ラヴェル:ボレロ【聴いてみよう】Ravel: Boléro,M.81

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ラヴェル:ボレロ【YouTube】

ラヴェル:ボレロ アロンドラ・デ・ラ・パラ WDR交響楽団 2022年1月27日、ケルナー・フィルハーモニーで行われたコンサートの模様です。14分53秒の動画です。楽器の登場を楽しみに聴いてみてください。Alondra de la Parra 1980年生まれのメキシコ出身指揮者です。出典:YouTube モーリス・ラヴェル:ボレロ|アロンドラ・デ・ラ・パーラ|WDR交響楽団 WDR Klassik

ラヴェル:ボレロ 出典:YouTube Le Boléro de Ravel par l’Orchestre national de France France Musique 2020年3月30日 新型コロナ禍だった頃の演奏です。フランス国立管弦楽団のメンバーによるホームワークならぬリモート演奏です。新型コロナ時代は、ホント、涙、涙・・・でしたよね。収束後、またみんなでコンサートに行ける!!

ラヴェル:ボレロ【YouTube】

フランソワ=グザヴィエ・ロト レ・シエクル 🤩

ラヴェル:ボレロ フランソワ=グザヴィエ・ロト レ・シエクル 2021年
Ravel: Boléro,M.81 François-Xavier Roth Les Siècles

ロトさんの演奏は、ついに~ 古楽器使用でボレロを演奏するのかと驚かされます。リズムを打ち続けるのがスネアドラムではなく、タンブール(プロヴァンス太鼓) とのこと。古楽器の音色と、モダン楽器の音色の違いに、やっぱり驚かされます。ハープもガット弦なんですか。へえ~ ラストに向けてのリズム感も、ぞくっとさせられます。やっぱり巧いですね。CDカップリング :ラヴェル 歌劇スペインの時(全曲)、ボレロ 2021年録音 出典:YouTube Bolero, M. 81 Lorenzo Bianchi Chignoli Provided to YouTube by PIAS

佐渡裕 トーンキュンストラー管弦楽団 😚

ラヴェル:ボレロ 佐渡裕 トーンキュンストラー管弦楽団 2019年
Ravel: Boléro,M.81 Yutaka Sado Tonkünstler-Orchester

佐渡さんのボレロ 99年録音ラムルー管弦楽団との演奏(エラート盤)も所有しています。世界に羽ばたけ~ CDカップリング:ラヴェル ピアノ協奏曲ト長調 辻井伸行2018年、亡き王女のためのパヴァーヌ、ボレロ、ダフニスとクロエ第2組曲2019年、ドビュッシー月の光2018年録音 出典:YouTube Boléro, M. 81 (Version for Orchestra) (Live) 佐渡 裕 – トピック Provided to YouTube by NAXOS of America

ジョルジュ・プレートル ミラノ・スカラ座管弦楽団 😥 

ラヴェル:ボレロ ジョルジュ・プレートル ミラノ・スカラ座管弦楽団 2016年
Ravel: Boléro,M.81 Georges Prêtre Filarmonica della Scala

プレートルさんの病気休養後のコンサートだと知っているからかもしれませんが、なんとも~ 悲しげなボレロです。悲痛だわ。この世の終わりかという足取りで進みます。それにしても選曲が。誰が選んだのだろう。天国と地獄だなんて、フレンチカンカンで締めくくるとは自虐ネタでもあるまいし。もっと色香のある音色で聴かせてほしかったです。

CDカップリング:ベートーヴェン エグモント序曲、ヴェルディ 運命の力序曲、オッフェンバック ホフマン物語舟歌、ラヴェル ボレロ オッフェンバック 天国と地獄カンカン 2016年録音 出典:YouTube Ravel: Boléro, M.81 (Live in Milan, La Scala / Feb. 22, 2016) ジョルジュ・プレートル – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

レナード・スラットキン フランス国立リヨン管弦楽団 🙂

ラヴェル:ボレロ レナード・スラットキン フランス国立リヨン管弦楽団 2011年
Ravel: Boléro,M.81 Leonard Slatkin Orchestre National de Lyon

スラットキンさんの演奏は、打楽器の音が常に均質に入ってきて、一定のリズムを崩さず進みます。ラストは、もうちょっと盛りあげて欲しかったかなあ。CDカップリング:ラヴェル 道化師の朝の歌、亡き王女のパヴァーヌ、スペイン狂詩曲、ハバネラ形式の小品、シェヘラザード、古風なメヌエット、ボレロ 2011年録音 出典:YouTube Boléro, M. 81 リヨン国立管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by NAXOS of America

エマニュエル・クリヴィヌ ルクセンブルク・フィル 🤩

ラヴェル:ボレロ エマニュエル・クリヴィヌ ルクセンブルク・フィル 2011年
Ravel: Boléro,M.81 Emmanuel Krivine Orchestre Philharmonique du Luxembourg

クリヴィヌさんの演奏は、速めにサックサクに進みます。痛快なほど活き活きとした響きで終始し、特に、スネアがリアルです。生コンサートを聴いている感じで、ホール感もあり、音が生きてる感じがします。なかなかにレア感があり新鮮です。CDカップリング:ラヴェル 道化師の朝の歌、ボレロ、シェエラザード、海上の小舟、ラ・ヴァルス、亡き王女のパヴァーヌ 2011年録音 出典:YouTube Bolero ルクセンブルク・フィルハーモニー管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by IDOL

ヴァレリー・ゲルギエフ ロンドン交響楽団

ラヴェル:ボレロ ヴァレリー・ゲルギエフ ロンドン交響楽団 2009年
Ravel: Boléro,M.81 Valery Gergiev London Symphony Orchestra

CDカップリング:ラヴェル ダフニスとクロエ(全曲)、ボレロ、亡き王女のためのパヴァーヌ 2009年録音 出典:YouTube Boléro, M. 81 ヴァレリー・ゲルギエフ – トピック Provided to YouTube by harmonia mundi

ジョス・ファン・インマゼール アニマ・エテルナ 😯

ラヴェル:ボレロ ジョス・ファン・インマゼール アニマ・エテルナ 2005年
Ravel: Boléro,M.81 Jos van Immerseel Anima Eterna

古楽器を使用される団体が、ボレロを演奏するって、うーん、どうなの?どんな音が鳴るんだろうと興味を持って拝聴しました。音圧が低くボリュームをあげないと聞こえないよお。遅いし、フレージングも個性的、演奏するのが難しいのか、音が途切れたり、語尾がちょっとお粗末だったり、弾むようなリズムも感じないので、違和感があります。

