ルトスワフスキ: 管弦楽のための協奏曲【聴いてみよう】Lutoslawski: Concerto for Orchestra

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ルトスワフスキ: 管弦楽のための協奏曲【YouTube】

ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲 クシシュトフ・ウルバンスキ hr交響楽団 2021年11月19日コンサートの模様。34分41秒の動画です。Lutosławski: Concerto for Orchestra Krzysztof Urbański hr-Sinfonieorchester – Frankfurt Radio Symphony 出典:YouTube Lutosławski: Konzert für Orchester ∙ hr-Sinfonieorchester ∙ Krzysztof Urbański hr-Sinfonieorchester – Frankfurt Radio Symphony 

ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲 クリスティアン・マチェラル WDR交響楽団 2022年10月29日コンサートの模様です。30分24秒の動画です。マチェラルさんは、1980年生まれルーマニア出身の指揮者です。ケルンWDR響の首席指揮者(2025年終了予定)、フランス国立管弦楽団の音楽監督を務められています。
Lutosławski: Concerto for Orchestra Cristian Macelaru WDR Sinfonieorchester Köln 出典:YouTube ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲|クリスティアン・マチェラル|WDR Sinfonieorchester WDR Klassik

rt Radio Symphony 出典:YouTube Lutosławski: Konzert für Orchester ∙ hr-Sinfonieorchester ∙ Edward Gardner hr-Sinfonieorchester – Frankfurt Radio Symphony

ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲【名盤・おすすめ】

ニコラス・コロン フィンランド放送交響楽団 😘

ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲 ニコラス・コロン フィンランド放送交響楽団 2022年
Lutosławski: Concerto for Orchestra Nicholas Collon The Finnish Radio Symphony Orchestra

コロンさんは、1983年生まれのイギリス出身の指揮者で、リントゥさんの後任としてフィンランド放送響首席指揮者を務めておられます。(2028年迄予定)クールな空気感のなか、細やかな表情をした演奏です。従来、ささくれ立った恐怖感の先立つ演奏を聴いてきたのですが、ようやく落ち着いた感がします。相応の時間が経過したことと、ワタシが聴き馴れてきたためかもしれません。第3楽章におけるパッサカリア、躍動するトッカータ、コラールに至る行程を、静かに、内省的に聴けるように、ようやくなってきました。コロナ禍を抜けたことも要因かも。良い時期に巡り会ったのかもしれません。

CDカップリング:ルトスワフスキ 管弦楽のための協奏曲、ヴァイオリンと管弦楽のためのパルティータ ヴァイオリン:テツラフ、ノヴェレッテ 2022年録音 出典:YouTube Concerto for Orchestra フィンランド放送交響楽団 – トピック Provided to YouTube by Naxos Digital Services

アレクサンダー・リープライヒ ポーランド国立放送交響楽団 😘

ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲 アレクサンダー・リープライヒ ポーランド国立放送交響楽団 2014年
Lutoslawski: Concerto for Orchestra Alexander Liebreich  Polish National Radio Symphony Orchestra

リープライヒさんの演奏は、冒頭から、ザクザクとした推進力があります。バルトークの管弦楽のための協奏曲に、どことなく似た雰囲気があります。素材として、ポーランド民謡を取り入れていますが、斬新で近未来風に聞えます。様式としてはバロック的ですが、時空間を超えています。折り合いの巧さを感じます。 

第1楽章は、「イントラーダ」つまりイントロで、重圧で屈しそうな悲鳴が聞こえ、バンバンバンバンと叩かれるティンパニを押しのけるように、低弦が呻くようなフレーズを吐き出します。ブラームスの交響曲第1番より、この楽曲のティンパニは、インパクトがあります。

また、続いて三つの音が細切れに飛び交い、ヴァイオリンの甲高い声が出て、金管と一緒に声をあげます。この空間を意識させるような和音の響きは、あまり他の楽曲では感じない、空の圧を感じさせます。空に押しつぶされないかと心配しちゃいますね。

第2楽章は、鳥さんの鳴き声が登場し、即興風で、遊び心が感じられます。リープライヒさんの演奏は、金管のファンファーレが力強く、アリアのように歌われて晴れやかです。第3楽章は、金管のプラッター音、木管の不協和音が断片的に飛んでいます。トータルでの調和を感じますが、でも、やっぱり現代音楽なのです。ところどころ断片的で破片が突き刺さる感じもします。コラールは美しい演奏です。

CDカップリング:ルトスワフスキ 管弦楽のための協奏曲、シマノフスキ カスプロヴィチの詩による3つの断章 フィテルベルク編曲(作品5)出典:YouTube Concerto for Orchestra ポーランド国立放送交響楽団 – トピック Provided to YouTube by NAXOS of America

