ハチャトゥリアン:組曲「仮面舞踏会」【YouTube】
出典:YouTube KHACHATURIAN Masquerade Suite – UNC Symphony Orchestra – November 2015
Arts Laureate ノースカロライナ大学交響楽団 2015年11月18 日
ハチャトゥリアン:組曲「仮面舞踏会」【名盤・おすすめ】
アレクサンドル・ラザレフ ボリショイ歌劇場管弦楽団 😋
ハチャトゥリアン:組曲「仮面舞踏会」 アレクサンドル・ラザレフ ボリショイ歌劇場管弦楽団 1993年
Khachaturian: Masquerade Suite Alexander Lazarev Bolshoi Symphony Orchestra
1 ワルツ
ラザレフさんの演奏は、ブンチャッチャ。重いリズムが生命線のようです。弦の主旋律より、低音の金管フレーズが勝っており、ちょっとバランスが悪いかもしれません。弦を追いかけて絡みつくような旋律が面白い筈ですが、切なくなるような甘いメロディよりも、シンバルが強めでジャンジャンっ~! ひっ~!さすがにロシア風味がありますね。ブラスとシンバルが、めだって鳴っています。色彩的には乏しく、力まかせって感じがしますね。タメ感が少し弱く、頂点をあっという間に過ぎてしまい、甘いフレーズを追いかけていく楽しみは、お預け(楽しめない)かもしれません。
2 マズルカ
出だしの派手な感じが、うふふっ。軽快なマズルカで「ちゃら らっら らら らっらら~ん」フルートの響きも良く開放的で楽しげで文句ありません。仮面舞踏会は5曲ありますが、2曲のみです。
カップリング:ハチャトゥリアン「スパルタクス」「ガイーヌ」「仮面舞踏会」 出典:YouTube Khachaturian Masquerade アレクサンドル・ラザレフ – トピック Provided to YouTube by Warner Classics International
ロリス・チェクナヴォリアン アルメニア・フィル 😑
ハチャトゥリアン:組曲「仮面舞踏会」 ロリス・チェクナヴォリアン アルメニア・フィル 1991年
Khachaturian: Masquerade Suite Loris Tjeknavorian Armenian Philharmonic Orchestra
仮面舞踏会の作曲家、ハチャトゥリアンは、1903年、ロシア帝国支配下にあったグルジア(現在のジョージア)のアルメニア人の家庭に生まれたとのことです。アルメニア・フィルの演奏は、ご当地の演奏だと思いますが、どうでしょう。録音状態は、さほどクリアではありません。1 ワルツ、2 夜想曲、3 マズルカ、4 ロマンス、5 ギャロップ 全5曲が収録されています。思ったほどには、ローカル色は強く出ていません。さっぱりしたメロディの演奏です。出典:YouTube Masquerade Suite ロリス・チェクナヴォリアン – トピック Provided to YouTube by RCA Red Seal
スタンリー・ブラック ロンドン交響楽団 😊
ハチャトゥリアン:組曲「仮面舞踏会」 スタンリー・ブラック ロンドン交響楽団 1977年
Khachaturian: Masquerade Suite Stanley Black London Symphony Orchestra
1 ワルツ~ 2 夜想曲
ブラックさんの演奏は、ロンドン響の明るいブラス(金管)が魅力的です。初めて聴くには良いのですが、イギリス人気質なのか、几帳面な演奏です。濃い表現の演奏を期待するところですが、正確が優先されているようです。ラザレフさんの演奏は、ちょっとかすれ音で、前のめり気味。ヒスを起こす直前の危なさみたいなモノも、少し感じられるのですが、やっぱり安定感を重視した演奏です。
夜想曲においても、ちょっぴり悲しさや、うら寂しい匂いのような要素が欲しい気がします。でも、明るくてのびやか。これぐらいのテンポに落として、ためて~という聴き手の要望に合わせたような、タメ感覚は絶妙です。
3 マズルカ
優美なワルツが、さあ、これから始まります~という感じで聴き手を誘います。音の広がりも良く、聞きやすいですね。ちょっぴり通俗的な演奏に傾いている気がしますが、エレガントで、オーソドックスな演奏だと思います。
4 ロマンス
ラブロマンス的な映画音楽みたいです。ハチャトゥリアンって、野蛮で暴力的な舞曲の作品がある一方、メチャ甘いフレーズを書く名人なのです。ホント、泣けちゃうぐらいに甘いのです。トランペットのソロ、弦やフルートが絡み、涙が出ちゃうほど。
5 ギャロップ
