モーツァルト:交響曲第29番【聴いてみよう】Mozart: Symphony No. 29 in A Major, K. 201

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モーツァルト:交響曲第29番【聴いてみよう】

チャールズ・マッケラス スコットランド室内管弦楽団 🙂

モーツァルト:交響曲第29番 チャールズ・マッケラス スコットランド室内管弦楽団 2009年
Mozart: Symphony No. 29 in A Major, K. 201 Charles Mackerras Scottish Chamber Orchestra

マッケラスさんのモーツァルトは、旧録にあたるプラハ室内管との演奏より、メリハリがついて楽しそうに演奏されています。よりシャープになって、ルンルンで弾んでて、颯爽としてて、ホント清々しさが詰まっているみたいです。確か、亡くなる約一年前にあたる録音なんですが、こんな爽やかに振れるなんて。最晩年になってモーツァルトを指揮するって、どのような気分なのだろうと思うと、なんだか羨ましい感じがします。そういえば先輩が言ってました。年をとるとモーツァルトが聴きたくなるんだよって。うーん、どういう意味なんだろ。まだ、解るまでに、ちょっと時間が掛かりそうです。えへっ。

CDカップリング:モーツァルト交響曲第29番~36番(30番は欠番)2枚組BOX 2009年 出典:YouTube Symphony No. 29 in A Major, K. 201 スコットランド室内管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by IIP-DDS

ジョス・ファン・インマゼール アニマ・エテルナ 😊

モーツァルト:交響曲第29番 ジョス・ファン・インマゼール アニマ・エテルナ 2004年
Mozart: Symphony No. 29 in A Major, K. 201 Jos van Immerseel Anima Eterna

インマゼールさんのピリオド演奏は、サブスクを利用して拝聴したのですが、思っていたほどには過激ではなかったです。でも、元気いっぱいで快活そのもの。疑うことを知らない若者って感じでしょうか。ワタシがピリオドを嫌いになってしまったのは、ひとえに苛烈なこと。

この29番だと、第3楽章、第4楽章に登場する金管、そして、滑るようなフレーズが、大きな振り子のように振り回されて、カラダに体当たりしてきて、ボッコボコにされるような感覚だったのです。特に第3楽章は、メヌエットなのに、これっぽちも優美じゃない。でも、インマゼールさんの演奏は、許容範囲に収まって大丈夫でした。CDカップリング:モーツァルト 協奏曲第2番K211、交響曲第29番、ヴァイオリン協奏曲第3番 ミドリ・ザイラー 2004年録音
出典:YouTube Symphony No. 29 in A Major, K. 201 アニマ・エテルナ – トピック Provided to YouTube by IDOL

トーマス・ファイ シュリアバッハ室内管弦楽団 😓

モーツァルト:交響曲第29番 トーマス・ファイ シュリアバッハ室内管弦楽団 1997年
Mozart: Symphony No. 29 in A Major, K. 201 Thomas Fey Schlierbacher Chamber Orchestra

トーマス・ファイさんの演奏は、うーん。難しいです。論理的、数理的というか、背筋が寒くなるようなグレン・グールドさんの演奏のタイプなのかな~って思ったりします。モーツァルトの29番って、明るく楽しい楽曲のように思うのですが、クールなのかなあ。感想を言語化しづらい演奏でした。失礼しました。出典:YouTube Symphony in A Major, K201: I. Allegro Moderato アマデウス・モーツァルト – トピック Provided to YouTube by NAXOS of America

フランス・ブリュッヘン 18世紀オーケストラ 😘

モーツァルト:交響曲第29番 フランス・ブリュッヘン 18世紀オーケストラ 1993年
Mozart: Symphony No. 29 in A Major, K. 201 Frans Brüggen Orkest van de Achttiende Eeuw (Orchestra of the 18th Century)

ブリュッヘンさんの演奏は、落ち着いた渋みのある音で、優美な大人の雰囲気を感じさせます。ホグウッドさんの演奏と比べると、渋みがあり大人です。ちょっぴり重めで、「たぁ~らら らった た~らら らった」と弾んでいるわりには、音そのものが渋いです。弾まない。舞わない。踊らない。モダン楽器の演奏だと、ヴァイオリンの高音域の音は、透き通りますが、18世紀オーケストラの使用されている楽器は、音色が、くすんでいます。