クシシュトフ・ウルバンスキ NDRエルプフィルハーモニー管弦楽団 🥰

ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲 クシシュトフ・ウルバンスキ NDRエルプフィルハーモニー管弦楽団(北ドイツ放送交響楽団)2014年 Lutoslawski: Concerto for Orchestra Andrew Davis Royal Stockholm Philharmonic Orchestra

クシシュトフ・ウルバンスキさんは、ポーランド出身の指揮者です。ここでは、北ドイツ放送響との演奏ですが、硬い大地を這いつくばって、蠢きながら、拳で叩くような感じです。冷たく、弱々しいけれど、空では鳥が鳴いているようですが、どことなく空虚で、三つの音が鳴って共鳴します。

悲痛という感じまでには感じないのですが、空々しい空気感が漂います。でも、暖かさを求める人の動きが始まったかのような弦の動き。でも、内面とは裏腹に、パーカッションの残響のなかで、どこか弱々しく、シーンとした空気が入り込んでくるみたいで、外はまだ空気が冷たいようです。弱々しい鈴のような音色が、ずーっと聞こえてきます。

怒りみたいな嘆きが、お腹の底にずーっと塊のようにあって、空虚さに負けないようにと耐え、じわじわ~っと過ぎ去ることを持ち続けている感じがします。ウルバンスキさんの演奏は、シリアスでもっと聞き込まないとと思わせるものでした。CDカップリング ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲、小組曲、交響曲第4番 2015年録音 出典:YouTube Concerto for Orchestra NDR Symphony Orchestra & Krzysztof Urbański – トピック Provided to YouTube by IDOL

エドワード・ガードナー BBC交響楽団 🙂

ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲 エドワード・ガードナー BBC交響楽団 2010年
Lutoslawski: Concerto for Orchestra Edward Gardner BBC Symphony Orchestra

YouTubeの動画では、hr交響楽団との演奏動画を掲載したのですが、BBC響との演奏がCDで発売されています。昔は、バルトークの弦楽のための協奏曲と、よくカップリングされていましたが、交響曲第3番と共に聴けるのは嬉しい限りです。冒頭のティンパニとコントラバスは、録音によるのでしょうが、さほどキレが感じられません。しかし、金管はキレがありリズミカルです。

第2楽章のカプリッチョは、木管やパーカッションが、空間のなかで行き交い、奥行きが感じられます。ファンファーレは、まろやかに大きく響き、旋律を呑み込んでいきます。第3楽章のパッサカリアの部分では、コントラバスのうめき声が、明朗ではなく、ちょっと録音で損をしている感じがしますが、激しく錯綜するなかで、ポツンと残された寂しさみたいなっものを、大きな空間を感じることができると、より一層、感覚的に伝わりやすい気がします。

CDカップリング ルトスワフスキ:交響曲第3番、チェーンⅢ、管弦楽のための協奏曲 2010年録音 出典:YouTube Concerto for Orchestra エドワード・ガードナー – トピック Provided to YouTube by PIAS

マリス・ヤンソンス バイエルン放送交響楽団 🤩

ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲 マリス・ヤンソンス バイエルン放送交響楽団 2009年
Lutoslawski: Concerto for Orchestra Mariss Jansons Bavarian Radio Symphony Orchestra

冒頭のティンパニは、まるで鉄板を叩いているみたいに揺れており、波動となって怖さを煽ってきます。恐怖が、徐々に近づいてくるような錯覚で、迫りくる恐怖に圧殺されそうです。恵まれた環境での収録だと思いますが、オケの巧さと相まって、リアル感が湧き、久々に震えそうになりました。

CDカップリング:ルトスワフスキ 管弦楽のための協奏曲 2009年、シマノフスキ 交響曲第3番「夜の歌」2008年、アレクサンダー・チャイコフスキー 交響曲第4番2009年 出典:YouTube Concerto for Orchestra マリス・ヤンソンス – トピック Provided to YouTube by NAXOS of America

エサ=ペッカ・サロネン ロサンゼルス・フィル 😓

ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲 エサ=ペッカ・サロネン ロサンゼルス・フィル 2007年
Lutoslawski: Concerto for Orchestra Esa-Pekka Salonen Los Angeles Philharmonic

サロネンさんは、作曲家ルトスワフスキととても近しい関係にあり、交響曲全集(ソニー)の音源があります。この管弦楽の協奏曲は、グラモフォン盤しかなかったような~。ひとことで言うと、クールビューティ的な演奏でしょうか。荒々しい表情は表に出てこないです。鉄面皮とは言わないけど、能面のようなという例えも、まんざらではないかもしれません。う~ん、ここまで徹するのも、なかなか出来ないことかも。まだ咀嚼が足りず、ふっと物足りなさを感じるのは、ワタシの未熟さゆえでしょう。

