ミヨー:バレエ音楽「世界の創造」【聴いてみよう】Milhaud: La Création du monde, Op. 81

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ミヨー:バレエ音楽「世界の創造」【名盤・おすすめ】

1 序曲:Ouverture
2 創造の前の混沌:Le chaos avant la créatio
3 動植物の創造:La naissance de la flore et de la faune
4 男女の誕生:La naissance de l’homme et de la femme
5 男女の色恋:Le désir
6 春または充足感~コーダ男女の口づけ:Le printemps ou l’apaisement 

ブランフォード・マルサリス オルフェウス室内管弦楽団 😊

ミヨー:バレエ音楽「世界の創造」 ブランフォード・マルサリス オルフェウス室内管弦楽団 2000年
Milhaud: La Création du monde, Op. 81 Branford Marsalis Orpheus Chamber Orchestra

マルサリスさんは、1960年生まれのサックス奏者です。超有名な方ですが、ミヨーを吹いておられたのかと、驚きながら久々に拝聴しました。ミヨーの「世界の創造」は、ジャズの要素が入っているので楽しいし、室内楽的な楽しみがあって、各楽器が前に出てくるので、ソロを聴いている気分も味わえますね。

もちろん、サックスを吹いているマルサリスさん主人公に据えての演奏だと思います。アンニュイな曲ですが、このホンモノ登場させちゃった企画を、おもいっきり楽しみたいですね。ホント、ナイスな企画だと思います。サブスクを利用して拝聴しました。

CDカップリング:サティジムノペディ第3番、ドビュッシー 子供の領分 小さな羊飼い、ゴリウォーグのケークウォーク、ラヴェル 亡き王女のためのパヴァーヌ、ミヨー 世界の創造、フォーレ レクイエム ピエ・イエズ ミヨー ブラジルの郷愁1番、7番、9番、11番 スカラムージュ、イベール 室内小協奏曲 出典:YouTube La Création du monde, Op. 81 Branford Marsalis Provided to YouTube by Sony Classical

マイケル・ティルソン・トーマス ニュー・ワールド・シンフォニー 😘

ミヨー:バレエ音楽「世界の創造」 マイケル・ティルソン・トーマス ニュー・ワールド・シンフォニー 1997年
Milhaud: La Création du monde, Op. 81 Michael Tilson Thomas New World Symphony

「ニュー・ワールド・ジャズ」とタイトルされたCDで、クラシック音楽に取り入れられたジャズの要素が色濃い楽曲を集めたものです。オムニバス盤だけど、なかなかに企画が良くって、ワタシがまだ知らない曲もありました。演奏は、ちょっと一本調子かな~と思わなくもないのですが、この曲って結構、難しいのかもしれませんね。他の曲も聴きたいですね。

CDカップリング:「ニュー・ワールド・ジャズ」 J・アダムス:ロラパルーザ、ガーシュウィン ラプソディ・イン・ブルー(1922年)、バーンスタイン プレリュード、フーガとリフ、ミヨー 世界の創造、ストラヴィンスキー エボニー・コンチェルト、ヒンデミット ラグタイム、アンタイル ジャズ・シンフォニー、ラスキン 映画「悪人と美女」のテーマ 出典:YouTube La Creation du Monde マイケル・ティルソン・トーマス – トピック Provided to YouTube by RCA Red Seal

アンドレ・プレヴィン ピアノ五重奏版 😘

ミヨー:バレエ音楽「世界の創造」1993年 Milhaud: La Création du monde, Op. 81
ピアノ:アンドレ・プレヴィン André Previn 1993年
ヴァイオリン:ジュリー・ローゼンフェルド Julie Rosenfeld
ヴァイオリン:アニ・カヴァフィアン Ani Kavafian
ヴィオラ:トビー・ホフマン Tobu Hoffman
チェロ:カーター・ブレイ Carter Brey

