メンデルスゾーン:劇付随音楽「夏の夜の夢」【YouTube】
メンデルスゾーン:劇付随音楽「夏の夜の夢」 リッカルド・シャイー ゲヴァントハウス管弦楽団 1826年原典版での演奏です。(原典版ってあるんですね)シャイーさんの身ぶり手ぶりの大きいこと、めぢからの強さに驚きました。序曲のみ 13分37秒の動画です。出典:YouTube Mendelssohn – Overture of Midsummer Night’s dream, Op. 21 (Gewandhausorchester, Riccardo Chailly) EuroArtsChannel Original 1826 version
エドワード・ガードナー WDR交響楽団
メンデルスゾーン:劇付随音楽「夏の夜の夢」 エドワード・ガードナー ケルンWDR交響楽団 2018年
Edward Gardner WDR Sinfonieorchester Köln
出典:YouTube フェリックス・メンデルスゾーン・バルトルディ – 組曲「真夏の夜の夢」より|エドワード・ガードナー|WDR交響楽団WDR Klassik 2018年9月21日 ケルナー・フィルハーモニー 01 序曲 Overture 02 スケルツォ Scherzo 03 夜想曲 Nocturne 04 間奏曲 Intermezzo 05 結婚行進曲 Wedding March
メンデルスゾーン:劇付随音楽「夏の夜の夢」【名盤・おすすめ】
リッカルド・シャイー ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 😮
メンデルスゾーン:劇付随音楽「夏の夜の夢」 リッカルド・シャイー ライプツィヒ・ゲヴァントハウス 2013年
Mendelssohn: A Mid Summer Night’s Dream Riccardo Chailly Gewandhausorchester
シャイーさんの演奏は、全5曲です。ものすごい速い演奏で、あっけにとられました。CDカップリング:メンデルスゾーン「ルイ・ブラス」、夏の夜の夢、ピアノ協奏曲第1番、第2番 出典:YouTube Mendelssohn: Overture “A Midsummer Night’s Dream”, Op. 21, MWV P 3 ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group
シャルル・デュトワ モントリオール交響楽団 🥰
メンデルスゾーン:劇付随音楽「夏の夜の夢」 シャルル・デュトワ モントリオール交響楽団 1986年
Mendelssohn: A Mid Summer Night’s Dream Charles Dutoit Orchestre Symphonique de Montreal
デュトワさんの演奏は、軽やかで綺麗な演奏です。全5曲です。序曲:爽やかな演奏で、ヴァイオリンのカシャカシャという高音が流れてきます。妖精が羽ばたいている雰囲気がよく出ており、ティンパニが絡んできても重くならず、草原で寝ているような、ほんわかした陽気さがあります。明るく軽やかな弦が心地良く、のびやかです。また、弦の旋律の最後に力があります。
スケルツォは、テンポが速いのですが、可愛い木管のトリルが特徴で、ワクワクさせます。メルヘン的です。間奏曲も速い演奏ですが、ヴァイオリン、ヴィオラの動きから、いろんな楽器に旋律が受け渡されます。この軽やかさが風のように爽やかです。森のなかのささやき、小動物の鳴き声が聞こえてきて、幻想的です。舞曲として楽しめます。
夜想曲は、ホルンの長い旋律によって、物思いに耽り、不安や焦燥が残り、暗い深い心象風景が描かれています。乾坤行進曲は、若々しく希望が満ちあふれています。金管と木管の音色が明るく、ホント清々しいほどに華麗です。
CDカップリング:メンデルスゾーン 序曲「フィンガルの洞窟」、序曲「美しいメルジーネの物語」、序曲「ルイ・ブラス」 出典:YouTube Mendelssohn: “A Midsummer Night’s Dream”, Op.21 モントリオール交響楽団 – トピック Provided to YouTube by Universal Music Group