CDカップリング:ラヴェル ボレロ、左手のためのピアノ協奏曲 エレーヌ・シュヴァリエ(エラール1905年製)、スペイン狂詩曲、亡き王女のためのパヴァーヌ、ラ・ヴァルス 2005年録音 出典:YouTube Boléro, M.81 アニマ・エテルナ – トピック Provided to YouTube by IDOL

ジョルジュ・プレートル フィレンツェ五月音楽祭管弦楽団 😘

ラヴェル:ボレロ ジョルジュ・プレートル フィレンツェ五月音楽祭管弦楽団 2004年
Ravel: Boléro,M.81 Georges Prêtre Orchestra del Maggio Musicale Fiorentino

プレートルさんのフランス系楽曲は、とても楽しくシャイな演奏を楽しんできたように思います。で、ニューイヤーコンサート(2008年だったと思います)を拝聴して、柔和で和やかそうな雰囲気が好きになりました。で、珍しく音楽祭のライブを拝聴して、ラヴェルのボレロには、えへ、良いですね~ 音楽祭という雰囲気が、とても開放的で、自由で、和やかに演奏されているのが伝わってきます。ラヴェルのボレロは、ライブ向きかもしれません。それも野外コンサートで演奏されると、聴衆は大歓迎ではないでしょうか。熱気ムンムン。

CDカップリング:ドビュッシー交響詩「海」1992年、夜想曲 フィレンツェ五月祭合唱団2004年、ラヴェル ボレロ 2004年録音 ·出典:YouTube Boléro ジョルジュ・プレートル – トピック Provided to YouTube by The Orchard Enterprises

パーヴォ・ヤルヴィ シンシナティ交響楽団 😘

ラヴェル:ボレロ パーヴォ・ヤルヴィ シンシナティ交響楽団 2003年
Ravel: Boléro,M.81 Paavo Järvi Cincinnati Symphony Orchestra

P・ヤルヴィさんの演奏は、やっぱり速い。金管の煌びやかさは、このオケの特徴なのだと思います。各楽器の深い響きは、とても嬉しいのですが、まったり~という雰囲気が、ちょっと無いのです。フレージングのノビが、もう少しあれば嬉しいんだけどなあ。CDカップリング:ラヴェル ダフニスとクロエ第2組曲、亡き王女のためのパヴァーヌ、ラ・ヴァルス、組曲「マ・メール・ロワ」、ボレロ 2003年録音 出典:YouTube Ravel: Boléro, M. 81 パーヴォ・ヤルヴィ – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

ケント・ナガノ ロンドン交響楽団 😑

ラヴェル:ボレロ ケント・ナガノ ロンドン交響楽団 1997年
Ravel: Boléro,M.81 Kent Nagano London Symphony Orchestra
既に、廉価版扱いなのかな~ 音が曖昧に響き、テンポは遅めに感じます。出典:YouTube Boléro, M. 81 ケント・ナガノ – トピック Provided to YouTube by Warner Classics International

ベルナルト・ハイティンク ボストン交響楽団 🙂

ラヴェル:ボレロ ベルナルト・ハイティンク ボストン交響楽団 1996年
Ravel: Boléro,M.81 Bernard Haitink Boston Symphony Orchestra

ハイティンクさんの演奏は、オケの音質を確かめるかのように、きっちり。サックスの深い音と、かすれぎみの音は魅力的です。また、ジャズっぽく、金管のちょい伸ばしが嬉しい。語尾のキレ味も良いです。
CDカップリング:ラヴェル 道化師の朝の歌、クープランの墓、高雅で感傷的なワルツ、ボレロ 1996年録音 出典:YouTube Ravel: Boléro, M.81 マックス・ホウバート – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

ロリン・マゼール ウィーン・フィル 😍

ラヴェル:ボレロ ロリン・マゼール ウィーン・フィル 1996年
Ravel: Boléro,M.81 Lorin Maazel Wiener Philharmoniker

マゼールさんの演奏は、ちょい速め。ダフニスを聴く前にボレロを拝聴したのですが、ソフトフォーカス気味の録音なので、サックスが登場した途端、溶解しそうな響きに、くらっとなって、やられてしまいました。甘い響きに、メチャ弱いです。ぽーっとのぼせてしまいました。CDカップリング:ラヴェル ダフニスとクロエ組曲第1、第2組曲、スペイン狂詩曲、ラ・ヴァルス、ボレロ 1996年録音 出典:YouTube Boléro, M. 81 ロリン・マゼール – トピック Provided to YouTube by RCA Red Seal

セルジュ・チェリビダッケ ミュンヘン・フィル 🥱

ラヴェル:ボレロ セルジュ・チェリビダッケ ミュンヘン・フィル 1994年
Ravel: Boléro,M.81 Sergiu Celibidache Munich Philharmonic Orchestra

チェリさま(チェリビダッケ)の演奏は、ものすごーく遅いテンポかから始まります。いつになったらスピードアップするのだろうと聞くのですが、なかなか進みません。ろそろ疲れてきたところで、一段、ギアチェンジという感じで進みます。生のコンサート(1994年6月18日)では寝てしまった方もおられるかも。冒頭、拍手入りです。CDカップリング:ムソルグスキー 展覧会の絵、ラヴェル ボレロ 1993年録音 出典:YouTube Ravel – Boléro – Celibidache, MPO (1994) 1Furtwangler ★公式ではありません。

ピエール・ブーレーズ ベルリン・フィル 😍

ラヴェル:ボレロ ピエール・ブーレーズ ベルリン・フィル 1993年
Ravel: Boléro,M.81 Pierre Boulez Berlin Philharmonic Orchestra

ブーレーズ盤は、録音は極上だし、まったり演奏されており、言うことなし~のお気に入りの演奏である。切れが良いというより、ほんのり、まったり、美音で綴られている。クラリネットやオーボエのところは、リズムを刻むというよりは、歌謡風に聴かせてくれる。サクソフォンなんか、タメがあって、夜のセレナーデ風に聞こえて、おおっ。

夜の帳が降りて、美女に誘われているかのような、妖艶な雰囲気すら漂ってくる。とろけるようなボレロで、ブーレーズさんとBPOの音色の変貌ぶりには、とても驚かされる。またまた、スネアさんはお休みなのか? いやいや。ちゃんと鳴っているのだが、代わる代わる登場する演技者たちに、魅せられてしまっていたのだ。ふふっ トロンボーンは巧いなあ。フルートやクラリネットがあわさってくると、ますます色香が漂ってくる。

第2ヴァイオリンが添ってくると、これまた一段と深みが出てきて、まろやかに変わる。これは、まろやかさ、てれっ~として、個性的で絶品! これだけ短い楽曲に、それも、何度となく聞き慣れた楽曲だったのだが、これほど、魅惑的に引きずり込まれるようにして聴いたのは、久々のような気がする。最後、銅鑼がシャーンと鳴るが、段々にエキサイトしてくるというより・・・じーっくり、最後まで聴かせてくれる1枚である。終わっても名残惜しい演奏でした。
CDカップリング:ラヴェル マ・メール・ロワ、海原の小舟、道化師の朝の歌、スペイン狂詩曲 出典:YouTube Ravel: Boléro, M.81 ピエール・ブーレーズ – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

