プロコフィエフ:交響曲第2番【YouTube】
プロコフィエフ:交響曲第2番 ワレリー・ゲルギエフ マリインスキー歌劇場管弦楽団 2012年4月26日コンサート 36分27秒の動画です。Prokofiev: Symphony No.2 in D Minor, Op. 40 Valery Gergiev Symphony Orchestra of the Mariinsky Theatre 出典:YouTube Prokofiev – Symphony No. 2, Op. 40 (Mariinsky Theatre Orchestra, Valery Gergiev) EuroArtsChannel
プロコフィエフ:交響曲第2番【名盤・おすすめ】
フランツ・ヴェルザー=メスト クリーヴランド管弦楽団 🥰
プロコフィエフ:交響曲第2番 フランツ・ヴェルザー=メスト クリーヴランド管弦楽団
Prokofiev: Symphony No.2 in D Minor, Op. 40 Franz Welser-Möst Cleveland Orchestra
クリーヴランド管弦楽団の自主製作レーベルから出ている音源で、コロナ禍であったことから、無観客ライブ配信をされたようです。ワタシは後に拝聴したのですが、とても精緻な演奏で、いろんな旋律が複雑に交錯し、阿鼻叫喚的な世界を創りだしているようです。暴力的で凶暴な楽曲だと、アタマごなしに言うのではなく、ここまで丁寧に演奏されると、有無を言わさない静謐な面が出てきます。
ひとつ、ひとつのパーツ(楽器)が、精緻に組み合わさっていくことが、より厳密に求められているような(素人視線)気がします。第2楽章では、親切なインデックス(トラック)の分け方です。1:第1楽章 2:第2楽章テーマ 3~7:第1変奏~第5変奏 8:第6変奏とテーマとなっています。いつまでも聴いていきたいし、また戻ってきたい、しっかり聴こうという気にさせる演奏です。聴いて感じる感覚も大事だけど、それ以上に構築性みたいなものを感じる必要がありそう~です。CDカップリング:シュニトケ ピアノと弦楽のための協奏曲 ピアノ:ブロンフマン、プロコフィエフ 交響曲第2番 2020年録音 出典:YouTube Symphony No. 2 in D Minor, Op. 40 クリーヴランド管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by PIAS
アンドルー・リットン ベルゲン・フィル
プロコフィエフ:交響曲第2番 アンドルー・リットン ベルゲン・フィル 2017年
Prokofiev: Symphony No.2 in D Minor, Op. 40 Andrew Litton Bergen Philharmonic Orchestra
CDカップリング:プロコフィエフ:交響曲第1番~第3番 2015年、2017年録音(2番と3番) 出典:YouTube Symphony No. 2 in D Minor, Op. 40 ベルゲン・フィルハーモニー管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by PLATOON LTD
ドミトリー・キタエンコ ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団 😘
プロコフィエフ:交響曲第2番 ドミトリー・キタエンコ ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団 2007年
Prokofiev: Symphony No.2 in D Minor, Op. 40 Dmitri Kitaenko Gürzenich-Orchester Köln
キタエンコさんの演奏は、大ホールで聴いているような多めの残響のなかで、まろやかに演奏されます。ツンツン刺激音が飛んでいるわけではなく、最初の一枚として聴きやすいと思います。インデックスが区分され、変奏部分も解りやすいです。軽やかな身のこなしで、甲高い金切り声のヴァイオリンは、ソフトフォーカス気味で聞こえます。
木管も悲鳴をあげるし、金管も同じ。でも、馴れてくると、どどぉ~ん、というチューブが、豪快にぶっ放されてくるので、残響多めは不利かもしれません。迫力には欠けていないのですが。
第2楽章では、親切なインデックス(トラック)の分け方です。1:第1楽章 2:第2楽章テーマ 3~7:第1変奏~第5変奏 8:第6変奏とテーマとなっています。ど素人には、変容ぶりがイマイチ解りかねるかもしれませんが、ラストのテーマが戻ってくる頃には、様相が一変しています。進撃の巨人でも歩いてくる感じで、暗黒の世界に逆戻りしており、重さのあるものになっていますが、悲鳴に近い叫び声や唸り声は、あまり聞こえません。
遅めのテンポで、重層的な響きを保ちながら一定のテンポで歩いています。多少インパクトに欠ける感がしますが、拒否感が少なくすみそうです。聴き馴れてきたら、アクの強い演奏へと移行して良いのではないでしょうか。あっ、深夜に聴くのは回避し、ヘッドフォンで音量をあげて聴くのも、あまりお薦めしません。(やめておいた方が無難ですっ)