第2楽章においても、しんみりした演奏で、ヴァイオリンの主題の引き継ぎの巧さが感じられます。弱音器つきのヴァイオリンが可憐で、オーボエが、「みふぁそふぁら らそふぁみれ どれみれ しどれみ れっど」と奏でるのですが、テンポが緩めで、ホルンが、まったり気怠い雰囲気を与えます。

第3楽章では、「パパッパ パぁ~パっパ パッパ パぁ~」という特徴のある付点のリズムがあります。ブリュッヘン盤さんの演奏は、弦にキレがり、金管(ホルン)が柔らかく広がります。相反する色彩感が、妙に気持ちが良いですね。強い女性のように、きりりとした雰囲気が、格調の高さを与えます。ヴァイオリンが、ちょっと強めですが、コントラストの強さが、歯切れの良さに感じられます。ここは大人の雰囲気がよく似合います。

第4楽章は、躍動感のあるフレーズで、オクターブ超えをしていきますが、アクセント強めに、びよ~んと弾んでますね。タタタ タタタと駆け下りてくるところが魅力的です。鹿やウサギが、野原を駆け巡っているかのようで、柔らかい跳躍と、弦が揃って滑るリズム感が、とっても楽しい演奏でした。

CDカップリング:モーツァルト交響曲29番、第33番、第31番「パリ」 出典:YouTube Mozart: Symphony No.29 in A, K.201 18世紀オーケストラ – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

チャールズ・マッケラス プラハ室内管弦楽団 🙂

モーツァルト:交響曲第29番 チャールズ・マッケラス プラハ室内管弦楽団 1988年
Mozart: Symphony No. 29 in A Major, K. 201 Charles Mackerras Prague Chamber Orchestra

マッケラスさんの演奏は、ゆったりとした余裕のあるふくよかさを感じます。少し残響が多めのテラーク盤なので、ちょいと癖があります。新録(2009年)スコットランド室内管弦楽団から遡り、旧録にあたるプラハ室内管の演奏をサブスクで拝聴したのですが、最近の演奏にはない、ゆったり気味の演奏です。

昔に聴いていたモーツァルトの演奏は、優雅というか典雅だったのですが、ピリオド時代は、速くてセカセカ焦り気味だったので、妙に懐かしくなりました。もっとも、ぼってり気味の典雅さではなく、さっぱりした風合いで小編成ならではの締まり具合の演奏です。第4楽章のリズミカルなところは、もう少しキレと、メリハリがあっても良いのかなと思います。CDカップリング:モーツァルト交響曲全集10枚組BOX 出典:YouTube Mozart: Symphony No. 29 in A Major, K. 201 チャールズ・マッケラス – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

トン・コープマン アムステルダム・バロック管弦楽団 😘

モーツァルト:交響曲第29番 トン・コープマン アムステルダム・バロック管弦楽団 1987年
Mozart: Symphony No. 29 in A Major, K. 201 Ton Koopman Amsterdam Baroque Orchestra

コープマンさんの演奏は、手兵のアムステルダム・バロック管弦楽団と、ピリオド楽器を使用したものです。ピリオド演奏は、ワタシには超苦手で、ガッシガシと硬く、速くて強くて、過激な演奏だという印象があります。ほとんどトラウマ状態になっており、ひとことで言うと大嫌い! なのですが~ このコープマンさんの演奏を聴くと、いったいどうなっているのか、重量が感じられないほどに、柔らかく、ふわっとしたフレージングなのです。とっても軽やかで、繊細で柔らかさがあります。チェンバロ使用とのことで、他の演奏とは、少し音の色が違い、見通しの良いものになっているのです。うーん、ウソでしょ、ええぇぇ~っと驚いてしまいました。

繊細で、結晶のような音で、それでいて暖かみも感じられつつ、スイスイと進む推進力があります。コープマンさん自身が、通奏低音のチェンバロを弾きながら指揮をされているので、チェンバロの響きを中心に、邪魔しないように他の楽器が配慮しているのかもしれません。ちなみに、カップリングの第25番は、チェンバロを弾いていません。細かなフリルのついたようなフレーズが可愛く、リズミカルに、ころころ~っと転がっています。