セミヨン・ビシュコフ パリ管弦楽団

ラヴェル:ボレロ セミヨン・ビシュコフ パリ管弦楽団 1992年
Ravel: Boléro,M.81 Semyon Bychkov Orchestre de Paris

CDカップリング:ラヴェル スペイン狂詩曲、亡き王女のためのパヴァーヌ、ダフニスとクロエ第2組曲抜粋、ラ・ヴァルス、ボレロ 1992年録音 出典:YouTube Ravel: Boléro, M.81 パリ管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

ネーメ・ヤルヴィ デトロイト交響楽団 🙂

ラヴェル:ボレロ ネーメ・ヤルヴィ デトロイト交響楽団 1991年
Ravel: Boléro,M.81 Neeme Järvi Detroit Symphony Orchestra

N・ヤルヴィさんのデトロイト響でのフランスもの。ルーセルの交響曲を取り上げ、ラヴェルと交互に収録されているという企画です。CDカップリング:ルーセル交響曲第3番、ラヴェル ラ・ヴァルス、ルーセル バッカスとアリアーヌ組曲第2番、ラヴェル ボレロ 1991年録音 出典:YouTube Bolero, M. 81 ネーメ・ヤルヴィ – トピック Provided to YouTube by PIAS

ダニエル・バレンボイム シカゴ交響楽団

ラヴェル:ボレロ ダニエル・バレンボイム シカゴ交響楽団 1991年
Ravel: Boléro,M.81 Daniel Barenboim Chicago Symphony Orchestra

CDカップリング:ラヴェル ダフニスとクロエ第2組曲、スペイン狂詩曲、亡き王女のためのパヴァーヌ、道化師の朝の歌、ボレロ 1991年録音 出典:YouTube Boléro, M. 81 Daniel Barenboim Provided to YouTube by Warner Classics International

サイモン・ラトル  バーミンガム市交響楽団 🙂

ラヴェル:ボレロ サイモン・ラトル  バーミンガム市交響楽団 1990年
Ravel: Boléro,M.81 Simon Rattle City of Birmingham Symphony Orchestra

ラトル盤は、意外と、テンポが遅め。もっと、シャキシャキ演奏するのかと思っていたが、プレヴィン盤ほどではないけれど、CDに書いてある時間を見ると、16分15秒というクレジットになっている。もしかしたら余白を含めてカウントしているかもしれない。ちなみに、ラヴェルの管弦楽曲集5枚組のBOXにも収録されている。冒頭から前半は、ゆったりしたテンポではあるのだが、まあ、しかし、そこまで濃厚に粘るわけでもなく、シャキシャキシャキ・・・という小太鼓の音は、しっかり、クリアーに刻む。中音域の腰の豊かさが感じられる。で、このラトル盤は、後半の方が面白く聴ける。金管が入ってくると、かなりカラフルさを増して、お楽しみ的な要素が見え隠れしてくる。

明るくて、はっちゃけた感じで、ジャズの雰囲気があって、れっどぉ~っしぃ れどしぃ~っと、舌を巻くような、小節を効かしており、粘って転がっている。むふふっ。前半の演奏は、まるで猫をかぶっていたようだ。几帳面で優等生的な演奏なのだが、後半は、楽しく、自由に演奏させているのか、色彩的で、開放的だ。ちょっと雑な感じがしないでもないが、小さなぶっぱなしで終わっている。

ラトルさんのドビュッシーとラベル作品集5枚組BOX カップリングを記載しておくと、次のとおり。ディスク1:ドビュッシー「リア王」のための音楽、遊戯、管弦楽のための映像、版画よりパゴダ ディスク2:牧神の午後への前奏曲、海、おもちゃ箱、3つの前奏曲 ディスク3:ラヴェル「ジャンヌの扇」のためのファンファーレ、シェエラザード、道化師の朝の歌、鏡より「鐘の谷」、マ・メール・ロア ディスク4:ラヴェル「ダフニスとクロエ」全曲版、ボレロ ディスク5:左手のためのピアノ協奏曲、ピアノ協奏曲ト長調、マ・メール・ロアより「妖精の庭」オケは、バーミンガム市響、BPOである。出典:YouTube Ravel Boléro, M. 81 Simon Rattle Provided to YouTube by Warner Classics

ヤン・パスカル・トルトゥリエ アルスター管弦楽団 😘

ラヴェル:ボレロ ヤン・パスカル・トルトゥリエ アルスター管弦楽団 1989年
Ravel: Boléro,M.81 Yan Pascal Tortelier Ulster Orchestra

ラヴェルのボレロって、個々の楽器が順番に登場してくるので、演奏者の技量が露わになってしまって、ごまかせない。楽器の違いがわかるので、オケの入門編としても聴ける。トルトゥリエさんの振るアルスター管弦楽団の演奏は、明るくて開放的。良い意味でピュアな感じです。CDカップリング:ラヴェル管弦楽全集4枚組BOX 1989年~92年 出典:YouTube Boléro, M. 81 Yan Pascal Tortelier – トピック Provided to YouTube by PIAS

ジュゼッペ・シノーポリ フィルハーモニア管弦楽団 🤨

ラヴェル:ボレロ ジュゼッペ・シノーポリ フィルハーモニア管弦楽団 1988年
Ravel: Boléro,M.81 Giuseppe Sinopoli Philharmonia Orchestra of London

シノーポリ盤は、ジャケットが綺麗でカラフルだったので、ついジャケ買いしたもの。録音状態は良い。あまり明瞭な録音ではないが、それよりも、なんとも破裂的なフレージングで、野蛮というか、お世辞にも綺麗な演奏とは言えない。ひとことで、いささか乱暴に言っちゃうと、なんて野蛮なんだ!音が汚いっ。そのひとことになってしまう。

アプローチは、結構、マゼール盤に近いかも。歯切れが良いというよりも、少し、破裂音が強調されていて、フレーズのつなぎ部分である、ドン パン パンって感じのフレーズの、真ん中のパンっが、前にツバが飛んでいきそうな勢いで破裂している。で、金管の音が凄いばらけて飛んでいってしまう。ん ぱんぱんっ、ん ぱんぱん。 は~ぁ? なんで連結部分で炸裂するのぉ?

