ドビュッシー:6つの古代碑銘(エピグラフ)【聴いてみよう】Debussy: Six Epigraphes Antiques, L. 131

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ドビュッシー:6つの古代碑銘(エピグラフ)【YouTube】

四手のためのピアノ曲

ドビュッシー:6つの古代碑銘(エピグラフ) アルトゥール&ルーカス・ユッセン(ピアノデュオ)1996年、93年生まれのオランダ出身兄弟での演奏です。出典:YouTube Debussy: Six Épigraphes Antiques – Lucas & Arthur Jussen Lucas & Arthur Jussen  (Version for Piano 4 Hands)

ドビュッシーの「6つの古代碑銘(エピグラフ)」は、次の6つの小品で構成されています。
1 夏の風の神、パンの加護を祈るため (夏の風の神、パンに祈るために)
2 名なき墓のため (無名の墓のために)
3 夜の幸いならんため (夜が幸いであるために)
4 カスタネットの踊り手のため (クロタルを持つ舞姫のために)
5 エジプト女のため (エジプト女のために)
6 朝の雨に感謝のため(朝の雨に感謝するために)
最初は、四手のためのピアノ連弾曲として完成したものですが、室内楽編(パイヤール編)、指揮者のアンセルメが編曲した管弦楽版もあります。

ドビュッシー:6つの古代碑銘(エピグラフ)【名盤・おすすめ】

山田和樹 スイス・ロマンド管弦楽団

ドビュッシー:6つの古代碑銘(エピグラフ) 山田和樹 スイス・ロマンド管弦楽団 2015年
Debussy: Six Epigraphes Antiques, L. 131 Kazuki Yamada L’Orchestre de la Suisse Romande

山田さんは、スイス・ロマンド管との良い関係を構築されるだろうな~。応援しています。演奏については、これから聴き進めていきますね。CDカップリング:ルーセル バッカスとアリアーヌ、ドビュッシー 6つの古代碑銘、プーランク 組曲「牝鹿」 出典:YouTube ドビュッシー 6つの古代碑銘(エピグラフ) 出典:YouTube Debussy: Six Epigraphes antiques Kazuki Yamada L’Orchestre de la Suisse Romande

準・メルクル フランス国立リヨン管弦楽団 アンセルメ編管弦楽曲 😍

ドビュッシー:6つの古代碑銘(エピグラフ) 準・メルクル フランス国立リヨン管弦楽団 2010年
Debussy: Six Epigraphes Antiques, L. 131 Jun Märkl Orchestre National de Lyon(Lyon Opera Orchestra)

第1曲 夏の風の神、パンの加護を祈るため Pour invoquer Pan, dieu du vent d’été
第2曲 名なき墓のため Pour un tombeau sans nom
第3曲 夜の幸いならんため Pour que la nuit soit propice
第4曲 カスタネットの踊り手のため Pour la danseuse aux crotales
第5曲 エジプト女のため Pour l’Égyptienne
第6曲 朝の雨に感謝のため Pour remercier la pluie au matin

1 「夏の風の神、パンに祈るために」
準・メルクルさんの演奏は、すっきりした透明感がありイメージが膨らみます。フルートがさらっとした空気を運んできて、ハープや弦を伴奏にして奏でられます。和風テイストのあるフレーズですが、自然な柔らかさ、流れがあります。少し柑橘系の香りがする感じでしょうか。

2 名なき墓のため(無名の墓のために)
この曲は、墓場の幽霊の行進のように裏返った声が、すすり泣き風に聞えてきます。5分の4拍子と4分の4拍子を交互に、全音階と半音階のフレーズで奏でられるのが特徴です。この拍感覚が、「み~れ み~れ み~れ」というボンボンっと低弦の音と一緒に、泣いている感じに。 夏の肝試しにうってつけと言いたくなるような曲ですね。一度、生オケで聴いてみたい気がします。(ちょっと怖いもの見たさに)「夏の肝試し」と称したコンサートで聴いてみたいですね。夏の子供向けコンサート等に、曲として採用してもらえると嬉しいかな。