第2楽章も、青春時代の恥じらい感が漂い、微笑ましいですね。好きなのに好きとは言えないで、もじもじ~っ 頬を染めているかのような雰囲気です。昔、ピリオドが苦手で、強烈な付点リズムの攻撃にあって、トラウマになりました。金管が特に苦手です。ここで聴くコープマンさんの金管は、ソフトで耳に突き刺さらないのでよかったです。チェンバロを使った演奏で、軽やかに舞うかのような特色があります。ワタシの耳は、素直に喜んでしまいました。

CDカップリング:モーツァルト交響曲第29番 1987年、第33番 1987年、第25番 1988年 出典:YouTube Symphony No. 29 in A Major, K. 201 アムステルダム・バロック管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Warner Classics International 

ヘルベルト・フォン・カラヤン ベルリン・フィル 😅

モーツァルト:交響曲第29番 ヘルベルト・フォン・カラヤン ベルリン・フィル 1987年
Mozart: Symphony No. 29 in A Major, K. 201 Herbert von Karajan Berliner Philharmoniker

カラヤンさんの87年の演奏は、艶っぽく、レガートがかかったフレージングですが、これはこれで大変魅力的です。ワタシにとってカラヤンさんの存在は、子供の時からやっぱ第一でしたね。なので、アンチではありません。反対にお世話になった指揮者かな。この演奏は、最晩年の演奏になり第3回目の録音です。おほほ~ 

ゴージャスで優美な演奏です。が、これが行き着いた彼の世界観だよね。ということで良いも悪いもありません。第3楽章のメヌエットは、モーツァルト18歳の作品に対して、メチャ豪華に演出すぎて宮廷サロンのようです。厚みのある響きで、品良く鳴っているかと言われたら、う~ん、ちょっとニュアンスがわかりづらいかもしれません。

CDカップリング:モーツァルト交響曲第29番、第39番 1987年 出典:YouTube Mozart: Symphony No. 29 in A Major K.186a (K. 201) ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

ジェームズ・レヴァイン ウィーン・フィル 😘

モーツァルト:交響曲第29番 ジェームズ・レヴァイン ウィーン・フィル 1986年
Mozart: Symphony No. 29 in A Major, K. 201 James Levine Wiener Philharmoniker

レヴァインさんの明るさは、ピリオド全盛期だった頃には、ちょっぴり救いでもあった演奏です。改めて聴いてみたのですが、ベームさんの時代のような、豪勢で、ぽってり気味の優美さでもなく、時代に即したプチ贅沢な雰囲気があり、ほど良く感じられる優美さのように感じます。

これは、2000年以降でないと、振り返って感じられなかった感想だとも思うので、果たして正確に言えているのか、自分でも疑問ですね~ 平均レベルのプチ優美、プリ贅沢って表現は変ですもんね。まあ、夏休みにでも、1年に1回、リゾートホテルに泊まるかぁ~という家族サービス的な存在でしょうか。レヴァインさんの演奏は、29番の快活な曲にマッチしてて、楽天的なワタシは、楽しく聴くことができました。

CDカップリング:モーツァルト交響曲全集11枚組BOX 1984年~1990年 出典:YouTube Mozart: Symphony No. 29 in A, K.201 Herbert von Karajan Provided to YouTube by Universal Music Group

ジョン・エリオット・ガーディナー イギリス・バロック管弦楽団 😥

モーツァルト:交響曲第29番 ジョン・エリオット・ガーディナー イギリス・バロック管弦楽団 1984年
Mozart: Symphony No. 29 in A Major, K. 201 James Levine Wiener Philharmoniker

ガーディナーさんの演奏は、奥深さを感じます。ニュアンスが細かいし、意図して演奏している感じが伝わってきます。単純な快活さではなく、子供から成長して、ちょっぴり大人になりかけた雰囲気がします。アーノンクールさんのような、ツンデレ風、攻撃的なパッションではないですし、ホグウッドさんのような少女風でもなく、情緒の揺れ動く青春時代のまっただなかという感じがします。大人びた子供かな。