ワタシには、わかりかねる。確かに、ボレロって、とってもシンプルだ。単純なフレーズの繰り返しのなかでラストに向かう。そのシンプルなフレーズでのお楽しみって、登場してくる楽器のソロでしょ。そのソロの技巧は、すごく気になるところ。それなのに~ とっても素っ気ない感じで、平板な繰り返しにしか聞こえない。アンサンブルも、なんか怪しい。単純に、終わりに向かった音量がパワーアップしていくのだが、機械的な感じがするし、なんとも味気ない感じがする。ボレロって、ホント、登場してくる楽器を聴くのが楽しいし、そのソロの奏でるフレーズの巧さに、舌を巻くのが一つの楽しみなのだ。繰り返すことで、熱が帯びてくる。そのプロセスを楽しませてほしい。でも、ここで奏でられている、コーラングレや、チェレスタも、う~ん。音色を楽しめないですね。

最初っから、リズムの刻みも小さく、小太鼓は、どこにいたっけ?って感じだ。録音のバランスが悪いかもしれません。弦が登場してくると、弦ばかり前に出てきて聞こえるし~ う~ん。いかんともしがたい。テンポは、速めだし、フレージングの独特の粘りもないし、全くもって、愛想の欠片もなく、素っ気ないのである。で、最後、金管が、異様な大きさで爆発する。それがまた、汚いっ。こりゃ、だめじゃ。粗い、粗すぎ~ 乱暴で、野蛮で、野獣的だっ。あっ! ここで、このCDジャケットの絵がイメージされるのか。(って勝手に思った次第です。)

カップリング:ラヴェル「ボレロ」、「ダフニスとクロエ第2組曲」、ドビュッシー交響詩「海」 出典:YouTube Ravel: Boléro M.81 フィルハーモニア管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

ミシェル・プラッソン トゥールーズ・キャピトル劇場管弦楽団

ラヴェル:ボレロ ミシェル・プラッソン トゥールーズ・キャピトル劇場管弦楽団 1988年
Ravel: Boléro,M.81 Michel Plasson Orchestre du Capitole de Toulouse

CDカップリング:ラヴェル ラ・ヴァルス、ボレロ、亡き王女のためのパヴァーヌ、高雅で感傷的なワルツ、マ・メール・ロワ 1986年録音 出典:YouTube Boléro, M. 81 ミシェル・プラッソン – トピック Provided to YouTube by Warner Classics

リッカルド・シャイー コンセルトヘボウ管弦楽団 😘

ラヴェル:ボレロ リッカルド・シャイー コンセルトヘボウ管弦楽団 1986年
Ravel: Boléro,M.81 Riccardo Chailly Royal Concertgebouw Orchestra


シャイーさんがコンセルトヘボウを振って、最初に販売されたCDだったと思う。録音状態は極めて良い。オケの力量が最大限に発揮され、コンセルトヘボウの音は、やっぱり良いと再認識させられた一枚。このCD発売以降、怒濤のようにいろんな楽曲が発売されたが、ホント良い録音状態で、コンセルトヘボウの極上のサウンドが聴けて、とてもシアワセ~と、魅了された記憶がある。シャイーの振って出てくる音って、ホント美しく~ カラヤンのような無理矢理な貴族っぽさ、磨き上げた綺麗さ、流麗さはないものの、スマートで、ちょっと速めのテンポで奏でられ、汗くさくない体育会系の演奏だ。汗をさらり~とかいて、髪の毛をかきあげるような格好良さがあるような気がする。(笑)

で、このボレロも、久々に聴いたが、う~ん、やっぱり魅力的だ。まず、木管群の綺麗なこと。クラリネットもファゴットも、オーボエも・・・ 最初は、弱音で、くぐもった柔らかい音質だが、スコアが進むにつれて、段々と、クリアーに響かせてくる。意外とクラリネットが、ずるっと引きづったようなフレージングで吹かれたり、オーボエは、透き通るように吹いているし、なんだか、楽器ごとに役割分担させられてて、まるで、個性派俳優のような出で立ちで登場する。

ミュート付きのトランペットは、すごく安定してて気持ち良いが、サックスは甘く、装飾音をつけて吹かれているし~ ちょっとした変化球で勝負ですかね。変化をつけている。奥行き感たっぷり、ホールトーンの入った録音で、チェレスタなんぞ、綺麗な残響が入っているし、ハープの響きも良いですしねえ。ホルンの柔らかい音色も~ スネアの音の響きも、バッチリ。ミキシングの技術なんでしょうが、1986年の録音は、ホント極上です。段々と参加する楽器が増えてきても、ティンパニーの響き、弦の響き、金管の響き、左右前後の分離も良く、自分ちのステレオが、突然ナイスな機器のグレードアップしたようなサウンドで聴くことができる。

演奏そのものより、音の綺麗さ、録音の優秀さに気をとられそうになるが、いやいや、ホント、耳のご馳走というべき録音でしょうねえ。最後の方は、ちょっとデジタル臭くなって、妙に音のピッチが高くなって、急に音量を抑えたような気がするんですけどねえ。それに、アバド盤と同様に、男女の声が、柔らかく入っているような気がします。最後は、ちょっと、いや、かなり、いただけないんですが~ コンセルトヘボウなんだから、直球勝負で良いのにと思います。耳にはホントご馳走です。

CDカップリング:ラヴェル「ボレロ」、ドビュッシー「サラバンド」「舞曲」、ムソルグスキー組曲「展覧会の絵」(3曲共にラヴェル編曲)出典:YouTube Ravel: Boléro, M. 81
Concertgebouworkest Provided to YouTube by Universal Music Group

ヘルベルト・フォン・カラヤン ベルリン・フィル

ラヴェル:ボレロ ヘルベルト・フォン・カラヤン ベルリン・フィル 1985年
Ravel: Boléro,M.81 Herbert von Karajan Berliner Philharmoniker

CDカップリング:ラヴェル ボレロ、スペイン狂詩曲、ムソルグスキー組曲展覧会の絵 1985年~86年録音 出典:YouTube Ravel: Boléro, M. 81 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

クラウディオ・アバド ロンドン交響楽団 😔

ラヴェル:ボレロ クラウディオ・アバド ロンドン交響楽団 1985年
Ravel: Boléro,M.81 Claudio Abbado London Symphony Orchestra

アバドさんの演奏は、オケの声が、裏返っているではないか~と思うところがありますが、まあまあ。こんなモノですよと大らかです。決して巧いとは~ 言えないです。で、ラストの声挙げには、へっ? なに? なになに? どうしたの? 若かりし頃の余興でしょうか。
CDカップリング:ラヴェル ボレロ、スペイン奇想曲、マ・メール・ロワ、亡き王女のパヴァーヌ 1985年録音 出典:YouTube Ravel: Boléro, M. 81 London Symphony Orchestra Provided to YouTube by Universal Music Group