ミヨーの「世界の創造」の室内楽版で、ピアノとヴァイオリン2挺、ヴィオラにチェロという構成で、ピアノをプレヴィンさんが担当しています。室内楽版なので、旋律の見通しが良く、 のびのびと自由に即興の要素をにじませながらの演奏です。楽しさが、聞き手にダイレクトに伝わってきます。「世界の創造」のアンニュイな気怠さは、サックス、クラリネットが、なんて色っぽいのぉ~という吹き方で決まっちゃう気がします。でも、ここには管がいないのです。ちょっと残念ですが、チェロやピアノの音が、端的に表現され、愉悦性の高い演奏になっています。

CDのカップリングも、プーランク ピアノと管楽器のための六重奏曲、サン=サーンス 七重奏曲変ホ長調、ミヨーの当曲が収録されており、お家でバーボンでも飲みながら聞くのにナイスな選曲だと思います。ちなみに、管弦楽曲版は6曲ですが、室内楽版は、次の5曲で構成されています。

1  Prelude: Modere  2 Fugue  3 Romance: Tendre et doux  4 Scherzo  5 Final: Modere
出典:YouTube La création du monde, Op. 81b アンドレ・プレヴィン – トピック Provided to YouTube by Sony Classical

ケント・ナガノ リヨン歌劇場管弦楽団 🙄

ミヨー:バレエ音楽「世界の創造」 ケント・ナガノ リヨン歌劇場管弦楽団 1992年
Milhaud: La Création du monde, Op. 81 Kent Nagano Lyon National Opera Orchestra
★ YouTubeには掲載がありませんでした。

ケント・ナガノさんの演奏は、醒めた感覚で線が細めです。ミヨーの代表的な楽曲を集めた2枚組BOXのCDだったので購入したのですが、分厚いバーンスタイン盤やミンシュ盤を聴いていると、ちょっとモノ足らない感じがしますが、現代的で、多彩な音が聞こえてくるという意味では面白い演奏です。聞き込んでくると、あ~こっちの旋律、こっちの楽器の音が、こうやって絡んでるんだな~とか発見するんですね。でも、アンニュイな感覚や、とろりとさせてくれる演奏でもないですし、特に、クールに決まっているという風でもないし、 ちょっと難しいですね。

CDカップリング:エラートから出ているミヨーの管弦楽・協奏曲作品集2枚組BOX エクスの謝肉祭、ピアノ協奏曲第1番、5つの練習曲、ピアノ協奏曲第4番、バラード ピアノ:クロード・エルフェClaude Helffer、デヴィッド・ロバートソン David Robertson フランス国立管弦楽団、屋根の上の牛、世界の創造 ハープ協奏曲ハープ:フレデリク・カンブルラン Frederique Cambreling

ヤン=パスカル・トルトゥリエ アルスター管弦楽団 🙂

ミヨー:バレエ音楽「世界の創造」 ヤン=パスカル・トルトゥリエ アルスター管弦楽団 1991年
Milhaud: La Création du monde, Op. 81 Yan Pascal Tortelier Ulster Orchestra

冒頭、サクソフォンで、気怠いフレーズが吹かれています。トルトゥリエ盤は、発売された当時は、他盤よりずーっと録音状態が良いものでした。 バーンスタインでは曖昧模糊としていたのが明瞭になった気がします。全体的には、暗めで長いフレーズがサックスで吹かれ、ボンボンという打楽器が、なんとも言えない気味の悪い感覚で入ってきます。なはは~ 気色悪いっ。トロンボーンのたれさがった音に、変に高揚するピアノ。

最初は、ごった煮状態なので、うへっ なんじゃ~これっと思いがちです。まあ、正直、第一印象はあまりよろしくないです。色彩感覚の明るい~ ノー天気風な、おフランス的な響きをイメージしていると、真逆で、ギャフン!
ジャズの要素が含まれていますが、それが、たっぷりあるのかと問われたら、う~ん。考え込んじゃいます。あまりワカラナイのです。