その表現は、一瞬、ピリオドとは思えない感じがします。弦が細かなニュアンスを表現しているのです。その意図は、ワタシの駄耳でも、なんとなく伝わってはくるのですが、ワタシは、どうも金管の割れたような音が、苦手で~ 弦は良いのですが、金管がね~ どうしましょう。これは困りました。やっぱ割れ音の金管は、どうも好きになれません。スミマセン。

CDカップリング:モーツァルト交響曲第29番~41番(30・37欠番)、ミサ曲、レクイエム、キリエ 7枚組BOX 
出典:YouTube Mozart: Symphony No. 29 in A, K.201 イングリッシュ・バロック・ソロイスツ – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

ニコラウス・アーノンクール コンセルトヘボウ管弦楽団 😰

モーツァルト:交響曲第29番 ニコラウス・アーノンクール コンセルトヘボウ管弦楽団団 1984年
Mozart: Symphony No. 29 in A Major, K. 201 James Levine Wiener Philharmoniker
★ YouTubeにおいて、第3楽章は見つけられませんでした。検索してもバラバラ状態で、ギブアップ! また折を見て検索してみます。

アーノンクールさんの演奏は、鞭打ちになりそうな演奏で、ワタシがトラウマになってしまったものです。完全に封印しちゃったので、浦島太郎のように玉手箱(パンドラの箱です)を開けると、いっきにそのときに時間が遡ってしまいます。今になって聴いても、どうもねえ。テンポには、長い年月を経たので、どうにかこうにか馴れてきたようには思うのですが。やっぱり苦手です。第4楽章なんて、酷い鞭打ちにあってしまった感がして困ります。

それでも、一応、CD棚には残っており整理していたら出てきました。あーーー 思い出すのも嫌だっという滝汗状態です。70年代は、まったり系のクリップスさんとコラボしていたコンセルトヘボウですが、80年代は、アーノンクールさんと、モーツァルトを演奏しています。この舵取りは180度方向転換したとも言えますが、この意図は、なんだったんでしょうね~ 今もって、オケの経営感覚に驚かされます。

アーノンクールさんのモダン楽器によるピリオド奏法の演奏です。ちなみに、コンセルトヘボウとの演奏と録音年は次のとおりです。25番1983年、26番1988年、28番1988年、29番1984年、30番1984年、31番1981年、32番1984年、33番1981年、34番1980年、35番1980年、36番1984年。38番1981年、39番1984年、40番1983年、41番1982年(27番はウィーン・コンツェントゥス・ムジクス1990年)

レナード・バーンスタイン ウィーン・フィル 😅

モーツァルト:交響曲第29番 レナード・バーンスタイン ウィーン・フィル 1984年
Mozart: Symphony No. 29 in A Major, K. 201 Leonard Bernstein Wiener Philharmoniker

バーンスタインさんの演奏は、ピリオドを聴いてしまうと、ぷにゅっと幾分太っちょに感じます。まったりとした雰囲気で、第2楽章のアンダンテは、午睡に適していると言っても過言ではないほど。ライブ録音のためか、イマイチ録音状態がよろしくないので、ぽわわ~んとしています。第3楽章のメヌエットは、ピリオドに馴れた耳では、歯切れが悪く、うぷぷとなってしまうかも。全体的に、これではメタボでしょと言われかねないかもしれませんね。スキッとした見通しの良い、軽やかで、リズミカルというわけにはいきませんね。ピリオド苦手なワタシでも、さすがに、ふくよかすぎる~ 優美でもさほどないし。レニーさんのファンの方、スミマセン。

CDカップリング:モーツァルト交響曲第29番 1987年、25番 1988年、クラリネット協奏曲 ペーター・シュミードル 1987年 出典:YouTube Mozart: Symphony No. 29 in A Major, K. 201 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

クリストファー・ホグウッド エンシェント室内管弦楽団 🤩

モーツァルト:交響曲第29番 クリストファー・ホグウッド エンシェント室内管弦楽団 1979年
Mozart: Symphony No. 29 in A Major, K. 201 Christopher Hogwood Academy of Ancient Music