CDカップリング:リゲティ「ルーマニア協奏曲」、カレル・フサ「プラハのための音楽1968」(管弦楽版)、ルトスワフスキ 管弦楽のための協奏曲2006年~2007年録音 出典:YouTube Lutosławski: Concerto for Orchestra LA Phil Provided to YouTube by Universal Music Group

パーヴォ・ヤルヴィ シンシナティ交響楽団

ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲 パーヴォ・ヤルヴィ シンシナティ交響楽団 2005年
Lutoslawski: Concerto for Orchestra Paavo Järvi Cincinnati Symphony Orchestra

CDカップリング:ルトスワフスキ 管弦楽のための協奏曲、ルイヴィルのためのファンファーレ、バルトーク 管弦楽のための協奏曲 2005年録音 出典:YouTube Lutosławski: Concerto for Orchestra シンシナティ交響楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

アントニ・ヴィト ワルシャワ・フィル

ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲 アントニ・ヴィト ワルシャワ・フィル 2004年
Lutoslawski: Concerto for Orchestra Antoni Wit Warsaw Philharmonic Orchestra

CDカップリング:ルトスワフスキ 管弦楽のための協奏曲 2004年録音、チェロ協奏曲 チェロ:ラファウ・クヴィアトコフスキ 出典:YouTube Concerto for Orchestra Warsaw Philharmonic Chamber Orchestra – トピック Provided to YouTube by NAXOS of America

アンドリュー・デイヴィス ロイヤル・ストックホルム・フィル 🙂

ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲 アンドリュー・デイヴィス ロイヤル・ストックホルム・フィル 1996年
Lutoslawski: Concerto for Orchestra Andrew Davis Royal Stockholm Philharmonic Orchestra
★ YouTubeにおける動画はありませんでした。

A・デイヴィスさんの演奏は、録音状態が良く推進力があり、柔軟で楽しい演奏です。ワタシが所有しているCDは、APEXですが、原盤はフィンランディア(Finlandia)です。金管の咆吼はまろやかで、後方で、機関車のようにモクモクと音を立ててパワーアップしてくる感じです。基本二音だと思いますが。タタタ チャチャチャ・・・というリズムバックに入ってくるので推進力があります。懐かしい原始的なリズムですが、金属的な軋みではなく、立体的な響きもします。

力強く、硬くシャープさが欲しい。渋い演奏の方が好みというもありますが、親しみやすさから考えると、とても好ましい演奏に思います。スポーティで、楽しそう。華やかでちょっと柔らかめ。もっとも、 この曲をどう聴くのかと問われると、ぐうの音も出ません。CDカップリング:バルトーク 管弦楽のための協奏曲、ルトスワフスキ 管弦楽のための協奏曲 1996年録音

ヤン・パスカル・トルトゥリエ BBCフィル 😘

ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲 ヤン・パスカル・トルトゥリエ BBCフィル 1993年
Lutoslawski: Concerto for Orchestra Yan Pascal Tortelier BBC Philharmonic Orchestra

トルトゥリエさんの演奏は、柔らかい残響を伴うため、ゲンダイ音楽の晦渋さを少なからず和らぐ感じです。第1楽章は、重々しさがありますが、第2楽章は、軽やかな旋律が続き、教会音楽のような和音や民俗音楽のような旋律があり、パッチワークのような面白さを感じます。アリアのように、歌うようにというイメージに近いかも。

第3楽章のパッサカリア、トッカータ、コラールでは、木管がオリエンタル調の旋律を吹いたり、「ばぱぁぱぁ~っ」という金管のプラッターがあったり、木琴が登場したり、個性のぶつかり合いがあったりしますが、多くの楽器が使われることで、光が射し込む雰囲気を醸し出しています。入れ替わり、立ち替わりに多くの音が、構成することで煌びやかで、燦々と降り注ぐ様子が描かれているようです。それがよく伝わってくる演奏です。

軽やかでテンポ良く、スマートな印象を与えます。柔らかくてスタイリッシュ。 バルトークの同じ管弦楽のための協奏曲よりも、ルトスワフスキの当曲の方が、爽やかで格好良いものかと。敬遠されちゃいがちなゲンダイオンガクですが、間口を広げてくれそうな演奏です。CDカップリング:ルトスワフスキ 管弦楽のための協奏曲、葬送音楽、ミ・パルティ 1993年録音 出典:YouTube Concerto for Orchestra BBCフィルハーモニック – トピック Provided to YouTube by NAXOS of America