アンドレ・プレヴィン ウィーン・フィル 😘
メンデルスゾーン:劇付随音楽「夏の夜の夢」 アンドレ・プレヴィン ウィーン・フィル 1985年
Mendelssohn: A MidSummer Night’s Dream André Previn Wiener Philharmoniker
プレヴィンさんとウィーン・フィルの演奏は、全12曲です。1976年のロンドン響の旧録に比べ、1985年のデジタル録音の方が、録音状態が良いだろうと聴いたのですが、あまり手放しで良いとは言いがたいです。
フルートとクラリネットから、弦が弱音が奏でられたところで、耳を澄ますことになりますが、ここで妖精の羽音が聞こえてくる仕掛けです。で、いっきに幻想世界に引き込まれます。ティンパニを伴った弦が主題を演奏し、ホルンのまろやかさにうっとりさせられます。あっという間の展開に、すっかり夢のなかに。
適度に重さのあるしっとりとした弦の響きで、ホールが満ちてきます。特に木管の音色が良く、楽しげに弦とコラボしていきます。曲線を描いてやってくる旋律に乗ると楽しさは倍増します。ぐぐっとテンポを落として、ヴァイオリンが消え入ると夕暮れどきに。冒頭から、ここまで何度でも聴きたくなります。
スケルツォ、情景と妖精の行進曲は、各パートの響きが呼応して楽しいところ。まだら模様のお蛇さんは合唱入りです。艶やかなヴァイオリンが魅力的です。夜想曲では、ホルンが奥ゆかしき響きを醸し出しています。月の光に誘われるようなフルート。大変まろやかで、誰か横に居て欲しいな~と思ってしまうほど。暖かみのある夜想曲です。
結婚行進曲は、シックで落ちついた大人の二人という感じです。さほど華やかではありませんが、これだと結婚式会場で使えるテンポでしょうか。クーベリックさんの演奏では速すぎるし、クレンペラーさんでは遅すぎ~という感じです。(あっ ホントに結婚式場で流さないでくださいね。著作権があります 笑)
プロローグから葬送行進曲、道化師たちの踊り道化師の踊りでは、コミカルではありませんが、終始おちついた演奏で締めくくります。もう少し録音状態が良ければ嬉しいでしょうか。
01 序曲 作品21 02 情景と妖精の行進曲 作品61 03 歌と合唱〈まだら模様のお蛇さん〉 05 間奏曲
06 夜想曲 07 結婚行進曲 08 プロローグ 09 葬送行進曲 10 道化師たちの踊り 12 情景と終曲
出典:YouTube Mendelssohn: A Midsummer Night’s Dream, Incidental Music, Op. 61 Herbert von Karajan Provided to YouTube by Universal Music Group
アンドレ・プレヴィン ロンドン交響楽団 😘
メンデルスゾーン:劇付随音楽「夏の夜の夢」 アンドレ・プレヴィン ロンドン交響楽団 1976年
Mendelssohn: A MidSummer Night’s Dream André Previn London Symphony Orchestra
プレヴィンさんとロンドン響の演奏は、全14曲です。基本的にはウィーン・フィルとの演奏と変わらないように思いますが、録音状態がクリアです。和音の響きが美しく、特に弱音の弦が特筆。妖精の羽根が透けて見えるようです。全体的に涼しい温度感で、スキッと演奏され、中間音域はまろやかです。リズミカルで音が弾んでおり、メリハリの良さが印象的です。金管と弦の呼応も楽しく、瑞々しい演奏でした。
CDカップリング:メンデルスゾーン 交響曲第4番「イタリア」、序曲「フィンガルの洞窟」、「ルイ・ブラス」出典:YouTube A Midsummer Night’s Dream: Overture, Op. 21 London Symphony Orchestra Provided to YouTube by Believe SAS
ニコラウス・アーノンクール ヨーロッパ室内管弦楽団 😲
メンデルスゾーン:劇付随音楽「真夏の夜の夢」 ニコラウス・アーノンクール ヨーロッパ室内管弦楽団 1992年