ホグウッドさんの演奏は、利発なお子ちゃまのように活発で軽快です。第1楽章は、最初は小声でひそひそと出てくるのですが、繰り返し主題のところで、とても明るくなって一気に華やかな雰囲気に。何か新しいことが始まる期待感があり、トリルも可愛いです。ふわっとしたところと、キレのあるトリルがあり、メリハリをつけています。さほどキツク感じません。これだと楽しめちゃうかも。

第2楽章は、スタイリッシュさと歌心があり、バランスが整っている感じです。語尾が、ふわっと消えて垂れます。ハープシコードのような煌めく音と、弱音付きのヴァイオリン、オーボエが、陰影を描き分けています。ゆったりとした歌心があり、広げた指先から、ふわっとしたモノが浮いて出てくるような感じです。

第3楽章は、付点音符で、ちょいとアクセントをつけ、むぎゅっと押し付け気味に圧をかけている感じです。まるでお饅頭を作っているみたいに、もちっとさせているみたいですね。第4楽章では、躍動感があり、オクターブ超えをしていく楽曲なので、ぴょーんと飛んで、タタタ タタタと駆け下りてきます。パパパパっとホルンも柔らかく挟まってくるし、弦の跳躍感が特徴でしょうか。ホグウッドさんの演奏は、軽快で明るく、高音域が強めですが、利発なオコチャマ的が遊んでいるような、キビキビした動きでしょうか。まあ、年齢を重ねていくにつれて、つきあいきれないやー、疲れるぅ~となりそうな演奏です。緩楽章は、ふんわり演奏されており、自在に変化し、聴き応えがあります。

オリジナル楽器の演奏だと思いますが、さして違和感なく聴け、現代っ子風という感じの演奏です。渋面を作った理詰めな感じはせず、無頓着とも言えないし、こんな風に言ったら誤解されるかもしれないが、スタイリッシュだし、ワクワクっとさせてもくれるし~ 純粋に楽しむ気持ちも前に出ているように思います。でもまあ、ちょっぴり快活すぎて、ビックリするんですけどね。若い方向きの演奏でしょうか。中年以降になると、ちょっと、危ない、ついていけない運動能力です。調子にのって一緒に遊んだら、アキレス腱がブチッ! (あまり繰り返して聴かないように)

CDカップリング:モーツァルト交響曲第25番、第29番、現在第31番をカップリングされています。交響曲全集19枚組BOXもあります。出典:YouTube Mozart: Symphony No.29 in A, K.201 エンシェント室内管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

ネヴィル・マリナー アカデミー室内管弦楽団 🙂

モーツァルト:交響曲第29番 ネヴィル・マリナー アカデミー室内管弦楽団 1978年
Mozart: Symphony No. 29 in A Major, K. 201 Neville Marriner Academy of St Martin in the Fields

マリナーさんの演奏は、中道かな~って感じです。ほどよい、頃合いに演奏するって、なかなか難しいと思います。で、聴いた感想を書くのも難しいです。出典:YouTube Mozart: Symphony No. 29 in A, K.201
Academy of St Martin in the Fields Provided to YouTube by Universal Music Group

ヨーゼフ・クリップス コンセルトヘボウ管弦楽団 😇

モーツァルト:交響曲第29番 ヨーゼフ・クリップス コンセルトヘボウ管弦楽団 1973年
Mozart: Symphony No. 29 in A Major, K. 201 Josef Krips Royal Concertgebouw Orchestra

クリップスさんのモーツァルトは、えへへ~ どっぷり浸かってしまって抜け出せない魔力のような演奏です。で、ピリオド世界に突入してからは、多分、ベームさんと共に顧みられなくなった存在かもしれません。でも、忘れたくないような演奏ですね。落ち着いてて柔らかいです。まあ、今となっては柔らかすぎて、カラダが沈み込んでしまい、腰を痛めそうなベットになるでしょうが。YouTubeにおいては、モーツァルト交響曲全集が掲載されています。マリナー、クリップス アカデミー室内管弦楽団とコンセルトヘボウ管弦楽団です。クリップスさんのモーツァルトは、第21番~41番6枚組BOX 1972年~73年録音 出典:YouTube Mozart: Symphony No. 29 in A, K.201 Concertgebouworkest Provided to YouTube by Universal Music Group