シャキシャキした感覚はありますが、縦糸線は重要視されていますし、ふわ~っとした柔らかさもあり、シックな音色になっています。クラリネットの存在は大きいです。照明を落としたカフェ・バーで聴くのが、似合っているかなと思います。いろんな演奏をクールに比較対照するというよりは、気分に応じて聴きたくなる楽曲ですね。

CDカップリング:プーランク「牝鹿」、イベール「ディヴェルティメント」、ミヨー「屋根の上の牛」、世界の創造」出典:YouTube La Création du Monde, Op. 81a Yan Pascal Tortelier – トピック Provided to YouTube by PIAS

サイモン・ラトル ロンドン・シンフォニエッタ 🥰

ミヨー:バレエ音楽「世界の創造」 サイモン・ラトル ロンドン・シンフォニエッタ 1986年
Milhaud: La Création du monde, Op. 81 Simon Rattle London Sinfonietta Saxophone: John Harle ジョン・ハール

ラトルとロンドン・シンフォニエッタが演奏している楽しい「ジャズ・アルバム」です。ベルリン・フィルのシェフになる前のCDで、へえ~ こんなCDを出していたんだ~っと購入したもの。ジャズに影響を受けたクラシック音楽を集めて、1枚のCDに収録されたもの。各楽器が明瞭に聞こえ、リズム感が抜群に良く、序奏と5つのパーツに分かれているという構成がよくわかります。

従前の演奏と比べて室内楽オケ編成だからか、分厚いオケは違って、ジャズ特有のスィング調の演奏なのです。冒頭のジョン・ハールさんのサックスは、メチャメチャ気怠いです。明瞭感があるのに、猛烈に気怠くズブズブ。殴られた後、拉致されて~ しばらく手を縛られ、室内に転がされて救助を待ってますって感じ。ボコボコにやられた後みたいなんですよね。

でも、金管の歯切れのよいパーツが登場し、小太鼓が入るとシャキっ! また、ずーっと底辺を歩いているアウトサイダーのように、 どんよりとした空気感に包まれてしまうという変調ぶりなのです。もやもやとしたパーツと、視野が広がるパーツが、展開して、立ち上がれボコボコ感! ちょっと、やんちゃな人生リズムですかね。面白いです。

機関車のようなリズムが立ち上がり、トランペットが入ってくると、シャキシャキっとしたスウィング調に変わるし、変わった途端、ハチャメチャ風で、テンデバラバラな感覚が、おもしろいとなれば、ホント楽しく聴けます。これが序奏と5つのパーツで構成されているという~ことかと、何度か聴くとわかりますね。他盤だと、総体的に混沌とした世界なのですが、ラトルさんの演奏は、分離されており、メリハリのついた世界観が描かれています。スケールの大きさ、深さ、リズムの持つ変化を感じさせる演奏です。

CDカップリング:サイモン・ラトル ジャズ・アルバム ミヨー「世界の創造」、ガーシュウィン「ラプソディー・イン・ブルー」オリジナル版、クリーマー&レイトン「君去りし後」、カーン&アードマン、マイヤーズ&ショーベル 「ノーバディズ・スウィートハート」、ストラヴィンスキー「エボニー・コンチェルト」、ハリス&ヤング 「スウィート・スー」、バーナード&ブラック「ダーダネラ」、ドナルドソン&カーン「メイキン・フーピー」、ドナルドソン&ホワイティング 「私の青空」、マクフェイル&マイケルズ「サン」、バーンスタイン「前奏曲、フーガとリフ」

出典:YouTube La Création du monde Op. 81a ジョン・ハール – トピック Provided to YouTube by Warner Classics

ハインツ・レーグナー ベルリン放送交響楽団 🙂

ミヨー:バレエ音楽「世界の創造」 ハインツ・レーグナー ベルリン放送交響楽団 1977年
Milhaud: La Création du monde, Op. 81 Heinz Rögner Rundfunk-Sinfonieorchester Berlin