この曲は、ロシア風フレンチ・カンカンって感じです。ハチャメチャ風舞曲で、ドタバタぶりを描いています。オーボエとクラリネットが、鼻に掛かった和音で、ンジャンジャンジャンジャ~ 先程までは優美だと演奏を褒めていたのですが、ドン引きしちゃうほど。ブラックユーモアのようなコミカルさを、通俗的に奏でています。歓楽街へと繰りだした、おじちゃんたちの踊りのようです。う~ん。まあ、なんということでしょう~。目のやり場に困った感じです。
CDカップリング:ハチャトゥリアン ヴァイオリン協奏曲 ヴァイオリン:リッチ 1956年、ピアノ協奏曲 ピアノ:ラローチャ 1972年、組曲「仮面舞踏会」ブラック ロンドン交響楽団 1977年、交響曲第2番「鐘」ハチャトゥリアン ウィーン・フィル 1962年 出典:YouTube Khachaturian: Masquerade – Ballet Suite スタンリー・ブラック – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group
キリル・コンドラシン RCAビクター交響楽団 😅
ハチャトゥリアン:組曲「仮面舞踏会」 キリル・コンドラシン RCAビクター交響楽団 1958年
Khachaturian: Masquerade Suite Kiril Kondrashin RCA Victor Symphony Orchestra
なつかしーっ! このタメ感が何とも言えません。CDカップリング:ハチャトゥリアン 組曲「仮面舞踏会」、カバレフスキー 組曲「道化師」、チャイコフスキー イタリア奇想曲、R・コルサコフ スペイン奇想曲 ワタシが所有しているCDには、道化師(ピエロ)のイラスト画が描かれていました。出典:YouTube Masquerade Suite: I. Waltz RCA Victor Symphony Orchestra – トピック Provided to YouTube by Direct from Vinyl Edition
楽しそうな演奏をYouTubeで探してみました。シモノフさんの指揮で~。
爆発系指揮者で有名なユーリ・シモノフ さんのご紹介です。
ハチャトゥリアン:組曲「仮面舞踏会」 出典:YouTube Masquerade Suite – Waltz
ユーリ・シモノフ – トピック Provided to YouTube by The Orchard Enterprises
楽しいというか、なんて言うか・・・ イギリスのロイヤル・フィルの演奏なのですが、へぇぇ 指揮者につきあうのも大変だな~という感想しか出てきません。
ハチャトゥリアン:組曲「仮面舞踏会」
同じ指揮者で、今度はモスクワ・フィルの演奏なのですが、巨大なシンバルを使っているとしか思えないほどの演奏です。あちゃちゃ~ これ以上探すと、悪乗りししそうなので打ち止めにしておきます。(笑)出典:YouTube Masquerade: Waltz ユーリ・シモノフ – トピック Provided to YouTube by The Orchard Enterprises
ハチャトゥリアン:組曲「仮面舞踏会」【解説】
ハチャトゥリアンの組曲「仮面舞踏会」は、ミハイル・レールモントフの戯曲「仮面舞踏会」のための劇音楽として、1941年に作曲、初演されています。そこから選別されて組曲になったもの。で、劇について超簡単にストーリーを言うと、帝政ロシア末期、貴族社会が舞台です。
主人公は賭博師。負けが込んでいた公爵の代わりに博打を打って、財産を回収して助けます。後日、仮面舞踏会に夫婦揃って出かけた時、公爵に出会い、公爵がが妻を口説いたと誤解し嫉妬、挙げ句の果てに妻を毒殺しちゃいます。誤って殺害したのではとの疑惑を持ち始めた頃、かつて主人公相手に賭博で負けて破産した男がやってきます。妻を毒殺したことを知る目撃者であり、その男になじられます。その後、公爵たちに会って自分の誤解を知ることとなり罪悪感に打ちひしがれるというものです。
この劇音楽から、5曲を選び、1944年、二管編成の管弦楽のための「組曲」に再編成しています。5つの構成は、ワルツ、ノクターン、マズルカ、ロマンス、ギャロップです。TVのCMで使用されたり、フィギュアスケートのプログラムで使用されるなど、メジャーな楽曲として知られています。
ハチャトゥリアン:組曲「仮面舞踏会」【ディスク情報】
1958年 キリル・コンドラシン RCAビクター交響楽団 R
1977年 ブラック ロンドン交響楽団 Dec
1991年 チェクナヴォリアン アルメニア・フィル Asv
1993年 ラザレフ ボリショイ歌劇場管 E
コメント