Mendelssohn: A Midsummer Night’s Dream Nikolaus Harnoncourt Chamber Orchestra of Europe
ライブ盤
01 序曲 Overture
02 スケルツォ(語り入り)Entr’acte – Scherzo
03 まだら模様のお蛇さん(合唱入り)
04 間奏曲 Intermezzo
05 夜想曲 Nocturne
06 結婚行進曲 Wedding March
07 道化者たちの踊り Dance of the Rustics
08 終曲(語り入り)Act 5 Finale
録音状態はまずまず。少しデッド気味で、ティンパニーの響きはこもっており、ヌケが良くない。 あっさり演奏されちゃって、超即物的な演奏で、薄ら寒いですね。アーノンクールさんは、シアワセな夢を見たことがないのでしょうか。ちっとも楽しくない演奏です。
序曲
指揮がアーノンクールさんなので、癖があるだろうな~とは思っていたのだが、メンデルスゾーンの明朗さや柔らかさは感じられない。あっさり、さっぱり系で現代風。クレンペラー盤のように、時代がかった様相はしていないし、プレヴィン盤のような華やかさや、デュトワ盤のように歌う軽やかさとは、全く違う次元での演奏。序曲の冒頭、弦は、チャカチャカチャカチャカ・・・を繰り返して、なんか落ち着かない。
まだ眠くて、目ぼけマナコ状態なのに、朝はやくから、横で掃除をされているような感覚だ。妖精が飛んでいるというより、弦のエッジが硬いので、小うるさい小さな虫が飛んでいるようだ。テンポも速く、なんだかセカセカしており、テンションが高めで、血圧が高い人の行動を想像してしまう。なだらかさが少なく、フレーズの最初に「んっ パンパン」という感じで、アクセントがついてたりする。
痩せ細った魔女が、気味悪く踊っている、誘っているという感じ。楽器間の見通しは良いのだが、ティンパニーの響きが悪く、ボコボコ。あれれ~ これも気持ち悪い。フレーズが、せかせか短めなので、金管の吹き方は荒っぽく感じるし、弦のエッジがキツク、歯切れが良すぎて、メンデルスゾーン特有のほんわかさ。触感の柔らかさ。口当たりの良さ。まろやかさが、ほとんど感じられない。う~ん。 ワタシ的には、超苦手なタイプの演奏だが、ディズニー映画ではなく、背筋が凍るようなホラー映画みたいなモノなのだ。う~ん。もしかしたら、これが本来の描き方かもしれない。(と、妙に神妙に、考えちゃった。)
スケルツォ
爽やかで良い。序曲では厚みが無いと感じたが、この「スケルツォ」は、お手のものという感じ。ちょっと、前に、つんのめったような感じがするが、それが良いかも。大きなうねりではなく、小さなさざ波的演奏に聞こえた。ここでは、ドイツ語での語りが入る。
間奏曲は リアリティあり。不安定な感じが漂っている。
夜想曲は、正直いって感心しない。フレーズが短く演奏されるので、ホルンの聴き所が、全く生かされておらず、せっかちな旋律で畳みかけてくれる。下降するフレーズが特に速く、テンポを縮めており、なんだ、この演奏!と、段々腹が立ってくる。夜想曲というイメージが、ぶちこわしで、まるで、立ち飲みやで一気飲み状態。
結婚行進曲は、これじゃー 花嫁が、つまづいて転けるでしょう。アーノンクールさんは、ダンス曲と間違ってるのではないか。また、シンバルのうるさいこと。まるで、おもちゃのサルが叩いているようなシンバル音で、これじゃ~まるで猿芝居だ。旋律をのばして歌う気持ちがなく、歌うところでは短めに切り上げ、旋律のつなぎ目でのばす。という具合で、う~ん。逆なでされた気分で、ブーイングだね。こりゃ。
「道化師たちの踊り」は良い。これが、アーノンクール盤で一番あっている。洒脱さを感じさせるのではなく、これは洒落にしない、本気の道化師だろう。全体を通してムードがなく、こちら(聴き手)のイメージを逆なでするような感じ。可愛らしくもなく。しゃれにもならず。挑発的で、聴いた後は、愚弄された気分だなあ。これは、天の邪鬼だよなあ。もしかしたら、これがアー人クールさんの狙いなんだろなあ。