レーグナーさんの演奏は、ゆったり重めです。シャキシャキした歯切れの良さはイマイチだが、遊び要素は、まずまずだと思います。内声部の見通しが良いのですが、もう少し派手な音量で、バカスカ鳴ってもいいかな~と思うほど控えめです。ジャズ的な要素は、うーん、この楽曲にまだ馴染めてない時は、聴きやすいかもしれません。こなれてきたら、違う演奏を求めるかもしれません。

世界の創造は、序奏と5つの部分にわかれた15分ちょっとの小品です。動植物の創造とか、どうやらアダムとイヴが誕生したことになるらしいとか、ピアノが鳴って「じゃんじゃか じゃ~ん」と、派手なパーカッションが鳴ると男女の色恋であるとか、フルートが、ジャジャジャ ジャ~ンのフレーズのうえに、小鳥風のフレーズを吹き出すと終曲だそうだとか、ちょっと風変わりな楽曲です。

レーグナー盤は、年代は古いが録音状態が良いことと、見通しが良いことが特徴でしょうか。録音時期は1977年だから、ベルリンの壁はまだ崩壊もしておらず、壁は頑丈だった筈です。東ドイツ時代なのに、へえ~ ちゃんとジャズになってるやん。こんな楽曲に、よくチャレンジしたものだと感じるのではないでしょうか。

CDカップリング:デュカ「魔法使いの弟子」、ミヨー 世界の創造、エネスコ「ルーマニア狂詩曲第1番」、サン=サーンス「死の舞踏」、ファリャ「火祭りの踊り」 出典:YouTube Die Erschaffung der Welt: Ballett, Op. 81 ベルリン放送交響楽団 – トピック Provided to YouTube by Kontor New Media GmbH

レナード・バーンスタイン フランス国立管弦楽団 🙄

ミヨー:バレエ音楽「世界の創造」 レナード・バーンスタイン フランス国立管弦楽団 1977年
Milhaud: La Création du monde, Op. 81 Leonard Bernstein Orchestre National De France

ワタシが所有しているCDの録音状態は、イマイチ明瞭ではないので、お薦めはできませんが、その昔、世界の創造ってタイトルが珍しく、オラトリオ風の宗教曲かなと思ったのですが大間違い。ジャズの要素満載の楽曲でした。最初に聴いたのが、当盤で、ごった煮のような音楽だと感じたように記憶しています。フランスのヴィラ=ロボスみたいな風合いで、まるで、ブラジル風バッハやショーロスに似た雰囲気でしょうか。

日頃、硬いガチガチ楽曲が好きな方、あまりにも律儀で几帳面な方、メトロノームが刻む音が大好きな方は、なんじゃーこれっと、絶句したあげく気絶するかもしれませんが、サブスクを利用して聴ける時代なので、肌に合わなければ、サヨナラしたら良いので、まあ、聴いてみてくださいね。バーンスタインさんの演奏は、全体が丸く、混沌としすぎているようにも思います。茫洋とした楽曲なのですが、茫洋としすぎちゃっている気がします。

CDカップリング:ブリリアント(Brilliant Classics)レーベル2枚組BOX 原盤:EMI バーンスタイン フランス国立管弦楽団 1977年 ミヨー世界の創造、「ブラジルの郷愁」より コルコバード、スマレー、ディジューカ、ラランジェイラス、屋根の上の牛 ジョルジュ・プレートル モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団 スカラムーシュ、マルティニック島の舞踏会、パリ 4台のピアノのための6つの小品 ピアノ:ノエル・リー、クリスティアン・イヴァルディ、ミシェル・ベロフ 、ジャン=フィリップ・コラール 1971年、エクスの謝肉祭、フランス組曲、プロヴァンス組曲 ピアノ:ミシェル・ベロフ 1983年 出典:YouTube La Création du monde Op. 81a (2006 Remastered Version) フランス国立管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Warner Classics