CDカップリング:プロコフィエフ交響曲全集5枚組BOX 出典:YouTube Prokofiev: Symphony No.2 in D Minor, Op. 40 Dmitri Kitaenko – トピック Provided to YouTube by NAXOS of America
ヴァレリー・ポリャンスキー ロシア国立交響楽団
プロコフィエフ:交響曲第2番 ヴァレリー・ポリャンスキー ロシア国立交響楽団 2001年
Prokofiev: Symphony No.2 in D Minor, Op. 40 Valery Polyansky Russian State Symphony Orchestra
CDカップリング:プロコフィエフ交響曲第2番 2001年、チェロと管弦楽のための交響協奏曲 チェロ:アレクアンドル・イワーシキン 2000年録音 出典:YouTube Symphony No. 2 in D Minor, Op. 40 ロシア国立交響楽団 – トピック Provided to YouTube by NAXOS of America
小沢征爾 ベルリン・フィル 🙂
プロコフィエフ:交響曲第2番 小沢征爾 ベルリン・フィル 1990年
Prokofiev: Symphony No.2 in D Minor, Op. 40 Seiji Ozawa Berliner Philharmoniker
小澤さんの演奏は、甲高い声で、喚くように叫ぶので、耳が痛くなります。それでいて、極限までいったという感じでもないので、コメントが書きづらいです。冒頭、前のめり傾向で進み、ヴァイオリンが、甲高いツンツン、悲鳴をあげて突っ走っていきます。そもそも、金属板を叩いているような賑々しい楽曲で、全体的に高音域に振れているので、キンキン、欲求不満の怒りのようなものを感じます。
楽章の終わりに近づくにつれ、静寂が訪れることは知っているのですが、クレーム電話を、ずーっと承っているような気分で疲れます。怒りが静まったかと思いきや、冒頭の主題が再度登場し、ひぃ~っ! 約10分間、この状態が続くので、仕事で疲れた日に聴くのは、ゼッタイお薦めしません。
第2楽章は、静寂が訪れた神秘的な楽章です。揺れた感覚、妖しさを感じますが、息づかいが浅くセカセカした感じがします。下からしゃくりあげた感覚や、ぬめっとした液体的な感覚が欲しい気がします。変奏2番目は、木管の細かいフレーズが、夕暮れどきに飛び交う小さなコウモリみたいです。変奏3番目は、リズミカルで打楽器が主体です。低弦が蠢き、シンバルやピアノが鋭く叩かれています。変奏の4番目は、揺らめきが旋律に現れてくるもの。
小澤さんの演奏は、理性的に整理された演奏だと思います。変奏5番目は、エキゾチックで、民族的というか、チャチャチャ チャァ~ と、繰り返すという賑々しいものです。壊れかけの部品が飛び交っているかのようです。コントラファゴットでしょうか、低弦と一緒になって蠢く音が不気味で良かったです。怒りを爆発させたパワーを感じます。
CDカップリング:プロコフィエフ 交響曲第2番1990年、交響曲第7番1989年 交響曲全集4枚組BOXもあります。出典:YouTube Prokofiev: Symphony No.2 in D Minor, Op. 40 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group
ネーメ・ヤルヴィ ロイヤル・スコティッシュ管弦楽団 🙄
プロコフィエフ:交響曲第2番 ネーメ・ヤルヴィ ロイヤル・スコティッシュ管弦楽団 1984年
Prokofiev: Symphony No.2 in D Minor, Op. 40 Neeme Järvi Scottish National Orchestra
N・ヤルヴィさんのプロコフィエフは、あまり全集CDが発売されていない時期から、積極的に録音されていて重宝しました。この2番の冒頭は、勢いよく飛び出してきます。冒頭「みっみっみっみ みっれどぉ~」「れらっ みっらぁ~ そらっ みっれっしっ らぁ~」(音は正確ではありません)と、悲鳴をあげて突っ走っていくところが印象に残ります。
硬いし、晦渋な印象で、かなりニヒルです。そのくせ、どこか可愛い一面が見え隠れしたりします。何度か繰り返して聴くうちに、主題を口ずさんでいることに気づいて、自分でもビックリ。クールで硬いけれど、高揚感が湧く演奏でもあり、辛くて、痛くて、悲しくて~という感覚とは無縁のような気がします。主題が繰り返して流れてくる都度、軋んだ音の放出のなかで、付点のリズムが転がっていたり、打楽器の歯切れの良い音が鳴っていたり。不協和音の塊ですが、騒音のような響きではないですね。残響多めなのが玉に瑕かも。