3 夜が幸いであるために
ハープにフルートが絡み、海辺で佇んでいるような揺らぎがあります。前楽章では、田んぼや畑にある祠から、ぼよよ~んとお化けが出てきたのに、うってかわって、ここでは爽やかな浜辺に移動した感じです。爽やかとは言うものの、ドビュッシーならではの曇天模様です。明るい日射しが差し込み、オーボエの音が水蒸気のように聞えます。トランペットのミュート音がミストを降らせているよう。初夏の雰囲気があり、小声で囁く中音域の弦の響きが良いですね。フランスのオケだと感じるところでしょうか。弦のフレージングが、細かく震えてさわさわ~。

4 カスタネットを持つ舞姫のために
巫女下ろしのような曲かと思ったのですが、華やかな楽曲です。弦のキレのよいで踊りが始まります。鈴ではなくカスタネットでしょう。クロタルを持つ舞姫のために (Pour la danseuse aux crotales) というサブタイトルのとおり、「クロタル」はギリシャの神で、ディオニソス祭で使われるカスタネット風の楽器らしいです。あちこちのサイトを放浪して見た限りでは、蝋燭立てのような小さな鈴が、ずらり~と横並びになって、小さなアンティーク・シンバルなもの。ギリシャ、エジプトの祭祀用のシンバル? 多分、金属製なのでしょうが、ワタシには時代考証ができないので、古代神話への憧れと受け止め、イメージを膨らませて聴いてみましょう。

5 エジプト女のために
かすかにハープが鳴り始め、まるで蛇使い女のように。半音たっぷりの音、くるくる音が回っている感じです。怪しい呪文でもかけられそうな気配が漂っており、「そぉ~ふぁ そぉ~ふぁ」と忍び足風のフレーズが続くのです。雰囲気抜群の情景描写という感じです。中近東あたりのフレーズとなっているようです。(中近東とは、なんという曖昧な表現。)

6 朝の雨に感謝するために
シトシト雨が降っていて、光が射し込んできます。キツネの嫁入りのような光景でしょうか。さらっと雨がそぼ降るなか、最初の曲が戻ってきて、すっと消えるように終わります。

NAXOSから発売されている準・メルクルさんのCDを購入する際にワタシの決め手になったのは、「多くの管弦楽編曲も収録されているのが特徴です」というAmazonに記載された言葉でした。6つの古代碑銘が管弦楽で聴けるチャンス。もともと、ピアノ連弾用(四手による)に作曲されているため管弦楽編は珍しかったですね。指揮者のアンセルメが編曲してくれているのですが、肝心のアンセルメさんが演奏したCDは、デッカから出ていた録音が1953年なので、ワタシの食指が動かなかったのです。この演奏は、さらっと流麗で爽やかなイメージで聴けます。

ドビュッシー生誕150年を記念して、ナクソスから「ドビュッシー管弦楽作品集全集」9枚組BOXが発売。準・メルクルさんは、国立リヨン管弦楽団を振っています。その内の一枚です。ビュッシー「おもちゃ箱」(A・カプレ編)、6つの古代碑銘(アンセルメ編)、版画第1番「パゴダ」(A・カプレ編)、版画第2番「グラナダの夕べ」(H・ビュッセル 編)、喜びの島(B・モリナーリ編)、バッカスの勝利(ガイヤール編)出典:YouTube Debussy 6 Épigraphes antiques (Arr. E. Ansermet for Orchestra) 管弦楽のための編曲版:アンセルメ版 Lyon National Orchestra – トピック Provided to YouTube by NAXOS of America

アルミン・ジョルダン バーゼル交響楽団 アンセルメ編管弦楽曲

ドビュッシー:6つの古代碑銘(エピグラフ) アルミン・ジョルダン バーゼル交響楽団 1981年
Debussy: Six Epigraphes Antiques, L. 131Armin Jordan Basel Symphony Orchestra

CDカップリング:おもちゃ箱(A・カプレ編)、ピアノのために第2曲サラバンド(ラヴェル編)、ドビュッシー6つの古代墓碑銘(アンセルメ編)出典:YouTube Épigraphes antiques, CD 139, L. 131 アルミン・ジョルダン – トピック Provided to YouTube by Warner Classics