アーサー・ワイズバーグ 現代室内アンサンブル 😍

ミヨー:バレエ音楽「世界の創造」 アーサー・ワイズバーグ 現代室内アンサンブル 1973年
Milhaud: La Création du monde, Op. 81 Arthur Weisberg The Contemporary Chamber Ensemble

ワイズバーグさんの演奏は、サブスクを利用して拝聴しました。このCDの存在を知っていれば、きっと買い求めたと思うのですが~ どうも回り道をしちゃった感があります。聴くと、これ絶品だわ~っと思いますね。どうも、全体統一して、しっかり縦ラインをみんな一斉に合わせるという感覚で聴くと、ダメかも。器楽の各パーツが、それぞれに独立している点が、現代に繋がりますよね。コミカルさもあり、遊びの要素も多分に感じられて、面白い演奏です。

ミヨーの楽曲のなかでは、世界の創造よりも、ワタシ的には「屋根の上の牛」の方が、とっつきやすく、馴染みやすく、楽しく聴けるのですが、このアンサンブルで聴くと、文句なしに面白いですね。お薦めです。テンポも遅めで、活気が無いのだが、これはこの楽曲の特徴だと思います。 出典:YouTube Darius Milhaud: La Creation Du Monde
Contemporary Chamber Ensemble – トピック Provided to YouTube by Nonesuch

ジョルジュ・プレートル パリ音楽院管弦楽団 😐

ミヨー:バレエ音楽「世界の創造」 ジョルジュ・プレートル パリ音楽院管弦楽団 1961年
Milhaud: La Création du monde, Op. 81 Georges Prêtre Orchestre de la Société des Concerts du Conservatoire

プレートルさんの演奏は、金管がとても目立ってて、頑張って吹いているのが楽しくって~ 微笑ましいです。CDカップリング:プーランク バレエ音楽「牝鹿」、バレエ音楽「狼」、バレエ音楽「世界の創造」出典:YouTube La Création du monde, Op. 81 ジョルジュ・プレートル – トピック Provided to YouTube by Warner Classics

シャルル・ミンシュ ボストン交響楽団 😅

ミヨー:バレエ音楽「世界の創造」 シャルル・ミュンシュ ボストン交響楽団 1961年
Milhaud: La Création du monde, Op. 81 Charles Munch Boston Symphony Orchestra

その昔、フランスものの楽曲を振る指揮者は、ミュンシュ、モントゥー、クリュイタンス、アンセルメさんたちって相場が決まっていたように思います。まあ、評論家のおじちゃんたちの意見を鵜呑みにして、せっせとCDを購入していたんですよね~。まあ、それが刷り込まれちゃった感がします。ミュンシュさんの演奏は、重厚感抜群で、ガッシリ、ずっしり重い演奏ですので、軽妙さには欠けています。

時代に応じて媒体を変えて販売され続けている演奏ではあるのですが、ちょっぴりアクの強めの、時代がかかっている演奏です。軽妙な洒脱さ、さらり、さっぱり、スマートな演奏とは違って、どず~っん、どよよ~ん。どす黒いグロテスクな匂いのする演奏です。

CDカップリング:ミヨー 世界の創造 1961年、プロヴァンス組曲 1960年、プーランク オルガン、弦とティンパニーのための協奏曲 1960年、ストラヴィンスキー カルタ遊び 1960年 出典:YouTube La creation du monde, Op. 81a シャルル・ミュンシュ – トピック Provided to YouTube by Sony Classical

ダリウス・ミヨー シャンゼリゼ劇場 😐

ミヨー:バレエ音楽「世界の創造」 ダリウス・ミヨー シャンゼリゼ劇場 1958年
Milhaud: La Création du monde, Op. 81 Darius Milhaud Orchestre du Théâtre des Champs-Elysées

