ジョリヴェ:トランペット、ピアノと弦楽のためのコンチェルティーノ【YouTube】
ジョリヴェ:トランペット、ピアノと弦楽のためのコンチェルティーノ(トランペット協奏曲第1番)
トランペット:セリーナ・オット アンドリス・ポーガ ケルン・WDR交響楽団 セリーナ・オットさんは、1998年オーストリア出身の女性トランペット奏者です。2018年開催のARD(ミュンヘン)国際音楽コンクールで優勝されています。10分18秒の動画です。2020年録音のウィーン放送交響楽団との演奏がCDとして発売されています。
Jolivet: Concertino for Trumpet, Piano and Strings Selina Ott Andris Poga WDR Sinfonieorchester Köln
出典:YouTube アンドレ・ジョリヴェ – トランペットとピアノのためのコンチェルティーノ|セリーナ・オット|WDR交響楽団 WDR Klassik
ホーカン・ハーデンベルガー ファビアン・ガベル ロイヤル・ストックホルム・フィル 😘
ジョリヴェ:トランペット、ピアノと弦楽のためのコンチェルティーノ(トランペット協奏曲第1番)
ホーカン・ハーデンベルガー ファビアン・ガベル ロイヤル・ストックホルム・フィル 2021年
Jolivet: Concertino for Trumpet, Piano and Strings Håkan Hardenberger Fabien Gabel Royal Stockholm Philharmonic Orchestra
ジョリヴェの「トランペット、ピアノと弦楽のためのコンチェルティーノ」は、二つあるトランペットの協奏曲のうちのひとつ。トランペット協奏曲第1番とも言われます。ワタシは、93年録音のナカリャコフさんの演奏で、初めてこの曲を聴きました。冒頭の意表をつくリズム感が面白く、ジャズっぽさもあって、気に入った曲です。ハーデンベルガーさんの演奏は、スマートですね。まだまだ聞き込まないと~。他の協奏曲も、また聴いてみます。
CDカップリング:トマジ トランペット協奏曲(オリジナル版)、ジョリヴェ トランペット、弦楽とピアノのコンチェルティーノ、シュミット トランペットとオーケストラのための組曲、ジョラス 11の歌、ジョリヴェ トランペット協奏曲第2番 2021年録音 出典:YouTube Concertino for Trumpet, Piano & Orchestra ホーカン・ハーデンベルガー – トピック Provided to YouTube by NAXOS of America
セリーナ・オット マリア・タドゥトウ ディルク・カフタン ウィーン放送交響楽団 😘
ジョリヴェ:トランペット、ピアノと弦楽のためのコンチェルティーノ(トランペット協奏曲第1番)
セリーナ・オット マリア・タドゥトウ ディルク・カフタン ウィーン放送交響楽団 2020年
Jolivet: Concertino for Trumpet, Piano and Strings Selina Ott Maria Radutu Dirk Kaftan Vienna Radio Symphony Orchestra
女性のトランペッターも増えてきましたね。オットさんは、さらっと吹いていますが、スレンダーな容姿と肺活量との関係は、いったいどうなってるのかと驚きます。太っているから肺が大きいとは限らない~のかなあ。歌手の方だとカラダが楽器本体って言うけれど。YouTubeの動画にも登場されているので、あわせて聴いてみてください。
CDカップリング:ショスタコーヴィチ ピアノ協奏曲第1番、ヴァインベルグ トランペット協奏曲、ジョリヴェ トランペット、ピアノと弦楽たのためのコンチェルティーノ ラフマニノフ 歌うなかれ、美しい人よ(トランペットとピアノ版) トランペット:セリーナ・オット ピアノ:マリア・ラドゥトウ 2020年録音 出典:YouTube Concertino for Trumpet, Piano & Strings Selina Ott – トピック Provided to YouTube by NAXOS of America
マティアス・ヘフス ヴィルトゥオージ・プラハ 🤩
ジョリヴェ:トランペット、ピアノと弦楽のためのコンチェルティーノ(トランペット協奏曲第1番)
マティアス・ヘフス ヴィルトゥオージ・プラハ 2011年~19年
Jolivet: Concertino for Trumpet, Piano and Strings Matthias Höfs Virtuosi di Praga
ヘフスさんの演奏は、メッチャ楽しいです。緊張感、間合い、リズム感、歯切れの良さ、スピード感など、聴いてて自然とワクワクしちゃいます。トランペットのテクニックについては、さっぱりわからないのですが~ ド素人のワタシは、とても楽しめちゃいました。この程度の感想で、ごめんない。