セルジュ・チェリビダッケ ミュンヘン・フィル

ラヴェル:ボレロ セルジュ・チェリビダッケ ミュンヘン・フィル 1983年
Ravel: Boléro,M.81 Sergiu Celibidache Münchner Philharmoniker
出典:YouTube Ravel – Boléro – Celibidache, MPO (1994) 1Furtwangler

エドゥアルド・マータ ダラス交響楽団

ラヴェル:ボレロ エドゥアルド・マータ ダラス交響楽団 1983年
Ravel: Boléro,M.81 Eduardo Mata Dallas Symphony Orchestra

CDカップリング:ラヴェル ボレロ、ラ・ヴァルス、スペイン狂詩曲、クープランの墓、道化師の朝の歌 出典:YouTube Boléro, M. 81 エドゥアルド・マータ – トピック Provided to YouTube by RCA Red Seal

ネヴィル・マリナー シュターツカペレ・ドレスデン

ラヴェル:ボレロ ネヴィル・マリナー シュターツカペレ・ドレスデン 1982年
Ravel: Boléro,M.81 Neville Marriner Staatskapelle Dresden

CDカップリング:ラヴェル ボレロ、グリンカ スペイン序曲第1番「ホタ・アラゴネーサの主題による華麗な奇想曲」、チャイコフスキー イタリア奇想曲、シャブリエ狂詩曲「スペイン」 出典:YouTube Ravel: Boléro, M. 81
シュターツカペレ・ドレスデン – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

リッカルド・ムーティ フィルハーモニア管弦楽団 🙂

ラヴェル:ボレロ リッカルド・ムーティ フィルハーモニア管弦楽団 1982年
Ravel: Boléro,M.81 Riccardo Muti Philadelphia Orchestra

ムーティさんの演奏は、意外と遅めです。CDカップリング:ラヴェル ボレロ1982年、リスト 交響詩「前奏曲」83年、チャイコフスキー序曲1812年 1981年録音 出典:YouTube Boléro, M. 81 フィラデルフィア管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Warner Classics

ロリン・マゼール フランス国立管弦楽団 😂

ラヴェル:ボレロ ロリン・マゼール フランス国立管弦楽団 1981年
Ravel: Boléro,M.81 Lorin Maazel Orchestre national de France

録音状態は、とびっきり悪いわけではないが、演奏も中途半端で、演奏の緻密さに欠けているような、ちょっと雑っぽい感じがする。冒頭では、さほど感じなかったのだが、通して聴いた後、率直に言うと、なんとも素っ気ないというか、味気がないというか。雑というか。あまり好印象には感じられない。木管が奏でている時には、さほど感じなかったのだが、サクソフォンやトロンボーンが、なんだか締まりがない感じを受ける。まったり~というわけでもないし、丁寧って感じでもないし、投げやり的に聞こえるのだ。やる気が無いとも言えるかなあ。テンポは、やや速め。スネア(小太鼓)が入ってきたところから、スピードをあげてくる。

このテンポ設定は、小気味よいのだが、弦もあわさってきても、素っ気なく。もちろん歌ってはこないし。かといって機械的クールさに徹しているわけもなさそうだ。困ったモノ。フレーズの最後 ンチャチャ・・・のところで、はっしょって、テンポを速めている。ヴァイオリンが入ってくると、更にテンポアップ。フランスのオケの響きを生かした演奏というわけでもないし。オケのアンサンブルが精緻でもない。う~ん。オケの色もイマイチだし。フレーズを重視しているわけでもなさそうだし。確かに、テンポだけを感じている分には、段々と熱くはなるのだが・・・。う~ん。マゼールさんらしく、最後に大見得を切るわけでもなく、中途半端だった。なーんだ。期待外れだった。

カップリング:ラヴェル「ラ・ヴァルス」、スペイン狂詩曲、道化師の朝の歌 出典:YouTube Boléro, M. 81
ロリン・マゼール – トピック Provided to YouTube by Sony Classical

シャルル・デュトワ モントリオール交響楽団 😘

ラヴェル:ボレロ シャルル・デュトワ モントリオール交響楽団 1981年
Ravel: Boléro,M.81 Charles Dutoit Orchestre Symphonique de Montreal

最初の方は、なだらかなフレーズが続き、リズムの刻みよりも、レガート優先だろうか。録音状態は良い。明るくて、しなやか。色彩豊かな、南欧の雰囲気が立ちこめてくる
クラリネットもファゴットも、全体的に吹き方が、レガート気味で、てれっとした気怠さを醸し出している。2つのフレーズが交互に出てくるという単純な構成なので、あまり、てれ~っと演奏されると飽きるのだが、入れ替わり立ち替わり登場する役者(ソロ)に聞き惚れてしまった。音色が明るいのが、このオケの特徴でもあるのだが、それがイコール、フランス風と評されているように思う。サクソフォンが入ってくると、ますます、まったり。小太鼓は、ちょっと軽い金属音ぽい音。コーラングレの音色は、さすがに甘いっ。とろけるぅ。

チェレスタの音は、最初一音だけしか聞こえず、音が浮いて聞こえたが、後になれば、しっかり溶け込んでいた。録音時の各パートの収録バランスって難しそうだ。もちろん演奏している方も、音が微妙に重なっているわけで、難しそうである。ヴァイオリンが入ってきて、ようやく厚みが増え、第2ヴァイオリンが入ってきて落ち着いた雰囲気になる。各ソロパートの出来不出来は、専門家ではないので、よく分からないし、フルートが裏返ったところがあったが・・・まあ。そんなことはどーでもよいや。リズムを刻んではいるが、やっぱリズムより音色だろうか。繊細で、優美さが、このオケの特徴で、派手なアクセントもつけず、さほど盛り上げもしないで~さらりっとして終わる。腹八分目~というところだろうか。ちょっぴり薄味という感じがするが、モントリオール響の高音域の煌めくような響きが、印象的な演奏だ。

カップリング:ラヴェル「道化師の朝の歌」「スペイン狂詩曲」「ラ・ヴァルス」 出典:YouTube Ravel: Boléro, M. 81 モントリオール交響楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

ダニエル・バレンボイム パリ管弦楽団 😁

ラヴェル:ボレロ ダニエル・バレンボイム パリ管弦楽団 1981年
Ravel: Boléro,M.81 Daniel Barenboim Orchestre de Paris

バレンボイムさんの演奏は、ワタシとは相性が悪いようで、失礼ながら、気怠い木管たちが次々に登場してきます。ホント気怠く、午睡のBGMに使っても差し障りなさそうだと思います。テナーサックスは、濃い胸毛を見せたようなセクシーさで迫ってきます。チェレスタと一緒に登場してきた木管は誰ですか? なんだか音が、えっ、アナタだけ高くないですか? 金管の息継ぎが気になります~とか、駄耳のワタシ、素人ながらに、いろいろ突っ込みたくなる要素があります。んじゃーオマエ演奏しろよぉと言われても出来ませんので、何卒お許しください。ねっとり系の濃さは、上位にランクイン、スネアは最後まで力強く頑張っておられました。

