モーツァルト ホルン協奏曲【名盤・おすすめ】
ペーター・ダム ネヴィル・マリナー アカデミー室内管弦楽団 🙂
モーツァルト ホルン協奏曲第1番 ペーター・ダム ネヴィル・マリナー アカデミー室内管弦楽団 (アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ) 1988年
Mozart: Horn Concerto No. 1 in D Major, K. 412 Peter Damm Neville Marriner Academy of St. Martin-in-the-Fields
第1楽章 ダムさんのホルンは、流麗な伴奏のなかで明るく演奏されます。オケが、明るく軽めでスイスイ進んでいくので戸惑います。弦が主導権を握りすぎている感じで、刻みが少しうるさい気がします。第2楽章 ブンチャッチャ風のリズムが軽めで、典雅な雰囲気が欲しくなります。オケにタメ感が少ないのか、弾むリズム感、適度な艶はありますが、ホルンに申し訳ないほどにスイスイ流れ、やっぱり軽め。料理で言うとコクが少し足らない、煮詰め足らない気がします。そして、腰高な演奏かもしれないですね。
ダムさんの自然で、シックなホルンが聴きたいのですが、オケに気が散っちゃいました。自然でシックなホルンに対して、オケが流麗すぎる感じでしょうか。ペーター・ダムさんとブロムシュテット、カペレとの演奏もあるので、また聴いてみましょう。CDカップリング:モーツァルト ホルン協奏曲第1番 K.412、ホルン協奏曲第2番 K.417、ホルン協奏曲第3番 K.447、ホルン協奏曲第4番 K.495、ホルンとオーケストラのためのロンド K.371 出典:YouTube Mozart: Horn Concerto No.1 in D, K.386b (K.412 & 514) Academy of St Martin in the Fields Provided to YouTube by Universal Music Group
デイヴィッド・ジョリー オルフェウス室内管弦楽団 🙂
モーツァルト ホルン協奏曲 デイヴィッド・ジョリー オルフェウス室内管弦楽団 1987年
Mozart: Horn Concerto No. 1 in D Major, K. 412 David Jolley William Purvis Orpheus Chamber Orchestra
第1楽章 主題のフレーズを弦とホルンで吹いていくという、シンプルで柔らかいチャーミングな楽曲です。音が割れて、ちょっと粗い感じもしますが、ふくよかさとか滑らさ、膨らみとか安定したノビなど、やっぱり巧いですね。第2楽章では、速いパッセージの音が聞こえますが、ワタシ的には、もう少し明るく、朗々と歌って欲しいかも。モーツァルトを聴いているわりには愉悦性が乏しい。やっぱり古い録音だったけれど、ブレインさんのホルンは神がかりだったんだと再認識する羽目になりました。(謝)
CDカップリング:モーツァルト ホルン協奏曲第1番 デイヴィッド・ジョリー、第2番 ウィリアム・パーヴィス
、第3番 ウィリアム・パーヴィス、第4番 デイヴィッド・ジョリー 出典:YouTube チャンネル:Mozart: Horn Concerto No. 1 in D Major, K. 412 デイヴィッド・ジョリー – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group
デニス・ブレイン カラヤン フィルハーモニア管弦楽団 🥰
モーツァルト ホルン協奏曲 デニス・ブレイン カラヤン フィルハーモニア管弦楽団 1953年
Mozart: Horn Concerto No. 1 in D Major, K. 412 Dennis Brain Herbert Von Karajan Philharmonia Orchestra
デニス・ブレインさんは、レジェンドとしてお名前ぐらいは存じていたのですが、実際にお聴きするのは初めて。ホルニストの天才として有名な方。なんでも、事故で若くして天に召されてしまったので伝説的存在です。この曲は、同じフレーズをオケとホルンで奏でていきます。
確かに古い録音なのですが、リマスタリングされており聴きやすい演奏です。ホルンは、とても馥郁として、ほんわか芳醇な香りがします。明るく奏でられていますが流麗で品がありますね。カラヤンのサポートも優美で、ホルンのトーンを邪魔せず、柔らかくリズミカルに演奏しています。うっとり聴いているうちに、あっという間に終わってしまいました。これは極上、耳のご馳走です。
伝説たる所以~でしょうか。もちろん1953年録音なのでモノーラルですが、1987年にデジタルにリマスタリングされています。Wikipediaによると、モーツァルトのホルン協奏曲のうち、演奏機会が多いのは3番と4番だそうです。デニス・ブレインによる1954年(1953年)のモノラル録音は、第1番は改訂稿で断章は演奏していないとのこと。断章を含めた全品録音はブレインの弟子であるバリー・タックウェルによる1983年の録音(イギリス室内管)が最も古いとのことです。第1番第2楽章は、 古い録音は、ほとんど全て改訂稿(ジュスマイヤー版)によるとありました。
CDカップリング:「カラヤン コンプリートEMI」88枚組BOX 26枚目 モーツァルト ホルン協奏曲第1番、第2番、第3番、第4番 出典:YouTube Mozart Horn Concerto No. 1 in D Major, K. 412 チャンネル:デニス・ブレイン – トピック Provided to YouTube by Warner Classics
モーツァルト ホルン協奏曲【解説】
モーツァルトのホルン協奏曲は、一般的に4曲作曲されたと言われています。1番から順番に作曲されたわけではなく、第1番は、最後だそうです。
ホルン協奏曲 第2番 変ホ長調 K.417 1783年
ホルン協奏曲 第3番 変ホ長調 K.447 1783年
ホルン協奏曲 第4番 変ホ長調 K.495 1786年
ホルン協奏曲 第1番 ニ長調 K.412(K6.386b)+K.514 1782年
(ロンド楽章は未完成、ジュスマイヤーによる補筆完成稿で知られています)
ここでは第1番ニ長調 K.412+K.514 (386b)を。2つの楽章で構成されます。管弦楽の編成は、オーボエ2本、ファゴット2本と弦5部です。緩徐楽章を持たない2楽章形式は、古典派の協奏曲としては極めて異例で、一般的な急、緩、急の3楽章形式を意図して着手されましたが、 中間楽章が作曲されずに終わったのだろうと考えられます。改訂稿のロンドは「ジュスマイヤー版」と呼ばれます。
古い時代の録音はほとんどすべて「アレグロ」と「ロンド(改訂稿)」によるもので、最近では、第2楽章として「ロンド(初稿)」の伴奏部分を補って演奏することも。改訂稿の中間部では「エレミヤの哀歌」の旋律が奏でられ、ジュスマイヤーによるモーツァルトへの追悼の意の表れであるとされています。協奏曲はバルブのないナチュラルホルンのために作曲され、音階や半音階は、右手の操作(ハンドストッピング)でしか実現できないものが含まれています。伝説のホルニスト デニス・ブレインさんの演奏がおすすめです。
モーツァルト ホルン協奏曲【ディスク情報】
1988年 ペーター・ダム マリナー アカデミー室内管弦楽団 Ph
1987年 デイヴィッド・ジョリー オルフェウス室内管弦楽団 G
1974年 ペーター・ダム ブロムシュテット シュターツカペレ・ドレスデン DS 未掲載
1953年 ブレイン カラヤン フィルハーモニア管弦楽団 EMI
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