CDカップリング:トランペット名演集 ヘンデル オラトリオ「メサイア」第3部、ハイドン トランペット協奏曲、グラズノフ アルバムの綴り、ヴェルディ アイーダ凱旋行進曲、ラヴェル 亡き王女のためのパヴァーヌ、マルチェッロ アダージョ(オーボエ協奏曲第2楽章)、スカルコッタス トランペット・コンチェルティーノ ジョリヴェ トランペット、ピアノと打楽器のためのコンチェルティーノ、ケルシェック マティアスのための詩曲 2011年~19年録音 出典:YouTube Concertino for Trumpet, Piano and Strings (1948)
ティアス・ヘフス – トピック Provided to YouTube by Kontor New Media GmbH
フィリップ・シャーツ クリストフ・ケーニッヒ ソリスツ・ヨーロピアン・ルクセンブルク
ジョリヴェ:トランペット、ピアノと弦楽のためのコンチェルティーノ(トランペット協奏曲第1番)
フィリップ・シャーツ クリストフ・ケーニッヒ ソリスツ・ヨーロピアン・ルクセンブルク 2011年
Jolivet: Concertino for Trumpet, Piano and Strings Philippe Schartz Christoph König Solistes Européens
ピアノ:クリス・ウィリアムズ Chris Williams
CDカップリング:ジョリヴェ トランペット、ピアノと弦楽のためのコンチェルティーノ、コープランド 組曲「静かな都会」コーラングレ:サラ=ジェイン・ポースモガー ヒンデミット トランペットとファゴットのための協奏曲 ファゴット:カレン・ジョーヒガン アルチュニアン エレジー ウィルトゲン 夜の後に・・・ 2011年録音 出典:YouTube Concertino for Trumpet, Piano and Strings Philippe Schartz – トピック Provided to YouTube by NAXOS of America
エリック・オービエ フランソワ=クサヴィエ・ビルジェ アヴィニヨン=プロヴァンス地方歌劇管弦楽団
ジョリヴェ:トランペット、ピアノと弦楽のためのコンチェルティーノ(トランペット協奏曲第1番)
エリック・オービエ フランソワ=クサヴィエ・ビルジェ アヴィニヨン=プロヴァンス地方歌劇管弦楽団 2003年
Jolivet: Concertino for Trumpet, Piano and Strings
Eric Aubier François Bilger Orchestre Lyrique Avignon Provence
CDカップリング:デザインクロ 祈祷、呪詛と踊り、ジョリヴェ トランペット協奏曲第2番、トマジ トランペット協奏曲 シェイヌ トランペットとオーケストラのための協奏曲第1番、ジョリヴェ トランペット、弦楽とピアノのコンチェルティーノ 出典:YouTube Concertino for Trumpet, Piano and Strings Eric Aubier – トピック Provided to YouTube by Indesens
ラインホルト・フリードリヒ ルッツ・ケーラー ベルリン・ドイツ交響楽団 😘
ジョリヴェ:トランペット、ピアノと弦楽のためのコンチェルティーノ(トランペット協奏曲第1番)
ラインホルト・フリードリヒ ルッツ・ケーラー ベルリン・ドイツ交響楽団 1995年
Jolivet: Concertino for Trumpet, Piano and Strings Reinhold Friedrich Lutz Kohler Berlin Deutsches Symphony Orchestra ピアノ:トーマス・ドゥイス Thomas Duis
ちょっと荒々しい出だしで速いっ。また、荒々しいピアノが印象に残りますが、中間部分の妖しい幻想的な雰囲気は、結構、鳥肌ものです。アレグロの最後のところは、あらまっ、ザクザクと進み、即興的な面白さがあります。
CDカップリング:ジョリヴェ トランペット、ピアノと弦楽のためのコンチェルティーノ デニソフ コン・ソルディーノ ジョリヴェ トランペット協奏曲第2番 ヤーン・ラーツ トランペット協奏曲(作品92) ショスタコーヴィチ ピアノ協奏曲第1番 ピアノ トーマス・ドゥイス 1995年録音 出典:YouTube Concertino for Trumpet, Piano and Strings ラインホルト・フリードリヒ – トピック Provided to YouTube by NAXOS of America
セルゲイ・ナカリャコフ ヘスス・ロペス=コボス ローザンヌ室内管弦楽団 🤩