ヴォルフガング・サヴァリッシュ スイス・ロマンド管弦楽団 🙂

ドビュッシー:6つの古代碑銘(エピグラフ) ヴォルフガング・サヴァリッシュ スイス・ロマンド管弦楽団 1978年 Debussy: Six Epigraphes Antiques, L. 131 Wolfgang Sawallisch Orchestre de la Suisse

サヴァリッシュさんの演奏は、素直で美しい夢幻世界が描かれています。

CDカップリング:スイス・ロマンド管弦楽団100年の軌跡5枚組BOX ドビュッシー「6つの古代のエピグラフ」サヴァリッシュ1978年、ラヴェル歌曲集「シェエラザード」ホルスト・シュタイン80年、ラロ「椅子の王様」序曲スタインバーグ02年、デュカス「ポリュークト」序曲 ジョルダン93年、ダフニスとクロエ第2組曲 ジョルダン93年、ブラッハー「パガニーニの主題による変奏曲」ヤノフスキ12年、ワーグナー「タンホイザー」序曲第1幕よりバッカナール スタインバーグ04年、歌劇「サロメ7つのヴェールの踊り」スタインバーグ04年、シューマン「マンフレッド」序曲 サヴァリッシュ84年、R.シュトラウス交響詩「ドン・ファン」ルイージ00年、リゲティ「管弦楽のためのメロディ」サヴァリッシュ、ツィンマーマン「フォトプトシス」シュタイン85年、バルトーク ヴァイオリン協奏曲第1番スターン61年、ホリガー「トラークルの詩による5つの歌」ジョルダン93年、ベルク「パッサカリア」ルイージ02年、ストラヴィンスキー「結婚」シュタイン83年、ラフマニノフ交響詩「死の島」N・ヤルヴィ13年、ストラヴィンスキー「春の祭典」ジョナサン・ノット17年、ギュスターヴ・ドレ 歌劇「羊飼い」アンセルメ 1943年録音

パイヤール室内管弦楽団 パイヤール編室内楽曲 😨

ドビュッシー:6つの古代碑銘(エピグラフ) パイヤール室内管弦楽団 1968年頃
Debussy: Six Epigraphes Antiques, L. 131 Jean-François Paillard Orchestre de chambre Jean-François Paillard

1 「夏の風の神、パンに祈るために」 まず、冒頭のフレーズにやられてしまいます。日本的なフレーズ(ヨナ抜き)で、何度も繰り返して聴きたくなります。五音音階、ヨナ抜き音階といえば良いのでしょうか。夏の風の神への祈りというサブタイトルですが、高台の岬に立って海風を頬に受けて立っている感じがします。湿気た風が、すっと頬をなでていくような、空間の広がりと気持ち良さが感じられます。

2 名なき墓のため (無名の墓のために) 物悲しいフレーズと、ボンボンっと響く動きがあり、この曲は、墓場の幽霊が歩いているみたい。「ぼよよ ぼよよ ぼよよ~っ」と引きずった余韻、「そぉ~ そぉ~っ」と風が 通っていく感じのフレーズがあり、片隅に祀られた祠の暗闇を覗いているような感じなのです。完全にウラメシヤ~風の気持ちの悪い楽曲です。

いつの間にか夕暮れが迫ってきて、背筋あたりが、すーっと寒くなってくるような楽曲で、神秘的というより湿気感があって、深夜に聴くにはおすすめしません。直接的に暗いのではなく、ほの暗さ、手招きされて誘われている感じがします。今ワタシがコメントを書いているのは真冬ですが、夏だと肝試しにうってつけの曲かも。弦の揺らぎ感が、渋く、暗く、そして甘いのです。この甘さが、クセモノですね。

3 夜が幸いであるために チェロの中音域の響き、ゲンダイ音楽に似た雰囲気があり、乾燥した不気味さがあります。でも、子守歌のようでもあり、甘く誘われている気がします。怪しいなあ~と思いつつも覗き見したくなるような不思議な光景。生暖かい空気感、浮遊感があり、無風状態にもなり、息苦しいっ。むわっとした湿気が漂ってきます。段々とコメントを書く元気がなくなって~きます。