ダニエル・バレンボイム シカゴ交響楽団 🙄

ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲 ダニエル・バレンボイム シカゴ交響楽団 1992年
Lutoslawski: Concerto for Orchestra Daniel Barenboim Chicago Symphony Orchestra

バレンボイムさんの演奏は、ヌケのイマイチな録音のところに、力で押してくる感じです。低音パワフルなシカゴ響の響きが、もわもわっと。真綿で首を締め付けられた感じと言うと、ちょっと言い過ぎなのですが、まっそんな感じで多少強引な感じが否めません。もっと、涼しく演奏できないものかしらん。

CDカップリング:ルトスワフスキ 管弦楽のための協奏曲、交響曲第3番 1992年録音 ワタシが所有しているCDはAPEXですが、原盤はエラートです。出典:YouTube Lutoslawski : Concerto for Orchestra Daniel Barenboim Provided to YouTube by Warner Classics International

クリストフ・フォン・ドホナーニ クリーヴランド管弦楽団

ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲 クリストフ・フォン・ドホナーニ クリーヴランド管弦楽団 1989年
Lutoslawski: Concerto for Orchestra Christoph von Dohnányi The Cleveland Orchestra

CDカップリング:バルトーク 管弦楽のための協奏曲 1988年、ルトスワフスキ 管弦楽のための協奏曲 1989年録音 出典:YouTube Lutosławski: Concerto for Orchestra クリーヴランド管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

ヴィトルド・ルトスワフスキ ポーランド国立放送交響楽団 🙂

ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲 ヴィトルド・ルトスワフスキ ポーランド国立放送交響楽団 1976年
Lutoslawski: Concerto for Orchestra Witold Lutoslawski Nationales Polnisches Rundfunksinfonieorchester

作曲家ご自身のタクトによる演奏です。ちょっと古いCDですが、EMIクラシックス名盤シリーズにも登場していた音源です。交響的変奏曲、交響曲第1番、葬送音楽、交響曲第2番、管弦楽のための協奏曲、ヴェネチアの遊び、オーケストラの書、ミ・パルティが収録されています。1976年、77年録音2枚組BOX 出典:YouTube Concerto for Orchestra (1994 Remastered Version) ヴィトルト・ルトスワフスキ – トピック Provided to YouTube by Warner Classics

小澤征爾 シカゴ交響楽団 🤩

ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲 小澤征爾 シカゴ交響楽団 1969年
Lutoslawski: Concerto for Orchestra Seiji Ozawa Chicago Symphony Orchestra

若き小澤さんの演奏は、ライブかと思うほど、熱く勢いのあるものです。第1楽章「イントラーダ」は、重々しく、バンバンバンバン! ティンパニから始まります。低弦が呻くような旋律を吐き出し、リアルな余韻を残します。とても70年代直前とは思えない録音の良さと、熱量が放出されてきます。

ルトスワフスキさんは、ポーランドの作曲家でゲンダイオンガクの範疇に入ります。1994年まで生きておられた作曲家で、1954年に作曲された楽曲を、もう70年には録音していた小澤さん。シカゴ響の金管パワーは凄まじく、破裂的に鳴り響きますが、木管も綺麗に入ってきます。ずーっと細かく小さく、金属音が、遠くから聞こえます。実演(生オケ)で聴いたことがないのでわかりませんが、小さな鐘だと思います。隙間なく音が詰まり、音の圧が強くて熱くなります。このシカゴ響の音で圧をかけられると、どうしたって胸苦しくなりますよね。

実のところ、もう少し引き気味で、引きで捉えた演奏の方が、聞きやすいように思うのですが。ひらきなおって、聴く覚悟を決めると、目の前でタムタムが鳴っている感じとか、ボンボンと鳴る低弦、バタバタ感と脂ぎった生々しい感覚が、液体のように飛んできます。

第1楽章から第2楽章では、ぼむっと放出されたエネルギーが細分化され、細切れのパッチワークになっていますが、第3楽章においては、強い意思でまとめてきます。決してスマートではありませんが、吐く息が熱いです。突進力、瞬発力、吐息の熱い生ライブのような演奏。この高揚感についていくことができれば、面白いです。同じ聴くなら、一緒に最後までつれてもらった方が喜びになります。バルトークの「管弦楽のための協奏曲」共に、テンションの高い、エネルギッシュな演奏で高カロリー。若い年齢の時に聴けば、岡本太郎さんのように~ なれるかもしれません。