カップリングの曲が、メンデルスゾーン「最初のワルプルギスの夜」なので、やっぱ、おどろおどろしい系なのである。メルヘンチックな演奏とはほど遠く、本来の魔女の姿を描いているようである。出典:YouTube Mendelssohn A Midsummer Night’s Dream Op.21 ニコラウス・アーノンクール – トピック Nikolaus Harnoncourt – Topic Provided to YouTube by Warner Classics International
オットー・クレンペラー フィルハーモニア管弦楽団 😅
メンデルスゾーン:劇付随音楽「真夏の夜の夢」 オットー・クレンペラー フィルハーモニア管弦楽団 1961年
Mendelssohn: A Midsummer Night’s Dream Otto Klemperer Philharmonia Orchestra of London
01 序曲 Overture
02 スケルツォ Scherzo
03 妖精の行進 March of the Fairies
04 まだら模様のお蛇さん(合唱入り)Ye spotted snakes
05 間奏曲 Intermezzo
06 夜想曲 Nocturne
07 結婚行進曲 Wedding March
08 葬送行進曲 Funeral March
09 道化役者たちの踊り Dance of the Clowns
10 終曲(合唱入り)Finale: “Through the House”
クレンペラーさんの演奏は、1961年録音ですが、昔からの名盤として知られています。かなり重々しい演奏で、ワタシは妖精ではなく、妖怪が出てきそうと思って聴いてきました。深い森の古城をイメージした劇だと認識しているのですが、クレンペラー盤を聴くと、墓場に近いイメージかもしれません。
序曲
クレンペラー盤は、かなり重い出だしである。弦のカシャカシャした響きから、低弦と金管が絡んだところで、わっ 重~っ!と叫んでしまった。金管が重くたれ込めて、ティンパニーが絡んでくるが、そこでは更にブレーキがかかり、どんよりしてくる。妖精というロマンティックな幻想的なイメージがあるため、ふわふわ~したイメージを持っていたのだが、これでは、飛び回っている妖精が墜落してしまうよなぁ~っと 、余計な心配をしてしまった。う~ん。やっぱり何度聴いても、これは、かなりブキミな演奏である。妖精というより、妖怪が出そうである。もっとも・・・「A Mid Summer Night’s Dream」を「真夏の夜の夢」とせず、今は「夏の夜の夢」と訳すことが多いとのこと。日本で真夏と言えば、お盆シーズン&肝試しシーズンでもある。妖精なんてロマンチックなモノではなく、この曲を聴くと、火の玉が飛ぶような「ゲゲゲの鬼太郎」の世界をイメージしてしまいそうだ。(笑)クレンペラー盤で、湿気が多いと感じるのは、金管の音色と低弦の重い響きのせいだと思う。暑苦しく、じとっとした湿気の含んだ「真夏の夜の夢」で、陽の差し込まない深い森の奥、洞窟のなかで火が焚かれ、ひそひそと、お化けが集っているという感じがする。これが案外、正解なのかもしれない。
スケルツォ
スケルツォ以降は、軽めに演奏している様な感じを受けるが、やはり節回しが重い。丁寧な弦で、響きが重く、かちっとしすぎて、少々息苦しい。木管、特にフルートの音色は、コロコロしてて可愛いんだが~ 金管が、やたら重いのだ。「まだら模様のお蛇さん」は、英語で歌われる。ララバイ~と歌っているわりには、へっ。これ子守歌かよ~っと思ってしまったのだが、声は、明るめで華やかで良い感じ。
夜想曲