カール・ベーム ベルリン・フィル 😘

モーツァルト:交響曲第29番 カール・ベーム ベルリン・フィル 1968年
Mozart: Symphony No. 29 in A Major, K. 201 Karl Böhm Berliner Philharmoniker

ベームさんの演奏は、まあ、なんという典雅な演奏なのだろう~と、今更ながらに驚きます。第1楽章の冒頭は、これにはビックリ。ちょっと笑ってしまうほどの遅さですが、曲が進むにつれて、まどろみの世界に入ってしまいそうなほどに心地良いものです。ピリオド時代になって忘れられてしまったような感がします。

まるで、日本昔話にのように取り扱われるのは、かなり残念に思います。だって、この余裕のあるテンポは、格別な時間を設けて、じっくり聴くと、極上の贅沢だと思います。ワタシ的には好きです。モーツァルト18歳頃の作品ですが、振る人が振れば、これだけ典雅な演奏になるんだという見本みたいなもので、息の深さ、長さは、この時期でないと聴けない演奏かもしれません。

ベームさんには、この後、1980年録音のウィーン・フィルとの演奏があります。(CD棚をゴソゴソと探してみたのですが見当たりません。サブスクを利用する等をして、今後、コメントを記載できれば~と思っています)時代の流れが、速いのは仕方ありません。ピリオド、古楽器での演奏も客観的には良いと思います。でも、ベーム、カラヤンの時代も、一方の雄として、今後も、忘れずにずっと聴いていきたいタイプの演奏です。心の余裕がなければ、じっくり聴けない演奏かもしれませんが、ゆとりや余裕を持って、忘れずにいると、きっと沁みます。

CDカップリング:モーツァルト交響曲全集10枚組BOX 出典:YouTube Mozart: Symphony No. 29 in A Major, K. 201 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

オトマール・スウィトナー シュターツカペレ・ドレスデン 🥰

モーツァルト:交響曲第29番 オトマール・スウィトナー シュターツカペレ・ドレスデン 1960年
Mozart: Symphony No. 29 in A Major, K. 201 Christopher Hogwood Academy of Ancient Music

スウィトナーさんの演奏は、まあ、なんて言えば良いのでしょう。録音状態も極めて良く、天上の音楽に近いかな~って思います。第1楽章は、華やかで軽やか、チャーミングです。少女のように華やぎがあって、スキップしながら、大広間を駆け回っているかのようです。そこにエスコートに入る低弦の響きがあって、踊ってみませんか~と言っているよう。ちょっぴり遅めのテンポですが、美しい弦がレースのように、ひらひら~っ。

第1楽章の出だしのホルンの響きも優美です。これは、ワタシにとって極上の演奏ですね。耳のご馳走で~ カラヤンで満腹になってしまったのですが、いやいや、これは別格です。京都で懐石料理をいただいているかのよう。特に、第2楽章は、夢幻の世界で、夢うつつで聴いてしまって、はっ! 気がついたら終わっているという案配です。第3楽章のメヌエットも、ひぇぇ 品良すぎですよね。吸い込まれしまいそうな優美な流れにのって、さらさらっと清流にのって流れて行ってしまいそうです。

第4楽章は、テンポをあげて演奏していますが、決して荒々しくならず、あくまでも誇り高き貴族的という感じで演奏されます。活発で、利発なお子ちゃまが、飛び跳ねて遊ぶような演奏や、ツンデレ風の演奏とは、全く次元の違う演奏で、爽快で心地良いと思います。あーっ ワタシの駄耳も、すっかり洗われ気持ちが晴れました。感謝~っ。

CDカップリング:スイトナー&シュターツカペレ・ドレスデンBOX10枚組 モーツァルト交響曲のみ掲載します。28番1974年、29番1960年、30番1974年、31番1968年、32番~34番1974年、35番~38番1968年、39~40番1974年~75年、41番1973年 その他楽曲の情報はHMV等でご確認ください。出典:YouTube Symphony No. 29 in A Major, K. 201: I. Allegro moderato (Remastered) シュターツカペレ・ドレスデン – トピック Provided to YouTube by Kontor New Media GmbH