CDカップリング:ルトスワフスキ「管弦楽のための協奏曲」1969年、ヤナーチェク「シンフォニエッタ」1970年録音 出典:YouTube Lutoslawski Concerto for Orchestra 小澤征爾 – トピック Provided to YouTube by Warner Classics

ヴィトルド・ロヴィツキ ワルシャワ・フィル 🙂

ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲 ヴィトルド・ロヴィツキ ワルシャワ・フィル 1964年
Lutoslawski: Concerto for Orchestra Witold Rowicki Warsaw National Philharmonic Orchestra

この演奏は、委嘱した人が演奏した音源です。カップリングされている演奏は、ルトスワフスキさん自身がタクトを振っているもので、貴重な音源だと言えると思います。ご参考まで。CDカップリング:20世紀の音楽シリーズ ルトスワフスキ 管弦楽のための協奏曲 ロヴィツキ ワルシャワ国立フィル 1964年、織り込められた言葉 ルトスワフスキ ロンドン・シンフォニエッタ テノール ピーター・ピアーズ1972年、交響曲第3番 ルトスワフスキ ベルリン・フィル 1985年録音 出典:YouTube Lutosławski: Concerto for Orchestra ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group

ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲【解説】

ヴィトルト・ルトスワフスキ Witold Lutosławski は、1913年ワルシャワ生まれの作曲家です。20世紀のクラシック音楽において、シマノフスキ以来、最も有名で重要なポーランドの作曲家だと言われています。四つの交響曲、パガニーニの主題による変奏曲、管弦楽のための協奏曲などが有名です。管弦楽のための協奏曲は、1954年に作曲され、この作品が成功したことにより、いっきに知名度があがったそうです。

ポーランド民族音楽を素材に活かして、主題として取り入れています。民謡とは異なる和声法、無調の対位法などを施し、新しいバロック様式に生まれ変わらせたとのこと。金管の本数も多いですし、打楽器が多く必要となる大きな楽器編成となっています。次の三つの楽章で構成されています。

第1楽章 I. Intrada. Allegro maestoso
第2楽章 II. Capriccio, notturno e arioso. Vivace
第3楽章 III. (a) Passacaglia. Andante con moto
第3楽章 III. (b) Toccata. Allegro giusto – Corale. Poco calmando

第1楽章:Intrada. Allegro maestoso (導入曲)二つの主題による序曲です。オスティナートのリズムで、9/8拍子で始まります。ブラームスの交響曲第1番冒頭をイメージしますが、もっと怖い雰囲気がします。

第2楽章:Capriccio notturno e arioso. Vivace  軽快なスケルツォの楽章です。主要主題はヴァイオリンで奏でられます。その後、弦、木管が続きます。金管によるアリオーソ(アリア)が奏でられます。チェロとハープが加わることで彩りが添えられますが、あくまでも弦が主体で、ピチカートとなり、ラストは、コントラバス、バスクラによって不気味に終わってしまいます。

第3楽章:Passacaglia, toccata e corale. Andante con moto (パッサカリア、トッカータとコラール)この三楽章は、三つの部分からなっています。コントラバスによって、陰鬱なパッサカリアのテーマが提示されて、その後、変奏されていきます。快活なトッカータが続き、最後に、器楽によるコラールとなって終わります。二回目のコラールでは、荘厳なフィナーレになるのですが、その素材は、ポーランドの民俗的な旋律から採られているそうです。もちろん、無調対位法を取り入れたりして、アレンジされています。

ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲【ディスク情報】

1964年 ヴィトルド・ロヴィツキ ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団 Dec
1968年 クレツキ スイス・ロマンド管弦楽団 Dec 未掲載
1969年 小澤征爾 シカゴ交響楽団 EMI
1976年 ルトスワフスキ ポーランド放送交響楽団 EMI
1992年 バレンボイム シカゴ交響楽団 E
1996年 A・デイヴィス ロイヤル・ストックホルム FINLANDIA
2004年 アントニ・ヴィト ワルシャワ・フィル NAXOS
2005年 パーヴォ・ヤルヴィ シンシナティ交響楽団 TELARC
2007年 エサ=ペッカ・サロネン ロサンゼルス・フィル G
2009年 マリス・ヤンソンス バイエルン放送交響楽団 BR
2010年 エドワード・ガードナー BBC交響楽団 CHANDOS
2013年 スタニスワフ・スクロヴァチェフスキ NFMヴィロツワフ・フィル ACCORD
2014年 クシシュトフ・ウルバンスキ NDRエルプフィルハーモニー管弦楽団 Alpha α
2014年 アレクサンダー・リープライヒ ポーランド国立放送交響楽団 ACC

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