作曲家ご本人の指揮です。ご参考まで。サブスクを利用して拝聴しました。CDカップリング:出典:YouTube La création du monde, Op. 81 CDカップリング:ミヨー 屋根の上の牛、世界の創造 シャンゼリゼ管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Believe SAS

ミヨー:バレエ音楽「世界の創造」【解説】

ミヨーの世界の創造(作品81a)は、1923年に作曲された一幕もののバレエ音楽です。1922年にアメリカ訪問中、ハーレムの道端で本場のジャズを初めて耳にし、大きな衝撃を受け、パリで活動していたバレエ団、バレエ・スエドワから、バレエ音楽の新作を依嘱されて、この曲を作曲したのだそうです。アフリカ人から見た天地創造をテーマとしており、台本は、サンドラールが担当し、1923年にパリのシャンゼリゼ劇場で初演されています。サクソフォーン独奏を含む17人の小オーケストラによって演奏され、 後に、ピアノ五重奏版も作曲されています。現在では、バレエとして上演されることは稀で、管弦楽曲として演奏されます。

1 序曲:Ouverture:サクソフォーンがソロで奏でられるもの。
2 創造の前の混沌:Le chaos avant la créatio 真っ暗な混沌の中に、ナーメ、メベール、ヌウア(ヌザメ、メデール、ンクワ)の3神が現れます。コントラバス・トロンボーン・サクソフォーン・トランペットが、ジャズ主題によるフーガを奏でていくもの。
3 動植物の創造:La naissance de la flore et de la faune 神は植物、ついで象、亀、蟹、猿たちを創造します。冒頭の主題に戻り、フルートがその旋律を奏で、チェロによる第2部を経てオーボエによるブルース演奏となるもの。
4 男女の誕生:La naissance de l’homme et de la femme  創造された動物たちは神の周りを回り、神のあたらしい呪文によって男女の人間が創造される。2つのヴァイオリンが、ファゴットの伴奏に乗ってケークウォークを演奏するもの。
5 男女の色恋:Le désir 欲望にかられた男女の踊りは、テンポを速め熱狂的になっていく。動物たちも人間とともに踊るもの。前半は、ピアノ・弦楽器・打楽器のリズミカルな伴奏に乗ってクラリネットのソロが活躍した後、序曲の旋律に戻る。やがてリズム楽器による伴奏が熱狂的に勢いを増していくもの。
6 春または充足感~コーダ:Le printemps ou l’apaisement 男女の口づけ  野蛮な踊りが静まって動物たちは去り、舞台には恍惚の境地の男女が残されます。終曲は三部形式です。第1部と第2部の旋律は、フラッタータンギング奏法によってフルートが演奏され、穏やかなブルースで閉じられるもの。

6つの楽曲が、連続して演奏され、約15~20分の楽曲です。

ミヨー:バレエ音楽「世界の創造」【ディスク情報】

1958年 ダリウス・ミヨー シャンゼリゼ劇場管弦楽団  Disques André Charlin
1961年 ミュンシュ ボストン交響楽団 R
1961年 プレートル パリ音楽院管弦楽団 EMI
1973年 アーサー・ワイズバーグ 現代室内アンサンブル Nonesuch
1977年 バーンスタイン フランス国立管弦楽団 Brilliant Classics
1977年 レーグナー ベルリン放送管弦楽団 Berlin Classics
1866年 ラトル ロンドン・シンフォニエッタ EMI
1991年 Y・P・トルトゥリエ アルスター管弦楽団 CHANDOS
1992年 ケント・ナガノ リヨン歌劇場管弦楽団 E
1993年 プレヴィンと弦楽四重奏団(室内楽版) R
1997年 マイケル・ティルソン・トーマス ニュー・ワールド・シンフォニー R
2000年 ブランフォード・マルサリス オルフェウス室内管弦楽団 SC


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