ヘルベルト・フォン・カラヤン ベルリン・フィル 🥰

モーツァルト:交響曲第29番 ヘルベルト・フォン・カラヤン ベルリン・フィル 1960年
Mozart: Symphony No. 29 in A Major, K. 201 Herbert von Karajan Berliner Philharmoniker

カラヤンさんの演奏は、29番にとっては第1回録音EMIで、65年、87年録音Gがあります。スウィトナーさんの演奏と同様に、テンポは遅めです。主題を繰り返すところで、艶やかなヴァイオリンが奏でて、一気に花開き、華やかな音色に包まれます。薔薇が咲き誇る庭園に来たような感じで、むせ返りそうなフレーバーな香りに包まれます。

ピリオド演奏とは、真逆の次元の異なる世界で、麗しきモーツアルトの音楽で、あっけにとられている間に終わってしまいます。ホント、第1楽章を冷静に聞こうと何度も失敗して、都合5回ぐらい聴いてしまいました。微笑みを浮かべたレースの服を着た少女が、芝生の庭を走り回っているかのようなウキウキ感があります。

心地よいトリル感があり、レガートは、87年録音の晩年ほどではありませんが、艶のあるヴァイオリンの音色が、教会の天井に舞い上がっては、降りてくるようです。ベルリンのグリューネヴァルト教会で収録されており、残響は少し多め。しかし、この残響が、また良いんですよ。モーツァルトの天然ワクワク楽曲にこそ、相応しいという気がします。(洗脳されてマス)残響は幾分多めですが、弦の艶やかさと華麗さには抗しがたいものがあります。

CDカップリング:カラヤン コンプリート・EMI・レコーディングス カラヤン生誕100年にあたる2008年に発売された87枚組BOX モーツァルト交響曲第29番1960年、交響曲第35番ハフナー1970年、交響曲第36番リンツ1970年 出典:YouTube Symphony No.29 in A Major, K.201 Herbert von Karajan Provided to YouTube by Warner Classics
一番したの動画は、1996 Remastered Version 第1楽章のみの抜粋です。

モーツァルト:交響曲第29番【解説】

モーツァルトの交響曲第29番 K.201 (186a) は、1774年に作曲されています。前年の73年から74年にかけて、9曲もの交響曲が出来ています。29番は、とてもキュートな曲です。

モーツァルトが10代で作曲した交響曲中、第25番ト短調 K. 83(173dB) と共に人気があります。
第1楽章 Allegro moderato イ長調 2/2拍子 ソナタ形式
第2楽章 Andante ニ長調 2/4拍子 ソナタ形式
第3楽章 Menuetto – trio イ長調 – ホ長調 3/4拍子 複合三部形式
第4楽章 Allegro con spirito イ長調 6/8拍子 ソナタ形式
全4楽章 演奏時間は約20分。第3楽章のみソナタ形式ではありません。

モーツァルト:交響曲第29番【ディスク情報】

1960年 カラヤン ベルリン・フィル EMI
1960年 スウィトナー シュターツカペレ・ドレスデン De
1968年 ベーム ベルリン・フィル G
1973年 クリップス コンセルトヘボウ管弦楽団 Dec
1978年 マリナー アカデミー室内管弦楽団 Ph
1979年 ホグウッド エンシェント室内管弦楽団 OL
1980年 ベーム ウィーン・フィル G
1984年 バーンスタイン ウィーン・フィル G
1984年 アーノンクール コンセルトヘボウ管弦楽団 TELDEC
1984年 ガーディナー イギリス・バロック管弦楽団 Ph
1986年 レヴァイン ウィーン・フィル G
1987年 カラヤン ベルリン・フィル G
1987年 コープマン アムステルダム・バロック管弦楽団 E
1988年 マッケラス プラハ室内管弦楽団 TELARC
1993年 ブリュッヘン 18世紀オーケストラ Ph
1997年 トーマス・ファイ シュリアバッハ室内管弦楽団 HÄNSSLER
1998年 ムーティ ウィーン・フィル Ph
2004年 インマゼール アニマ・エテルナ ZIGZAG
2006年 ノリントン シュトゥットガルト放送交響楽団 HÄNSSLER
2009年 マッケラス スコットランド室内管弦楽団 LINN

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