fが激しく奏されます。最高潮に達したとき、再びAが現れクラリネットのカデンツァとなります。コーダは、舞曲Fの熱狂が戻り、一旦停止後、シンコペーションを使って激しく終わるもの。形式的には、序奏-A-B-A-C-A-D-E-F-A-コーダ となっています。一度聴いたら癖になりそうな主題で、儚くも熱く粘っこく。コクのある独特の節回しを堪能してください。アナタの血が騒ぐかも~。

コダーイ:ガランタ舞曲【ディスク情報】

1952年 ショルティ ロンドン・フィル Dec
1953年 フリッチャイ ベルリンRIAS交響楽団 G
1964年 ケルテス ロンドン交響楽団 Dec 
1969年 小澤征爾 シカゴ交響楽団 EMI
1973年 ドラティ フィルハーモニア・フンガリカ Dec
1989年 シュワルツ シアトル交響楽団 NAXOS
1990年 N・ヤルヴィ シカゴ交響楽団 CHANDOS
1991年 リーパー スロヴァキア放送響 Naxos 
1994年 デュトワ モントリオール交響楽団 Dec
1998年 フィッシャー ブダペスト祝祭管弦楽団 Ph
2006年 小林研一郎 チェコ・フィル EXTON

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