CDカップリング:ラヴェル ボレロ、ラ・ヴァルス、亡き王女のパヴァーヌ、ダフニスとクロエ第2組曲 1981年
出典:YouTube Ravel: Boléro, M. 81 パリ管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

アンドレ・プレヴィン ロンドン交響楽団 🤩

ラヴェル:ボレロ アンドレ・プレヴィン ロンドン交響楽団 1979年
Ravel: Boléro,M.81 André Previn London Symphony Orchestra

プレヴィンさんの演奏は、ゆったり、色彩感もアンニュイも感じさせ、適度に粘りもある濃厚な演奏です。重厚級のボレロで、17分18秒という長めの演奏時間です。クラリネットもオーボエも甘く立体的に響き、サクソフォンも甘くて重いし、コーラングレも濃厚な響きで、こぶし回しは独特。とろみのある濃厚で、ゆったりしたボレロとなっています。録音状態も良く、EMIにしては、立派な録音で~ 感謝です。

特に、コーラングレの節回しは、思わず大笑いしそうになるぐらいツボにハマります。各楽器のパートが良く響き、スネア(小太鼓)も、ティンパニも響き、良く刻まれています。で、テンションも自然にあがり、ギアチェンジの時点がわからないほどのスムーズさ。いや~ こりゃまいった。演奏時間が長いからといって、決して緩くはありません。
地熱のように、じわじわ~っ迫ってこられて、やられました。もちろん拍手~です。

CDカップリング:プレヴィンがEMIに録音した10枚組BOX タイトルは、André Previn – The Great Recordings  (The LSO Years 1971-1980) です。出典:YouTube Ravel Boléro, M. 81 アンドレ・プレヴィン – トピック Provided to YouTube by Warner Classics

ハイティンク コンセルトヘボウ管弦楽団

ラヴェル:ボレロ ベルナルト・ハイティンク コンセルトヘボウ管弦楽団 1975年
Ravel: Boléro,M.81 Bernard Haitink Royal Concertgebouw Orchestra

CDカップリング:ラヴェル ボレロ1975年、スペイン狂詩曲73年、ダフニスとクロエ第2組曲71年、亡き王女のためのパヴァーヌ 1976年録音 出典:YouTube Ravel: Boléro, M. 81 Concertgebouworkest Provided to YouTube by Universal Music Group

ゲオルク・ショルティ シカゴ交響楽団 😘

ラヴェル:ボレロ ゲオルク・ショルティ シカゴ交響楽団 1976年
Ravel: Boléro,M.81 Georg Solti Chicago Symphony Orchestra

ショルティさんの演奏は、シカゴ響ならではの力強さと豊かな音量、デッカの録音技術に感服します。豪快な金管サウンドに酔わされ、サクソフォンの甘いフレーズ。、「ポン ポン ポン ぽぉ~ろろ ぽぉ~ろろ たぁ~らら ら ららぁ~」と微妙に伸ばしているので思わず笑えてしまいます。スピードをあげつつ熱量をたっぷりにして煽ってきます。速めのサクサクで活気があり、一拍目とスネアの刻むリズムが気持ち良いです。最後の高揚感は、意外とおとなしめですが、男気あふれた、ちょい硬めの明晰さだと感じました。金管好きの方にお薦めでしょうか。

CDカップリング:ストラヴィンスキー「春の祭典」、ドビュッシー「牧神の午後への前奏曲」、 ラヴェル「ボレロ」 YouTubeにおけるカップリングは、ドビュッシー牧師の午後への前奏曲、交響詩「海」、ラヴェル「ボレロ」1976年録音です。 出典:YouTube Ravel: Boléro, M. 81 シカゴ交響楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

小澤征爾 ボストン交響楽団 🙄

ラヴェル:ボレロ 小澤征爾 ボストン交響楽団 1974年
Ravel: Boléro,M.81 Seiji Ozawa Boston Symphony Orchestra

小澤さんの演奏は、几帳面なのかなあ。ちょっぴり硬いボレロです。軽量級で奥行き感が足らないので、イマイチ、ぱっとしない録音なんです。トランペット(ミュート付き)が、パッレッ!と炸裂して聞こえるし、サクソフォンに期待したのですが、ちょっと地味。まったりレガートかかりぎみなのに、色気・色香が少ないんですよね。全体的に、バランスが、イマイチなのか、金管の音が混濁しているようです。

徐々に熱くなってくるのですが、前傾姿勢で、傾き始めちゃうテンポ設定なのです。まだまだ先があるので、まだ、高揚してないんですけど~という頃から、前のめり。やっぱり硬いですね。で、イマイチ乗れない感じです。最後、声が裏返ったような、へぇ~ひぇ~ ふぇ~ひぇ~っと、悲鳴に近い残響を残して終わります。あれまっ。

CDカップリング:ラヴェル「道化師の朝の歌」「ラ・ヴァルス」 「スペイン狂詩曲」「亡き王女のためのパヴァーヌ」出典:YouTube Ravel: Boléro, M. 81 マックス・ホウバート – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

ジャン・マルティノン パリ管弦楽団 🤩

ラヴェル:ボレロ ジャン・マルティノン パリ管弦楽団 1974年
Ravel: Boléro,M.81 Jean Martinon Orchestra: Orchestre de Paris

マルティノンさんの演奏は、明快でクッキリ、スッパリ端正です。無駄のない動きで、八頭身バレエダンサーのようなフォルムと機敏さを持ち合わせています。また、徐々に熱が籠もっていき、テンションがあがります。心持ち速くなっている感じで、このあたりが巧いですね。

剛速球ではないのだけど、直球が手元でぐいっと伸び上がって、速く見えるって感じでしょうか。開放的で、とても煌びやかな金管なのですが、音としては形が締まってます。この吹き方、難しそう~っ。ぶっ放しではないんです。口を尖らせて、ぷっ!と空気を吹き込んでいる感じで、スパッと音が飛びだしていく感じ。小さな豆粒を、口をすぼめて飛ばす感じって言えば良いでしょうか。(あーっ 聴いた感想をコメントするって、やっぱりムズイ!)