ホルンが巧いなあ。この曲は、クレンペラー盤が白眉になっている。テンポもゆったりめで好ましいし、豊かな心情が表現されている。クーベリック盤より上質かもしれない。結婚行進曲は、う~ん。あまりに重厚で立派なので、ちょっとびっくりした。恥ずかしいほど壮大だけど、これだけ立派だったら王様の結婚式にも使えそうだ。クーベリック盤の結婚行進曲は、金管が、ちょっと声高でヒスがちで飛び出した感じがしていたが、クレンペラー盤は、まろやかで上品な感じがする。最初は、重い重い~って文句ばかり言っていたが、劇付随音楽なのだから、クレンペラー盤は、本来の雰囲気に叶っているのかもしれない。蔦に覆われたような古城が舞台で、中世時代のおとぎ話をイメージするには、バッチリの雰囲気なのかも 。もう少し軽い方が、私的には好ましいのだが(笑) とりあえず、幻想・夢幻の明るいメルヘンの世界というより、妖怪風情の名盤ということで。出典:YouTube Mendelssohn A Midsummer Night’s Dream, Op. 61 (Incidental Music) (1999 Remastered Version) Otto Klemperer – Topic Various Artists – Topic Provided to YouTube by Warner Classics
ジョージ・セル クリーヴランド管弦楽団 😘
メンデルスゾーン:劇付随音楽「真夏の夜の夢」 ジョージ・セル クリーヴランド管弦楽団 1967年
Mendelssohn: A Mid Summer Night’s Dream George Szell Cleveland Orchestra
セルさんの演奏は、出だしの序曲が、ものすごく速いです。1961年のクレンペラーさんの演奏は、反対に超スローでした・セルは、超快速で飛んでいきます。スケルツォも、うそっというほど快速。1957年の録音とは思えないほどのアンサンブルの精緻さで、ヴァイオリンのカシャカシャ音が、めちゃ揃っているのに驚かされました。弦はともかく、木管が、超快速で吹かれていることにも仰天! このスピード演奏で、オケを鍛えていたのでしょうか。唐突にテンポを落とす場面があるので、えっ!
アクセントの付け方も個性的で、先頭部分ではなく終わりにあったりします。また、主旋律だけを浮かばせるのではなく、対旋律も気持ち良く聞こえてきます。美しく均整のとれた演奏だと、恐れ入りました。フレージングは硬めですが、アンサンブルは絶品です。
CDカップリング:メンデルスゾーン交響曲第4番「イタリア」「真夏の夜の夢」5曲、序曲「フィンガルの洞窟」(Blu-spec CD)「真夏の夜の夢」からの収録曲は、次のとおりです。
1 序曲 11:29 2 スケルツォ 04:14 3 夜想曲 06:13 4 間奏曲 03:22 5 結婚行進曲 04:51出典:YouTube A Midsummer Night’s Dream, Op. 61, MWV M 13: ジョージ・セル – トピック
Provided to YouTube by Sony Music Media 「スケルツォ Scherzo」のみ掲載します。
ラファエル・クーベリック バイエルン放送交響楽団 🥰
メンデルスゾーン:劇付随音楽「真夏の夜の夢」 ラファエル・クーベリック バイエルン放送交響楽団 1964年
Mendelssohn: A Mid Summer Night’s Dream Rafael Kubelik Symphonieorchester des Bayerischen Rundfunks(Bavarian Radio Symphony Orchestra)
01 序曲 Overture
02 スケルツォ
03 妖精の行進 Fairies’ March
04 まだら模様のお蛇さん(合唱入り)
05 間奏曲 Intermezzo
06 夜想曲 Notturno
07 結婚行進曲 Wedding March
08 葬送行進曲 Funeral March
09 道化役者たちの踊り Dance Of The Clowns
10 終曲(合唱入り)Finale: “Bei des Feuers mattem Flimmern”
序曲
最初に聴いた際、わわっ なんと~テンポが速い。速すぎだ~と感じたが、ヴァイオリンの弱音が奏でているところは、妖精たちが忙しそうに飛び回っている感覚が出ている。クレンペラー盤が、冒頭から重々しいのとは対照的で、クーベリック盤は、さっささっさ・・・と流れていくが、低弦が絡んでくると重みも増してくる。テンポが速いために痛快で、そのうちに気持ちが良くなってくる。みごとなアンサンブルで、演奏バッチリ。