ジョリヴェ:トランペット、ピアノと弦楽のためのコンチェルティーノ(トランペット協奏曲第1番)
セルゲイ・ナカリャコフ ヘスス・ロペス=コボス ローザンヌ室内管弦楽団 1993年
Jolivet: Concertino for Trumpet, Piano and Strings Sergei Nakariakov Jesús López-Cobos Lausanne Chamber Orchestra(Orchestre de Chambre de Lausanne)ピアノ:アレクサンダー・マルコヴィッチ Alexander Markovich
冒頭が印象的な楽曲です。短い序奏のあと、悲鳴をあげてトランペットが奏でられ、ジャズのようなフレーズが続く。ぱふぉぉ~んと鳴るところが面白い。そして楽しい付点のリズムが特徴で、ノリノリでピアノと一緒に弾んでいく。奇想天外で、どこにもない楽しい即興的なフレーズに驚かされます。
ナカリャコフさんのトランペットは、若々しく鋭く吹かれており、速いです。オケは、ラテン系のノリの風味が感じられ巻き舌風に、ジャズの様相を持っています。中間部では、沈静化して、夜のしじまに消えていくようなトレンチコートの男という感じで、ムハハ~ まるで映画の世界なのです。
後半部分は、コミカルな伴奏のうえを、軽やかに弾むことに終始します。で、あっという間に、9分30秒が終わり。ピアノも重要な役割をしていますが、なにせ、トランペットのスピードが速い、速い。オケも速く軽やかに弾んでいくので、疾風感に驚かされ、煙に巻かれて終わります。そこんところが、面白いですね。
CDカップリング:「ミラクル・コンチェルト ~トランペット協奏曲集~」とタイトルされたもので、1977年生まれのナカリャコフさん15歳頃の演奏です。ジョリヴェ トランペット、ピアノと弦楽のためのコンチェルティーノ、トマジ トランペットとオーケストラのための協奏曲、フンメル トランペット協奏曲変ホ長調、ハイドン トランペット協奏曲変ホ長調 出典:YouTube Jolivet Concertino for Trumpet, Piano and Strings ヘスス・ロペス=コボス – トピック Provided to YouTube by Warner Classics
ウィントン・マルサリス エサ=ペッカ・サロネン フィルハーモニア管弦楽団 😘
ジョリヴェ:トランペット、ピアノと弦楽のためのコンチェルティーノ(トランペット協奏曲第1番)
ウィントン・マルサリス エサ=ペッカ・サロネン フィルハーモニア管弦楽団 1985年
Jolivet: Concertino for Trumpet, Piano and Strings Wynton Marsalis Esa-Pekka Salonen The Philharmonia Orchestra
マルサリスさんの演奏も素速いのですが、やっぱオケが巧いですね。刻みがしっかり入っています。付点のリズムが綺麗に粒ぞろい。で、なんとも言えない気怠さを持った楽曲ですが、それが、カッコウ良いのです。これはジャズ風味たっぷり~なのですが、オケは正統派とい感じがあり、その折衷具合が抜群です。
また、この曲、調性から自らを解放することを目指したそうなのですが、即興的で、リズムが、オリジナリティあふれたものです。最初に聴いたときは、短いパッセージで綴られ、オケも打楽器的で、あれまっ、とてもクラシックとは思えない・・・と思ったのですが、馴れて聴くと、とても楽しいです。オチャメで、ツボにはまります。オケもトランペットも打楽器風ですが、短い曲だし、聴きやすいです。
CDカップリング:トマジ トランペット協奏曲 ジョリヴェ トランペット、弦楽オーケストラ、ピアノのためのコンチェルティーノ ジョリヴェ トランペット協奏曲第2番 出典:YouTube Concertino for Trumpet, String Orchestra and Piano Wynton Marsalis Provided to YouTube by Sony Classical
ピエール・ティボー 豊田耕児 群馬交響楽団 😘
ジョリヴェ:トランペット、ピアノと弦楽のためのコンチェルティーノ(トランペット協奏曲第1番)
ピエール・ティボー 豊田耕児 群馬交響楽団 1981年
Jolivet: Concertino for Trumpet, Piano and Strings Pierre Thibaud Koji Toyoda Gumma Symphony Orchestra
ピアノ:アンリエット・ピュイグ=ロジェ Henriette Puig-Roget
ティボーさんの演奏は、力強くカラフルで、ダイナミックです。ティボーさんは、1929年フランス出身のトランペッターです。カール・リヒターの1960年~70年代の録音には全て参加されているそうです。