CDカップリング:ラヴェル管弦楽曲集3枚組BOX ボレロ、シェエラザード、スペイン狂詩曲、古風なメヌエット、ラ・ヴァルス、マ・メール・ロワ、クープランの墓、亡き王女のためのパヴァーヌ、道化師の朝の歌、海原の小舟、バレエ音楽「ダフニスとクロエ」、高雅にして感傷的なワルツ 1974年録音 ドビュッシーの管弦楽曲とあわせて8枚組BOXがあります。出典:YouTube Boléro, M. 81 ジャン・マルティノン – トピック Provided to YouTube by Warner Classics

ズービン・メータ ロサンゼルス・フィル 😫

ラヴェル:ボレロ ズービン・メータ ロサンゼルス・フィル 1972年
Ravel: Boléro,M.81 Zubin Mehta Los Angeles Philharmonic

メータさんの演奏は、ところどころテンポが変わり、語尾をはしょっている感じがします。なんだこりゃ。船酔いしそうな気分です。ぐにゃぐにゃして、気持ちが悪いです。これはさすがに、途中でギブアップです。CDカップリング:ズービン・メータ ロサンゼルス・フィル デッカ録音全集CD38枚組BOX Ravel: Boléro, M.81 LA Phil Provided to YouTube by Universal Music Group

シャルル・ミュンシュ パリ管弦楽団 🤗

ラヴェル:ボレロ シャルル・ミュンシュ パリ管弦楽団 1968年
Ravel: Boléro,M.81 Charles Munch Orchestre de Paris

ミュンシュさんのパリ管との演奏は、うっ遅い。どっしりとした重みのある演奏です。で、聴いている間に、このテンポに馴れていき、このどっしりした重みに、妙に納得させられ、ずずーっと重みのある金管の旋律に耳を、しっかりと傾けている自分に気づくことになります。

なんで~ どうして納得できるんでしょ。うーん、キッチリ、ガッシリした堅牢な建物をみあげ、そして、内部の螺旋階段を、一段一段と昇っているような気分になるからだと思います。不思議だなあ。で、最後まで、気が抜けない状態で17分18秒の演奏を聴き通すことに。文字どおり継続は力なり~(えっ 意味が違うって)いやいや、この曲は、最初で投げない、スルーしないことが肝要だと改めて思い知らされました。

CDカップリング:ラヴェル ボレロ、ダフニスとクロエ第2組曲、オネゲル交響曲第2番 1967年、68年録音 出典:YouTube Boléro (2001 Remastered Version) シャルル・ミュンシュ – トピック Provided to YouTube by Warner Classics

イーゴリ・マルケヴィチ スペイン放送交響楽団 😁

ラヴェル:ボレロ イーゴリ・マルケヴィチ スペイン放送交響楽団 1966年
Ravel: Boléro,M.81 Igor Markevitch Spanish R.T.V. Symphony Orchestra

マルケヴィチさんの演奏は、ところどころ、ん? テンポが揺れます。ゆれてるでーっ。誰? ずれてない? ハープは、奥の院から聞こえてくる感じでぼけてるし、木管はピーひゃら系です。面白いけれど生々しいです。厳格なマルケヴィチさんは、どんな表情で指揮を振っておられたのでしょう。

CDカップリング:ファリャ 交響的印象「スペインの庭の夜」クララ・ハスキル1960年、「恋は魔術師」イネス・リバデネイラ 1915年版、シャブリエ狂詩曲「スペイン」、ラヴェル ボレロ1966年録音 出典:YouTube Ravel: Boléro スペイン放送交響楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

ヘルベルト・フォン・カラヤン ベルリン・フィル 🥰

ラヴェル:ボレロ ヘルベルト・フォン・カラヤン ベルリン・フィル 1966年
Ravel: Boléro,M.81 Herbert von Karajan Berliner Philharmoniker

カラヤンさんの演奏は、かなりゆっくり。弱音部分での精緻さ、規則正しさ、そしてサクソフォンが奏でる妖艶さが魅力です。16分10秒の演奏でした。遅めですよね。でも、そんなに遅く感じません。弦のフレーズはカチッとしており、スネアはしっかり刻み続け、ラストに向けての盛りあがりは、無駄を削ぎ落とした筋肉質体躯という感じで、底堅く、キレキレとなり、美しいフォルムとなっていきます。さすがだと思いました。

77年録音のEMIから発売されたCDもあるのですが、YouTubeには掲載されていませんでした。(2024年春現在)
CDカップリング:ラヴェル ボレロ1966年、ドビュッシー海、ラヴェル ダフニスとクロエ第2組曲、ドビュッシー牧神の午後への前奏曲 1964年録音 出典:YouTube Ravel: Boléro, M. 81 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

ピエール・モントゥー ロンドン交響楽団 😅

ラヴェル:ボレロ ピエール・モントゥー ロンドン交響楽団 1964年
Ravel: Boléro,M.81 Pierre Monteux London Symphony Orchestra

モントゥーさんの演奏は、相当に、けだるく始まります。テンポは、ゆったり。これがバレエ音楽としての「ボレロ」のテンポなのでしょう。スポーティに、15分を切った演奏は、サクサク進み、最後に盛り上げて終わりっ!というシンプルさですが、総じて昔の演奏は、おおらかです。

コーラングレは甘く、巻き舌風に奏でられているので、思わず、ふふふっ。一音目にアクセントがついており、低弦が、ジャン ジャン ジャンと鳴ると、扇子がばらけたような雰囲気です。「ジャン」でもなく「シャン」でもなく、だみ声で「ジャバァッ」に近い感覚でしょうか。面白いです。小太鼓が大きく聞こえるようになってくると、当初の気だるさが抜けます。

CDカップリング:「デッカ&フィリップス レコーディング1956~64年」7枚組BOX ストラヴィンスキー「火の鳥」等とのカップリング。出典:YouTube Ravel: Boléro, M. 81 ピエール・モントゥー – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

エルネスト・アンセルメ スイス・ロマンド管弦楽団 🙄

ラヴェル:ボレロ エルネスト・アンセルメ スイス・ロマンド管弦楽団 1963年
Ravel: Boléro,M.81 Ernest Ansermet Orchestre de la Suisse Romande

アンセルメさんの演奏は、15分を切っているので、この60年代にしては少し速めかもしれません。少し音が濁った印象を受けるし、ピッチが低いように感じるのですが、弦が艶っぽいのでノリ感があります。キレ味も良いのですが、どうして濁った音だと感じるのか、わかりませんでした。金管かなあ。

CDカップリング:ラヴェル管弦楽曲集2枚組 ボレロ、高雅で感傷的なワルツ60年、スペイン狂詩曲57年、亡き王女のためのパヴァーヌ61年、マ・メール・ロワ、ダフニスとクロエ12曲1965年、道化師の朝の歌60年、ラ・ヴァルス1963年録音 出典:YouTube Ravel: Boléro, M. 81 スイス・ロマンド管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

アンドレ・クリュイタンス パリ音楽院管弦楽団 😆

ラヴェル:ボレロ アンドレ・クリュイタンス パリ音楽院管弦楽団 1961年
Ravel: Boléro,M.81 André Cluytens Paris Conservatoire Orchestra