なんだか、引きずり込まれそうな曲が詰まっています。短い曲だからと侮れない。室内楽の暖かさとゲンダイ音楽に近いクールな一面も持ち合わせてています。和音の持続音、音の減衰感、すーっと音が消えてしまうところで、少なからず、気持ちを魂を持って行かれそうになります。(うっ 危ない) 

特に二曲目は、聴いているうちに、ぞわっ、気持ちがザワザワしてきます。ある意味、別世界に誘われてしまそう。幻想的というには儚げで、気味悪い~ すわーっと足のない消え入りそうな短い曲です。聴いていてイメージされる場所が、爽やかな海辺風景なのに、そのうちに棚田の片隅とかあぜ道に祠があたり、パイヤールさんの演奏は、もわっとした湿気があり、急に墓場に連れて行かれたりします。聞き進むうちに、自分を取り巻く空気感、肌に触れてくる温度が、変わってくるんです。

ドビュッシーは侮れません。印象派と言うと色彩的に明るいというイメージを持ちますが、この曲と演奏は、暗くて暗すぎ。甘くて、女性の幽霊に手招きされているようで超怖いです。素朴なフレーズだと聞いていると、そのうち、背筋が、すわーっとしちゃて、いつの間にか消えてるという現象が。ひぇ~ 取り憑かれなくてよかった!ですね。

CDカップリング:パイヤール ドビュッシー管弦楽曲集 小組曲、神聖な舞曲と世俗的な舞曲、6つの古代碑銘、フルート、ヴィオラとハープのためのソナタ、チェロ・ソナタ、ヴァイオリン・ソナタ 出典:YouTube Debussy 6 Épigraphes antiques, CD 139, L. 131 ジャン=フランソワ・パイヤール – トピック Provided to YouTube by Warner Classics

エマニュエル・パユ スティーヴン・コヴァセヴィッチ フルート版 🤩

当盤は、管弦楽版ではなく、フルート版です。

ドビュッシー:6つの古代碑銘(エピグラフ) フルート:エマニュエル・パユ ピアノ:スティーヴン・コヴァセヴィッチ 1999年
Debussy: Six Epigraphes Antiques, L. 131 Emmanuel Pahud Stephen Kovacevich

パユさんのフルートと、コヴァセヴィッチさんのピアノによる演奏です。フルートは、ふわーっとした浮遊感があり、暖かい風に吹かれて飛んでいくような気配があります。形の無い世界観を描いた楽曲というか、過去の郷愁というか、ふーっと髪の毛をひっぱられるような、ひぇ~っといいたくなる風合いの曲もあります。ですが、ここでは、フルートという楽器の特性が活かされている気がします。日本風か西洋風かと区別することは難しいですが、古今東西同じテーマでしょう。西洋風に考えればオルフェウス。日本風に考えれば黄泉がえり。そう蘇るでしょうか。ぞわ~っとする鳥肌モードには至らないものの、黄泉の国から桃を放りなげて、逃げて帰りたいモードに近いですね。決して後ろを振り返らず、踏みとどまってくださいね。

6つの古代碑銘は、タイトルでもわかるように、夜から朝にかけての曲が配置されています。最後には、ようやく太陽が昇ってくるという雰囲気で構成されていますので、朝を迎えることは、ハイ、大変嬉しいことなのです。最後には生き返った感覚で、ほっとさせられるので大丈夫! 精霊は朝になると消えます。ムソルグスキーの禿山の一夜、メンデルスゾーンのワルプルギスの夜と、同じようなシチュエーションでしょうか。ふぅ~ 恐がりのワタシにとっては、できるだけ、さっぱり系で、おどろおどろしくない演奏の方が好ましいのですが、たまには、アハハ~ 怖いもの見たさもあって~ 危ない危ない。ワタシの所有しているCDでは、怖い順番は、パイヤール盤>パユ盤>準・メルクル盤でした。最近、山田和樹さんの演奏を発見したので、またコメントさせていただきます。