第2楽章は、鋼鉄のような硬いフレーズが溶解して、神秘的で、抒情的で妖しい雰囲気がします。ふわっと宙に浮かんだ柔らかさ。変奏曲になっていますが、揺らめく弦と木管が、ぷわっと浮いています。6つの変奏曲が約2分程度、長くて4分に満たない変奏が連綿と続きます。ラストの変奏曲第6変奏曲が、第1楽章の主題を回想します。最初聴いたときには、勢いに飲まれて変奏曲という設計にも気づきませんでした。N・ヤルヴィさんの演奏では、変奏部分が区分(トラック)されているので、最初に聴くには親切です。
CDカップリング:プロコフィエフ交響曲全集4枚組BOX 出典:YouTube Prokofiev: Symphony No. 2 in D Minor, Op. 40 ロイヤル・スコティッシュ管弦楽団 – トピックProvided to YouTube by NAXOS of America
ヴァルター・ヴェラー ロンドン・フィル
プロコフィエフ:交響曲第2番 ヴァルター・ヴェラー ロンドン・フィル 1974年~78年
Prokofiev: Symphony No.2 in D Minor, Op. 40 Walter Weller London Philharmonic Orchestra
CDカップリング:プロコフィエフ 交響曲全集、ロシア序曲、スキタイ組曲アラとロリー、組曲3つのオレンジへの恋4枚組BOX YouTubeにおける順番は、1番、ロシア序曲、5番、2番、3番、4番、7番、6番、アラとロリー、3つのオレンジです。出典:YouTube Prokofiev: Symphony No. 2 in D minor, Op. 40 London Philharmonic Orchestra Provided to YouTube by Universal Music Group·
プロコフィエフ:交響曲第2番【解説】
プロコフィエフの交響曲第2番(ニ短調作品40)は、1925年に作曲されています。ウィキペディア(Wikipedia)を元に記述すると、1923年からパリに住んでいたプロコフィエフは、20世紀前半パリで活躍していた作曲家たち、いわゆるフランス6人組(オネゲル、ミヨー、プーランク、デュレ、タイユフェール、オーリック)が注目を集めていたため、もっと前衛的な楽曲を~と、「鉄と鋼でできた」交響曲を作って雪辱を果たそうと考えて、この曲を作曲したそうです。しかし、1925年に初演したものの、パリの聴衆や作曲家仲間の反応は冷淡であったそうで、ただ一人、プーランクのみが、熱狂的な拍手を送ったそうです。
2つの楽章で構成されており、第2楽章は6つの変奏曲になっています。第1楽章 – Allegro ben articolato 第2楽章 – Theme & Variations 主題 – Andante 第1変奏 – L’istesso tempo 第2変奏 – Allegro non troppo 第3変奏 – Allegro 第4変奏 – Larghetto 第5変奏 – Allegro con brio 第6変奏 – Allegro moderato 主題 – Andante molto, Doppio movimento
第1楽章は、機械的で硬くモソロフの「鉄鋼所」のように聞こえたり、オネゲルの「パシフィック231」の機関車のように、突っ走って行く巨大な鋼の化け物のようです。とっつきづらいのですが、何度か聴いていると、辛くなってくるわけでも悲痛な感じがするわけでもなく、ツボにハマれば、おもしろく感じられます。リズムの裏拍子的なところが面白いです。で、第2楽章は、変奏された六つの曲が詰まっていることすら、最初のうちはワタシは解らずにいましたし、変奏曲の切れ目がわかりませんでした。なので、第2楽章は、最初に聴くときは、変奏ごとにトラックが分かれているものを聴かれる方が良いのではないかと思います。約35分の楽曲です。
プロコフィエフ:交響曲第2番【ディスク情報】
1971年頃 ジャン・マルティノン フランス国立放送管弦楽団 VOX
1974年~78年 ヴァルター・ヴェラー ロンドン・フィル Dec
1984年 N・ヤルヴィ ロイヤル・スコティッシュ管弦楽団 CHANDOS
1990年 小澤征爾 ベルリン・フィル G
1996年 ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ フランス国立管弦楽団 E
2001年 ヴァレリー・ポリャンスキー CHANDOS
2004年 ヴァレリー・ゲルギエフ ロンドン交響楽団 LPO
2007年 キタエンコ ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団 CAPRICCIO
2014年 キリル・カラビツ ボーンマス交響楽団 ONYX
2016年 ジェイムズ・ガフィガン オランダ放送フィル
2017年 アンドルー・リットン ベルゲン・フィル BIS
2020年 フランツ・ヴェルザー=メスト クリーヴランド管弦楽団 TCO
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