それに、リマスターされているためか録音状態が良く、とても1964年の録音とは思えない。それもライブ盤だと言う。ひぇ~っ素晴らしい。奥行きもあり、透明度が高く、各楽器が明瞭である。う~ん。惚れ惚れ。テンポは速いがアンサンブルが精緻なので、切れ味が良く、すっきりサッパリしている。デュトワ盤のように音色が豊かで、洒脱に富んだモノではないのだが、なかなか乗せられる。私的には、シャカシャカしているヴァイオリンのリズムに、すっかりはまってしまった。
蛇足だが、真夏の夜の夢の舞台は、なんでもアテネ近郊の森が舞台らしい。でも~ クーベリック盤を含めてクレンペラー盤も、もちろんドイツ南部の森のイメージがする。なお、序曲は作品番号が21。スケルツォ以降の作品番号は61である。メンデルスゾーンが作曲した年代が異なっており、21の序曲は17歳に、作品61のスケルツォ以降は42歳頃に作曲されているそうだ。う~ん。瑞々しい感性の持ち主だったのだろう。メンデルスゾーンはやっぱ凄い。
作品番号61以降は、劇付随音楽ということになるが、スケルツォは、これまた速い。しかし、クーベリック盤のバイエルン放送響のアンサンブルがみごとなので、弛緩せず、気持ちの良い緊張が持続する。全体的に音色は渋めだが、木管の音色が暖色系で、森のささやきを表現し、陰影を付けてくれている。それにしてもメンデルスゾーンの曲は、イメージが膨らませやすい。気持ちの良い楽曲が多い。ワクワク感がある。
「間奏曲」は、メンデルスゾーンの巧さが出ているように思う。この弦のフレーズは、なかなかに不安さ、揺れ動く様を描いていて小気味よいフレーズが重なっている。もちろん流れるようなフレージングは、今でも十分に通ずる旋律美だと、つくづく思う。
「妖精の行進」でのフルートの旋律や、その奥で鳴るシンバルの小さな響き。透明度も高い。
「まだら模様のお蛇さん」は、私的には、クマンバチで飛んでいるのかと思ったんだけどね。ブキミな音は、蛇だったかな。それにしても軽やかだ~。
「夜想曲」のホルンの音色は、のびやかで、まったりしており大変好ましい。ちょっと速めにテンポをあげてしまうんだけどね~ ヒタヒタに、どっぷり漬からないところが、これまた良い 。このホルンの和音にうっとりしない方は、きっとおられまい。そう思う。極上の音色だねえ~っ。素晴らしい。
「結婚行進曲」は、ちょっとテンポが速め。フレーズの最後をきりり~と弾いていて、小股が切れ上がった感じになっているが、ちょっぴりシャイな感じも。金管が少しヒスってて違和感があるのだが、いずれにしても、ふわふわ~パステルカラー色の新婚夫婦のような華やぎではなく、中年同士の結婚行進曲にふさわしいような落ち着いた行進曲である。
葬送行進曲は、クラリネットの出番である。あっという間に終わるのがもったいない。
クーベリック盤は、大人の渋いほろ苦さ。思い出のなかに閉じこめられた童話と言えばよいだろうか。私的には好きですねえ。この夏の夜の夢・・・ ビターなちょっとほろ苦みのあるチョコ風味のようで、大人のしゃれっ気や余裕がある。落ち着いたメルヘン風味が効いている。 やっぱ拍手でしょう。
ライブ盤 録音状態は良い。なんともキレの良い、精緻なアンサンブルで、こりゃ~すごい。大人のメルヘン世界が広がっている感じがする。カップリング:メンデルスゾーン「フィンガルの洞窟」序曲、「美しいメルジーネの物語」序曲 ガブリエル・シュムラ指揮、ロンドン交響楽団とのカップリング 合唱:エディト・マティス、ウルズラ・ベーゼ(ドイツ語)出典:YouTube Mendelssohn: A Midsummer Night’s Dream, Incidental Music, Op.61, MWV M 13 バイエルン放送交響楽団 – トピック Bavarian Radio Symphony Orchestra – Topic Provided to YouTube by Universal Music Group
メンデルスゾーン:結婚行進曲ばかりを集めてみました。【聴き比べ】
メンデルスゾーンの「夏の夜の夢」から、結婚行進曲をとりだして聴いてみようと思います。晴れやかで華麗な演奏から、いかにも、せっかちな演奏まであります。発売されたCDの音源をベースに、YouTubeに投稿されている演奏を選んでみました。一応、ワタシの好み順ですので、聴き比べてください。