また、ブーレーズとも縁が深く、アンテルコンテンポランを設立した時にも参加されていたそうです。パリ音楽院を退職した後は、東京音大で教授されています。ピアノを務めているアンリエット・ピュイグ=ロジェさんも、フランス出身のピアニストですが、1979年パリ音楽院教授を退任後、東京芸大等でも教壇に立っていただいていたそうです。だから群響とのコラボが実現しているんですね。うーん。日本の音楽発展に寄与していただき感謝~です。拝聴できて良かったです。出典:YouTube Concertino pour trompette, cordes et piano Gumma Symphony Orchestra – トピック Provided to YouTube by Believe SAS
モーリス・アンドレ アンドレ・ジョルヴェ(作曲家) ラムルー管弦楽団 🤩
ジョリヴェ:トランペット、ピアノと弦楽のためのコンチェルティーノ(トランペット協奏曲第1番)
モーリス・アンドレ アンドレ・ジョルヴェ ラムルー管弦楽団 1964年
Jolivet: Concertino for Trumpet, Piano and Strings Maurice André André Jolivet Orchestre des Concerts Lamoureux
ピアノ:アニー・ダルコ Annie d’Arco
モーリス・アンドレさんの演奏は、指揮者が作曲家ご自身です。で、まあ、録音状態の良さと共に、めっぽう巧くて~ すごい速いパッセージで進みます。また、煌めきがハンパな良いです。艶のある音が広がり、押し出しの強さ。圧倒的でメッチャ驚きました。
三つの楽章に分けるとしたら、ラストの冒頭、ミュート付きで吹いている音なんだと思いますが、いやーまいりました。ワタシの駄耳でも、ハイ、わかります。この語り口の巧さにやられます。
CDカップリング:アンドレ・ジョリヴェ エラート録音集4枚組BOX チェロ協奏曲第1番、2番、協奏的組曲、ハープと室内管弦楽の協奏曲ほか 出典:YouTube Concertino for Trumpet, Piano and Strings モーリス・アンドレ – トピック Provided to YouTube by Believe SAS
ジョリヴェ:トランペット、ピアノと弦楽のためのコンチェルティーノ【解説】
アンドレ・ジョリヴェは、1905年生まれのフランスの作曲家です。エドガー・ヴァレーズに師事していたので、ヴァレーズ流の十二音技法、実験的音響、打楽器の使い方などの影響が大きいようです。また、北アフリカへの旅行などから、異国的、異教的な音楽の影響もあります。いろんな技法を用いて、前衛音楽、ポピュラーな音楽まで、幅広い分野で作曲しているので「音楽のジキルとハイド」と揶揄されるのだそうです。三曲の交響曲、管弦楽曲もありますが、ピアノ、ハープ、チェロ、フルート、オンド・マルトノ、トランペットなどをメインにした協奏曲が有名でしょうか。
ジョリヴェのトランペットの協奏曲は、二曲あります。1948年作曲のトランペットと弦楽、ピアノのための小協奏曲(トランペット協奏曲第1番)、1954年作曲のトランペット協奏曲第2番です。ここで紹介しているコンチェルティーノは、ジャズの要素があり、お祭りのお囃子のような雰囲気もあり、前衛的というより懐かしい感じがします。赤道コンチェルトとも呼ばれるピアノ協奏曲も楽しいので、また機会を見つけて聴いてみます。
ジョリヴェ:トランペット、ピアノと弦楽のためのコンチェルティーノ【ディスク情報】
1964年 モーリス・アンドレ アニー・ダルコ 作曲家ジョリヴェ ラムルー管弦楽団 E
1981年 ピエール・ティボー 豊田耕児 群馬交響楽団 CAMERATA
1985年 ウィントン・マルサリス エサ=ペッカ・サロネン フィルハーモニア管弦楽団 SC
1993年 セルゲイ・ナカリャコフ へスス・ロペス=コボス ローザンヌ室内管弦楽団 TELDEC
1995年 ラインホルト・フリードリヒ ルッツ・ケーラー ベルリン・ドイツ交響楽団 CAPRICCIO
2003年 エリック・オービエ フランソワ=クサヴィエ・ビルジェ アヴィニヨン=プロヴァンス地方歌劇管弦楽団 Indesens
2011年 フィリップ・シャーツ クリストフ・ケーニッヒ ソリスツ・ヨーロピアン・ルクセンブルク CHANDOS
2011年 マティアス・ヘフス ハンス・ガンシュ ヴィルトゥオージ・プラハ BERLIN
2014年 ロマン・ルルー ロベルト・フォレス・ヴェセス オーヴェルニュ管弦楽団 APARTE 未掲載です。
2020年 セリーナ・オット マリア・タドゥトウ ディルク・カフタン ウィーン放送交響楽団 ORFEO
2021年 ホーカン・ハーデンベルガー ファビアン・ガベル ロイヤル・ストックホルム・フィル BIS
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