クリュイタンスさんの演奏は、テンポはゆったり。「ボレロ」ってバレエ音楽だったことを、このテンポで改めて思い知らされます。全体的に暖かみがある音で、オブラートに包まれかのように木管群が登場してきます。フレーズの途中で膨らませたり、のばしたり。気だるさ感を覚え、また同時に開放感を感じます。

サクソフォンなどの金管も、その傾向が顕著なので、気怠い気分に突入しちゃいますね。きちんと刻むスネアとのリズムに、少しギャップを感じます。大昔に聴いただけで、すっかり忘れていた演奏なのですが、上機嫌でカクテルを飲んでいる気分になるので、そういう意味では、作曲の意図を汲み取った演奏かもしれません。

CDカップリング:ラヴェル ラ・ヴァルス、スペイン狂詩曲、高雅にして感傷的なワルツ(7曲)、古風なメヌエット 出典:YouTube Ravel Boléro, M. 81 アンドレ・クリュイタンス – トピック Provided to YouTube by Warner Classics

シャルル・ミュンシュ ボストン交響楽団 🙂

ラヴェル:ボレロ シャルル・ミュンシュ ボストン交響楽団 1961年
Ravel: Boléro,M.81 Charles Münch Boston Symphony Orchestra

RCAから発売されているCDの音源と同じだと思うのですが、現時点で、Nagel Heyer Records YouTubeにおいて掲載されていたのでご紹介します。これ以前には、56年録音マーキュリーから発売されている音源があります。CDカップリング:ラヴェル スペイン狂詩曲、ボレロ、ドビュッシー映像、ラヴェル ラ・ヴァルス 出典:YouTube Boléro シャルル・ミュンシュ – トピック Provided to YouTube by Independent Digital

ラヴェル:ボレロ【解説】

ラヴェルの「ボレロ」は、バレエ音楽として1928年に作曲されています。同じリズムで、2つのメロディーだけが繰り返されるという特徴があって、誰もが一度は耳にした楽曲ではないでしょうか。この楽曲の特徴は、最初から最後まで(最後の2小節を除く)、同じリズムが繰り返されること。最初から最後まで同じ調子で、一回クレッシェンドがあるのみ。メロディは、A・Bの2つのパターンのみ。なんとシンプルなことか。

イメージとしては、酒場で、一人のダンサーが踊り始めると、周りの人々が影響を受け、足踏みをしたりしてノリノリになってくる~という、単純に言っちゃうと、そういう光景です。

スネアドラムによるリズムが刻まれるなか、フルートから始まり、いろんな楽器が登場して、オケの音色が色彩的に豊かになっていきます。圧倒的な重厚さ(並行3度や5度を組み合わせたりもしている)でA・Bのメロディーを演奏すると、 曲は初めてA・Bのメロディーを離れた旋律に移り、音量も最高潮を迎えた直後、最後の2小節で下降調のコーダで収束して終わるものです。

ハ長調で、一般的な演奏では、この曲の長さは15分程度の楽曲です。ラストは、熱気を帯びてテンションマックス、爆発した感じで終わります。まるで人を食ったかのような楽曲ですが、オケの音色、技量等が、まるわかりなので、演奏者にとっては失敗できない怖い楽曲でしょう。聴き手にとっては、ラスト付近からの聴き比べが面白いです。楽器演奏者などの専門家は、もちろん、自分の楽器が登場するところに耳がそばだつと思います。

登場してくる楽器の順番などは、Wikipediaをご参照ください。

ラヴェル:ボレロ【ディスク情報】

1961年 ミュンシュ ボストン交響楽団 R
1962年 クリュイタンス パリ音楽院管弦楽団 EMI
1963年 アンセルメ スイス・ロマンド管弦楽団 Dec
1964年 モントゥー ロンドン交響楽団 Ph
1966年 カラヤン ベルリン・フィル G
1968年 ミュンシュ パリ管弦楽団 EMI
1972年 メータ ロサンゼルス・フィル Dec
1974年 マルティノン パリ管弦楽団 EMI
1974年 小澤征爾 ボストン交響楽団 G
1976年 ショルティ シカゴ交響楽団 Dec 
1975年 ハイティンク コンセルトヘボウ管弦楽団 Ph
1979年 プレヴィン ロンドン交響楽団 EMI
1981年 バレンボイム パリ管弦楽団 G
1981年 デュトワ モントリオール交響楽団 Dec
1981年 マゼール フランス国立管弦楽団 SC
1982年 ムーティ フィルハーモニア管弦楽団 EMI
1982年 ネヴィル・マリナー シュターツカペレ・ドレスデン Ph
1983年 マータ ダラス交響楽団 R
1983年 チェリビダッケ ミュンヘン・フィル EMI
1985年 アバド ロンドン交響楽団 G
1985年 カラヤン ベルリン・フィル G
1986年 シャイー コンセルトヘボウ管弦楽団 Dec
1986年 プラッソン トゥールーズ・キャピトル劇場管弦楽団 EMI
1987年 インバル フランス国立管弦楽団 DENON 未掲載
1987年 フィッシャー ハンガリー国立管弦楽団 Ph 未掲載
1988年 シノーポリ フィルハーモニア管弦楽団 G
1989年 トルトゥリエ アルスター管弦楽団 CHANDOS
1989年 マイケル・ティルソン・トーマス ロンドン交響楽団 SC 未掲載
1990年 ラトル バーミンガム市交響楽団 EMI
1991年 バレンボイム シカゴ交響楽団 E
1991年 ネーメ・ヤルヴィ デトロイト交響楽団 CHANDOS
1992年 ビシュコフ パリ管弦楽団 Ph
1993年 ブーレーズ ベルリン・フィル G
1994年 チェリビダッケ ミュンヘン・フィル EMI
1996年 マゼール ウィーン・フィル R
1996年 ハイティンク ボストン交響楽団 Ph
1997年 ケント・ナガノ ロンドン交響楽団 E
2003年 パーヴォ・ヤルヴィ シンシナティ交響楽団 TELARC
2004年 プレートル フィレンツェ五月音楽祭管弦楽団 MAGGIO LIVE
2005年 インマゼール アニマ・エテルナ ZIG ZAG TORRITOIRES
2009年 ゲルギエフ ロンドン交響楽団 LSO
2011年 クリヴィヌ ルクセンブルク・フィル ZIG ZAG TORRITOIRES
2011年 スラットキン フランス国立リヨン管弦楽団 NAXOS
2016年 プレートル スカラ座フィル G
2019年 佐渡裕 トーンキュンストラー管弦楽団 Tonkunstler
2021年 フランソワ=グザヴィエ・ロト レ・シエクル HM

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