さて、結婚行進曲として有名なのは、メンデルスゾーンの劇付随音楽「夏の夜の夢」のなかのひとつ「結婚行進曲」と、R・ワーグナーのオペラ「ローエングリン」の第三幕第一場の「婚礼の合唱」。この二曲が有名です。どちらも、ドイツ皇帝フリードリヒ三世が結婚する際に演奏されたらしく、演奏の頻度が高いようです。
ギュンター・ヘルビヒ シュターツカペレ・ベルリン
ジェームズ・レヴァイン シカゴ交響楽団
小澤征爾 ボストン交響楽団
アンドレ・プレヴィン ウィーン・フィル
ペーター・マーク ロンドン交響楽団
ニコラウス・アーノンクール ヨーロッパ室内管弦楽団
ジョン=エリオット・ガーディナー ロンドン交響楽団
ワーグナー 婚礼の合唱 ティーレマン シュターツカペレ・ドレスデン
結婚行進曲は、メンデルスゾーン、ワーグナー このどちらか一方が演奏されるのですが、両曲を使うときは、最初の入場でワーグナーを、終わって退出するときはメンデルスゾーンを演奏するのだそうです。へえ~知りませんでした。曲想からしたら妥当かなと思います。番外編として、ワーグナーの「婚礼の合唱」を、ティーレマン指揮シュターツカペレ・ドレスデンのオペラ演奏を掲載しました。あわせてお楽しみください。
出典:YouTube
メンデルスゾーンの結婚行進曲以外のもう一曲は、ワーグナーの楽劇「ローエングリン」第3幕への前奏曲から続いて、婚礼の合唱まで。ティーレマン指揮 シュターツカペレ・ドレスデン 2016年のオペラより。
出典:Sächsischer Staatsopernchor , Staatskapelle Dresden 8分30秒の動画です。
メンデルスゾーン:劇付随音楽「夏の夜の夢」【解説】
メンデルスゾーンの「真夏の夜の夢」(作品61, MWV M 13)は、最近では、「夏の夜の夢」として邦訳されます。シェークスピアの戯曲が元となっています。まず、17歳の頃、姉と連弾を楽しむために序曲(作品21)を作曲、その後当時のプロイセン王の命により、1843年に、オケ用に編曲しています。序曲は、そのまま流用されているので作品番号は違いますが、全曲が演奏される際には含まれています。作品61の劇付随音楽は、おおむね次のようになっています。メルヘンチックな楽曲です。有名な「結婚行進曲」があります。
01 序曲 Overture
02 スケルツォ Scherzo
03 情景(メロドラマ)妖精の行進 March of the Fairies
04 舌先裂けたまだら模様のお蛇さん(合唱入り)Ye spotted snakes
05 情景(メロドラマ)
06 間奏曲 Intermezzo
07 情景(メロドラマ)
08 夜想曲 Nocturne
09 情景(メロドラマ)
10 結婚行進曲 Wedding March
11 情景(メロドラマ)
12 葬送行進曲 Funeral March
13 道化役者たちの踊り(ベルガマスク舞曲)Dance of the Clowns
14 終曲(合唱入り)Finale: “Through the House”
演奏者によっては、いろんな組み合わせで組曲として演奏することがあります。情景部分をカウントしないこともありますし、いろんなパターンがあるようです。
メンデルスゾーン:劇付随音楽「夏の夜の夢」【ディスク情報】
全曲版 1961年 クレンペラー フィルハーモニア管弦楽団 EMI
全曲版 1964年 クーベリック バイエルン放送交響楽団 G
抜粋版 1967年 セル クリーヴランド管弦楽団 SC
抜粋版 1976年 プレヴィン ロンドン交響楽団 EMI
全曲版 1986年 プレヴィン ウイーン・フィル Ph
抜粋版 1986年 デュトワ モントリオール交響楽団 Dec
抜粋版 1992年 アーノンクール ヨーロッパ室内管弦楽団 TELDEC
抜粋版 2013年 シャイー ライプツィヒ・ゲヴァントハウス Dec
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