フルートが、まるで龍笛のように、横笛のような感じにも聞こえますし、心理的要素も手伝ってお寺の肝試し大会に参加している気持ちになってしまいます。ワタシ的には、パイヤールさんの室内楽の演奏は重すぎて~ 夢を見てうなされそうな感じでした。怖い。ホント、怖いよなあ~という演奏です。できる限り、まずは爽やかな演奏でお楽しみください。

CDカップリング:ドビュッシー「シランクス」、ビリティス全6曲(=6つの古代碑銘)、レントよりも遅く、ラヴェル マダガスカル島民の歌(3曲)、プロコフィエフ フルート・ソナタ
出典:YouTube Debussy 6 Épigraphes antiques, L. 131: I. Pour invoquer Pan, dieu du vent d’été
(Modéré. Dans le style d’une pastorale) Emmanuel Pahud Provided to YouTube by Warner Classics

ドビュッシー:6つの古代碑銘(エピグラフ)【解説】

ドビュッシーの「6つの古代碑銘」Six Epigraphes Antiques, L. 131 は、「ビリティスの歌」(仏:Chansons de Bilitis)が元になっています。ピエール・ルイスによる1894年発表の散文詩集です。サッフォーの同時代の女流詩人による詩をギリシア語から翻訳したとして発表された146歌の散文詩からなる詩集です。

ビリティスは、紀元前6世紀のギリシャに生まれた女性で、書き残した詩篇が19世紀になって発見された、ということになっていましたが、実は、これはルイスの虚構で(略) ドビュッシーは、1897年から98年にかけて、「ビリティスの歌」の詩から3篇を選んで歌曲を作曲したそうです。

ドビュッシーは、1900年に「ビリティスの歌」のための付随音楽を作曲しており、副題に「パントマイムと詩の朗読のための音楽」とあります。詩の朗読とパントマイムと音楽が一体になった上演形態を意図したもの。で、二本のフルート、二台のハープ、チェレスタという編成でしたが、この企画は実現には至らず、音楽はこの形では演奏されないまま草稿にとどまったそうです。

1914年になって、ドビュッシーは、ピアノ連弾のために改作し、「6つの古代碑銘」(Six Epigraphes antiques )の題名をつけました。これは15年にデュラン社から出版され17年頃に初演され後に、指揮者エルネスト・アンセルメによってオーケストラ編曲されています。以上のとおり、イマジネーションを湧かす源は何だったのかわかりませんが、ずっと、ドビュッシーは、イメージを暖めて作品にしたい意図を持ち続けていたようです。

モネの睡蓮をはじめとした連作に似ていますね。何度も、同じテーマで改編していくのです。作曲家たち芸術家の執念、熱意が籠っています。きっと、テーマが気に入っていたんでしょうね。ワタシたちにとって、タイトルが違うのは、ややこしいのですが~ 東洋的なフレーズで彩られており、好きな曲ですが、郷愁を誘い懐かしい気分にさせてくれつつも、深淵を覗くかのような怖い曲であったりします。

「6つの古代碑銘(エピグラフ)」は、文字どおり、次の6つの小品で構成されています。
1 夏の風の神、パンの加護を祈るため (夏の風の神、パンに祈るために)
2 名なき墓のため (無名の墓のために)
3 夜の幸いならんため (夜が幸いであるために)
4 カスタネットの踊り手のため (クロタルを持つ舞姫のために)
5 エジプト女のため (エジプト女のために)
6 朝の雨に感謝のため(朝の雨に感謝するために)
和風テイストあふれるフレーズが流れてきます。癒やし系ですが、背中がすわーっと冷えることも。

ドビュッシー:6つの古代碑銘(エピグラフ)【ディスク情報】

1968年 パイヤール室内管弦楽団 E
1978年 サヴァリッシュ スイス・ロマンド管弦楽団 PENTATONE 
1981年 アルミン・ジョーダン バーゼル交響楽団 E
2010年 準・メルクル フランス国立リヨン管 NAXOS 
2015年 山田和樹 スイス・ロマンド管弦楽団 PENTATONE

1999年 パユ コヴァセヴィッチ EMI (フルート版)

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